460  五黄の寅年

 2022年は五黄の寅年です。「五黄の寅」は「ごおうのとら」と読みます。九星気学の「五黄土星」は他の八つ星を支配する強力な星とされています。圧倒的なパワーを持っているそうです。寅は十二支の中で最も強い金運力を持つとされる干支です。そのふたつが合わさる「五黄の寅」年は、36年に一度訪れる最強金運の年といわれます。筆者は五黄の寅年生まれです。


株式会社水晶院の「金運万倍カレンダー」より

■ 年賀状
 年賀状は年々減らしていますが、今はピーク時の4割ですが、まだ100枚越えます。

日本郵政社長からの年賀メッセージ、妻のハトコです

■ COVID-19感染拡大
 しかし「五黄の寅」にとって厄介と思われるのはCOVID-19ですね。新型コロナウイルス感染者は、東京都で2022年1月3日103人、初詣で大人気の東京大神宮では3日までに11人のクラスターが発生し、参拝が中止されました。キャンプ・ハンセンなど米軍基地由来でオミクロン株の市中感染が始まり、若い世代を中心に感染が拡大している沖縄では130人の感染が発表され、共におよそ3ヶ月ぶりに100人超え、そのほか大阪で79人、山口で56人、全国で668人の感染が発表されました。600人超えはおよそ3ヶ月ぶりです。まだまだ増えるでしょう。全国でオミクロン株感染者の市中感染も広がっているようです。しかしワクチン効果もあってか、重症者の発生が少ないようなので、是非虎の威を借りて、立ち向かっていきたいものです。

■ 厄除け大師
 初詣に行く人、行かない人のアンケートを元日朝にテレビでやってましたが、行く人が半分ちょっと、意外に少ないと驚きの声がありましたが、実は筆者はずっと行きません。毎年新聞折り込み広告が入って来るのは佐野厄よけ大師、正式名称は春日岡山転法輪院惣宗官寺で、年間を通じて参拝者が絶えず、正月三が日で約30万人が訪れるそうです。広告に「関東三大師」と書いてあり、埼玉県の川越大師喜多院と、群馬県前橋市の青柳大師龍蔵寺といういずれも天台宗の寺だそうです。筆者は厄除けより佐野ラーメン食べたいと思うタチで、花より団子という、実利優先型人間です。したがって宝くじも買いません。夢を追うくらいなら額に汗して働けという主義なのです。日本人の神頼みは、厄除けも開運、金運も、自分に都合よいように願うのですが、運は天に任せるしかありません。その運を良くも悪くも引き寄せるのは自分の行い、心がけではないでしょうか。自律神経コントロールが第一です。今年は、昨年まで必ず来た佐野厄よけ大師の広告は来ませんでした。毎日新聞が見放されたのかな?近年よく入ってくるのが、門戸厄神東光寺(兵庫県)、大本山大聖院(広島県)と並んで日本三大厄除け開運大師の一つとされる埼玉厄除け開運大師・龍泉寺のチラシです。埼玉県熊谷市三ヶ尻3712にあり、初詣には全国から多くの参拝者が祈願に訪れるそうです。しかし熊谷なら天然温泉花湯スパリゾートのほうがいいなぁとか、日本女医第1号の荻野吟子生誕之地史跡公園に行って見たいとか、八木橋デパートで五家宝や妻沼茶豆買いたいと思うのです。熊谷は少年野球でも良く行きますが、良いところです。

■ 2021年日経平均株価
 2021年は27,000円台前半で始まり、2月15日にバブル期の1990年8月以来30年半ぶりに3万円を突破、その後コロナ禍の影響でジリジリ下がり、8月20日には27,013円の年内最安値を付けました。菅首相が退陣表明したら急上昇し、9月14日には30,670円の年内最高値を付けました。岸田首相が誕生したら急落して27,000円台に戻りました・・・岸田ショックです。岸田首相は金融所得課税の先延ばしを表明せざるを得ず、再びジリジリと上昇しました。上げはジリジリ、下げはドーンというのは人間の心理のなせるわざです。米欧の株価好調に比べて日本株が低調なのは、官製相場批判を受けて日銀がETF(上場投資信託)購入を抑制したためです。

Yahoo!ニュースより

■ 年末年始、株価の状況は
 東証は12月30日に2021年納会を迎えました。前日のアメリカ市場で株価が過去最高値をつけ、日本はどうなるかと注目しました。東京株式市場の日経平均株価は前日より115円安い2万8791円71銭で最後の取引を終えましたが、去年の年末と比べて1347円値上がりし、年末の終値としては32年ぶりの高値となりました。その時、外国為替市場は1ドル=115円前半で取引されていて、およそ1ヶ月ぶりの円安ドル高水準となりました。
 一方、年末下げて終わったニューヨーク株式相場は、年明け3日の初日、米経済の先行きを楽観している模様で、反発して始まりました。優良株で構成するダウ工業株30種平均は、前営業の12月31日終値と比べ250ドル余り高く、3万6600ドル近辺で推移しています。大発会の東京株式市場の日経平均株価は400円を超えて急騰し、29,250円近辺で推移しています。ドル円レートは115.4円とドル高円安になっています。アメリカのIT大手、アップルの株価が上昇し、時価総額が一時、初めて3兆ドル、日本円にしておよそ340兆円を上回りました。東京証券取引所1部に上場する企業全体の時価総額、およそ730兆円の半分近い水準で、これは異常ですね。アップルの株価は、去年1年間でおよそ33%値上がりしました。アメリカのIT大手では、グーグルの持ち株会社のアルファベットも去年1年間で株価が65%上昇したほか、マイクロソフトも51%上昇するなど、巨大IT企業に投資資金が集中する状況が一段と鮮明になっています。

■ 2022年株価の予想
 米国と日本の株価は今後どうなるのでしょうか?1月5日に公表予定のFOMC議事録(12月14〜15日開催分)が注目されています。2022年については、量的緩和(QE)の前倒し終了と年3回の利上げを米株市場は既に織り込んでいるようですが、量的引き締め(QT)についてはそれほど意識されていないように感じます。コロナ禍は依然続いていますが、ワクチン接種の効果が確認され、重症化を防ぐ飲み薬も実用化されてきて、経済活動が正常化に向かうなかで、FRBが膨張したバランスシートを縮小させる方向に舵を切るのは当然と見られます。もし現在の米国株がコロナマネー(新型コロナ対策で掛け値なしに注ぎ込まれた資金)によるバブル的要素を強く内在させていた場合、よほど慎重に対処しないと風船に針を刺すようなことになりかねません。QTというオペレーションは、通常FRBが米国債への再投資を止めることで実施されます。その分を購入する側に回る金融機関にすれば労せずして収益機会を増やすことができるため歓迎されるのですが、問題はその分だけ株式市場に回ってくる資金が減少するということなのです。
 一言でいえば、五黄の寅年ですから、今年も株価は上がるでしょうが、QEの終了、QTの実施に連れて騰勢は鈍るはずです。米国の株価は割高と言われています。何かのきっかけで二割程度ドンと下がって割高部分が剥がれ落ちる可能性はあります。日本株は割安と言われていますから、米国株ほど下がらないでしょうが、米国依存体質がありますから、連動するでしょう。米国株と日本株の差は投資家が魅力を感じる差です。米IT企業の本質的な競争力の強さは現実ですから、株価が下がったところで、何を買うかとなれば、やはり米国のIT企業になってしまうのではないでしょうか。

■ 2022年為替の予想
 では為替はどうなるでしょうか。2011年の東日本大震災で75円までドル安円高になり、2015年には125円までドル高円安になりました。災害復興にはカネが必要なのでドルを売って円に換えることで円高になり、その後日本はアベノミクスで低金利を続ける一方で、いち早くリーマンショックから回復した米国が利上げをはじめたことで、日米金利差の拡大からドルが買われ、2015年6月には125円81銭のドル高となったのです。その後おおむね110円を挟んでの展開になっています。2022年は115円前半からのスタートですが、株価は上がり、為替もドル高円安傾向で始まっています。2022年はゆっくりと120円方向に行く展開でしょう。米国株が下落する局面では円高に進むでしょうが、ITバブルやリーマン・ショック時のような大規模な下落は可能性としてはゼロではありませんが、20%程度の下落なら、ドル円は下げて105円程度でしょう。むしろ2015年の125円のほうが考えられます。日本の経済評論家の多くはやがて円高になると言っていますが、筆者はそうは思えません。なぜなら、円が弱くなっているのに、貿易収支が黒字にならないからです。生産拠点を海外に移してしまったからですが、円安になっても輸出企業が国内に工場を作ったりして投資するという話はあまり聞こえてきません。為替レート以外のさまざまな要因があって国内に投資しないのでしょう。一方、経常収支は20兆円弱の黒字を続けています。これは、資金運用による黒字で、日本人の持つ海外資産は年々増え続けていることになります。日本は短期も長期も金利がゼロです。株式運用を考えても、日本株より米国株を選択するのは当然です。日本はもはやモノづくり大国ではなく、金融で稼ぐ国なので、国民の見えないところで、海外で資産が増えているのです。大きな天災のような、どうしても必要で資金を日本に戻さざるを得ないとき以外は、投資家は海外での資産運用を優先するでしょう。したがって、どう考えても円高になる要素は無いと思います。

■ 日本円は半世紀前の水準まで弱体化
 日本円の「実質実効為替レート」を国際決済銀行(BIS)が毎月公表していますが、この指標をみると、日本円は2020年5月には80以上でしたが、2021年10月に70を割り込み、11月に67・79まで下落しました。これは同様に円安が進んだ2015年6月以来の水準で、1972年8月と同じ値なのです。過去最高だったのは、一時1ドル=79円台まで円高が進んだ1995年4月で150・85だったので、その当時と比べ、大幅に海外のモノが高く感じる状態になったということです。仮に米国のインフレ率が平均年2%として、日本がゼロ%だったとしますと、20年間で2%の20乗は約48%、つまり日本円の価値は約48%下落していることになります。日本が海外資産を持っていても、ドル資産を円に換えればその価値は低い、ということですね。この状態になぜ日本人は怒らないのでしょうか。不思議です。

朝日新聞デジタルより

■ 不正続く大企業
 三菱電機や東芝、みずほ銀行など大企業で、昨年は不祥事が相次ぎました。各社の調査報告書から見えてくるのは「もの言えぬ閉鎖的な組織」ということです。社外取締役が多数を占める「指名委員会等設置会社」なのに何故?取締役会がうまく機能しないとか、社外取締役を増やしても、社長に寄り添う人物や上に逆らえないイエスマンをそろえた『お友達』ばかりなど、チェック体制の弱さが指摘されています。GoToトラベル不正を指摘されたHISグループ子会社もひどいですね。会社ではありませんが日大の経営体質もひどかった...ただ、もっとひどいのは堂々とウソをつく日本の政治指導者や官庁です。これでは企業を取り締まれません。

■ 盛岡市民の心の拠り所・・・岩手山
 前回盛岡市が県庁所在地で最も寒いことを紹介しました。日本一美しい人造湖といわれている岩洞湖のある地域が厳寒になるのです。その写真は下ですが、盛岡の人々にとって男山の岩手山と女山の姫神山は心の拠り所なのです。

岩洞湖の奥に見える尖った山は姫神山、その左奥にうっすらと見えるのが日本百名山・岩手山
 岩手山は盛岡市民の心の拠り所です。信仰の山、ふるさとの山です。

冬の岩手山と鞍掛山、手前は盛岡市街地
 岩手山の前方に「鞍掛山」という山があります。馬の鞍みたいな形で、ここもハイキング場所として親しまれています。下写真でいっそうハッキリしますね。

岩手山の前方に横たわる鞍掛山

姫神山の頂上から岩手山を展望するとこんな感じ、富士山みたいですね

■ 県庁所在地「酒飲みランキング」
 県庁所在地の二人以上の世帯でお酒の消費金額調査で、地域ごとの大きな違いが明らかになりました。総務省統計局『家計調査(二人以上の世帯)』によると、酒類消費金額ランキング、1位となったのは秋田市…57,364円、2位札幌市…56,700円、3位青森市…54,721円、4位新潟市…53,850円、5位盛岡市…51,482円、6位富山市…50,153円、7位福島市…46,851円、8位高知市…46,612円、9位東京都区部…46,351円、10位山口市…46,278円で、寒い地域での消費が目立ちますが、7位までで札幌以外はみな米どころ、秋田市が、清酒の消費金額・消費量で1位ですが、いずれも日本酒の消費が多いのでしょう。札幌は、ビールの消費金額・消費量で1位を獲得、1世帯あたり「27.94リットル」というすごい数値です。少ないほうに目を向けると51位岡山市…32,159円、50位水戸市…32,928円、49位那覇市…33,774円、44位鹿児島市…35,886円、43位高松市…36,036円、すなわち焼酎や泡盛は強い酒なのでそんなに飲めないのでしょう。岡山と言えば後楽園、水戸と言えば偕楽園、酒より風景をたしなむのかも?兼六園の石川県金沢市は23位43,145円、ここは酒どころですからね。高知市と高松市は同じ四国で どうしてこうも違うのでしょう。

■ ニューイヤー駅伝2022はホンダが悲願の初優勝
 男子駅伝の実業団日本一を決める「全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝2022)」は群馬県庁発着の7区間・100キロのコースで行われ、ホンダが初めての優勝を果たしました。地元のスバルが2位に入る大健闘を見せました。3位は旭化成、連覇を目指した富士通は12位でした。優勝候補は、昨年優勝の富士通が、メンバーを見てもスキがなく、断トツと見られていました。続いて旭化成、そして3番手がホンダと見られていました。連覇を目指す富士通は、1区から独走態勢を築くかと思いきやそうはならず、エース区間の4区にマラソン代表の中村匠吾選手を配置しましたが、区間26位に沈み苦しいレースとなりました。旭化成は3区で東京オリンピック10000メートル代表の相澤晃選手が区間新記録の走りを見せました。序盤で出遅れたホンダは、東京オリンピック10000メートル代表の4区・伊藤達彦選手と3000メートル障害代表の5区・青木涼真選手の2人が着実に順位を上げ、6区の中山顕選手が区間賞を獲得して初めてトップに立ちました。その後もホンダはトップを守り、4時間51分4秒のタイムで初めての優勝を果たしました。ホンダと言えばキャプテン設楽悠太のチームと言うイメージでしたが、今回はその設楽が控えに回り、レースプランを変えて臨んだようです。昨年末のF1優勝に続き、HONDAにとっては喜びの連鎖ですね。一方富士通はやはり優勝旗紛失がどこかでわだかまりとなってしまったのではないでしょうか。駅伝競走は、精魂尽き果てるまで死力を尽くして仲間のため、組織のために頑張る選手の姿にいつも感動させられますが、それだけにメンタルが第一です。

■ 箱根駅伝は青学大の圧巻優勝
 第98回東京箱根間往復大学駅伝競走は往路を制した青学大が復路は5時間21分36秒の新記録、総合でも10時間43分42秒の新記録で完全優勝して、2年ぶり6度目の王者となりました。9区で中村唯翔、10区で中倉啓敦(ともに3年)が連続区間新記録で圧倒し、2位の順天堂大とは平成以降で最大の10分51秒差の圧倒的な強さを見せました。原晋監督(54)は「パワフル大作戦大成功!次は6連覇を目指します」と胸を張りました。選手の自律性を盛んに強調されてましたが、これはスポーツでは最も大事なことです。中村と1区で区間新だった中央大・吉居大和(2年)が最優秀選手に選ばれました。スタートから独走で金栗四三杯を受賞した吉居選手が体現した1区区間新は衝撃的でした。厚底シューズを履くことで「超高速駅伝」へと変貌しつつありますから、今後の駅伝は大変そうです。
 青山学院大学の圧勝とは言え、昨年はどうだったか?408『年賀状』(2021年1月3日)をご覧ください。往路まさかの12位で、復路優勝して総合4位に入ったものの、駅伝は一人不調なだけでガタガタッと調子が狂うメンタルスポーツだということが分かりました・・・大番狂わせ、前回王者・青山学院大学がまさかの大失速の12位で原監督も茫然、目も虚ろに「ゲームオーバーだ、なんとかシード権を獲得したい」と語る有様でした。指揮官がゲームオーバーだなんて禁句ですね。1977年(昭和52年)の名作映画『八甲田山』で北大路欣也さんが演じた陸軍第八師団第四旅団青森歩兵第五連隊の八甲田山雪中行軍訓練司令官・神田大尉(実際は神成大尉)の「天は我々を見放した」というセリフが当時の流行語になり、「上に立つものはどんな時でも弱音を吐いてはいけない」という教訓として、企業研修などでもたびたび使われるようになりました。まだ後半があるのに、ゲームオーバーとはこれに類する言葉です。詳しくは「ななめのつぶやき」55『死の彷徨』(2004年1月25日)をご覧ください・・・と書いてあります。

■ 新年の酒
 毎年新年は酒浸りです。

↑↑↑ 2019年に飲んだ酒の一部 ↑↑↑

↑↑↑ 2020年末2021年始に飲んだ酒 ↑↑↑

↑↑↑ 2022年1月2日に飲んだ酒 ↑↑↑
 左:金雀 大吟醸 (有)堀江酒場(山口県岩国市) 中央:黒龍 大吟醸 龍 黒龍酒造(株)(福井県吉田郡永平寺町) 右:南部美人 特別純米(岩手県二戸市) あっと言う間に5人で3升、何ということでしょう?
(2022年1月4日)


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