232  花崎徳栄

 第99回全国高等学校野球選手権大会は、埼玉の花咲徳栄高校が優勝しました。毎年この時期、夏の甲子園にはまります。昨年は178『夏=野球』(2016年8月10日)で開幕前予想に触れ、179『SMAP解散』(2016年8月15日)で花咲徳栄が3回戦作新学院との対戦、楽しみだと書きましたが、納得できない采配で敗れたため、落胆のあまりこれは書きませんでした。一昨年は126『どまんなか』(2015年8月8日)で埼玉県大会の模様に触れ、県立高校の予想外の大活躍について書きました。決勝は県立白岡高校を一蹴して花咲徳栄高校が優勝しました。この回でも甲子園の開幕前予想について書いています。2014年の埼玉代表は我が少年野球チーム出身者がエースの市立川越を破った春日部共栄が代表でした。74『仙台七夕』(2014年8月12日)で甲子園開幕を書き、3日後の75『市区町村消滅』(2014年8月15日)で優勝候補について書きました。77『鉄道』(2014年8月26日)で大阪桐蔭の優勝について書きました。25『事故と災害』(2013年8月12日)では、甲子園春夏連覇を狙った浦和学院が、前年秋の明治神宮大会覇者の仙台育英に9回サヨナラ負けしたことを書きました。このときの采配も切歯扼腕でしたね。8『選抜高校野球』(2013年4月6日)で春の甲子園で浦和学院が優勝したことを書きました。こうしてみると本当に好きですね。

■ 埼玉大会決勝戦で強敵浦和学院を下した花咲徳栄
 今春関東大会で優勝した浦和学院と3年連続の夏の甲子園を目指す花咲徳栄との埼玉大会決勝戦の予想は一般的に浦和学院有利でした。ところが苦戦の連続の浦和学院に対し、花咲徳栄は圧倒的な力で相手を寄せ付けずに決勝に進むという対照的な経過でした。投手力では花咲徳栄がやや上回り、打線の迫力では浦和学院が上でした。一般に苦しんでも勝ち上がるのは実力があるからで、浦和学院有利も頷けますが、筆者は花咲徳栄が勝つのでは?と思っていました。それは現役選手の甲子園経験の有無です。花咲徳栄の選手たちは全国に名を知られた言わばスター軍団、しかし昨年作新学院に負けた口惜しさを再び甲子園で晴らしたいという思いを持っていたはずです。昨年の敗戦で監督は落ち込んだでしょう。しかし逆に選手たちは発奮したようです。ベンチの様子を見ても、選手たちが自主的に自分たちの野球をやっている、監督はそれを見守って、任せているという印象でした。本当に強いチームというのは、そういう自律型のチームなのです。綱脇→清水の勝利の方程式リレーと守り勝つ野球で、今夏は昨年を越える結果を残して欲しいと念願していました。

■ 栄冠は君に輝く
 甲子園と言えばこの歌です…栄冠は君に輝く(作詞:加賀大介 作曲:古関裕而) 少年野球の開会式の入場行進でもこの曲を使います。いつか甲子園をめざせ、という気持ちを込めて・・・   ♪ 雲は湧き 光溢れて 天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ
♪ 若人よ いざ まなじりは 歓呼にこたえ
♪ いさぎよし 微笑む希望 ああ栄冠は君に輝く

花咲徳栄…埼玉県勢夏初優勝

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
花咲徳栄(埼玉) 2 0 2 0 6 4 0 0 0 14 16 0
広陵(広島) 0 1 1 0 1 1 0 0 0 4 13 2

■ 先攻を選びたい花咲徳栄
 注目の決勝戦は、筆者の予想通り花咲徳栄が勝ちましたが、まさかここまで投打で圧倒した試合になるとは思いませんでした。この大会で準決勝の東海大菅生戦以外すべて先制点を挙げて、その後もジワジワ加点して9点以上奪って勝ち上がってきた花咲徳栄は、基本は守りのチームでありながら、鋭い打球に機動力も生かし、8番綱脇以外は皆強打者というチームで、相手投手から見ると全く気の抜けない打線です。しかもピッチャーが清水に代わると、これまた強打者で、どこからでも点が取れます。したがって普通のチームはもつれたときを考えて後攻を選びたいのですが、花咲徳栄は千丸主将がジャンケンで勝ったら先攻を選ぶチームです。先攻を選ぶというのは、攻撃に並々ならぬ自信があるチームしか有り得ません。広陵も準決勝まですべて先攻、似たもの同士の対戦です。上で書いた千丸主将の言葉「広陵に力の差では7対3か6対4くらいで負けていると思うので気持ちでカバーしたい。粘って後半勝負」というのは、実は謙遜で、本人はその逆に思っているのですが、常に挑戦者の気持ちで、おごらず、たかぶらず、1回から最後まで手を抜かず勝負だ!というのが本心だったはずです。

■ 優勝候補を連破して波に乗った広陵
 広陵は1回戦でいきなり優勝候補の中京大中京との対戦、エース平元が3回裏に2点先制されましたが、6回表中村のソロホームランで1点、高田誠と大橋のタイムリーで3-2と逆転、7回表にも佐藤の2ランホームラン、高田誠のタイムリーで6-2と差を広げました。その裏から山本が登板、1ヒットを許しながら失点せず、8回表高田桐のタイムリー、佐藤の犠牲フライ、中村の2ランで10-2と大きくリード、しかしここから中京大中京も反撃に出て、8回裏に1点返し、最終9回裏1死をとったところで中井監督が何かひらめいたのかピッチャー交代、森をマウンドに送り山本をファーストに入れました。ところが連打で10-4とされ、更に四死球で1死満塁、これはイカン、もう平元をベンチへ下げているので再び山本がマウンドへ、三振で2死を取りましたが、押し出し四球とタイムリーヒットで10-6、一発出れば同点、しかしなんとかセカンドゴロでゲームセット。2回戦の相手も優勝候補の秀岳館、前評判では広陵不利でしたが、先発平元が好投、1−1で迎えた7回表、平元のスクイズなどで2点を挙げ、勝ち越しに成功しました。平元は8回1失点、強打の秀岳館打線を抑えたピッチングは、甲子園で優勝する投手が醸し出す雰囲気を感じました。9回表平元に代打を送り、中村の3ランが飛び出してリードを広げました。秀岳館は、先発・川端が試合をつくるも打線がつながりを欠き、広陵が10年ぶりの2回戦突破。3回戦の福島・聖光学院戦では平元が先発するも逆転されて、リリーフした山本が好投する間に同点に追いついて、9回表中村の2ランで勝ち越して勝ちました。これが決勝までで一番危ない試合でした。

■ お互い先発はオーソドックスに平元と綱脇
 広陵先発は平元銀次郎、あまり調子が良くないので、準々決勝、準決勝では背番号10の山本雅也が先発し、平元がリリーフ、相手打線が合ってくると再び山本というパターンでしたが、中井監督はやはりエースの奮起に期待したのでしょう。一方の花咲徳栄は1回戦から圧倒的な強さを発揮、接戦は準決勝の東海大菅生だけでしたが、この試合でも先制されながらすぐに得点する粘りで、清水が登板してからは明らかに優勢に試合を進めました。9回裏に追いつかれたものの、流れは花咲徳栄にありました。「綱脇−清水は二人で一人、半々投げてくれれば良い」と言っていた岩井監督は、やはり勝利の方程式、綱脇を先発させました。このパターンで勝ってきましたから、これだけは崩すまいと思っていたのでしょう。
 昨年の作新学院戦での口惜しい思いは、岩井監督のみならず綱脇、清水、千丸ほか全員の思いです。甲子園で勝つには守りは当然ながら強い打球を打つこと、冬場も聖望学園にならってハンマーでバッティングイメージしながら大型タイヤを叩く筋力トレーニングに励んだそうです。綱脇と清水は寮でも同部屋で、「二人で一人」の固い絆で結ばれていました。試合終了後に二人で腕を回して、見詰め合ってニコニコしながらストレッチする姿が印象的でした。打撃が鋭くなってきたいまどきの夏の甲子園では、どんな好投手でも打たれる、ダブルエースを作り上げないと勝てない、というのが強豪チームの監督さんが口を揃えて言うことです。実際今大会でも勝ちあがったチームはそういうチームでした。

■ 先制パンチ・・・花咲徳栄、追いすがる広陵
 1回表、花咲徳栄は1番太刀岡、2番千丸の二塁打でチャンスを作り、無死2、3塁から3番西川愛也の中前適時打で2点を先制、得意の形に持ち込みました。センターと二塁手の間にポトリと落ちた打球、甲子園では風の関係でここに落ちる打球が多いのですが、振り切ったからこそ詰まらされても落ちた”ナイスヒット”でした。1回裏、広陵は2番吉岡がレフトへヒット、3番中村の前にランナーを出しました。中村はレフトへの二塁打、三塁コーチャーは腕をグルグル回しましたが吉岡は自重、何かが逡巡させたのでしょう、思い切って走っていれば展開は違っていたでしょう。それでも1死2、3塁の1打同点のチャンス、しかし4番加川空振り三振、5番大橋ピッチャーゴロと綱脇が見事なピッチングで二者残塁。2回表花咲徳栄は7番小川がレフトへヒット、8番綱脇の送りバントはフライアウト、それならと小川を走らせましたが強肩中村に阻まれました。9番岩瀬は簡単に終わらないぞという執念の打席、カット、カットでフルカウントからの10球目、高いと見てバットを置いたら球審ストライクコールで見逃し三振、ボールは振らない花咲徳栄打者の面目躍如でしたが、平元の球が力が無かった分落ちて来たのでしょう。これは仕方ありません。2回裏、広陵は平元銀次郎の右翼線を破る適時二塁打で1点を返しました。内角低め、膝元に落ちる難しい球、先発綱脇の見事なコントロールでしたが、これを打ち返して野村1塁手も届かないベースぎりぎりの鋭い打球、これは打ったほうがアッパレという打球でした。しかし、1点止まり、流れは奪えません。

花咲徳栄・綱脇投手の躍動する投球フォーム
毎日新聞・徳野仁子さん撮影2017年8月20日
とにかく惚れ惚れする制球力が売りです

■ 花咲徳栄が2点取ると広陵が1点返す展開
 再び1番太刀岡から始まった3回表、広陵は4番加川に代えてレフトに村上を入れました。第一打席を見ての早い決断でした。花咲徳栄・太刀岡は四球で出て千丸が送り、西川は1塁ゴロに倒れましたが進塁打となり、2死3塁、野村死球から2盗、2死2、3塁で5番須永がセンター返しの2点適時打を放ちます。4-1とリードしますが、広陵も取られたら取り返す、3回裏さすがのしぶとさで反撃します。2死から4番村上がセンターへヒットして2盗、5番大橋がセンターオーバーの二塁打で4-2、広陵は取られたら取り返すのですが、常に1点止まり、連打を許さない花咲徳栄投手陣の本領発揮です。4回はいずれも三者凡退でした。

■ 中盤大量点で突き放す花咲徳栄、徹底的な広陵・中村対策
 5回には花咲徳栄は3度目1番太刀岡から始まる打順、四球で出て千丸が痛烈に引っ張って右前安打で無死1、3塁を作り、西川がライナーで右中間を破る三塁打で2点追加、2年生4番の野村も鋭く左前ヒットの連続適時打、5点差となって広陵は堪らずピッチャー交代、イケメン平元からコワモテ山本にスイッチです。ここで5番須永が送りバントを成功させるイヤラシイ攻撃、6番高井がセンターへタイムリー二塁打でフォローし、8番綱脇の打球を右翼手が落球してまた1点追加、9番岩瀬がサードへのタイムリー内野安打でこの回一挙6点を追加して10-2としました。
5回裏広陵は1番から、連打で1点返され次は怖い中村というところで綱脇から清水にスイッチ、打順2回りまで抑えてもらいたいという岩井監督の期待通り、リードしての清水登板はプラン通りでした。中村の強烈な打球はサード高井が横っ飛び止めて、内野安打にはなりましたが打点は許しません。その後清水は併殺と三振の見事な火消し。実は中村対策でサード、ショートは中村の時は深く守るようにしていたので、打球に届いたようです。レフトへ抜けていればさらに1点、中村が打点を挙げれば聖光学院戦のようにチームは異様に盛り上がり、ビッグイニングになる可能性があるので、花咲徳栄は打たれるのは仕方無いが打点は防ごうという作戦を徹底していたのです。

■ 試合を決定付けた6回花咲徳栄の攻撃、1点しか返せない広陵
 6回表は千丸から、フライアウトの後、西川がレフト線に技ありの二塁打、4番野村が痛烈に引っ張ったレフト前ライナーは1バウンドしてから強烈に跳ね上がり、レフトが合わせられず越えて三塁打、11-3となりました。2アウト後高井がセンターへの二塁打、7番小川がデッドボールで満塁、清水のショートゴロ、2塁送球、これを名手吉岡が捕球ミスして二者生還、9番岩瀬がレフトへのタイムリーヒットでこの回4点、14-3と試合を決定付けました。ここまででお分かりのように、花咲徳栄はピッチャー以外全員が、これでもかと打ちまくりました。その迫力に押されて広陵の守備が乱れました。それでも取られたら取る広陵はピッチャー山本のタイムリーで6回裏1点返し14-4としました。この精神力もまたスゴイですね。

花咲徳栄・清水投手の帽子を飛ばしての力強い投球フォーム
日刊スポーツ・鈴木みどりさん撮影2017年8月22日
150kmの豪腕なのにコントロールも良く、鋭く落ちるフォークで三振を奪う

■ 後半3イニングは共に無得点
 7回は共に三者凡退、8回表花咲徳栄5番須永センターへのヒット、高井が見事送りバントを決め、小川がセンターへのヒットを放ちますが後続断たれ無得点、9回表2死から広陵はピッチャー交代、山本から森、花咲徳栄無得点。9回裏広陵1番高田誠四球、2番吉岡ショートゴロで1死1塁、迎えた中村に清水は直球勝負、痛烈に引っ張って2塁打で1死2、3塁、4番村上ショートフライ、5番大橋四球で2死満塁、6番佐藤ライトフライでゲームセット。

■ 埼玉県勢悲願の初優勝
 花咲徳栄は先発綱脇が試合を作り、リードして清水達也につないで強打の広陵打線を封じ、思い描いた通りの展開で初の甲子園優勝を果たしました。埼玉県勢としても初の夏制覇、選手権優勝です。春22回、夏23回甲子園出場、センバツ3回優勝ながら夏優勝の無い古豪広陵は、中盤に投手陣がつかまり、現広島の野村祐輔、現巨人の小林誠司らを擁し、佐賀北に敗れた2007年以来10年ぶり4度目の準優勝でした。埼玉県勢は、センバツでは大宮工と浦和学院が優勝していますが、夏はどうしても真紅の大優勝旗に手が届きませんでした。強いイメージの埼玉県勢ですが、過去には1951年に熊谷が、1993年に春日部共栄が決勝まで登りつめるも、あと一歩で優勝に手が届きませんでした。花咲徳栄も過去4回の出場の内3回は敗戦相手が優勝しています。今回は第99回、真紅の大優勝旗最後の大会で、ようやく掴んだ悲願の初優勝でした。
 いよいよ来年は記念の第100回、優勝旗も作り替えられます。出場校も増えて、新しい優勝旗の白河越えもやがて成るでしょう。

沖縄タイムスより

■ 今年の花咲徳栄のスゴイところ

 岩井監督はグラウンドでガンガンノックしてということは最近あまり無いそうです。スタッフが充実しているから任せている面もあるでしょう。もちろん先生ですから授業には熱心に取り組んでいるそうです。魔物のいる甲子園では神に味方してもらわなければというので、東松山の箭弓稲荷神社はもちろんのこと、遠征先でも神社に祈願するそうです。今年のチームは埼玉大会でも甲子園同様先制攻撃で相手の戦意を失わせ、ぶっちぎりで勝ちました。しかし決勝戦の相手は春の関東大会優勝の浦和学院、唯一辛酸をなめさせられてきた相手です。ここで今年の花咲徳栄の一味違うところが出ました。それはボール球、それも低めは徹底的に見極めることです。高めの球は、少々ボールでもひっぱたきます。好投手というのは追い込んでからボールになる球でうちとりますが、これを徹底的に見極められますと、苦しくなります。追い込まれても1球に集中して粘る、そして甘い球は逃さない、これで浦和学院を破り、甲子園でもこれを徹底しました。打者の顔がいずれも厳しく、他のチームと明確に違うことが分かりました。
 守備の堅さも要因でした。準決勝の東海大菅生戦ではミスも出たため接戦となりましたが、決勝戦はノーエラー、対する広陵は2エラーですが、中井監督がおっしゃっていたように見えないエラーも何個か有り、押された焦りからのミスと見えました。

■ 注目の花咲徳栄投手陣対広陵・中村の対決
 花咲徳栄の1、3塁コーチャーはデータ分析して相手の攻撃に備えます。彼らは徹底的なビデオ分析で、須永捕手と中村対策を練りました。その結論は、緩急を付けて、最後は変化球で撃ち取ることでした。綱脇の場合は外へ逃げるスライダー、清水は縦に落ちるフォークです。ただしその前にボールになる直球などで速い球を見せておく必要があります。広陵の中村奨成の第1打席は左翼線を破る二塁打でした。しかしこの打席で須永捕手は中村が直球にタイミングを合わせていて、遅い変化球には腰が我慢出来ず早く開くことを感じ取り、外側の変化球で撃ち取るというプランに確信を持ちました。第2打席はスライダーを空振り三振、今大会初の三振です。綱脇は小さくガッツポーズしました。第3打席は花咲徳栄のエース・清水達也の投じた146キロのストレートを痛烈に打ってサード高井が飛びついて内野安打にはなりましたが打点は防ぎました。第4打席はフォークで空振り三振。第5打席の前に清水投手は須永捕手に「ストレートで勝負させてくれ」と頼みました。初球の146キロストレートは左翼線を破る二塁打、これは中村の勝ちでした。自信のある球をいとも簡単に打ち返されて清水も脱帽でした。結局5打数3安打の活躍で、中村は大会通算19安打とし、大会記録に並び、二塁打でもタイ記録、打点、塁打数、本塁打では新記録でした。しかし中村は決勝戦、打点ゼロ、本塁も踏めず口惜しがりました。打たれはしましたが、花咲徳栄の中村対策は成功したわけです。

■ 花咲徳栄の見事な応援、吹奏楽との一体感
 優勝の陰に花咲徳栄応援団が大きく貢献したことは皆さん感じたのではないでしょうか。チャンスになると打者を後押しするリズミカルな応援、得点すると盛り上がる校歌の合唱、1回、3回、5回と「♪夏の花咲徳栄高校」の歌が甲子園に響き渡りました。高校野球ドットコム編集部は「最優秀応援団賞」に花咲徳栄応援団を選定しました。「サスケ」などに代表されるアップテンポ、かつ独創的な曲の数々で打線のリズムを後押ししました。応援マナーが話題になっている中で、花咲徳栄は相手の守備タイム時に応援を止めるなど、マナー面でも素晴らしかったですね。文句なく全国No1の応援というのが選定理由です。花咲徳栄吹奏楽部は埼玉県金賞ブラバンです。甲子園で吹奏楽応援を始めたのは日大三高です。天理高校など常連校は概ね応援が素晴らしいですが、アフリカン・シンフォニー、ルパン三世のテーマ、QueenのWe will rock you、サウスポー、BRAHMANのSEE OFF、X JAPANの紅、海のトリトン、山本リンダの狙い撃ち、エル・クンバンチェロ、宇宙戦艦ヤマト、夏祭り、スピードスター、ポパイ・ザ・セーラーマン、サンバ・デ・ジャネイロ、大塚愛のさくらんぼ、パラダイス銀河など定番の応援スタイルの学校が多い中、花咲徳栄はオリジナル曲が多いことも特徴です。定番曲ではロッテ チャンステーマ1が得意です。埼玉県大会でも浦和学院などと並んで応援団が選手を後押しする学校はやはり強いなぁと感じます。   花咲徳栄高校校歌は春夏秋冬があります。夏はやっぱりこれですね

 ♪望む富士山 我らをいざなう
 ♪青空より澄みて校旗ひらめく
 ♪燃えあがれ校庭
 ♪走りし我ら
 ♪今日学べの基にあり
 ♪輝きわたる青春
 ♪夏の 花咲徳栄高校

(2017年8月25日)


次回へ    前回へ    最新ページへ    つぶやき最終回