302  GAFA
 近所の畑でほうれんそうを抜いたまま放置していました。最終的にはトラクターで畑にすき込んでしまうのでしょう。最近の温暖な気候のため、葉物野菜も根菜もおしなべて安い!農家は大変です。小松菜はちょっと前まで我が家から一番近いスーパーで一把¥38でした。キャベツも白菜も大根も皆安い。鍋物には助かるけれど、農家の知り合いの人も結構居るので、気の毒です。少年野球でもこんなに暖かいシーズンは珍しい気がしますが、X’mas明けの年末は寒さが厳しくなる予報です。我が家の沈丁花の花蕾が紅くなって来ました。

■ 冬至と月
 12月22日は冬至、昨年と同じ日です。北半球において太陽の位置が1年で最も低くなる日で、日照時間が最も短くなります。冬至にはかぼちゃを食べて柚子湯に入るのが古来からのならわしと言われます。今年は「天然 小さな旅・川越温泉」で柚子湯に入り、とんかつ食べました。柚子湯に入るのは、柚子(ゆず)=「融通」がきく、冬至=「湯治」という語呂合せからという説もありますが、実は運を呼びこむ前に厄払いするための禊(みそぎ)だという話もあります。
 夜空に月が綺麗、月齢0の新月から、月齢6;上弦の月、真ん中の月齢14;十五夜、望月(もちづき)、月齢22;下弦の月、月齢29の三十日月(みそかづき)まである中、冬至の22日は月齢15の十六夜(いざよい)、23日は月齢16の立待月(たちまちづき)、午前2時50分頃が満月です。21日の十五夜=満月ではないのです。
 12月23日は我が少年野球チームのグラウンド納め、塩を各塁に撒いて、お神酒をたらし、1年に感謝して輪になって手締め、夜は忘年会です。1年間ご苦労様でした。

小さな旅・川越温泉

■ クリスマスソング
 近所のスーパーマーケットでは11月から♪もういくつ寝るとお正月・・・の歌が流れていました。いくらなんでも早いのではと思いました。11月にクリスマスソングならまだ分かりますが...そういえばクリスマスソングは最近あまり聞きませんね。そういう場所に行ってないということかな
 クリスマスソングと言えば、あなたは何が好きですか?米国ならビング・クロスビーが歌った「ホワイトクリスマス」かな?この歌は、これまで世界で最も売れたシングルとされ、推定5千万枚以上、現在でも売れ続けています。ダントツですね。
   ♪I'm dreaming of a white Christmas
   ♪Just like the ones I used to know
   ♪Where the treetops glisten and children listen
   ♪To hear sleigh bells in the snow
私は昔見たようなまっ白なクリスマスを夢見ている、木の梢がキラキラして子供たちは雪の中、ソリの鈴に耳をすます・・・という歌詞です。白銀の世界のクリスマス、真っ白な雪景色に囲まれて、この世の穢れも何も白く覆った静かで美しい世界のイメージがあります。家の中は暖かく、光と、愛と、美味しい食事...とても平和です...そんな遠い昔のクリスマスの光景を夢想する、懐かしいなと思いこがれる、この歌は1942年、第2次世界大戦下にあったロサンゼルスで発表されました。太陽が輝き 青々とした芝生、オレンジとヤシの木が揺れている12月24日のロサンゼルス・ビバリーヒルズ、ここに白銀の世界のクリスマスは決して訪れないけれど、真っ白なクリスマスだったらどんなにいいだろう、という歌詞なのです。この歌が人々の心をつかんだ背景が分かりますね。そして東京に住む人も思いは同じなのではないでしょうか?

クリスマスリース

■ 日本のクリスマスソング
 筆者が子どものころはたいていホワイトクリスマスでした。なにせ岩手県の奥羽山脈に抱かれた雫石ですから 日本でホワイトクリスマスを迎えられる地域は年々減っているでしょう。雫石でさえ地球温暖化で雪の無いクリスマスイブが当たり前になりました。たった何十年しか経っていないのに...
 盛岡のカトリック四ツ家教会のクリスマスイブのミサを思い出します。つぶやき154『X’mas』(2005年12月26日)をご覧ください。考えてみると、もうあれから13年経ったんですね。この年は珍しく大雪でした。まさしくホワイトクリスマスでした。七ツ森にあった我が実家の二階の屋根の庇が、雪の荷重に耐え切れずに折れて、これが実家を壊す引き金となりました。
 クリスチャンならクリスマスを祝うのには大きな意味があります。それは概ね荘厳な慣わしであり行事です。街へ繰り出して大騒ぎするものではなく、教会で祈り、家庭で静かに祝うものです。教会のミサは実に荘厳で、感動的です。
 一方日本では宗教に無関心な人が多く、セントバレンタインデーやハロウィンもそうですが、若者の祭りみたいな感じがあります。したがって日本のクリスマスソングと言えばこうなります。
稲垣潤一「クリスマスキャロルの頃には」・・・
   ♪クリスマスキャロルが 流れる頃には
   ♪君と僕の答えも きっと出ているだろう
   ♪クリスマスキャロルが 流れる頃には
   ♪誰を愛してるのか 今は見えなくても
   ♪この手を少し伸ばせば 届いていたのに
   ♪1mm 何か足りない 愛のすれ違い
   ♪お互いをわかりすぎていて 心がよそ見できないのさ・・・・
もうひとつは、山下達郎「クリスマスイブ」・・・
   ♪雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう
   ♪Silent night. Holly night
   ♪きっと君は来ない 一人きりのクリスマス・イブ
   ♪Silent night. Holly night・・・・
どちらもなんか淋しい・・・オトコはオンナに選ばれる立場とは言え...

■ DA PUMPの「U.S.A.」
 今年の第69回紅白歌合戦の曲目が発表されました。目玉は16年ぶりに紅白に返り咲きを果たしたDA PUMPの「U.S.A.」でしょう。今年大ヒットしました。
   ♪C'mon, baby アメリカ
   ♪ドリームの見方を inspired
歌詞に何の意味もありません。ただリズムがいいですね。
 最多出場は48回目の五木ひろし、北島三郎が引退した今(今年は特別出場で「まつり」を歌うみたいですが)、BSでも定番歌番組を持つ大御所ですからこれは当然でしょう。しかし、先月3日から1年10ヶ月ぶりに活動再開したいきものがかりをいきなり出場させるのは納得できません。1年間一生懸命活動してきた歌手たちも同じ思いでしょう。

■ 「天城越え」…恐ろしい歌詞
また、紅組最多41回出場の石川さゆり「天城越え」、新曲を出しているのに、またいろいろなジャンルにチャレンジしているのに何故懐メロなのでしょう?
この歌は愛憎や官能が入り乱れるすさまじい歌です。
   ♪隠しきれない移り香が
   ♪いつしかあなたに浸みついた
   ♪誰かに盗られるくらいなら
   ♪あなたを殺していいですか
恐ろしい歌詞です。
   ♪恨んでも 恨んでも 躯うらはら
   ♪あなた・・・山が燃える
   ♪戻れなくても もういいの
   ♪くらくら燃える 地を這って
   ♪あなたと越えたい 天城越え
この歌を聴くたびに会社の先輩を思い出します。良い人でした。営業のトップで、歌をリクエストされるとこの歌しか歌いませんでした。熱海で行われた宴席から帰って来て、静脈瘤による肺塞栓で急死されました。実に悲しい出来事で、いまだに思い出されます。

■ 紅白歌合戦は見ないことに...
 今年の第69回紅白歌合戦には、我が福田こうへいも、我が市川由紀乃も出ません。つまらないので、今年は初めて紅白歌合戦を見ないことにしました。テレビ東京の「第51回年忘れにっぽんの歌」にします。

市川由紀乃

福田こうへい

■ 水道が止まる?改正水道法が成立したばかりなのに...
 岩手県雫石町のペンション村で水道が止まるのでは?という大騒ぎになっていることが新聞で報じられ、テレビ各局がこれを採り上げました。テレビを見たら、知っている顔が出てきます。いったいどうなっているの?と驚きました。
 岩手県雫石町の別荘などが立ち並ぶ「岩手高原ペンション村」で、水道を管理する業者が経営悪化などを理由にペンション経営者や定住者ら住民側に料金を追加請求し、応じない場合は給水を停止すると通知したそうなのです。住民側は「詳細な説明がなく脅迫のようだ」と困惑し、住民有志5人は支払い拒否を決めました。内訳がどうなっているか、経営実態を開示しろと迫っているのでしょう。40年以上も運営されてきた水道管理事業ですから、何で今頃?ということでしょうか。自治体の水道事業の運営権を民間企業に委託することを促進する改正水道法が国会で成立したばかりですから、今回のトラブルは、今後の民営化拡大に向けた動きに影響を与えそうだということで、大々的にニュースとなったわけです。

落しどころが難しい「岩手高原ペンション村」の水道
 高度成長期の1973年ごろ、南北の奥羽山脈から真東に突き出した雫石町の岩手山南麓にスキー場が出来て、これに隣接してペンション村が建設される計画が持ち上がりました。富士山の樹海をイメージして下さい。雫石町役場はリゾート開発に伴った水道管の整備はしないと決めていました。住民がいない山地をリゾート地としてリクルートコスモス(現:コスモスイニシア)が開発して専用水道を引きました。その後このリゾートエリアの水道管理会社は転々と移り変わり、現在は5社目の仙台市青葉区のイーテックジャパン(沼田信社長)が運営しています。井戸水を組み上げする電気代は月30〜40万円もかかるそうです。今後の焦点は、雫石町役場が民間水道会社の代わりに運営するかどうかですが、これは困りましたね。行政が民間企業の尻拭いをするとなると、他の町民が黙っていないことも考えられるからです。

■ 電気代滞納してるから金払え、払わなければ給水止めるゾ
 現在の水道管理会社はもともと「東日本資源開発株式会社」という名前の企業です。2017年7月7日に「株式会社イーテックジャパン」へ名称変更し、宮城県仙台市青葉区大町1丁目2番23号桜大町ビルに所在地を変更しています。ペンション村や周辺には、ペンションや住宅などが35軒ほどあり、約50人が住んでいます。イーテック社は12月8日の住民説明会で、一部の住民と連絡が取れないため管理費の未収金が膨らんでいると説明、井戸水をくみ上げるのにかかった9〜10月分の電気代約51万円を東北電力に滞納しており、1軒当たり約1万4,500円の負担金が必要と説明しました。その上で、協力が得られなければ給水を止めざるを得ないと説明したのです。ペンションが休業したり、別荘に住まない人が増えているのではないでしょうか。これは全国のリゾート地でよく見られる現象です。読売新聞によりますと、ある住民(62)は「毎月の水道代に加えて共益費も払っている。追加料金を払わなければ水を止めるとは脅迫だ」と憤っているとのこと。同社は読売新聞の取材に対し、「取材には応じられない」としました。

■ ハクセル美穂子さんも登場
 テレビには大越弁護士とハクセル美穂子さん(右写真;岩手県議会のホームページから転載)が登場、ハクセル美穂子さんも住人の一人で、アメリカからこの地が気に入って移住してきた夫と結婚したのでハクセルさんになりましたが、元は雫石町役場の職員で、今は岩手県議会議員です。
 雫石町は株式会社イーテックジャパンに給水継続を要請しました。給水が止まった場合は、近くの公民館の水道を無料開放して住民に利用してもらうことにしています。しかしペンションはお風呂の水を運べません。温泉を引いていても、水道が使えなければ実質営業は出来ないことになります。水道法は、原則として市町村が水道事業を運営すると定めていますが、行政の給水区域外では企業や住民で組織する組合が専用水道を担っていて、岩手県によりますと、県内では126の専用水道が運営されているそうです。

■ 昭和の雫石町安庭
 筆者の幼少期には水道はありませんでした。井戸から天秤棒にバケツぶら下げて担いで運びました。冬はバケツをそりに載せて運びましたが、途中の雪道がでこぼこなので、家に着くと水が半分ぐらいになっていて、泣きたくなりました。下の写真をご覧下さい。岩手県岩手郡雫石町西安庭字安庭の冬の光景です。我が家のあった通り、雪道がでこぼこなのがお分かりになるでしょう。屋根からツララが下がり、左のトタン屋根からは雪が落ちていますが、右手前の茅葺屋根や、その向こうの瓦屋根には雪が積もったままです。道路の両側に雪が溜まるので、冬の道路幅は半分になってしまいます。道路の手前から向こうに向かってちょうど西から東です。井戸はず〜〜っと向こうの右側の屋号ツキヤさんという家の庭にありました。ツキヤさんというのはコメをツク商売でした。精米屋さんですね。南北に小さな川が流れ、屋号ロクヤさんとかカラッコという商店が川を挟んで並んでいました。左手前の家が我が家です。2軒目は新茶屋さんという屋号で、伯父さんの家です。なにやら逆三角形のものが1階の庇からぶら下がっていますね。これはナショナルの乾電池を売ってるよという札です。ナショナル?古い人なら知っていますね。松下電器、今のパナソニックです。他にも塩を売ってるよとか煙草を売ってるよというマークがぶら下がっていたり貼ってありました。塩や煙草は専売なので免許を与えられた店しか売れませんでした。味噌、醤油、酒、米、切手、雑貨、お菓子、いろいろなものを売る商店でした。
    
この店の長男が300『影裏』(2018年12月9日)で葬儀に行ったと書いた従兄です。雫石町役場に勤め、課長を歴任して、寡黙で実に真面目な人でした。おべんちゃらの一つも言わない、いや、言えない、曲がったことは大嫌い、お役人には打ってつけでした。商売人には全く向いていないので、商店は奥さんのてるちゃんが切り盛りしていました。この人は盛岡市津志田から嫁に来た綺麗な人で、実に愛想が良く、やさしいひとで誰からも好かれていたので、商売は繁盛していました。写真手前から道路を200mほど行った先が雫石川でした。たまには氾濫することもありました。安庭橋の欄干から、まるで捕鯨のモリのようなもので、波打つ濁流に乗って流れてくる流木狙って打ち刺して引き上げる、商売をほったらかしにして、そういうときが父の最も生き生きするときでした。過去に紹介しました。今、この写真の家々は、皆御所湖の湖底です。

■ 中国の脅威
 中国からのハッカーや、国家をあげてのネット攻撃が問題化していますが、随分前からネット上の脅威は中国であるというのはインターネットに詳しい人なら誰もが知っていました。中国の空港に降り立った途端、あなたはここから追尾されるでしょう。CCDカメラから瞬時に画像データが送られてデータベース照合され、どこの何者かがわかります。顔認証技術などお手の物です。いつどこで何をしたか、街角や店舗内、あらゆるところの監視カメラがあなたの行動を記録するのです。悪いことは出来ませんね。

■ GAFA
 しかし同じような脅威がグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、いわゆる「GAFA(ガーファ)」と呼ばれる企業にもあるのです。フランス政府などはGAFAを政府機関から排除する動きに出ています。日本政府も同様な動きを検討し始めました。
 4社がGAFAと呼ばれ始めたのは最近のことです。4社の時価総額は合計300兆円超です。日本の株式市場全体における時価総額のおよそ半分を占めるIT巨人たち、その一挙手一投足は世界中の注目を集め、多くの日本企業にとってみずからのビジネスを左右し、時には市場を奪う恐怖の対象にもなっています。したがって各国政府が、このまま野放しにしては危険と警戒しているのです。しかも税金をまともに払っていないことも問題化しています。GAFAは私たちの生活のインフラのようなものとなり、私たちのGAFAへの依存度は高まる一方です。ただ、彼らは私たちにメリットだけをもたらしてくれるわけではありません。私たちは、GAFAに対して、「善良でないと知りつつ、最もプライベートな領域への侵入を無防備に許している」のが問題なのです。

■ Google
 グーグルは、「現代人の神であり、我々の知識の源である」と言われます。歴史上、ここまで世界中のあらゆる問いかけがなされた権威は存在しなかったと言えるでしょう。検索エンジンに入力される質問は1日に約35億個。その6つに1つは、それまで誰も問いかけることのなかった問いだそうです。グーグルは、それほどの「信頼」を一身に受けているのです。確かに「ググる」という日本語が生まれたくらいです。グーグル社は、あなたが何に興味を持っているか、おおむね把握できるのです。そしてこのビッグデータを生かせば、それを企業に切り売りして巨額の利益を得られるのです。と言いながら筆者もGmailを使い、どっぷりグーグル漬けになっています。

■ Apple
 アップルが何故成功したか?MacでDOS−Vパソコンと戦っていたころのアップルから大変身して、アップルをブランド化したのがその理由です。アップルというブランドの製品を持った人間が評価される、この人は「イノベーティブな人間である」と言われるようになりました。アップルを持っているとカッコイイと評価を得られるようになり、格安パソコンのデルを使っているようでは異性へのアピール度が下がる、などとさえ言われるようになったのです。スマホの日本における異様なシェアが良く言われます。本家のUSAや製造元の中国でもグーグルのOS;Androidが席巻しているのに日本だけアップルのiPhoneが2017年までトップでした。日本人と言うのは「他人と調和したい」という民族です。他の人がiPhoneなら自分も、となるのです。そのOSはIOSです。ところが2018年になって世界でも日本でもスマホのシェアに激変が起きました。世界的にはSamsungが4割で断トツですが、これまで2位だったAppleを抜いてHuaweiが躍進したのです。日本においてもHuaweiがソニーモバイルを抜いてシャープに次ぐ3位に躍進しました。トップのアップルが初めてシェア5割を切り、Androidスマホが過半数となったのもファーウェイの躍進が原因です。しかしカナダでファーウェイの副社長が逮捕されて以降、日本でも政府がファーウェイ外しに動き、キャリア各社も同調する動きに出ています。なんとなくきな臭いですね。

■ Facebook
 フェイスブックはどうでしょう。情報漏えいが今や大問題になっています。世界人口75億人のうち、12億人が毎日35分はフェイスブックを見ているそうですよ。普及率と使用率を基準にすれば、同社は人類史上、最も成功している企業と言えます。友達が友達を誘って、ネズミ講のように増殖し、誰が何に興味を持っているか、一目瞭然です。顔で、フェイスブックではすぐだれそれさんとわかるのです。自分が登録しなくても、友達が名前を書こうものなら最後、写真にカーソルを持っていけば、スマホなら指を当てれば、その下には名前が表示されます。プライバシーも何もあったものではありません。ただし、政治家などにとっては絶好のツールです。トランプさんはTwitterですが、情報量からしたらfacebookですね。

■ Amazon
 アマゾンは今や地球上最大の店舗です。買い物をするとき、人はグーグルでなく、アマゾンで検索をするようになっています。そしてアマゾンは、そのストーリーテリングの上手さから、安い資本を長期的に手に入れているのです。もはやamazonの支配下に入らなければ生きていけない企業はゴマンとあるのです。日本の小売業はやがてアマゾンの軍門に下り、日本の製造業もその支配下に置かれるのは時間の問題だ、と言われています。だって美味しい日本酒を買うのに、蔵元のネットショップよりアマゾンのほうが安いんですよ。しかも送料は一定金額以上なら無料、プライム会員ならいつでも無料、製造元より安いというのは、そうまでしてもアマゾンに委託したほうが売れるということを示しています。アマゾンに頼らないと頑張ったとしても、余程差別化する要素が無い限り困難です。

■ 中国のGAFA対抗戦略
 中国はこうしたGAFAの脅威をいち早く見定め、GAFAを排除して百度(バイドゥ)やアリババを立ち上げました。日本人はGAFAだけでなく、こうした中国インフラも使っているのです。韓国のLINEも使っているし...

■ ふるさと納税の返礼品規制
 やたらにテレビコマーシャルでふるさと納税やってますね。ふるさとチョイス、さとふる、楽天ふるさと納税、ふるなび、ふるぽ、・・・こうしたインターネットのポータルサイトを利用して、各市町村の「お礼の品」を見比べ、クレジットカードで決済できる便利さは、まるで通販サイトのようです。もともとは自分の住むまちに納めるはずの税金を、好きな町に寄附できるのがふるさと納税の主旨ですが、この「好きな町」というのが実は「好きな品」に成り代わっているのが実態です。本来は自分がかつてお世話になったふるさとへの寄付だったはずです。主旨が取り違えられているのは悲しいことです。最近はこの税金が、豪華すぎる「お礼の品」に姿を変えていると問題になり、総務省は規制に乗り出して、これを守らない自治体にふるさと納税しても税額控除はしないという強硬手段を発表しました。

■ ふるさと納税の10%超がネットサイトに流れて
 しかもこうしたインターネットのポータルサイトは市町村から高額な「手数料」や「広告料」を取るので、市町村の手元にはさっぱり残らないという実態があるのだそうです。東海テレビがこの「手数料」に注目して、11月に東海3県の125すべての市町村に対して、アンケートを実施しました。そこからは驚きの実態が浮かびあがりました。昨年度、ポータルサイトを利用したと答えたのは107市町村。2つ以上を利用した市町村は48ありました。ポータルサイト経由の寄附が全体の93%のおよそ179億円と、その影響力は絶大ですが、このうち19億6千万円が手数料などとして支払われました。「お礼の品」の購入まで、サイト側に委託している一部のケースも含んでいますが、全体の10.2%、サイト経由の寄附の11%に上ります。この割合を全国のふるさと納税の総額3653億円にそのまま当てはめれば、およそ370億円がサイト側に流れた計算になるのです。

■ ゴーン容疑者再逮捕
 有価証券報告書に自身の報酬を少なく記載した容疑で逮捕され、拘留が長引いていた日産のカルロス・ゴーン容疑者(64)の拘留延長を裁判所が却下したことで、早晩保釈されるのでは?と見られていましたが、一転、東京地検特捜部は、特別背任の疑いで再逮捕しました。2008年のリーマンショックの際に、自身の資産管理会社が抱えた18億5,000万円の評価損を含む金融取引契約を、日産に移して、損失を与えた“特別背任”の疑いです。“私的な損失を会社に付け替えた”との報道があった11月に、ゴーン容疑者は、「自身の理解としては、会社に実害を与えていない」と話し、当局から、付け替えは違法だと言われたので、実行しなかったと説明していました。東京地検特捜部は何が何でも有罪にしてやるという姿勢ですが、ゴーン容疑者は一歩も引かない構えのようです。

■ 中世並み?の人質司法
 日本で警察が誰かを逮捕すると、書類送検まで48時間勾留することができます。そこから検察は、24時間以内に捜査を行うことになっていますが、捜査が長引きそうであれば、裁判所に対して勾留請求をすることができます。起訴前に勾留できる期間は最大20日間です。つまり、逮捕から考えると被疑者は最大23日間勾留されることになります。長期間にわたって被告人を勾留し、自白を促すこうしたやり方は、法曹界では「人質司法」と呼ばれています。日本国憲法第38条には、『強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない』と定められています。しかしながら現実には勾留延長を繰り返して長期間拘留し、容疑者が精も根も尽き果てて自白するのを待つと言うやり方が現実に行われてきました。それが可能なのは、裁判官が検察にほとんどNOと言わないからだとされています。海外からは日本の司法制度は中世並みだとさえ酷評されているのです。

■ 長期拘留で自白強要、しかし森友の籠池夫妻には別の狙い?
 最近の事例では、森友学園の籠池泰典・諄子夫妻の長期勾留が記憶に新しいですね。籠池夫妻は補助金詐欺事件で、実に10ヶ月の長期にわたって勾留されました。法曹界では、証拠隠滅の恐れもない夫妻を長期拘留することに疑問が噴出しました。何か別の狙いがあるのでは?とマスコミが騒ぎましたね。案の定、森友問題はやがて人々の記憶から薄れて行きました。のちに無罪が確定した元厚労事務次官の村木厚子氏も、虚偽有印公文書作成および行使の罪などを否認したことで5ヶ月以上も勾留されました。ホリエモンこと堀江貴文氏も約3ヶ月間勾留されました。普通の人なら頭がおかしくなってしまうような長期拘留に耐えたこの方たちは、それなりに強い意志を持っていたからこそ耐えられたのでしょう。

■ 海外では悪名高き日本の司法制度
 こうした日本の司法制度に対して、外国からは懸念が示されています。外国人は来日して数ヶ月は日本の非常に低い犯罪率を褒めますが、しばらくして、この国で司法がどのように機能しているかを知ると驚くそうです。こうして日本に関する「悪いうわさ」が口コミで広がって行きました。以前の話ですが、あるフランス大使館スタッフが紹介していたエピソードです・・・フランスのヴォージュ(日本アルプスのような山深い地域)から日本に2週間滞在する予定でやってきた若い観光客たちが、道を尋ねるために六本木交差点にある交番に入ったところ、警官からバッグの中身を見せるように言われたそうです。その中に、田舎暮らしでは持ち歩くのが当たり前のペンナイフが入っていたことで逮捕され、19日間も勾留されてしまったのです。ようやく釈放されたものの、日本の司法制度にうんざりして、逃げるようにさっさとフランスに帰ってしまったそうです。こういうことを知っているフランス大使館スタッフですから、今回のカルロス・ゴーン容疑者の事件ではウンザリしているのではないでしょうか。

■ 特別背任罪で再逮捕
 そして拘留延長を裁判所が珍しく却下したのは、ゴーン容疑者という国際的有名人だからこそ海外メディアが注目し、日本の司法制度に関する「悪いうわさ」がこれ以上広まらないように手を打ったのでしょう。そんな馬鹿なと愕然とした東京地検特捜部が、それならばと“特別背任”の疑いでの再逮捕、それも10年前のことですから7年の公訴時効があるのですが、ゴーン容疑者が海外に居た期間は時効停止なので、まだ時効になっていないという論理のようです。しかし、「当局から付け替えは違法だと言われたので、実行しなかった」と説明しているそうですから、検察は勝てるのでしょうか。村木厚子氏の事件で特捜部不要論が出ましたが、今度こそ本当にそうなりかねないような場面です。ただ、いずれにせよゴーンさんの金の亡者振りは世に知られましたから、少なくとも日本世論からは排除対象になりましたね。

■ IWC脱退
 政府が国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退方針を固めたと報道されています。IWCに残留しても商業捕鯨の再開に理解が得られないと判断し、捕鯨戦略を大きく転換するそうです。鯨がいっぱい居るのは南極海ですが、IWCから脱退すると南極海捕鯨は諦めなければならず、実質日本近海に限定されるでしょう。かといってすぐに商業捕鯨を始められるわけではありません。国際協調路線の安倍外交なのに何考えてるんだ?と産経新聞や日本経済新聞は猛批判しています。しかし反捕鯨のオーストラリアなどの主張は、あまりにも感情的で、資源量などのデータには耳も貸しません。マグロは良くてクジラはダメというのは哺乳類だからということでしょう。それではオーストラリアは、牛や豚はどうして屠殺して肉にして輸出して良いのでしょうか。自然のクジラと家畜は違うと言うかもしれませんが、愛情注いで育てた家畜を殺すほうが、余程可哀そうではありませんか?

■ ペリーが日本にやってきたワケ
 今や鯨肉をどうしても食べたいという人は少数派です。したがってIWCからの脱退なんて言わないでという声が大きいのかもしれません。しかしクジラ肉というのは過去の伝統的な日本の食習慣でもありました。長い間商業捕鯨せずに来て、鯨も種類によっては増えています。クジラは大量に海の生物を食べるので、漁師にとってはコンペティタです。問答無用でダメという組織から脱退するのはよろしいのではないですか。いくら話し合いしても駄目なものはダメというのでは話になりません。そもそも昔ペリーが日本にやってきたのは、鯨油を得るために鯨を追って、はるばる極東まで来て、水や食料を調達するために開国を要求したのです。彼らは鯨油だけとって肉は捨てる、日本人はヒゲから尻尾まで捨てるところなく有難く頂いた、エスキモーや日本人、ノルウェーの人々などにとって鯨は有難い天からの贈り物だったのです。「あんたに言われたくないよ」というところですね。

■ 日米共に株価が年初来安値更新
 2018年12月19日の米国株式市場で、FOMC(連邦公開市場委員会)の結果及びパウエル FRB(連邦準備制度理事会)議長の会見が想定よりも金融緩和に積極的ではなかったと受け止められ、引けにかけて米国株の売りが加速、12月20日の日経平均は、前日の米株市場の下落を受けリスク回避の姿勢が強まり、前日比 595 円安の20,392 円となりました。日米両株市場においても年初来安値更新です。
 ではこのまま株価は続落するのでしょうか。株価は市場参加者の心理を表すものです。トランプ米大統領の仕業に対する市場の不安からすると良い要素はさっぱりありません。しかし株価が大きく動くときは大多数の市場参加者の予想を裏切るものです。上がるときはホップステップジャンプの三段跳び、上がって下がってまた上がって下がって、そしてまた上がるのです。下がるときはその逆です。右のYahoo!ファイナンスの図をご覧下さい。この10年間の日経平均株価の推移です。アベノミクスと共に上がったことが一目瞭然です。ところがこの1年株価は上がったり下がったりでほぼ横ばいで、今1年前に戻ったのです。
では1980年以降、すなわちおよそ40年の長期で見るとどうか?トレンドというのは、短期と長期、両方見ないといけません。
右図は1年前の資料です。上の図はこの10年間のトレンドで、上向きです。下の図に当てはめれば、1990年までの高度成長期はまさに飛ぶ鳥を落とす勢い、その後の「失われた20年」はずっと上下しながら下落トレンド、2009年以降は反転の10年でした。バブル崩壊は30年毎です。2019〜2020年がそのときなので、1990年ほどではないにしても、もう一度グンと上がるような気がします。まだピークが低過ぎます。その後が...

■ トランプ米大統領周辺、ますます混迷
 マティス米国防長官は2018年12月20日午後、トランプ大統領との会談で、シリア駐留米軍の撤退を含む政策を巡る見解の相違について議論したそうです。マティス長官は「この問題や他の問題について大統領自身の見解とより良く合致する国防長官を選ぶ権利が大統領にある以上、私は辞任することが正しいと考える」として、辞任を表明しました。マティス長官は混乱の極みのトランプ政権で安定の要だっただけに、与党共和党のみならず、野党の民主党や、日本始め同盟国にも衝撃が走り、今後への不安が世界中に蔓延しました。
 トランプ大統領は不法移民や麻薬の流入を防ぐためには国境の壁の建設が必要だとして、50億ドルの壁建設費用を要求していますが、民主党はこれに反対しています。上院が可決したつなぎ予算案に壁の建設予算が含まれていないことを不服として署名しませんでした。これによって12月22日から政府機関が一部閉鎖されるそうです。この閉鎖は連邦政府の職員80万人に影響し、うち38万人が一時帰休となるほか、42万人が無給で働くことになるとみられています。トランプ大統領は「メキシコ国境の壁建設費用を承認しない限り、政府機関の閉鎖は非常に長期間にわたって続く可能性もある」と警告しているそうで、全くどうしようもありません。

■ 安倍首相が『日本プロスポーツ大賞』を受賞した大谷翔平選手に賛辞・・・「いい男」
 米・大リーグのエンゼルスに所属する大谷翔平投手(24)が、プロスポーツ界全般を通じ、国籍を問わず、あらゆる意味で最も貢献度の大きい業績を残したと認められる選手及び団体(チーム)に与えられる『2018年第51回内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞』の大賞を受賞し、2018年12月20日、都内で行われた受賞式典に出席しました。プレゼンターとして登場した安倍晋三首相は「大リーグにおいては10試合の登板、20本以上の本塁打、ベーブ・ルースを超える快挙と言っていいと思います。実はトランプ大統領と会談した際に、『ショーはすごいな』と言っていた。『やっぱりいい男だ。世界ではオレに次いでいい男だ』と」・・・トランプ大統領の言葉を紹介しながら祝福したそうです。

■ ゲートウェイ、よろしいんじゃないですか
 火野正平のNHK「心旅」で、道の駅「伊豆ゲートウェイ函南(かんなみ)」を紹介していました。函南町は、伊豆半島の三島市の南に位置し、駿河湾からも近いところです。沼津で駿河湾に注ぐ狩野川のほとりです。伊豆の旅行の出発点として、そして伊豆の情報や人が目指す場所として「門(ゲートウェイ)」という名前を付けたのだそうです。
 山手線の田町駅と品川駅との間にできる新駅の高輪ゲートウェイという名称が物議を醸しています。ネット上で始まった命名撤回を求める署名には、開始から約2週間で4万人超の賛同が集まったそうです。石破茂さんやマツコデラックスなど、結構著名人も反対しているようです。たった36票なのに公募の意味がないとか、名前が長過ぎるとか、なんで英語が入るんだ?とか...我が意見を言いましょう。よろしいんじゃないですか・・・ただの高輪より高輪ゲートウェイのほうがフレッシュです。JR東日本もなかなかやるじゃないかと拍手したくなりました。
(2018年12月23日)


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