516  めんめんめん

 筆者のふるさと、盛岡は麺の街だ。蕎麦が美味い。ここでソバと言えば10割蕎麦だ。ツルツルしてないが、なんとも言えない蕎麦らしい香りがして、美味い。多分、本当の蕎麦の味を知っているのは、北東北から山形、長野の辺りの人だけではないだろうか。わんこそばは有名だ。冷麺は名物である。じゃじゃ麺という、うどん風ひき肉掛麺もある。ラーメンに関しても良く食べる。いわゆる「めんくい」の街だ。スーパーでは生ラーメンを10個パックなどで売っている。スープは付いておらず、各家庭でそれなりのスープで楽しむのである。北国だから、九州のような豚骨ドロドロスープは好まれない。鶏がらの透き通った品の良いスープが好まれ、東京のような黒っぽい醤油色ではない。今回はめん特集だ。

■名物ラーメン中河の中華そば

 右は盛岡の名物ラーメン中河(なかがわ)の中華そばだ。盛岡のラーメン通で中河を知らない人はいない。お昼時しかやっておらず、メニューは「中華そば550円」のみ。大盛りも無い。迷えない(^-^) 数だけ言えば良い。盛岡駅から市街中心循環バス 『でんでんむし』右回り(¥100)に乗り、上の橋(カミノハシ)で下車、13分〜15分ぐらい。中津川沿いに西岸をほんの少し遡ったところにあり、とっても小さい食堂だ。実は中華そばを作るおかみさんの旦那が知り合い、高校後輩で市役所勤務だった。一度は行かずばなるまいと思っていたが、あるとき行ったら「喪中」休業、今回は出直しだ。
 夫婦で行ったので「ふたつ」と注文した。透き通る黄金色のスープにネギ、メンマ、チャーシュー、のりというシンプルなトッピング。スープを一口飲むと懐かしさを感じさせる香りが広がる。麺は細くやや硬めだ。あっさりしたスープが通に好まれるらしい。しかし、ラーメンオタクの筆者としては、豚肉エキスが入り、ホウレンソウなどの青菜か、せめてもやし、なるとが欲しい。それで\550なら言うことなし。盛岡の人がこのあっさりスープを好むのは土地柄だろうが、あっさり過ぎて物足りない。もう1杯食いたくなる、あっ、そうか、そういう作戦か(^-^)


盛岡市中河の中華そば

■各種麺類のつぶやき
 このつぶやきもあと少しで終了、めんオタクの筆者としては、何度も各種麺類についてつぶやいてきた。一番最近は497『OECD』(2012年7月22日)だ。471『どんと肉』(2012年1月21日)では日清「どん兵衛」とマルちゃんの「赤いきつねと緑のたぬき」、インスタントカップ麺について紹介した。443『ざる中華』(2011年7月10日)では大学後輩の婦人から教えられた中華そばの知らなかった食べ方から派生して各種の麺の写真を紹介した。205『中華そば』(2006年12月17日)や、157『立食い』(2006年1月15日)、初めて麺類が登場したのは27『蕎麦』(2003年7月12日)だったかな?そう言えば、うどんやソーメン、スパゲティ、チャンポン、焼きソバなどの麺についてのつぶやきは登場しなかった。これらも実は大好きなのだが・・・・ここで改めて過去登場した写真を紹介しよう。

まずはラーメン系

釜玉うどん
バーミヤンラーメン 早稲田メルシーのもやしそば 大勝軒の「もりそば 愛知のざる中華 姫路えきそば


蕎麦、うどん系
駅の立ち食い天ぷらそば 那覇のソーキそば 盛岡名物:じゃじゃ麺 盛岡名物:はっと鍋 盛岡冷麺セット


■立ち食いそば
 これは157『立食い』(2006年1月15日)を参照あれ。JR北朝霞駅に「めん処一ぷく」がある、かきあげ天そば\370。東武東上線朝霞台駅南口の「越後そば」はJR武蔵野線の高架下にあり、天ぷらそば\360だが、どうも閉店したみたいだ。同じ建屋のお菓子やさん共々建替えるのでは?昨年だったか、東武東上線朝霞台駅北口に大チェーン店の「小諸そば」が開店した、かきあげ天そば\350。ず〜〜〜っと大入りである。人気メニューは「二枚もり」\290。そばの量が2倍だからこれは格安、人気が衰えない理由が分かる。常に満席の有様。ではこれで斜め向かいの「一ぷく」が閑古鳥かと言うと、そうでもない。「一ぷく」は武蔵野線、埼京線の駅そばだが、北戸田駅の店は評判が悪く、ラーメンの「日高屋」に変った。南浦和駅の「一ぷく」はぷーんと良い香りが漂い、いつも繁盛している。どうも「一ぷく」は店によって品質が違うようだ。「小諸そば」はどこの店も品質が一定しているので人気があるのだろう。北朝霞駅の「一ぷく」は南浦和駅に比べればいまいちだが、かきあげ天そばで比べれば、そば、つゆともに「一ぷく」に軍配、だからそれなりに客が入っている。ただ「小諸そば」は、「二枚もり」の圧倒的な人気のためにいつも大入りなのだ。

■わんこそば
 岩手県の名物と言えばわんこそばだ。「はい、じゃんじゃん」と給仕の掛け声とともに、おわん(椀コ)に入れられる一口ほどのそば。おかわりをすると、どんどんお椀が重なって行く。途中からはもうゲーム感覚、最後は必死の思いで蓋をする。筆者の記録は97杯。およそもりそば6.5杯分。この地域では大勢の客が集まる宴席などでそばを振る舞う風習があったことに由来している。
盛岡にも各種のお店あり・・・これは東屋

大学同期生の集まり


■生めん(チルド麺)
 日本の誇る発明のひとつが「インスタントラーメン」である。元祖は日清食品の「チキンラーメン」と言われている。その後カップめんというものが現れた。筆者が生麺で大好きなのが、マルちゃん(東洋水産)のチルド麺・3個入り醤油麺(右写真)である。これと似たパッケージングで伸びてきたのがシマダヤである。マルちゃんの場合はスープが美味しい。以前、ある雀荘のラーメンがとても美味しいと評判なので、麻雀はやらないがラーメンだけ食べに行って、すぐ気付いた。マルちゃんだ!

マルちゃん(東洋水産)のチルド麺・3個入り醤油麺

シマダヤのチルド麺・3個入り醤油麺


■カップめん
 カップめんの王者といえばカップヌードルだろう。筆者の自宅近くにはエースコックの工場がある。川越市なのに東京工場と言う。というのはこの会社の本社は大阪府吹田市江坂なので、川越市も東京みたいなものなのだろう。この会社は「スーパーカップ」という内容量1.5倍のカップめんでヒットを飛ばした。茨城県のヤマダイの「ニュータッチヌードル」も有名。群馬県伊勢崎市のまるか食品株式会社は「ペヤング」のブランドでやきそばが大ヒット。
日清カップヌードル エースコックスーパーカップ 日清どん兵衛きつねうどん マルちゃん赤いきつねうどん ペヤングソースやきそば


■袋めん
 これは群馬県前橋市のサンヨー食品株式会社の「サッポロ一番みそラーメン」が根強い人気を持つ。袋めんは1個当たりではチルド麺より高い。これは不思議なことだ。非常食要素があるからか?実際東日本大震災の停電のとき、オール電化の家でもガスボンベコンロで、袋めんに野菜や肉を加えて調理したという話をよく聞いた。
サッポロ一番みそラーメン 日清・チキンラーメン 明星食品・チャルメラ マルちゃん正麺


■マルちゃん正麺 ヒットで業界に「マルちゃんショック」
 年間約18億食の袋麺市場に異変が起きている。ここ半世紀、「チキンラーメン」(日清食品)、「サッポロ一番」(サンヨー食品)の二大ブランドが君臨していた市場が「マルちゃん正麺」(東洋水産)の登場で大きく揺れているそうだ。ピーク時は1972年の年間37億食。だが、その前年から登場したカップ麺がその利便性や味のバリエーションの豊富さで徐々に袋麺のシェアを奪って行く。昨年11月に発売された「マルちゃん正麺」の大ヒットは、長らくダウントレンド状態にあった袋麺市場の革命商品として、業界では“マルちゃんショック”と呼ばれているそうだ。「マルちゃん正麺」が目をひいたのは画期的な製麺方法である。これまで即席麺は、打ち上がった麺を140〜150℃の油で数分揚げるフライ麺と、熱風乾燥させるノンフライ麺の二つの方法が主だった。東洋水産は、切り出した生麺を蒸し上げる工程を省いて、そのまま乾燥させる「生麺うまいまま製法」によって、乾燥麺でありながら、なめらかでコシのある食感の麺を作り出した。
 実際スーパーに行って見ると、袋麺売り場の棚で「マルちゃん正麺」は味噌と塩はあったが醤油は空だった。スーパーで商品の棚が空というのは、目玉商品ぐらいである。袋麺市場トップのサンヨー食品は、「サッポロ一番 麺の力」を、カップ麺トップで袋麺でも2位の日清食品は、「日清ラ王」袋麺を発売して、追撃開始。いずれも“生麺感覚”を売りにした商品である。

■イチローの年棒
 ヤンキースをFAとなっているイチロー(39)が残留するか移籍するか注目されている。残留する場合でも年俸は従来から激減して500万ドル(約4億円)プラス出来高が基本線とのこと。ヤンキースの黒田博樹投手(38)が1年契約年棒1,500万ドル(12億円2,000万円)+出来高100万ドル(約8,000万円)でヤンキース残留が決まり、来期の日本人選手最高年棒は確実だ。来年2月で38歳になる元ヤンキースの松井秀喜選手と同級生である。松井はどうなるのか?

<イチローの年度別年俸(円換算は当時のレート)>
2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
567 370 467 650 1250 1250 1250 1710 1800 1800 1800 1800 万ドル
708 481 560 682 1312 1437 1500 1710 1800 1620 1440 1440 百万円
125 130 120 105 105 115 120 100 100 90 80 80 円/ドル

2001年から2011年はマリナーズ、2012年はマリナーズとヤンキースの合計

 何ゆえにこんな表を載せたか、イチローが2013年500万ドルの年棒で2002年の370万ドルより35%も多くても、日本円にしたら17%も少ないのだ。当時よりも1.6倍も円高になったからだ。ドルの価値がこの10年で円に対して4割ダウンしたのである。そんなこと、アリエナイと思うのだが。アメリカで稼いだ金を日本に持ってきても、価値が下がってしまうということだ。当面アメリカに置いておくしかないだろう。これがイチローだけでなく、企業でも起きている。だから米国からお金が移動せず、米国は潤沢なお金を運用できるのである。
(2012年12月2日)

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