440  ダブル災害

 8月15日といえば旧盆で、世の中お休みです。そして終戦記念日、76年経ったんですね。お盆の前にはいつも勤めていた会社の人事部からこの1年の物故者のメールが来ます。慰霊のためでしょう。ああ、あの先輩も亡くなられたか...あの同僚も...まだ若いのにあの人も...手を合わせて安らかな眠りをと祈ります。冥福は浄土真宗や神道、キリスト教では祈ってはいけないのです。もう戦争の記憶を語れる人も数少なくなりました。筆者は親や親戚から戦争の記憶を聞かされて育ったので、その辛さを体験してはいませんが、物凄く大変な、イヤな思いだったことを聞きました。戦時中に日本人が朝鮮人をいじめたこと、フィリピン敗走時に次々倒れる仲間を捨てて逃げなければいけなかった逃避行、戦後ロシア抑留の経験を言葉にしないまま長命の人生を終えた伯父、口に出せない凄絶体験だったのでしょう。捕虜になって知った米兵の明るさ、どうしてこんな人たちと戦っていなければならなかったのか、いろいろな戦後食糧難の悲惨さ、聞くことすべてが想像を絶することでした。


17年前のつぶやき82『戦争の記憶』(2004年8月1日)ご覧ください

■ 終戦前夜の熊谷空爆
 2021年8月14日(土)毎日新聞朝刊の埼玉面に作家の森村誠一さんが書いていた埼玉県熊谷市の空襲、1945年8月14日に熊谷は空爆されたそうです。ポツダム宣言を受諾したのに何故熊谷市がB52によって爆撃されなければならなかったのか、家を焼かれ、逃げまどってなんとか父親に誘導されて命が助かったそうですが、その時の父の頭には、ヒロシマ、ナガサキの原爆が脳裏に有って、とにかく穴か掘割みたいなところに逃げ込もうとしたのだそうです。翌朝、市内に戻って見た悲惨な光景、死体がゴロゴロ転がっていて、煙にまかれて酸欠で死んだためか、まるでまだ生きてるみたいな屍、そのなかに初恋の女の子の遺体もあったそうです。引っ張り出そうとしたら父から止められたそうで...その凄惨な光景から、戦争だけはしてはいけないと思ったそうです。憲法改正なんて言う人がいるが、あの戦争の結果できた憲法で長い間平和であり続けた、それを変えようなんて人は、あの戦争の悲惨さを知らない輩だ、これだけは止めさせなければいけないと森村さんは言います。確かに、戦争経験者はほぼそうおっしゃいますね。戦後レジームからの脱却なんて言う人は、おおむね戦争を知らないこどもたちです。

■タリバンが台頭するアフガニスタン
 戦争をしてはいけないという気持ちは大多数の人が持っているはずですが、世界に目を向けると、相変わらず各地で戦争が続いています。中でもシリアやアフガニスタンは心配です。米軍がアフガニスタンを引き揚げるというので、またぞろタリバンが台頭してきました。アフガニスタンに平和を取り戻すためには、昔のような緑豊かな大地が必要だということで、医者なのに先頭に立って井戸を掘っていた中村哲医師が、襲撃されて銃殺されてからまだ2年も経っていません。中村さんの遺志はアフガンの土煙と消えるのでしょうか。

筆者の友人が経営する羊土社から復刊された本

■ 「墓じまい」する人が増えている
 我が家には仏壇も神棚もあります。みな親の遺産です。岩手県雫石町から持ってきました。墓は雫石町七ツ森墓地公園に有り、寺も雫石町の曹洞宗・永昌寺です。ただ筆者は仏教の信者ではありません。田舎の墓を「墓じまい」する人が増えているみたいです。子孫に遠い田舎の墓を守れと言っても負担になるからでしょう。「墓じまい」して、近隣に新たに墓地を購入するのが以前は主でしたが、今は「樹木葬」とか「散骨」が増えてきたようです。都内にはビルにお墓があって、墓参りに行くと、自動倉庫システムで墓が出てきたり、究極はヴァーチャルで、画像システム上に墓が出てくるそうですよ。「家」という概念が崩壊して、「墓」も守るものではなくなったという人が出てきたのだと考えられます。昔から広い土地屋敷を持って、代々家督継承してきたような人には信じられないことでしょうが、「ああ上野駅」で歌われたように地方から東京に出て来て、家を建てたりマンションを買った人は、田舎の墓には入れない、入れたとしても遠い、都会生活では仏壇も置けないという人が多くなったわけです。日本の人口の3分の1が1都3県に集中した現状では、墓事情が変わるのも時代の流れかもしれません。そう言われてみると最近は墓地の広告が激減しました。墓地を買っても、維持してくれる人が居るの?と考えると、「散骨」でいいや、ということになるのでしょうか。そういえば葬式に呼ばれることが全く無くなりました。お寺やセレモニーホールで大々的な葬儀をやってることも見なくなりました。有っても家族葬です。筆者は故人たちの写真や葬式で頂いた挨拶状を仏壇に飾り、ろうそくを灯し、線香をそなえて、チーンと鳴らして拝んでいます。宗教には関係なく、そうすることで心が落ち着くからです。祖先や親せきだけでなく、隣近所や友人、会社付き合いの人たちも含めて故人は皆拝んでいます。


(上)雫石町七ツ森墓地公園の墓

(左)我が家の仏壇

■ 「時を忘れる空間」へ・・・アフターライフレジデンス
 最近テレビで南麻布の都市型納骨堂「了聞」のCMを見かけますね。全22室8種類/完全個室の参拝室を備えたRYOMONは、広尾駅徒歩3分、アフターライフレジデンスなんだそうですよ。草刈正雄さんと奥さん役の女優大沼百合子さん(元タカラジェンヌ)が演じるCM・・・「俺が先 私が先」って、何の会話かなと思いますね。結局「安心したら長生きできそう」なんだそうですよ。じゃあ、美味しいものでも食べに行こうか・・・ということでシャンシャン。 キャッチコピーの「時を超える空間は、時を忘れる空間でした」というのはどういう意味でしょうか?

■ 大雨特別警報
 オリンピックが終わった途端、雨模様になりました。戻り梅雨のように前線ができて、それも一週間ほど居座るという予報です。西日本中心に梅雨末期の大雨と似た気象状況となり、線状降水帯も発生して、命の危険を伴うような被害も心配されています。停滞する前線の影響で佐賀県と長崎県、福岡県、広島県には大雨特別警報が発表されて最大級の警戒が呼び掛けられました。その後「特別」が解除されたところもあります。京都府や滋賀県、岐阜県、それに長野県にも雨雲がかかり続けていて、災害の危険度が高くなっています。全国的にも土にたっぷりと雨が浸透して、土砂崩れの危険がある地域が多くなっています。特別警報が発表されていない地域でも、できるだけ安全な場所で命を守る行動を、と気象庁が懸命に呼び掛けています。自治体の発する情報に従うようにと口酸っぱく訴えられています。「土砂災害警戒情報」が発表されている地域は、佐賀県、長崎県、福岡県、大分県、熊本県、広島県、山口県、岡山県、鳥取県、島根県、徳島県、大阪府、京都府、滋賀県、兵庫県、奈良県、富山県、愛知県、岐阜県、静岡県、長野県、山梨県、それに福島県です。西日本に加え、東日本や東北など、どこで災害が起きてもおかしくない状況となっています。特別警報とは5段階の警戒レベルのうち最も高いレベル5にあたる情報で最大級の警戒が必要とされています。今月11日の降り始めからの雨量は佐賀県嬉野市で1024ミリと、平年の8月1ヶ月分の3倍を超える大雨となっています。

■ 今や毎年のように起きる豪雨災害
 現在の気象状況は、2014年に広島市の安佐北区や安佐南区を襲った「平成26年8月豪雨」や、西日本を襲った2018年の「平成30年7月豪雨」と同じような大雨災害と似た状況とされています。76『対馬丸』(2014年8月23日)や279『老神』(2018年7月17日)で書きましたが、記録的豪雨の大災害で、今や毎年のようにこのような災害が起きるようになりました。「自助 公助 共助」などと言われますが、先般ふじみ野市市民防災講習で学んだように、こうした大雨災害では、まずは自分の命は自分で守る、そして災害を受けた人を助けるという行動が必要です。

2017年の川越市寺尾とふじみ野市元福地区の内水氾濫

■ コロナ禍も今や「災害級」
 新型コロナウイルス感染者数は今や全国で1日2万人を超え、かねて言われていた「東京から感染爆発して全国拡散」が現実になりました。唯一感染者数が903人と3桁の島根県でも8月14日発表では34人となりました。岩手県ではそんなに数が多くないと見られるのに、県独自の緊急事態宣言が発出されました。重症者は増え続けています。入院できずに自宅待機の人が急激に増えていて、これはまるで災害が起きているのに避難所が溢れていて、自宅に居ろと言われている状況です。
 筆者が耕作している「ふじみのこどもエコクラブ」の畑は、埼玉県立ふじみ野高校の野球グラウンドに隣接しています。ふじみ野高校の正門に行くためにはふじみ野救急病院とローソンの間を通らなければなりません。ふじみ野救急病院があるので、一時はこの一帯はひっきりなしに救急車のサイレンが鳴り響いていたのが今は聞こえなくなりました。つまり救急要請されても出動できなくなっているのでしょう。筆者は畑に行くのにふじみ野救急病院の前を自転車で通ります。

以前はクリニックでしたが今は病院になりました 自前の救急車2台を持っています 写真は鹿野院長
 ふじみ野救急病院では昨年広大な駐車場を作り、プレハブの建物をズラリと作りました。無駄に広いなぁと感じました。正気の沙汰かと思いましたが、今や38床のコロナ病床と重症10床が満杯だそうです。広大な駐車場が満杯になり、あの野戦病院みたいな施設が溢れているとなると、「正気の沙汰」どころか「先見の明」だったわけです。本来の救急を受け入れ難い現状は、鹿野院長にとっては不本意でしょう。あの駐車場の状況を見れば、今のコロナ禍がいかに凄まじい状況であるかが実感されます。記録的豪雨もコロナ禍もダブル災害だと言えます。

■ 新型コロナウイルス感染防止対策をして高校野球選手権大会開催
 昨年中止になった高校野球選手権大会・・・2021年夏の甲子園は、第103回全国高校野球選手権大会として、新型コロナウイルスの影響でまん延防止等重点措置が発令されている兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で、8月9日から17日間の日程で開催されることになっていました。昨年の選手たちの口惜しさを思うと胸が詰まりますが、今年は甲子園大会史上初となる原則無観客で開催、生徒や保護者ら学校関係者は内野席に入場します。ブラスバンド応援が可能となり、楽器を使う生徒を各校50人以内に制限し、アルプス席に入場、大声は出さず拍手での応援を基本とし、太鼓の持ち込みも1個までですが、感染対策を講じた上で応援が可能になりました。やはりブラバンも甲子園の華ですからね。また選手とチーム関係者を対象に、大会前初戦勝利後準々決勝後にPCR検査が実施されます。大会前の検査では1638人が受診し、作新学院の部員2人の陽性が判明しましたが、大会本部は「個別感染」と判断し、同校の参加は認められました。新型コロナウイルス感染防止対策としては、試合中はベンチ内の監督、部長、選手、記録員は熱中症対策を十分に講じてマスクを着用、試合後は大声での校歌斉唱は控え、次チームとの入れ替え時の接触を避けるため、速やかにベンチを空けることとされています。また、球場の土の持ち帰りは×です。投手の球数制限としては1人・1週間500球以内です(ノーゲームや引き分けの投球数もカウント)。タイブレーク制は12回で決着がつかない場合、13回から適用され、無死一、二塁からスタートします。休養日は、従来の準々決勝翌日、準決勝翌日に加え、今年から3回戦終了翌日にも新設されましたが雨天順延で無くなりました。準々決勝翌日には、全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝(神戸弘陵―高知中央)が史上初めて甲子園で開催されることになっていますが...

懐かしや斎藤佑樹と田中マー君の甲子園

■ 感染で辞退の残念な学校も...
 今回の甲子園大会を前に残念なチームも相次ぎました。今春の選抜大会を制し、今夏限りで退任する門馬敬治監督率いる東海大相模(神奈川)では、野球部内でCOVID-19クラスターが発生して、準々決勝を辞退し、やり切れない形で春夏連覇の道が絶たれました。甲子園に春夏を通じて34回出場し、二度の夏準優勝を誇る星稜(石川)も野球部内でクラスターが発生し、準々決勝を辞退。さらに、それぞれの地方大会のシード校だった福井商(福井)と中越(新潟)は、ともに初戦を迎える前にコロナによる出場辞退を余儀なくされました。一方で、学校関係者にコロナ感染が判明し、いったんは出場を辞退した米子松蔭(鳥取)ですが、多方面から辞退は可哀そうだとの声が出て、野球部員や部の関係者への感染がないことが確認され、大会日程にも余裕があったこともあり、県高野連が一転して出場を認めた例もありました。

■ 有力校
 あるサイトで、地方大会での戦いぶりから実力番付を掲載していました。
西
横綱 大阪桐蔭 大阪 明豊 大分
大関 智弁学園 奈良 東海大菅生 西東京
関脇 愛工大名電  愛知 県岐阜商 岐阜
小結 専大松戸 千葉 二松学舎大付  東東京
前頭一 智弁和歌山 和歌山 広島新庄 広島
前頭二 横浜 神奈川 浦和学院 埼玉
前頭三 ノースアジア大明桜  秋田 近江 滋賀
前頭四 神戸国際大付 兵庫 盛岡大付 岩手
前頭五  敦賀気比 福井 明徳義塾 高知
 大阪桐蔭はセンバツ初戦で智弁学園に敗れたものの、それ以降の公式戦は全勝です。総合力で優勝候補1にあげられています。今回も初戦で大阪桐蔭対東海大菅生が横綱大関の好カード。センバツ準優勝の明豊はエースの京本眞が調子を上げているそうですが、初戦での専大松戸戦が難関です。智弁学園は、センバツで不振だった主砲の前川右京が復調しているそうです。県岐阜商は、あの松下電器→秀岳館高校で一世風靡した鍛治舎巧監督(70)が率います。甲子園で51勝を挙げる明徳義塾(高知)の馬淵史郎監督(65)との名将対決が注目です。

■ 開会式1日延期、その後3日連続雨で順延
 8月9日は台風9号の襲来が予想されたため日程は10日に順延されましたので、8月10日から17日間、順調なら8月26日決勝戦となります→順延。開会式は入場行進を簡素化して行われました。山崎育三郎さんの「栄冠は君に輝く」独唱・・・素晴らしかったですね・・・やはり心配したように、戻り梅雨のように前線ができて、それも一週間ほど居座るようです。西日本中心に梅雨末期の大雨と似た気象状況となり、線状降水帯も発生して、命の危険を伴うような被害も心配されています。雨天順延も心配でしたが、やはり8月12日の大会3日目第一試合、ノースアジア大明桜(秋田・かつての甲子園常連校;秋田経法大附)と帯広農(北北海道)の試合は、ノースアジア大明桜が5−0でリードして4回終了後、雨が強まり、試合が中断、結局ノーゲームとなりました。ノースアジア大明桜のピッチャー風間は、秋田大会で最速157キロを出した今大会注目の右腕で、初回に球場表示で今大会最速となる149キロを記録して、4回まで2四死球を出したものの、無安打無失点の快投でしたが、残念でした。助かった帯広農は、今度は対策して臨むでしょう。結局8月13日も14日も雨で中止のため、休養日を減らすことで対応するようです。
 甲子園球場の天気予報はズラーッと雨マークが並び、心配です。8月15日も朝まで雨が続いたので、大会3日目第一試合、ノースアジア大明桜(秋田)と帯広農(北北海道)の試合は、3時間遅れの11時から始まりました。阪神園芸の「神整備」は、相変わらず素晴らしいですね。第4試合はナイターになるそうです。

■ 浦和学院は日大山形と二回戦
 埼玉県代表浦和学院は出場校中49番目なので、二回戦からの登場です。34番目までの17試合が一回戦、35番目から48番目までが一回戦免除二回戦で、1番目の日大山形と2番目の米子東(鳥取)が開会式直後の試合です。18回目出場の日大山形は1回、佐藤の適時打で先制すると、3回には佐藤、伊藤の連続適時打で2点、6回には斎藤の適時打で1点と小刻みに加点し、流れを渡しませんでした。15回目出場の米子東は相手を上回る12安打を放ちましたが、あと1本が出ず、9回の1点止まりで、4−1で勝った日大山形と浦和学院が8月16日(月)10:30→順延(いつになるか雨次第ですね)に対戦予定です。

懐かしや花巻東の甲子園

■ 注目の試合と結果
 1回戦では、智弁学園(奈良)が倉敷商(岡山)に10-3で快勝。スクイズなどの小技を絡め14安打の猛攻、西村が8回無失点と好投しました。大量リードしてもなおスクイズする血も涙もない攻撃、しかし倉敷商(岡山)も投手が代わった9回に意地を見せて反撃しました。
 横浜(神奈川)は格上の広島新庄(広島)に9回2-0とリードされ、流れからして十中八九負け試合、9回裏2アウトから1番1年生の緒方漣が引っ張ってレフトスタンドへ大会第1号となる逆転サヨナラ3ランを叩き込み、まさに野球は筋書きの無いドラマだと言われますが、それを実感させる試合でした。しかも横浜の選手たちは、相手の心情を慮って喜びの表現をしません、そのように叩きこまれているのでしょう。スゴイなぁと感心しました。二回戦は智弁学園(奈良)対横浜(神奈川)です。ところで名門横浜高校で1番打者が1年生でしかもショートを守っている、背も小さい、何者?と思って調べたら、生粋の横浜っ子で、入学してすぐ、春季大会からレギュラーショートだそうです。横浜高校の指導者たちがこんな上手い遊撃手は見たことが無いと言うくらいですから、只者ではありません。それにしても、スラッガーならともかく、あの場面であの思い切りの良い打撃がよくできるなぁと驚きました。
 愛工大名電(愛知)は初出場の東北学院(宮城)にまさかの3-5敗北、宮城県勢は例年強いとはいえ、夏に初出場のチームに負けるとは...春夏を通じ史上初めて宮城県勢と愛知県勢との対戦が実現した注目の一戦でした。結局好投手は打てないもの、東北学院エースの9回完投勝利;伊東大夢投手(3年)が良かったということです。前評判では愛工大名電の投手陣こそ高評価でしたが、その先発:田村、救援:寺嶋投手を打った東北学院打線が素晴らしかったですね。引っ張らずセンターから反対方向へ、それも引き付けて、なかなかやれと言われてもできる打撃ではないので、これは今後も注目です。
 東北学院は試合終了後PCR検査で全員陰性でしたが、13日選手一人が発熱し、PCR検査で陽性となり、今後どうなるか心配です。
 ノースアジア大明桜(秋田)は4-2で帯広農(北北海道)を破り、県岐阜商に3X-2サヨナラ勝ちした明徳義塾(高知)と二回戦を戦います。

■ 藤井聡太二冠が竜王戦挑戦者決定戦三番勝負で永瀬拓矢王座に先勝
 藤井聡太二冠が竜王戦挑戦者決定三番勝負の第1局を8月12日(木)永瀬拓矢王座(28)と東京・将棋会館で戦い、藤井二冠が184手で永瀬王座に勝ちました。10時に始まった対局は23時36分に終局、それから感想戦やら、ホテルに帰って寝るのは深夜か...疲れるでしょうね。それでもそれができるのは若いからです。この二人は普段から練習仲間で一番仲が良いだけに、永瀬王座は相当考えた結果が三間飛車だったのでしょう。永瀬王座がかつて振り飛車党だったことはよく知られていますが、現在は居飛車党です。この大一番で、永瀬王座が先手で飛車を振ると予想した人は少なかったようで、別室で見守っていた棋士たちからも思わず「オオ〜」という声が上がりました。藤井二冠もこれは想定外だったようです。昼食休憩後、戦型は相穴熊に進みました。息の長い中盤戦が続き、永瀬王座の特長である千日手も厭わない粘りの将棋が続きます。ABEMAで解説していた棋士たちは、「23時ぐらいまで行くでしょうね」とか言いながら、画面に表示されるAIの表示は常に藤井二冠がわずかにリードのままです。藤井二冠が抜け出したかに見えた終盤戦、AIは予想される次の手を良い順に並べますが、両棋士ともに最善手を次々と繰り出し、解説の棋士たちからも「ウワ〜、すごいねぇ」という声が上がります。「一分将棋」に入り、必死に防戦をはかる永瀬王座、一方優勢とは言え、藤井二冠が一手でも間違えれば途端に大逆転となります。しかしやがて永瀬王座がマスクを着けました。184手目、藤井二冠は金を打って王手をかけます。永瀬王座は一礼し、静かに投了を告げました。ものすごい戦いでしたが、一貫してAIが藤井有利と表示し続けたことは驚きでした。永瀬王座は打開しようとしながら出来ないもどかしさを感じ続けていたでしょう。次は8月30日(月)に東京・将棋会館で第2局です。ここでも勝ちますと、豊島将之竜王への挑戦権を得ます。そうなれば7番勝負、王位戦、叡王戦、竜王戦、19番勝負、スゴイですね。

日本将棋連盟ホームページより

■ 王位戦第4局の会場が豪雨被災
 8月18、19日には王位戦第4局、2勝1敗の藤井聡太王位が挑戦者の豊島二冠と佐賀県嬉野市の「和多屋別荘」で対戦します。ところがこの宿が西日本を中心にした豪雨の影響で冠水被害にあったそうです。嬉野市の8月11日からの総雨量は1000ミリを超え、隣接する塩田川が増水した影響で大浴場が浸水して一時休業したそうですが、幸いにも対局場は無事だったとのこと。8月22日には名古屋市の「名古屋東急ホテル」で叡王戦第4局、史上最年少三冠に王手をかけている藤井聡太二冠が一気に三冠奪取できるか注目です。

■ テレビ雑感
 最近あまりテレビを見なくなりました。見てもニュースです。代わりにネットを見ますが、これは要注意です。サンデーモーニングの張本勲さんが女子ボクシングについてトンデモナイ発言をしたとか、朝ドラ「おかえりモネ」の低視聴率がどうだとか、ネット上でワイワイやってますが、ネットに上がっている情報は概ねフェイクだと見るべきだし、内容に偽りはなくても偏向していることがほとんどです。ちなみに筆者は朝ドラは見ます。「おかえりモネ」については、大阪・道頓堀のドロドロした人間模様と茶色の薄暗い光景の前作「おちょやん」とはまるで違って、気仙沼の青い空、青い海、そして登米の爽やかな緑、彩雲、舞台は東京へ移ります。いい人ばかりの「おかえりモネ」、キャストもまるで違います。「おかえりモネ」はこれでもかと言うほどの豪華キャスト、主演級の役者が勢ぞろいです。それなのにどうして?それは舞台が現代だということもあるでしょう。しかしそれ以上にいかにも作った物語という匂いがするのです。朝ドラは実在の人物がモデルのことが多いのですが、まさに「事実は小説より奇なり」と言われるように、作った物語よりも現実のほうが面白いのです。それにこれまでの朝ドラは「おしん」を始め、東北弁は自然でしたが、どうしても新田サヤカ役の夏木マリさんのコトバは不自然に聞こえるのです。方言指導が悪いのか?東北弁は濁らなくても地元出身の鈴木京香のようにちょっとアクセントを変えるだけで良いのです。しかし新田サヤカのズーズー弁は濁りすぎて、あの地方の人たちの言葉には聞こえません。

■ 映画『翔んで埼玉』続編ができるそうです
 興行収入37.6億円を記録して、史上空前の<埼玉ブーム>を巻き起こし、社会現象にまで発展した2019年の映画『翔んで埼玉』の続編ができるそうで、麻実麗(あさみれい)役のGACKTは「また高校生か...不安しかありません」とビミョーなコメントなのに対し、壇ノ浦百美(だんのうらももみ)役の二階堂ふみは「真面目に不真面目な大人達が集まる現場にまた呼んでいただけて、とても光栄です」と前向きな姿勢だそうで、すでにこの時点で『翔んで埼玉』ですね。そういえば最近何かと話題の「経済産業省」のホームページで、「経済解析室ひと言解説集」の中に「知る人ぞ知る?埼玉県;1世紀近くにわたり人口増加。持ち家比率も高く、魅力の認知も上昇中」という記事がありました。なんと、国の人口推計では1920年の統計開始以降、全国で人口が減少していない唯一の県なのだそうです。そういえば最近でも東京は減って埼玉は増えるのは移住が進んでいるためというニュースがありました。サラリーマンの所得全国一がさいたま市とのこと、エリートサラリーマンが移住するのは川口市だそうで、荒川1本隔てて東京都に隣接していますから、さもありなんというところです。

■ JTタバコ10月からまた値上げ
 日本たばこは1本あたり1円のたばこ税増税に伴い、代表的な紙巻たばこの価格を10月から値上げします。「セブンスター」「ピース」(20本入り)が560円から600円に、「メビウス」が540円から580円に、「ピアニッシモ」が540円から570円に、「ウィンストン(キャスター、キャビン)」が500円から540円、「キャメル」が450円から460円に改定されるそうです。

■JP10月からサービス変更
 日本郵便は10月から土曜日配達をやめ、普通扱いの郵便物の配達を1日程度遅くします。速達郵便料金を1割程度値下げします。

■ ジェリー藤尾さんご逝去
 「遠くへ行きたい」のヒット曲で知られる歌手で俳優のジェリー藤尾さんが2021年8月14日午前4時52分 慢性閉塞(へいそく)性肺疾患による急性肺炎のため 横浜市内の次女宅で死去されたそうです 81歳でした 俳優としては、黒澤明監督の「用心棒」など多くの映画に出演しました 最近では2019年のテレビ朝日系「やすらぎの刻〜道」で元スターを演じ 今年元日にはBSテレ東で放送された「日本歌手協会歌謡祭」が最後の出演でした 昨年11月の収録では「遠くへ行きたい」を涙ながらに歌っていました   合掌
(2021年8月15日)


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