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 12月は4回ESSAY予定です。12月と言えばクリスマス、しかしこれはキリスト教の行事です。宗教に頓着しない人が多い日本では、本来宗教と密着しているはずなのに、そんなのどこ吹く風といった傾向がありますね。しかし世界に目を転じれば、宗教対立、特にイスラムへの嫌がらせが多発しています。危惧するのは、宗教というのは人間の心だということです。「信じる者は救われる」と言いますが、何かしら助けを求めて宗教にすがっているわけですから、それを蹂躙されたらその怒りが向かう先は・・・だから怖いのです。人は罪びとだから、神に許しを乞い、動植物を殺して食べる...それが戦争の場にあれば、許しを乞うて敵を殺す・・・あ〜怖い!そういう意味では、宗教に無頓着な人が多い日本という国はより現実的であると言えます。そして争いの火種がこの面では少ないと言えます。
 日本の「特攻」は天皇陛下万歳と言って死んでいきましたが、これは宗教ではありません。国のため、民のためと信じたからこそわが身を犠牲にする覚悟ができました。宗教ではないが信ずるものがあった、そういうステージに追い込まれたとも言えます。しかし「自爆テロ」が頻発した時、神のために我を捧げるとして、前途洋々の若者が死んでいくのを目の当たりにすると、神は偉大なんだな、それを冒涜してはいけないんだな、と思うとともに、そういうステージが現れて罪もない人が死んでいく、わが身のみならず、無関係な人も巻き込んで犠牲にしていく、そういう状況を作ってはいけないと強く思いました。いずれにせよ宗教は人の心ですから、軽々しく口にしてはいけないし、ましてや批判などしてはいけないと思います。いずれはこのテーマに触れようとは思いますが、これについては慎重の上にも慎重にしなければなりません。

■ 岩手県雫石町・鶯宿温泉病院でクラスター発生
 筆者のふるさと雫石町の鶯宿温泉病院でCOVID-19クラスターが発生しました。入院患者や職員合計60名以上の大規模感染とのことです。293『秋のツアー』(2018年10月23日)で、2018年10月21日(日)11時半、従兄の入院している鶯宿温泉病院に行きお見舞い、2年前まで元気で、秋田へ車で出かけては魚釣りをしたり、山菜取り、きのこ採りなどに走り回っていた従兄が、今や経口飲食が出来ず胃ろうになっていました。愕然としました。2014年の大晦日に奥様を亡くされて独り暮らしでした。お金持ちなので病院は個室でしたが、どんなにお金があってもやはり独り暮らしは寂しかったでしょう。人はいつかは死にます。他人事ではありません。我が身にとってももうすぐのことです。改めて死に方について考えさせられました・・・と書きました。このとき鶯宿温泉病院では看護師さんが厳重な防護服を着ておられました。まだ新型コロナウイルスが現れる前です。従兄は何も危険な病気ではありませんが、外部から菌やウイルスが持ち込まれるのが怖いので、夫婦で面会に行ったのですが、私たちも防護服を着せられました。こんなにも厳重な警戒をしている病院でクラスターが発生したことに驚きました。3週間後、296『』(2018年11月13日)で書きましたが、会議があって、また鶯宿温泉ホテル加賀助に泊まりました。そして4週間後、300『影裏』(2018年12月9日)で書きましたが、従兄が亡くなり葬儀のためまた雫石に行きました。筆者より20歳年上だった従兄は寡黙な人でしたが、実直で優しい人でした。悲しくてやりきれない出来事でした。


■ 「GoToトラベル」の利用者は誰?
 前回「GoToトラベル」停止の声がテレビのワイドショー中心に高まった結果、菅総理と小池知事が会談して、小池知事は発着共に止めましょうと言ったのに、菅総理が難色を示し、結局感染すると重症化しやすい65歳以上と、合併症を起こしやすい基礎疾患のある方のみ東京発着の対象旅行を自粛、期間は12月17日までと決定した過去の経緯について書きました。ではいったい誰が「GoToトラベル」を利用しているのでしょう?株式会社アイディエーションが調査した結果をご覧ください。これを見ると、どの年代も2割以上が利用経験者です。中でも50代男性は、「GoToトラベル」の利用経験者の割合が32%と最も高く、次いで20代26%、30代21%、40代と60代が共に20%です。行きたいところは北海道、京都、沖縄、東京です。もともと70代以上の高齢者は怖いので自粛している人が多く、今がチャンスと現役世代が出かけていることが分かります。つまり政府と東京都の決定は、新型コロナウィルス蔓延防止対策のためではなく、罹患したら怖い人に「GoToトラベル」を利用しないでくださいと言っているわけです。

■ みなさん、こんにちは。ガースーです
 新型コロナウイルスの第3波がますます拡大する中、「勝負の3週間」と言いながら一向に下向きにならないので、専門家や医療関係者などから、国民の意識引き締めのためにも「GoToトラベル」を停止すべきだという声が上がり、それをネタにテレビのワイドショーがガンガン煽っていましたが、菅総理は頑として受け付けませんでした。12月11日、日本国内で2800人の新規コロナ感染者が確認され、6県で1日当たりの感染者数が過去最多を記録したことを受けて、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は、緊迫した表情で記者会見し、感染が急拡大する「ステージ3」相当の地域について、「GoToトラベル」の適用を一時的に停止するよう求めました。それだけでは不十分で、「さらに対策を加えないとだめだ」と強調し、国民に向けて年末年始の移動や会食を控え、静かに過ごすよう強く訴えました。同じころ菅義偉首相はインターネット放送の「ニコニコ生放送」に出演し、冒頭で照れ笑いしながら「みなさん、こんにちは。ガースーです」と挨拶しました。そして番組内でGoToの停止について聞かれると、「まだ、そこは考えていない」と断言し、尾身茂会長との“温度差”を印象づけました。GoToキャンペーンは菅さんと二階俊博・自民党幹事長が安倍政権時代に作り上げた政策です。二階幹事長は全国旅行業協会の会長でもあります。二人は感染状況を見極めながら、経済とのバランスに配慮しながらギリギリのところで観光支援を続けるつもりだったと思われます。

ヤフー株式会社が運営する、ニュース配信マスメディア”THE PAGE”より転載

■ 内閣支持率急落
 「ガースーです」には各方面から一斉にブーイングが巻き起こりました。菅内閣は9月に発足して3ヶ月が経過しましたが、この間首相は、記者会見しない、国会での答弁は原稿棒読み、安部前総理のサクラ問題や吉川元農相の政治献金問題などが起きても国会延長しない、COVID-19第三波が勢いを増して病床も逼迫してきているのに、ろくな手を打たず、朝日新聞によると政府内からさえ「GoToをやめなきゃ駄目だ。接触するなと言いながら旅行しろとか、むちゃくちゃだ」と嘆く声が聞こえてきたそうです。毎日新聞の世論調査では内閣支持率が64%→57%→40%と急落し、12月に入って報道各社の調査でも大幅な支持率下落が連続していました。「GoToトラベル」への世論の批判は強く、内閣支持率急落につながったと思われます。

■ 本当にこの人で大丈夫なの?
 「本当にこの人で大丈夫なの?」・・・批判の矛先は菅義偉首相に向かい始めました。「にやにやして危機感がない」「発信力がない」「リーダーシップがない」などと菅首相に対する不満が噴出し始めて、自民党内でさえ不安の声が出てきました。安倍政権時代に重用された西村大臣と菅首相の関係もどうもシックリしていない感じがあります。安倍政権が長期政権を築いた背景には菅官房長官の存在があると言われていました。安倍さんは平気でウソをつくというマイナス評価の反面、国民世論に迎合した政策を次々と打ち出したのが長続きした要因でした。てっきりそれは菅官房長官のお蔭だろうと思っていましたが、どうやら今回のコロナ対策と「GoToトラベル」への対応を見ているとそうではなかったんだということが分かります。西村氏と同じ経済産業省出身の今井尚哉首相秘書官(当時)が実はキーマンだったのでしょう。今井尚哉氏ら秘書官と対立した菅官房長官は一時期、重要な意思決定のプロセスから外されていました。しかしアベノマスクの大失敗で秘書官らと菅官房長官の力関係は逆転し、それが二階幹事長と結託してGoTo政策などで巻き返した菅氏の政権奪取につながり、今井氏は政権中枢を去りました。

■ 一転「GoToトラベル」全国一斉停止
 政府は12月14日、「GoToトラベル」を12月28日から1月11日にかけて、全国で一斉に停止すると表明し、これには政府内にも青天の霹靂と驚く声が上がりました。尾身茂会長が求めた「感染が急拡大する”ステージ3”相当の地域について、GoToトラベルの適用を一時的に停止する」という要望に応えて、札幌市、大阪市に加えて、東京都区部、名古屋市を新たに対象とする方向でした。「GoToトラベル」を止めたくない愛知県の大村知事は、医療逼迫の現状に照らし、名古屋市だけなら仕方ないとの意向でしたが、名古屋市の河村市長はこれに猛反発、GoTo止めるなと声を張り上げました。そしたら一転、全国停止です。さあ、大騒ぎ、どうして感染者の少ない我が地域まで止めるんだとの声が地方から上がり、今度は逆反発です。自民党二階派からは、相談もなく全国停止なんて何考えてるんだ!と怒りの声が噴出、安部前総理が突然学校休業を打ち出したときとおなじような大騒ぎです。業者へのキャンセル料は35%補償ではなく50%とプレミア付けるそうです。

■ さあ、どうする...
 それにしても「ガースーです」はまずかったですね。ご本人はシャレのつもりだったのでしょうが、いまはそんな場面ではありません。冗談は時と場合に応じるべきもの、東北人によくあるパターンで、精いっぱい洒落たつもりが逆目に出ることがあるのです。こういう困った場面で安倍政権には菅官房長官がいて、なんとか納めました。さて菅政権は?

■ 今年の漢字は「密」
 12月12日の「漢字の日」(いい字1字の語呂合わせ)に京都の清水寺で発表される"今年の漢字"、前回書いたように筆者の予想は『禍』でした。しかし結果は『密』でした。"ユーキャン新語・流行語大賞"が「3密」だったので、密はないだろうと思ったのですが、選考委員ではなく全国公募なのでやはりこの文字になったわけですね。"ユーキャン新語・流行語大賞"は委員が選考します。姜尚中(東京大学名誉教授)、金田一秀穂(杏林大学教授)、辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)、俵万智(歌人)、室井滋(女優・エッセイスト)、やくみつる(漫画家)、大塚陽子(『現代用語の基礎知識』編集長)さんが選考委員です。"今年の漢字"は全国から届いた20万票余りの票を集計した結果、「密」が 28,401票(13.65%)を集めて1位となったそうです。2位は筆者予想の「禍」で、13,655票、半分以下です。他は「病」、「変」、「家」、「疫」、「滅」、「鬼」などで、世相を表し、ロクなものがありません。

■ 赤穂浪士討ち入り
 赤穂浪士討ち入りは元禄15年12月14日ですが、これは旧暦であり、実際には1703年1月30日だそうです。四十七士のうち四十六人は、吉良邸討ち入りを幕府に報告し、幕府の指示に従って全員切腹しましたが、一人(寺坂吉右衛門)がどこに消えたのか、その理由は謎とされています。

■ 埼玉スポーツセンターの温泉に...
 12月14日(月余熱利用施設「エコパ」が休みなので埼玉スポーツセンター天然温泉に行ってきました。2007年5月に「むさしの温泉 彩ゆ記」としてオープンしましたが、今は「埼玉スポーツセンター天然温泉」というシンプルな名称に変えました。源泉名は「みずほ温泉」です。住所は所沢市南永井ですが、すぐ近くに三芳町役場があり、最寄り駅は富士見市の東武東上線みずほ台駅なのでみずほの湯なのでしょう。キャッチは「小径の先の湯 夢ものがたり」です。pH8.7のアルカリ性単純温泉ですが、地下1,200mから汲み上げている湯は31.6℃、かすかに黄色がかっていて無臭、肌がヌルヌルしてとても良い温泉です。サウナゾーンには「ドライサウナ」と「アロマスチームサウナ」の2種類があります。水風呂の温度が冷たすぎず、とても良いのですが、なにより、汗を流すために掛け水する水槽があって、その水温がぬるくて、サウナ好きに配慮した素晴らしい心遣いと感心します。受付のおねえさんたちの対応がさわやかでベリーグッド!埼玉スポーツセンターと言えば、我ら少年野球やサッカーの子どもたちを支援してくれており、経営者の神山佐市さんは最も高額所得の衆議院議員として有名ですね。

外観

露天風呂

独り湯

ドライサウナ

内風呂

露天風呂

ジャグジー寝湯

スチームサウナ

露天風呂

あつ湯

井水還元湯

水風呂

■ 日の入りの紅富士
 12月15日は新月(朔)でした。エコパのバーデプールで水着でグルグル歩きながら、大きな太陽が富士山の右側(つまり北側)に沈んでいくのを見ていました。16時半チョット前です。空がオレンジ色に輝いて、富士山が紅富士になりました。美しい!ふじみ野市ですから、富士山が良く見えるのです。12月21日の冬至は最も日が短くなります。エコパから帰るときにはもう車の前照灯を点けなければなりません。なお朝の富士山は真っ白で、これまたきれいですよ。
(2020年12月15日)


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