215 昭和のニオイ
前回「茗荷はいつ顔を出すかなぁと楽しみです」と書きましたが、出てきましたよ。枯葉を敷き詰めて、水を良くあげて、湿っぽさを維持していたところから出てきました。ミョウガはあまり日当たりが良くなくて湿っぽいところを好むので、西南側のアパートに面した庭に植えています。朝日は当りますが、間もなく日はアパートの陰に隠れ、西日も当りません。花壇は東南側の庭です。植物と言うのは原因不明で枯れたりすることもあります。根腐れしたりでしょうか。外で元気がなくなったので室内に置いたりすると復活したり、屋内のままだと花が咲かないのに外へ出すと元気が良くなって咲き出したりします。 ■ 伊香保近辺の桜
■ 水沢山
■ 佛光山法水寺 水沢山を背景に臨済宗佛光山法水寺のオレンジ色の建物がドドーンと鎮座しています。佛光山とは、星雲大師(1927年中国江蘇州生まれですからもう90歳ですがご健在です)が創建したお寺で、総本山は台湾の高雄県大樹郷にあります。台湾に行ったときに立ち寄りましたが、その壮大なスケールにはただただ驚きました。日本でも宗教法人として活動していますが、日本の臨済宗とはちょっと違うようです。しかも台湾の人々の信仰心の深さは日本人の比ではありません。壮大な建物群や大仏などすべてが当然ながら信者の寄付によって出来たものですから、莫大なお金が寄せられたのでしょう。東日本大震災で直ちに被災者に膨大な見舞金を贈ってくれたことを見ても、仏の慈悲をもって困った人を助けようという台湾の人々の篤き心が分かりました。創建40余年、今では佛光山寺は台湾総本山のほかに世界各地に200余りの別院を擁しているそうです。とりわけアメリカの西来寺、オーストラリアの南天寺、南アフリカの南華寺等は、当地最大の中国寺院と称えられています。東京佛光山寺は東京都板橋区熊野町35-3にあり、昔は恒温槽メーカーのベッセルという会社があったのですが、その跡地に1993年立派な建物が出来てビックリしたものです。2007年5月にはリニューアルされました。頭を丸めたベージュ色の法服を着た比較的若いお坊さんがたくさん居ます。 伊香保の佛光山・法水寺は、メインの建物である大雄寶殿が建設中で、2018年7月の竣工とされています。どうしてこの地を選んだかと言うと、多分絶景だからでしょう。水沢山の山懐に抱かれて、下々を見下ろすその大パノラマには、誰しも唸らざるを得ないと思います。大自然の荘厳さの前に、信仰心が深まるのではないでしょうか。 ■ 伊香保の温泉と湯の花まんじゅう ところでここから伊香保はすぐですが、榛名山中腹の伊香保温泉は、駒寄PA〜水沢観音の15号線と渋川伊香保IC〜グリーン牧場〜伊香保CCの33号線が合流する地点の股にあるビジターセンターのところで標高655m、伊香保中心街方面に上って、食の駅ぐんま、竹久夢二記念館、湯の花饅頭の清芳亭、左に伊香保グランドホテルとホテル松本楼、右にホテル天坊と旅館ふくぜん、更に進むと左手にホテル木暮のデッカイ建物があります。やがて石段街が現れます。この辺りには市営駐車場があります。車を置いて石段を歩いて登ると両側にズラリと旅館が並び、中でも岸権旅館が有名ですね。365段の頂点には伊香保神社があり、ここで標高785mです。日本全国の温泉場で、ほとんど必ずといっていいほど目にするあの茶色い温泉饅頭は、実は伊香保神社のすぐ下にある、「勝月堂」の湯乃花まんじゅうが発祥だと言われています。試食するとおいしいので買っちゃいます。ところでこの温泉饅頭はどうして茶色いのでしょう。伊香保温泉はもともと黄金の湯という茶褐色の湯が源泉です。鉄分が酸化して黄金色(茶褐色)になっている事からきています。鉄分が豊富なので女性には嬉しい「子宝の湯」といわれています。白いタオルは黄色くなってしまうので、山吹色のタオルがお勧めです。温泉饅頭はこの黄金の湯から由来しているのだそうです。伊香保の湯の花まんじゅうで筆者一押しは清芳亭です。高価ですが、皮の生地に塩気があり、あんこがきめ細かで皮が薄い、ドンドン食べれちゃう?太りそうです。 ■ 盛岡の桜
■ 日本人の変質 フィリピンに住んでいる日本人が読売新聞の声欄に投稿した文章を読みました。日本に居る時は気付かなかったけれど、フィリピンの人々は投稿者が電車に乗ると席を譲ってくれるのだそうです。老人と言えるほど老けたつもりはないが、その厚意に感謝して座らせてもらうのだそうです。妊婦や身体の不自由な人にも席を譲るのが当たり前、街では貧しい人に対して、左程豊かとは思えない人が施しをする、こういう光景はかつての日本にもあったなぁ、ニッポンはいつからこういう光景を失ってしまったのだろう?という内容でした。思い当たりますね。日本人は段々と親切ではなくなっています。都会では特にそうです。田舎に行けば、まだ昔ながらの親切な光景に出会い、感動することがあります。 ■ ○億円の現金が・・・
■ フードバンク ディーンフジオカがフードバンクに注目し取材したもので、都内のフードバンク団体「セカンドハーベストジャパン」の活動が紹介されました。企業から寄付された食料を生活が厳しい人に無料で渡しています。以前は高齢者の利用が目立っていましたが、ここ数年はシングルマザーが増えているそうです。食品ロスは年間約621万トンにのぼり、東京都民が1年間に消費する量に匹敵します。半分は一般家庭から出ているそうです。「フード ドライブ」という活動があり、特徴は個人の参加です。
■ 政党の衰退〜ポピュリズム台頭
■ ヨーロッパでポピュリズム候補は軒並み苦戦 昨年の米大統領選挙で「アメリカ第一主義」を唱えたトランプ候補が勝利して以降、ヨーロッパで同様の政策を掲げた政党や候補者はその勢いに乗って親トランプを掲げましたが、軒並み苦戦を強いられているのが現状です。英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めたことに世界が動揺する中、スペインの有権者らは現状維持を選択しました。また、経済危機や一連の汚職スキャンダルで盛り上がった支配者層への怒りを背景に支持を伸ばしてきた急進左派は勢いを失いました。ただ、烏合の衆の如く政党が乱立して、またまた選挙のやり直しか?と言われています。オーストリアの大統領選では、移民受け入れ反対を掲げる極右政党「自由党」のノルベルト・ホーファー氏が敗退しました。オランダでは、反イスラム主義者で極右政治家のヘールト・ウィルダース氏が率いる自由党が敗れました。独特の髪型が特徴でしたが、敗れたとは言え、その主張は中道の政策にも反映されましたから、一定の成果は得たと言えるでしょう。6月中旬にはフランス国民議会選挙が行われます。社会党出身で「左派でもなく右派でもない、新しい中道を目指す」と語るマクロン候補が大統領に選ばれた場合、連立を含むその後の政権運営も比較的円滑に行われるでしょうが、大統領選挙の票のバラケ具合を見ますと、政権運営は大変そうですね。 ■ 広島の緒方監督退場 広島の緒方孝市監督が2017年4月19日の広島−DeNA2回戦で、審判員への暴言で、選手時代を含めて初めての退場処分を受けました。緒方監督と言えば、温厚なことで有名な人です、それが退場?6回の田中の三遊間の当たり、1塁送球、山路審判にアウトと判定され、田中が憤然としましたが、緒方監督が引き取って抗議、こういう判定は覆りません。審判がアウトと言ったらアウトなんです。続く7回2死1、2塁から、遊撃へのゴロで一塁へヘッドスライディングした小窪がアウトと判定されて堪忍袋の緒が切れました。緒方監督の緒が切れたんですよ。2分余りの抗議の末、山路審判は退場処分を課し、アナウンスで「抗議を超える暴言があったため」と退場処分の理由を説明しました。プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーは、緒方監督に厳重注意と制裁金10万円を科しました。これで思い出すのは先のWBC準決勝の米国戦、準決勝以降は「チャレンジ」制度があって、審判の判定にチャレンジできます。ビデオを見て審判団が判定を見直すのです。このときチャレンジ成功が続いて、いかに「審判の眼」が不正確かがハッキリ示されました。当の審判たちはいやになったでしょうね。今は球場の大型モニターにプレーのスローモーションが即座に映し出されます。この試合の二つとも、ビデオで見た限りはセーフでした。スタンドの野球ファンたちが騒いだのも分かります。 ■ ビデオを参考にすることも検討したら? 山路審判をめぐっては過去にもいろいろトラブルがありました。最たるものは2015年5月2日のDeNA対中日戦、1塁走者のバルディリスが一気に本塁にスライディングし、谷繁元信捕手は捕球後に倒れながらも腕を伸ばし、ギリギリのタイミングでタッチアウトしたかに見えましたが、球審を務めた山路審判はセーフの判定を下しました。すぐさま立ち上がって抗議した谷繁は、当時プロ3001試合目にして初めての退場処分を受けました。山路審判は「私に触れたので」と説明したのです。張本勲氏が2017年4月23日のTBS系テレビ「サンデーモーニング」で、「私は『日本のアンパイアは世界一だ』とずっと言ってたんですよ。でも、この2年くらい下手になったね。勉強してもらいたい。アンパイアが感情的になってるもんね。アンパイアはそれじゃあ困るんだ」とコメントしました。「この2年くらい」という表現でなるほどと思いました。野球では審判は絶対ですが、こういう場合ビデオを参考にすることもそろそろ検討したらどうでしょうか。野球ファンもビデオでハッキリ誤審を見せられては、気分を害します。 ■ 朝ドラ「ひよっこ」視聴率 先週の週間視聴率トップの番組はNHK連続テレビ小説「ひよっこ」でした。素晴らしい作品だと評価が高い一方、平均視聴率は、20%を超える日が少ないのです。これは前作「べっぴんさん」が、終盤20%を下回ることが多く、その流れを受け継いでいるのではないか、と言われています。「べっぴんさん」の最後は主人公たちが年取って、面白くなくなりました。視聴者が離れて行き、その流れのまま引き継いでいるのではないかということです。また、もう1つ大台に届かない要因として考えられるのは、これまで好調な作品にはあったけれども「ひよっこ」にはないもの、それは「若いイケメン」です。「べっぴんさん」には永山絢斗、高良健吾が出演し、「とと姉ちゃん」には坂口健太郎、「あさが来た」では玉木宏、ディーン・フジオカ、「まれ」には山崎賢人、女性視聴者のハートをつかむイケメンが「ひよっこ」には、今のところ登場していないことではないかと言う説もあります。 ■ 昭和のニオイ けれど、「ひよっこ」の視聴率は、次第に上がっていくのではないでしょうか。スタートの頃、時代は昭和39年、東京オリンピックの年、この時期に青春を送った団塊世代は、800万人もいる分厚い層です。「べっぴんさん」や「あさが来た」は、裕福な家庭の主人公でしたが、「ひよっこ」は奥茨城の農家の子、今考えれば貧しいけれど、当時は当たり前だったのです。その郷愁を感じる人は多いはずです。これから大きく成長していく社会、希望が覆っていた昭和の明るさがよく伝わってきます。女子高生のみね子は、いわゆる「金の卵」となって東京へ集団就職し、高度経済成長期まっただ中の日本で、時代と格闘しながら「ひよっこ」の殻を破って生きていくのです。コレからが面白くなります。そして、現代、みね子が生きていれば70代です。あの温かい奥茨城の家族愛、赤坂の洋食屋「すずふり亭」の人たちの温かさ、店主の牧野鈴子(宮本信子)が「東京、嫌いにならないでくださいね」と言う言葉に胸を打たれ、料理長の牧野省吾(佐々木蔵之介)がおみやげとしてポークカツサンドを持たせてくれる優しさ、増田明美のすずやかなナレーション、桑田圭祐の昭和のニオイを感じさせる歌、「変な叔父さん」の存在、様々特徴のあるドラマです。ドラマの随所に「ありがとう」という言葉がふんだんに出て来ます。私たちが忘れかけていた昭和のニオイ、希望に満ちた時代、助け合い、人々の温かさ、感謝の心、ありがとう・・・2017年4月22日の視聴率は自己最高の20.5%を記録しました。 (2017年4月24日) |