75  市区町村消滅

 本日は69回目の「終戦の日」です。政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれました。天皇、皇后両陛下のご臨席のもと、安倍晋三首相や全国各地の遺族が参列し、首相の式辞の後、正午に参列者全員で黙とうをささげ、戦争の犠牲となった軍人・軍属約230万人と一般市民約80万人の計約310万人の冥福を祈るとともに、平和を祈念しました。天皇陛下のお言葉がありました。

■ 2040年、日本の半数の市区町村が消滅!? 若年女性流出で、日本創成会議が試算発表
 2040(平成52)年に若年女性の流出により全国の896市区町村が「消滅」の危機に直面する・・・・この試算が全国の自治体に波紋を拡げています。有識者らでつくる政策発信組織「日本創成会議」の人口減少問題検討分科会(座長・増田寛也元総務相、委員名簿PDF)が2014年5月8日、発表した試算結果です。分科会は地域崩壊や自治体運営が行き詰まる懸念があるとして、東京一極集中の是正や魅力ある地方の拠点都市づくりなどを提言しました。
 国立社会保障・人口問題研究所が2013年3月にまとめた将来推計人口のデータを基に、最近の都市間の人口移動の状況を加味して2040年の20〜30代の女性の数を試算した結果、2010年と比較して若年女性が半分以下に減る自治体を「消滅可能性都市」として、その数は全国の49.8%に当たる896市区町村に上るそうな→PDF。このうち523市町村は2040年に人口が1万人を切る・・・・
 消滅可能性都市は、北海道や東北地方の山間部などに集中していますが、大阪市の西成区(減少率55.3%)や大正区(同54.3%)、東京都豊島区(同50.8%)のように大都市部にも一部あります。
 都道府県別で消滅可能性都市の割合が最も高かったのは96.0%の秋田県。次いで87.5%の青森県、84.2%の島根県、81.8%の岩手県と、北東北3県に目立ちます。和歌山県(76.7%)、徳島県(70.8%)、鹿児島県(69.8%)など、近畿以西にも割合の高い県があります。
 筆者の妻のハトコである増田寛也氏は記者会見で、試算結果について「若者が首都圏に集中するのは日本特有の現象、人口減少社会は避けられないが、『急減社会』は回避しなければならない」と述べ、早期の対策を取るよう政府に求めました。

増田寛也氏
 増田寛也氏の主張は、出生率の低下を問題とし、特に東京への人口集中を問題視しています。東京に企業と大学が集中し、東京のいい大学に入って、東京のいい企業に入ることが、人生の成功モデルだとする考え方を変えようという提言です。地方に移転する企業を支援し、地方の大学に入りたいと思わせる仕組みにして、東京の一部の大学に金が集まる仕組みを変えようということです。また中高年も地方で豊かな老後を過ごすライフスタイルを定着させる必要があるとしています。東京も2020年頃から人口が減り始め、高齢者が増えて、そのケアが問題になってくるそうです。

■ 高校野球 夏の甲子園2014 優勝候補は?
 第96回高校野球選手権大会の優勝候補はどのチームか?大会が始まる前にあるサイトに予想が出ていました。それによりますと、以下の5校が有力だそうです。
@龍谷大平安:京都…史上8校目の春夏連覇?投打の総合力1で大本命
A沖縄尚学:沖縄…昨年秋の明治神宮大会を沖縄勢として初優勝。春の選抜もベスト8、地力がある証拠
B東海大相模:神奈川…全国最多参加校の激戦区神奈川を制し、球速140キロ超の4投手、予選のチーム打率.421、本塁打11本と投打のバランスが取れている
C大阪桐蔭:大阪…大阪大会で選抜準Vの履正社を破り、1試合平均8点以上を叩き出してきた打線は8試合で10本塁打と強力、近年の安定した甲子園での強さ
D九州国際大付:福岡…名将若生監督が今夏限りでの引退を表明、破壊力抜群の打線が売り

更に追記として下記・・・
 まとめとして、夏の甲子園では連戦に耐える総合力が命ですが、組み合わせの運不運が大きい点も考慮して優勝候補を絞ると…大阪桐蔭か九州国際大付の2校がかなり有力。他の3チームは初戦の相手がかなりの強豪だからです。龍谷大平安は関東1の強豪・春日部共栄(埼玉)というのが不安材料。沖縄尚学の相手、作新学院(栃木)は過去3大会すべてで2勝以上を挙げている伝統的強豪校。東海大相模は今大会1投手の呼び声高い150キロ松本裕樹を擁する盛岡大付。その他の有力チームについては高校名のみご紹介しますので、チェックしてみて下さい→東海大甲府(山梨)、広陵(広島)、大垣日大(岐阜)、近江(滋賀)
 さて、やはり予想というものは外れますね。そもそも大本命の龍谷大平安が緒戦で敗れました。春日部共栄の左腕金子大地は埼玉大会防御率0.85、プロ注目の強肩捕手守屋元気とのバッテリーにやられました。九州国際大付は南北海道・東海大四の打たせて取るエースの西嶋におちょくられて12三振を奪われ、力を出せぬまま敗退。東海大甲府も広陵も1回戦敗退。大垣日大は、普通なら負け試合をひっくり返して辛くも勝利。大阪桐蔭も普通なら負け試合でしたが、相手が自滅してくれて勝ちを拾いました。

■ 高校野球にはドラマあり
 大垣日大(岐阜)は1回表藤代(茨城)に8点取られたのに、終わってみれば12-10で逆転勝ち。
 強力打線の東海大甲府は、お隣長野県の佐久長聖の寺沢、両角投手の前に1点止まり。この両投手は夏の大会前に背番号が入れ替えになりました。背番号10左腕の寺沢が直球とスライダーでコーナーを突き、気力を前面に出して強力打線を1点に抑えると、7回から登板した背番号1の両角が、スプリットと高低の投げ分けで点を与えず、快心の勝利でした。
 広陵対三重は、延長11回裏、2死満塁、広陵エース吉川がボール3ストライク1からど真ん中に構えた捕手のミットめがけて投げた球が指先でスッと抜けて押し出し四球でサヨナラ。169球目でした。
 市立和歌山対鹿屋中央、延長12回裏、1死1、3塁、市立和歌山は中間守備、伝令が出て守備のパターンを確認していました。内野ゴロで3塁ランナーが突っ込んだら本塁送球、打球次第では2塁送球→1塁送球の併殺を狙う、守備に自信のあるチームでなければ取らない作戦です。普通は前進守備で外野も浅めにします。内野ゴロは本塁送球して1アウトを積む、もしくはホームゲッツーを狙う。外野フライは頭を越されたら終わりだし、大きな当りでも犠牲フライとなるので、前にポトリと落ちる打球を警戒して浅めに守ります。2塁前にボテゴロが転がりました、ゲッツーは無理、本塁送球だな、と思ったら、セカンド・山根は1塁送球、エッ、どうして?3塁ランナーホームイン、ゲームセット!山根は天を仰いで崩れ落ちました。それまで素晴らしい守備で次々併殺をとり、素晴らしい2塁手と解説者から褒められていた山根が・・・、周りの選手たちは山根を慰めに集まりました。ボールをつかんだ瞬間頭が真っ白になったのだそうです。守備の上手い山根がボールを捕球するタイミングで3塁ランナーが目に入りました、捕って強い当りなら4-6-3の併殺狙いですが、打球がイレギュラーしたため、一瞬「本塁送球しても間に合わない」と考え、本能的にアウトをとれる1塁に投げたようです。しかし守備の上手い山根だからイレギュラーしてもエラーしなかったわけです。打った米沢は2塁ゴロと発表されましたが、後で大会本部は内野安打と訂正しました。同本部は「ルールブックに記載のないもので、安打と判断した。あの場面でのフォースアウトは意味のないもの」と説明しました。プロ野球でも2010年3月28日の西武―楽天戦(Kスタ宮城)で同様のケースがあったそうです。1-1の延長10回1死1、3塁で楽天・渡辺直の打球を西武のセカンド・片岡が処理しましたが、本塁は間に合わないと判断して1塁へ送球。その間に3塁走者の嶋がサヨナラのホームを踏み、記録は2塁内野安打と判定された、というもので、全く同じケースです。本塁送球していればアウトになったタイミングでした。鹿屋中央の選手たちも一瞬何が起きたのかわからない感じでした。本塁送球しても間に合わないのなら、どこへ投げてもサヨナラですから、山根のプレーは責められません。「内野ゴロは本塁送球」という指示だったらアウトを取れたでしょう。守備が上手いチーム故にとった作戦が裏目でした。誰も責められません。勝負の女神が鹿屋中央に微笑んだということです。
 群馬県大会で昨夏の王者前橋育英、選抜出場の桐生第一を撃破した健大高崎のキャッチフレーズは「機動破壊」、チームの盗塁数は県大会6試合で35個、中でも11盗塁に打率5割の脇本が注目されていましたが、甲子園でも評判どおりの活躍、3回からリリーフした高橋が以後2安打に抑え、反撃を許さず、5-3で岩国(山口)を破り、2回戦に進みました。
 甲子園お膝元の神戸国際大付(兵庫)対聖光学院(福島)は、アウェーの大声援を跳ね返して、打率.667の柳沼筆頭にチーム打率461の超強力打線に、盗塁28個の機動力、失策1の安定した守備、そして5人の投手を擁する8年連続11回目出場の聖光学院が2-1で地力勝ち。
 山形中央対小松(愛媛)は1回裏小松が1点とって先制したら2回表山形中央が2点とって逆転、3回表に1点加えて突き放したのですがその裏小松が一挙4点とって再逆転、4回裏更に1点加えて3-6、7回表山形中央が2点返して5-6と迫ると、すぐに2点とって5-8と再び突き放し、9回表山形中央の攻撃、常に「9-10で負けている9回」を想定して試合形式の打撃練習をしているというのですが、山形大会の決勝も2点を追う9回に5点を奪って勝っただけに、全然諦めていません。2点返して7-8、2死2塁、この日無安打の高橋和、「打てばヒーローになれるかな」とワクワクして初球カーブをネ・ラ・イ・ウ・チ!打球は右中間を突き抜けて同点!次打者中村の打球が詰まりながらセンター前に落ちて逆転、その裏を抑えて山形の公立高校では37年振りの甲子園1勝でした。弱いイメージの山形県も昨年日大山形がBEST4に入って、このイメージが払拭されてきましたが、この日の山形中央の戦いぶりはまさにそれを象徴するものでした。
 今大会1回戦で、龍谷大平安対春日部共栄戦に次いで好カードと見られていた甲子園ではお馴染みの岸潤一郎投手の明徳義塾(高知)対高校通算本塁打73本のスラッガー岡本の智弁学園(奈良)戦は、高知大会決勝で逆転の2点適時打を放つなど4打数3安打7打点の代打の神様:田中秀政が大舞台でも役割を果たし、代打の初球の変化球を強振、打った瞬間ソレと分かる左翼席への3ランで10―4と快勝し、2回戦に進みました。これまで16度の出場すべてで初戦を突破する勝負強さ、16安打を放ち、岸が完投勝利。
 3年連続8度目の出場の大阪桐蔭に対し、3年ぶり9度目出場の開星(島根)は初回、開星が集中打で4点を奪い主導権を握りました。しかし、投手陣が9四死球と乱れ、ボークや失策も失点に絡む悔しい逆転負け。大阪桐蔭はわずか4安打、適時打は2本ながら、相手の乱れで勝ちを拾った感じ、とても優勝候補とは言えない試合でした。
 海星(長崎)対二松学舎大附は小峯瑛輔の強いショートゴロの間に3塁ランナー生還して先制した二松学舎が、その後も伸び伸び打って、スラッガー秦の弾丸ライナーのホームランもあり、快心の試合運びでしたが、エース大黒が打ち込まれて詰め寄られ、リリーフ大江が登板して今村との1年生バッテリーが期待通りに締めて逃げ切りました。7-5と、終わってみれば僅差、しかし東東京大会決勝で帝京を破った立役者の1年生バッテリーが今大会の注目選手としてひのき舞台に躍り出た試合でした。この調子で次も頑張れ!

■ 恐い世の中になってきました
 甲子園のスコアボード、「置き引き、スリに注意してください」と表示されて、荷物を置いたまま席を離れないで下さい、とあります。一昔前の日本であれば考えられない表示です。安心、安全な日本というのはもはや過去の話です。昔はイタリアの空港では足元に置いたバッグさえ危ないなどと言われたものですが、そういう状況にどんどん日本も近づいている気がします。そもそも昔は外出する時も家に鍵をかけなかったものです。
 「人を殺してみたかった」・・・2014年7月、長崎県佐世保市の高校1年、松尾愛和さん(15)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された女子生徒(16)が「人を殺してみたかった」と供述したそうです。遺体を解体してみたかったという趣旨の供述もしたらしいのですが、父親を金属バットで殴って怪我させるなど、親もこの子は危ない、手に負えないので精神科治療を受けさせようと思っていた矢先でした。その前には父親も娘を海外留学させようということで、予約していたため、高校に入学してもほとんど学校に行ってなかった、ということ。同居せず、アパートで一人暮らしさせていたそうです。明らかに父親も手に負えなかったのでしょう。昨年実母は病死していました。そもそも診療した医者もこれはヤバイと考えて児童相談所に通報していたというくらいですから、事件は起こるべくして起きた・・・・被害者が不運だったようです。殺された少女は、リーダー的存在だったので、登校しない同級生を慮ったのでしょう。哀れです。猟奇的少女のことを心配したばかりに・・・ということでした。犯人は頭がよく、スポーツや芸術的才能も優れ、言わば三拍子揃った優秀な少女で、ただし精神異常だったわけです。
 愛媛・伊予市で、市営団地の押し入れから、2014年8月、10代後半とみられる若い女性の遺体が発見された。その後、被害者は松山市山越の無職、大野裕香さん(17)と判明、その顔は、男女の区別すらつかないほど、激しく腫れ上がっていたそうです。遺体の見つかった部屋には、母親(36)と、その子どもが4人で暮らしていましたが、この部屋は、家族以外の若い男女の溜まり場になっていた模様です。同じ市営団地に住む人は、暴力を見たり聞いたりしていて、警察に連絡したり、団地を運営する市職員に『いつかは死ぬんじゃないか』と話していたそうです。同じ市営団地に住む人は、「警察からは『事件にならないと動けない』と言われたらしくて。その子が死んでからじゃ、遅いじゃないですか。(警察が)死んでから動くというのはおかしいし、みんなが『危ない』と言っているのに、(警察は)なんで動かないんだろうと...」と話したと報道されています。
 このほかにも女性が殺される事件などは日常茶飯事、振り込め詐欺も日常茶飯事、あ〜〜〜恐い世の中になってきました。

■ 行政代執行
 埼玉県は2014年8月15日、桶川市五丁台の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の建設予定地で、明け渡し期限を過ぎても引き渡されないとして、用地に残されていたヒバの大木1本を土地収用法に基づく行政代執行により伐採しました。埼玉県の収用委員会でも「移植可能」と評価されたヒバの大木ですが、高さ約12メートル、幹周り約2.5メートル、樹齢約100年で、「移植できる業者が少なく、時間を取ってもらえなかったのは納得できない」と、所有者は怒っているそうです。母屋や納屋などは取り壊されており、所有者の男性(80)と家族は移転しているそうです。
 そもそも現場は、圏央道の桶川北本インターチェンジ(IC)〜白岡菖蒲IC間(約10.8キロ)にあり、国交省関東地方整備局などが2011年9月から同法に基づき交渉を進め、2013年9月に埼玉県収用委員会が土地明け渡しを求める裁決をしました。この区間が開通すれば、圏央道を経由して関越、東北両自動車道、中央自動車道、東名高速道路が結ばれます。土地を明け渡さない地権者が居ることは知られており、「北朝鮮に頼んでテポドンでも打ち込んでもらったら?」というブラックジョークを言う人もいましたが、「土地収用法を適用して行政代執行せよ」という声が高まっていました。そもそも中国なら問答無用で家も壊されてしまいます。日本ではそうは行かないとしても、この区間の開通が遅れに遅れ、やっと2014年度開通予定とJHのホームページに乗りましたが、交渉の難航で開通は1年延期されて2015年度となり、上田清司知事は「2015年度のできるだけ早い時期での開通を強く望む」とコメントしていました。2014年5月19日が明け渡し期限でしたが、期限を過ぎても引き渡されなかったため、国交省関東地方整備局が7月23日、埼玉県に行政代執行を請求したものです。
 公共の利益のためには、個人の権利を越えて土地を収用するのは当然で、行政代執行は果敢に実施して行くべきです。かつて石原環境相が福島県のことに関し、「カネメでしょ」と発言して問題化しましたが、たとえカネメでなくヒバの大木を守りたかったとしても、個人の権利は公共の利益のもとに制限されるのは仕方無いのです。北朝鮮や中国でないだけマシだと思ってもらいましょう。むしろウジウジせず、もっと早く土地収用裁決すべきだったのです。

■ 交通事故
 バイクの交通事故の保険上での責任割合は8対2で決着しました。バイク歴50年の筆者ですから、これまで交通事故は何度か経験していますが、過去加害者になったことはありません。すなわち、自分の方が悪くて交通事故となったことはない、ということです。今回は、そんなにスピードを出さずに直進していて、右折しようとしてウィンカーを点けているバイクが居ることは認識していましたが、お互い正面から相対しているわけですから、まさか相手が動き出すとは想定外でした。警察も現場検証で、目撃者もいましたから、こちらへの質問はほとんど無く、相手に「何故曲がったか?」を盛んに聞いていました。警察としてみれば、「向こうから来る車両が見えなかったのではないか?」、もしくは「行けると判断して動き出したのか?」ということのどちらなのかを聞き出したかったようです。こちらから見れば、どう考えてもこちらに気付いていなかった、すなわち見ていなかったとしか考えられません。保険上での責任割合は8対2ということですが、相手のバイクが全損ということで2割分12,200円をこちらの保険で負担します。こちらのバイクは修理するほどのことはないので何も無く、怪我した治療費は相手の保険の負担ということですが、こちらは4日も病院に通い、痛い思いをして、しかも脛のこぶが治るのにあと1ヶ月以上かかると言われています。まったく「踏んだり蹴ったり」で、慰謝料をもらいたいくらいです。交通事故というのは、常識的には起きないものです。今回にしても、相手がコチラを見ていないのではないか?と考えて運転していなければならなかったのでしょうか?
(2014年8月15日)


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