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ギネスブック認定『世界一の太鼓パレード』盛岡さんさ踊りが今年も8月1日(水)〜4日(土)盛岡で開催される
1万を越える太鼓の群舞とあでやかな男女の踊りがゾクゾクするような感動を与える…短い東北の夏の風物詩

■うえの夏まつり
 上野広小路の上野松坂屋前から不忍通りまで占有して、うえの夏まつりパレードが行われた。盛岡から本場『盛岡さんさ踊り』チームがやってきて、あでやかな踊りと力強い太鼓で観衆を魅了、東京から大江戸さんさや上野の『黒門小学校』のさんさ連、『JR東日本 上野駅』、『NTT東日本』、『朝日信用金庫』などのさんさ踊りチームも参加して盛り上がった。いずれも大団体で、東京でもこんなにさんさ踊りを愛好する団体があるのだと認識を改めた。

■GSピンチ
 今ピンチの業界は?電力、家電、GS、歯医者、弁護士など。業界ではないが大学も年々交付金が減らされていて、今後閉鎖が相次ぐだろう。AIJ投資顧問問題で顕在化した年金団体もヤバイ。
 スタンドサービス(福島県郡山市)は2012年5月28日、福島地裁郡山支部に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令が下った。負債総額は約72億2千万円。同社は福島県内でセルフ型ガソリンスタンドを展開していた。2011年7月に、集団食中毒事件を起こした「焼肉酒家えびす」の運営会社である「フーズ・フォーラス」から北陸、神奈川県内の全20店舗を約2億円で買い取ったうえ、「ヴイ・ブリアン」の店名で順次、焼肉店をスタートし、同9月期には年商約90億7300万円をあげていた。しかし、ガソリンスタンドは赤字店舗が増加し、焼肉店は風評被害などで、思ったほどの儲けが出ず、両事業とも収益が悪化して資金繰りに行き詰った。
 ガソリンスタンドの減少は止まらない。一時期原油が再び急騰し、値上げすると客離れとなるのでそれを防ごうと無理して価格を抑えた結果体力が消耗し、次には欧州債務危機を震源とする世界経済の減速で原油価格が下落傾向となってGS間の価格競争が激化した上に、来年1月までに老朽化タンクの改修が義務付けられていることもあり、もう止めようとするGSが出たり、比較できる過去10年で倒産件数が最多となる可能性もある。全国高速道路のサービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)にあるガソリンスタンドも撤退が相次ぎ、GSの設置間隔が100kmを超える場所は、民営化時の17区間と比べて約4.5倍の77区間に増えた。東北自動車道の下り線では、岩手山SA(岩手県八幡平市)を最後に青森インターチェンジまで約140kmもGSがなく、連休時などに同SAのGSに行列ができるなどの不便が生じている。国交省は「ガス欠で路上で立ち往生し、事故に巻き込まれる可能性もあり、早期の対策が必要だ」と指摘している。


盛岡さんさ踊りは本場だけあって華麗でテンポが小気味良い

黒門小さんさ連 157名の大団体 小学生が可愛い

NTTさんさ連はかなり練習したとみえて見事だった


■円高チャンスと電力ピンチ〜雇用ピンチ
 穀物が暴騰している。原因は米国の干ばつだ。世界的に異常気象になってきて農作物がピンチなのだ。特に米国からの大豆、とうもろこしの輸入が多い日本はヤバイ。パン、うどん、ラーメン、豆腐、納豆、食用油、・・・今後上がる。米もジワリ上昇中。原発停止〜LNG輸入増大で貿易赤字国に転換した日本、円高がチャンスに見える。円高だから、輸入価格上昇がまだしも抑えられている。日本では原発が悪となって再稼働が抑えられている。原発再稼働を進める野田政権に対するバッシングはすさまじい。マスコミはもちろん、小沢、鳩山グループもそうだ。原発推進の自民党は、下手にモノ言わぬが得とダンマリを決め込んでいる。製造業はこんな日本で製造は続けられないと、東南アジア中心に工場移転を急加速している。このままでは、日本の雇用はますます悪化する。若者の収入が減れば、年金生活者への配分も減る。皆が貧しくなるのだ。しかもかつて無かった貿易赤字によって、日本の資産はジワジワ減って行く。減り続ける高齢者の金融資産、増え続ける国家債務、日本国の債務超過はそう遠くない。その時に何が起きるか?国債が暴落し、金融パニックとなり、ハイパーインフレ、暴動、戦後の買出し現象だ。最後に強いのは食糧を持つもの、農業者となる。
 スリーマイル島やチェルノブイリを経験した米国、ロシアが今再び原発建設を推進しているのは何故だ?意見聴取会で電力会社の社員が、「原発関連で死んだ人はいない」と発言したことに猛烈なバッシングが起きた。だが、冷静に、科学的に、客観的に事実を把握して見給え。その通りである。世界では毎日交通事故でものすごい数の人が死んでいる。文明の利器、自動車や、あるいは自転車さえも凶器となる。各地の紛争、内戦で殺し合う人の数も膨大だ。こうしたことは棚に上げて、例えばBSEで米国産牛肉は禁輸とする、などという科学的に全くナンセンスなことがまかり通る日本社会。遺伝子組換え農産物への拒絶反応。フクシマに対する偏見。オカシイ。それをおかしいと発言する人への感情的な怒号。冷静な企業経営者なら、こんな社会はおかしいと思うだろう。日本の自殺行為が始まっている。

■造船ピンチ
 三光汽船は2012年6月2日、自力再建を断念し、東京地裁に2度目となる会社更生法の適用を申請した。自力再建をめざして事業再生ADR手続を進めていたが、再建計画の策定が困難となったため、自力再建を断念した。負債総額は、1558億円。元自民党衆院議員の河本敏夫氏が昭和9年に設立した独立系海運会社で、1981年以降の海運不況の影響で不採算航路が続出して経営が悪化、1985年に負債総額約5200億円で会社更生法の適用を申請、当時、戦後最大の大型倒産となった。その後、1989年に更生計画が認可され、従業員削減や船舶売却など合理化を進めたことで、1998年に更生計画より9年早く更生債権を完済、更生手続きを終結していた。しかし、リーマン・ショック後に再び経営悪化。ことし3月15日に事業再生実務家協会に事業再生ADR手続の利用を申請し、受理されていた。再生計画の策定を進めていたが、関係先との調整が進まず、再建計画の策定が困難となった。
 かつて世界を席巻した日本の造船業界が、2年後に造る船がなくなる「2014年問題」の危機に直面している。韓国や中国のライバルの後塵を拝し受注が激減しているためだ。危機感を募らせたJFEホールディングスとIHIが今年10月に造船子会社の統合に踏み切るほか、世界をリードする環境技術を生かした「エコシップ」の受注にも力を入れている。“造船ニッポン”は復活できるのか?
 日本造船工業会によると、昨年1〜6月の新造船受注量は385万トンと、前年同期から57%も激減。中国も60%減の714万トンに落ち込んだが、それでも日本のほぼ倍を獲得した。勝っているのは韓国、通貨ウォン安を武器に60%増、1805万トンと受注を急伸させた。中国元は米ドルに連動し、日本円は米ドルに対し円高だから、米ドルに対してもウォン安の韓国造船業は圧倒的に優位に立った。日本は韓国の約5分の1にとどまった。歴史的な円高によって、「無理に受注しても赤字を垂れ流すだけ」(業界関係者)という状況では、とても中韓勢に太刀打ちできない。価格競争が激しい中型タンカーに特化する住友重機械工業は受注残が2013年6月末でなくなる。JFEホールディングス傘下のユニバーサル造船やIHI傘下のIHIマリンユナイテッド、川崎重工業も、今後2年で受注残が底を着く。

■設備工事ピンチ
 特殊配管工事と真空技術を背景に積極的な営業で、国内外の電機メーカー、エンジニアリング会社に受注地盤を形成してきたフジテック・インターナショナル鰍ェ倒産した。クリーンルームや液晶パネル、太陽電池関連の製造設備なども手掛け、平成18年3月期以降急成長を辿っていた兵庫県の業者だ。設備工事業はリニューアルを着実にこなすところは良いが、むしろ日本の先端産業から受注してきたところほど厳しい。メカトロの会社もそうだ。

■年金ピンチ
 加盟組合員の税金保全のほか私的年金制度の共済事業を行っていた全国小売酒販組合中央会が破綻した。その結果、年金財産分配債務を履行できなくなった。投資運用に失敗し、多額の損失を計上していたことで、2003年12月には年金支給を停止、2004年5月にはこの年金制度を廃止し、年金制度が実質上破綻していた。今後他でも同様のケースが相次ぐと懸念される。

■日本と他のOECD諸国との比較
 OECDは「Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構」の略で、本部はフランスのパリに置かれている。現在、OECDの加盟国は以下の34か国・・・EU加盟国(21か国):イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、オーストリア、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、アイルランド、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロヴァキア、エストニア、スロベニア、その他(13か国):日本、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、ノルウェー、アイスランド、トルコ、韓国、チリ、イスラエル
 その中で日本の位置付けを見ると
@政府債務残高(対GDP比)2012年の見通し:日本は218.7%でOECD加盟国中最高。第2位のギリシャは159.3%
A一人あたりGDP:日本は34,132ドルでOECD30カ国中17位。第1位はルクセンブルグ(84,713ドル)、OECD平均は33,732ドル
B教育機関に対する公財政支出(対GDP比):日本は3.3%で、データの存在するOECD加盟国(28 カ国)中最も低い。高等教育段階に限ると日本は0.5%で、チリ(0.3%)に次いで低い
C医師数(人口千人あたり):日本は2.1人でOECD平均(3.1人)を下回っている
D総医療費(対GDP比):日本は8.1%でOECD平均(8.9%)を下回っている
EMRIとCT設置台数(人口百万人あたり):日本はMRIが40.1台、CTが92.6台で、ともにOECD諸国中最も多い
F子宮頸がん検診受診率: 日本は24.5%でデータのあるOECD諸国中最も低い
Gマンモグラフィー検診受診率: 日本は23.8%でスロバキア(19.5%)に次いで低い
H平均身長:日本の男性の平均身長は171.6cmで、メキシコ(166.9cm)、ポルトガル(170.7cm)、韓国(171.2cm)に次いで低い。男性の平均身長が最も高い国はオランダ(181.7cm)、次いでデンマーク(1816cm)
I合計特殊出生率:日本は1.37で、OECD平均(1.71)を下回る。最も少ない国は韓国(1.13)
J自殺者数(人口十万人あたり):日本は19.1人で韓国(21.5人)、ハンガリー(21.0人)に次いで高い。OECD平均は11.1人
K相対的貧困率:日本は14.9%で、メキシコ(18.4%)、トルコ(17.5%)、米国(17.1%)に次いで高い
Lパートタイム労働者(全労働者に占める割合):日本は18.86%でOECD平均15.40%を上回っている


■懐かしのラーメン
 東京メトロ早稲田駅の出口を出てすぐ、煮干味ラーメンのメルシーに久々行った。写真のラーメンは旨そうに見えないが結構美味い。ただ豊島区池袋本町3丁目25、すなわち東武東上線下板橋駅前の「点心」のもやしそばには負ける。同じ420円でやたらに安いが、底に細くて程好い固さの麺、野菜たっぷりの上に餡がかかり味は抜群だ。入り口の大きなラーメンどんぶりが目印だ。夫婦で営む昔風のきれいではないが小さな中華屋だが、お勧めである。
早稲田のメルシー

メルシーのもやしそば\420

下板橋の点心

(2012年7月22日)

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