238 苦渋
早いものでもう10月です。1年を前後期に分けて、10月1日から後期という組織が多いはずです。10月と言えば秋本番という感じがします。「天高く馬肥ゆる秋」ですね。 ■ 収穫に感謝して...
■ 伊香保へ 秋晴れの日、毎月恒例の伊香保温泉に行って来ました。川越ICから関越道に乗り、駒寄PAのETC出口から出ます。平日なので料金は¥2,310です。土日祝日ならば3割引で¥1,790ですが、混むのです。今や前橋まで片側3車線ですが、土日祝日は渋滞が当たり前です。 伊香保のすぐ手前、上毛三山パノラマ街道に、「渋川総合公園展望台」があります。道路からバイパスして山が見えるようにしてくれています。標高641mです。ここについては215『昭和のニオイ』(2017年4月24日)で書きました。背後には、水沢山が眼の前にググッと迫り、臨済宗佛光山法水寺の山吹色の建物がドドーンと鎮座しています。星雲大師が創建したお寺で、総本山は台湾の高雄県大樹郷にあります。水沢山麓に水沢観音があり、うどん屋さんが街道沿いに立ち並んでいます。 上毛三山とは赤城山、榛名山、妙義山のことです。赤城山は八峰で構成される日本百名山で、裾野がとても広い山です。下の写真は「渋川総合公園展望台」から筆者が撮ったものです。
■ 国会解散 日本の政治状況がきな臭くなってきました。前に書きましたが、森友学園・加計学園問題ほかを追及する臨時国会を要求されて、憲法の定めにより開会することにはしたものの3ヶ月も待たせておいて、その冒頭で衆議院の解散を安倍総理が発表したのです。その狙いは、民進党の乱れ、小池新党の発足協議に乗じて千載一遇のチャンスと見たのでしょう。筆者はこれまでも民進党は解党的出直しが必要だと書いてきました。民主党のトラウマを国民がひきずっているので、前原さんでも枝野さんでも、一度リセットした上でないとダメよと書いたのに、ヤッパリこの二人で代表選挙、ダメダコリャと思っていました。細野さんが民進党を出て、若狭さんとくっつく、しかし若狭さんは政治家としてはまだひよっこ、空気を読むのは上手くても、タヌキやキツネの化かし合いの政界ではどうかなぁ?と首をひねっていました。前々回に「国民がどう判断するかですが、野党の候補者が揃わないうちの選挙では、有権者も困るでしょう」と書いたら、小池百合子都知事が「希望の党」を作って代表となり、みるみるうちに「この指止まれ」、さあどうなるのでしょう? ■ aufheben 小池百合子都知事は当初「安倍総理の解散には大義が無い」と言っていました。そこで安倍総理は「国難突破解散」だと言いました。消費税増税の使い道を財政健全化のためではなく広範囲な世代のために使うことに変えたいので国民の信を問いたいそうです。しかしそれは政策であって、増税しようがしまいが高齢者優遇を是正すれば出来ることです。
■ 岩手ゆかりの議員さん
■ 階猛さんは苦渋の選択 階(しな)猛さんは同じ雫石生まれで、高校の後輩でもあるので良く会います。民進党の政調会長に就任したばかりなのに希望の党?苦渋の選択でしょう。鈴木俊一さんのお父さんは鈴木善幸元首相で、我が父が熱心な支持者でした。鈴木善幸さんと言えば宏池会ですから、元は岸田派でしたが今は麻生派です。この両派ともルーツは宏池会です。麻生太郎さんは鈴木俊一さんの義兄です。小沢一郎さんも二世議員です。この方は悪役観がありますが、日本の政治家では超大物の一人、間違いなくしっかりした考え方の持ち主です。年とりましたね。連れ合いのハトコである増田寛也さんのお母さん・京子さんの葬儀が目黒駅前の大円寺で行われたとき、岩手の親戚を代表して列席しましたが、岩手選出の国会議員は全員来ていて、もちろん小沢一郎さんも鈴木俊一さんも居りましたが、増田寛也さんは当時岩手県知事で、父親の盛さんは元参議院議員だったためか、弔辞は小泉純一郎首相(代読)でした。 ■ 行田邦子さんは希望の党へ 行田邦子さんは希望の党の立ち上げメンバーの一人となりました。元あの電通の社員でもあり、ハケンも経験した苦労人だけにしっかりした人です。増田寛也さんが自民党に担ぎ出されて都知事選に出て、小池百合子さんに敗れたことは177『都知事選挙』(2016年8月2日)に書きましたが、あれからまだ1年、その後都議選で都民ファーストが公明党と組んで自民党が歴史的大敗、225『都議選』(2017年7月3日)に書きました。ここには「安倍1強時代の終焉」と書いてあります。今回の衆議院議員選挙も安倍総理の思惑通りに行くかどうか?外交的な顔としては安倍晋三さんを置いて他に無いと思っていましたが、小池百合子さんというのも大した役者だし...ただ、劇場型選挙の結果はロクなもんじゃありません。小池百合子さんの師匠は小沢一郎さんと細川護熙さん、小泉純一郎さんです。悪役、ヒーローなんでもアリ・・・ ■ 風を起こして崖から飛び降りる 日本の選挙は無党派層が半分以上ですから、この人たちがどちらに投票するかが結果を左右します。その結果大量のチルドレンが生まれ、またゆり戻して、ザブーン、ザブ〜ンと大揺れニッポン、いい加減落ち着いて欲しいものです。モリカケ問題が改めて争点になるでしょう。北朝鮮問題は争点にはなりにくいでしょうね。誰が首相であれ、対応はそう変わらないはずだからです。原発問題もそれほど争点にならないでしょう。問題は消費税です。増税を言ったら必ず負けるというのが過去の歴史です。小池百合子さんは実にニクイところを突きますね。風を読むのが抜群です。イヤ、読むのではなく風を起こして崖から飛び降りるとか言ってましたよ。今回日本維新の党とも手を組み、両党とも上手く公明党を敵に回さない作戦です。公明党はいつでも与党主義ですから、政権党が変われば鞍替えするということを希望の党も日本維新の党も読んでいるからでしょう。本来安倍総理は自民党右派です。対極のリベラルは岸田派です。中間が石破派です。軸を昔のように戻せば良い気がしますね。新党はやがて消滅するのが過去の歴史でした。 ■ 最低賃金地域格差 最低賃金は年に1回、見直されて10月から適用されます。今年の見直しでは全国平均で25円増の848円になりました。10年前に比べて161円高くなりました。ただし地域ごとにみると最低賃金の差は拡大しています。最低賃金は各都道府県が金額を決めます。最高の東京は958円、最低の沖縄は737円です。その差は10年前は121円だったのが、今は221円まで広がりました。1日8時間・週5日働けば、年間でおよそ46万円の差になります。 福井県の西川一誠知事は6月の県議会で、フランスが全国一律の最低賃金であることに触れつつ、「東京一極集中を誘引しないか。制度のあり方を見直すべきだ」と述べました。「最賃の格差が人口流出につながる」という県議の意見に応えたものです。岩手や長野などの地方紙も、社説などで最低賃金の差を問題視しています。 先日NHKの「アサイチ」で、東京と地方で生活費はどれくらい違うの?という問題を採り上げていました。具体的にさいたま市と盛岡市を比較すると、家賃は盛岡市が安いけれど交通費は高い、さいたま市は公共交通機関が発達しているのでどこへ行くにも利用し易い、盛岡市は車がないと身動きし難い、食費はあまり変わらない、結局トータルの生活費はほぼ同じなのだそうです。ところが決定的に違うのは最低賃金、岩手は738円、埼玉は871円、つまり地方は収入が少なくて支出は都市部と変わらない、だからみんな都市部へ出て行くのだそうです。各都道府県が最低賃金額を決めるというシステムは廃止すべきでしょう。 ■ 「ひよっこ」終りました 女優の有村架純(24)がヒロインを務めたNHK連続テレビ小説「ひよっこ」が9月30日、最終回(第156話)を迎え、インターネット上には放送終了を惜しむ声、感謝の声があふれ返り「ひよっこロス」が広がったとのことです。視聴率は序盤苦戦しました。筆者は面白いと思ったのですが、それはヒロインと年代が同じだったからでしょう。しかし視聴率は尻上がりに上昇し、終盤は連日自己最高を更新して、最終週は24%を越えました。共稼ぎが当たり前になって、仕事で朝ドラを見れない人が多い現代で、この視聴率は驚異的です。あの『おしん』以来の大ヒットといえます。 近年多かった「ある職業を目指すヒロイン」、「偉業を成し遂げる女性の一代記」とは異なり、実在の人物をモデルにしないオリジナル作品で、大きな出来事はなくとも、ヒロインが普通の女の子でも、心に染み入る世界観が視聴者に静かな感動を呼んだようです。「岡田惠和さんだから描ける世界観、楽しかった」という視聴者の声がありました。異例のことですが、続編希望が殺到しているそうです。 ■ 「谷田部みね子邸」がGoogleマップで
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