190  ふるさとツアー2016

 前回予告の通り、10月14日(金)〜17日(月)、岩手県へ旅行した報告です。今回の温泉は、花巻市の東和温泉、矢巾町の矢巾温泉南昌の湯、紫波町のラフランス温泉でした。間の土日は在京盛岡広域産業人会の会員ツアー第8回でした。昨年の第7回の模様は134『ふるさとツアー』(2015年10月6日)で紹介しました。詳しくは在京盛岡広域産業人会のホームページをご覧頂くとして、ここでは温泉と食事だけ触れます。

■ 東和温泉
 まず向かった東和温泉は東北自動車道花巻JCTから釜石自動車道に入り、次の東和ICを降りて1分、高速出口に隣接した『道の駅とうわ』内にあり、アクセス抜群です。この温泉は北上山系初の温泉と言われています。自噴ではなくボーリングで、1996年1月に湯量毎分150リットル、湯温45℃の温泉が湧出しました。お湯は単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)で、柔らかい感じです。大人入浴料は東日本大震災復興値引きが入って550円。マッサージルーム、エステサロン、レストラン、売店、休憩室が完備され、外には西洋風モデルガーデンが広がり、珍しい植物や四季折々の草花が楽しめます。お風呂は、大浴槽のほか、露天風呂、炭酸泉、フィンランドサウナがあり、なかでも東和温泉の売りは炭酸泉で、高濃度で東北でも唯一の「かけ流し」炭酸泉です。血行を促進し、健康にはもちろん美容面でも効果があります。炭酸泉は、湯温が低くないと二酸化炭素の溶け込む量が十分でないので、熱いお風呂にはなりません。炭酸ガスは肌から体内に入る珍しい気体で、血行を促進しますから心臓病に良いとされています。体を芯から温め、美肌効果も期待できます。

花と緑と安らぎの湯 東和温泉
 
手前が大浴場、向こう側が炭酸泉、外は露天風呂

■ 矢巾温泉南昌の湯
 南昌山のふもとにある矢巾温泉は、「南昌の湯」と呼ばれ、美容効果も高く若さを保つ湯冷めしにくい温泉「低張性弱アルカリ性−低温泉」です。少しぬるっとして、湯上りはツルっとするというフレコミでしたが、無色透明無臭で、本当に温泉なのかという感じです。神経痛、筋肉痛、運動マヒ、痔疾、五十肩、慢性消化器病、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進に効果があるといわれます。多分、何度も入っているうちにその良さが分かってくるのでしょうが、温泉オタクの筆者でも温泉とは感じましたが、感想は一晩では言えません。矢巾温泉には3軒の宿がありますが、いずれも日帰り入浴OK。泊まった矢巾町国民保養センターは日帰り入浴料大人515円、矢巾温泉ヘルスセンター入浴料大人400円、大楽荘 ( だいらくそう )入浴料大人350円だそうです。夕方になると地元っこがお風呂道具片手に集まって、賑やかになるというのですが、確かに在京盛岡広域産業人会の会員ツアーご一行様が宴会前にドドドッと入浴したら、溢れかえって、地元の皆さんすみませんでした。
   

矢巾温泉南昌の湯
 泊まった矢巾町国民保養センターは山の斜面を利用した3階建ての建物です。1階が日帰り温泉施設と来館者用玄関、食堂があり、2階に日帰り個室、広間、休憩室、売店と宿泊者用玄関があって、2、3階に宿泊者用の11室があります。2階の広間で宴会を行いました。
 夕食の御膳が右です。これに後で色々出ましたが、液体ゴハンぐいぐい飲んで良く覚えていません。なにしろおいしい日本酒(地酒)を次から次へと持ってくる人がいるし、ワイン飲めとか焼酎どう?とか、ビールを持ってくる人もいるし、いやはや...
 在京盛岡広域産業人会の会員ツアーには、地元の各市町から特産、名産の日本酒や焼酎、ワインがドッサリと差し入れられるのです。宴会には地元の首長さんも出ます。岩手県の人たちは酒豪を通り越して○○みたいなので、しゅくしゅくと飲んでいるうちに酒が無くなって行きます。

矢巾町国民保養センターの夕食
夕食の御膳は刺身、天ぷら、寄せ鍋、茶碗蒸し、焼き魚、サラダ、酢の物、煮付け、お新香、その他もろもろ、後でデザートやきのこご飯、味噌汁、蕎麦も出ました。

■ 朝食
 矢巾町国民保養センターの朝食はいたってシンプルな日本の朝食でした。鮭、温泉たまご、切干大根煮、牛蒡と人参のマヨネーズ和え、かまぼこ、肉だんご、昆布の佃煮、梅干し、大根のさくら漬けに納豆、白飯、味噌汁でした。この日は納豆も食べて良い日です。
 実は前日は紫波町に四つある蔵元の中で、日本初の女性南部杜氏小野裕美さんがつくる地酒「廣喜」を醸造する、創業明治36年の廣田酒造店を見学しました。ここは、広くお客様に喜んで頂ける酒ということで「廣喜」をブランドとしています。蔵元は麹菌いのちなので、納豆菌は厳禁なのです。したがって当日納豆を食べた人は立ち入り禁止なのです。事前に納豆食べないように通達がありました。

矢巾町国民保養センターの朝食

■ 雫石町の重っこ料理
 雫石町での昼食は、この地方に伝わる雫石伝統郷土料理「重っこ料理」でした。食材準備の都合上、団体様(15〜25名様まで)でのご利用となります。「重っこ料理」のお重の中味は、季節により内容が異なりますが、この日の献立は下記の通りでした。
きのこのなます
銀鮭の甘露煮
わらびの酢の物
フキとニシンの煮付け
すき昆布の煮物
お煮しめ
ぜんまいと油揚げの炒め物
サクの炒め物
さんま寿司
きゅうりの古漬け
にんじんの紫蘇巻き漬け
白飯
お椀物(通常は味噌汁、この日は芋の子汁)
どぶろく 一の雫
いろいろなお重を回して好きなものをとる「重っこ料理」

「重っこ料理」のお膳 もちろん安いものではありません
左のように、白飯、お椀(この日は芋の子汁)はお代わり自由、小鉢に好きな料理を取ります。懐かしい郷土の料理、すべて美味しくて、中でもにんじんの紫蘇巻き漬けはこの地方しかありません。きゅうりの古漬けは他では食べられない美味でした
「重っこ料理」を振舞ってくれた雫石あねっこ
 雫石あねっこのかすりを着たおねえさん(?)たちが給仕してくれました。みんな美味しいので、どんどん食べたかったけれど、ほどほどにしました。芋の子汁はお代わりしました。

■ ラフランス温泉
 ラ・フランス温泉館、ホテル湯楽々は二度目の宿泊でした。以前、在京盛岡広域産業人会の会員ツアーで、行きました。温泉はアルカリ度強く、ぬるぬるして温泉らしい温泉です。サウナも熱め、ぬるめと二つあります。ラフランス温泉館が閉じた後も湯楽々の内風呂は夜中も入浴可というのが良かったですね。ラ・フランス温泉は紫波町のシンボル東根山の麓に有り、源泉は「あづまね温泉」と呼ばれます。この温泉はお勧めです。浴槽はいっぱいありますヨ。

大浴場は和風と洋風有り

露天風呂
 ラ・フランス温泉館、ホテル湯楽々は、じゃらんや楽天トラベルで口コミ超高評価です。それだけ実際に利用した人の満足度が高いということです。ラ・フランス温泉という名前は、一面に洋ナシのラフランス畑が拡がる地に湧出したことから命名されたようですが、ぬるぬるした温泉らしい温泉は素晴らしい!
 そしてまたホテル湯楽々の夕食が素晴らしい、この日はレストラン新山でいただきましたが、紫波名産ワインの食前酒に始まり、イカとホタテの真砂和えの小付、茄子の揚げ浸しとオクラ・モロヘイヤの小鉢、三種盛りの刺身、茶碗蒸し、鮭と芋餅のきのこの味噌焼き、地元の秋の味覚:芋の子汁、ローストビーフとサラダ、天麩羅各種、酢の物は金目鯛中心に菊の花や大根、茗荷、キュウリ、中華くらげ、好きなものばかり、ご飯はひとめぼれ、味噌汁とお新香、デザートはメロンと紫波名産の葡萄、お酒は町内の蔵元のお酒を頼みましたが、これまた最高でした。飲み比べセットをまずいただき、やがて月の輪を枡にグラスでなみなみと・・・。朝食は種類はさほど多くなかったですが、年配者には十分です。筆者は全国行脚の温泉オタクですが、最高クラスの宿です。

ホテル湯楽々の夕食お品書き

■ コルチカム(イヌサフラン)
 在京盛岡広域産業人会の会員ツアーで、バスの車窓から良く目に付いた花がありました。ヒガンバナ(曼珠沙華)やキツネノカミソリのように葉っぱがなくて、地面からすっくと立っています。調べたらコルチカムという花で、ヨーロッパ、北アフリカなどに約60種が分布する球根植物だそうです。春咲き・秋咲き・冬咲きの3タイプに分けられますが、日本で広く親しまれているのは主に秋咲き系です。和名はイヌサフランと言います。
 秋になると根も葉っぱもない状態の球根からにょっきりとつぼみを出して花を咲かせます。花は一重で色は藤色がかったピンク色、花姿は和名や英名の通りサフランやクロッカスに似ています。園芸品種には八重咲きや白花種も知られています。サフランとクロッカスはアヤメ科、コルチカムはユリ科(イヌサフラン科)なので見た目とは違い、植物としては縁遠いです。球根には強い毒性があるので食べてはいけません。コルヒチンというアルカロイド系の有毒物質が含まれています。芽吹きの時期の草姿が、山菜のギョウジャニンニクと似ていることから誤食による事故が後を絶ちません。

コルチカム(イヌサフラン)

■ したたかなり、フィリピンのドゥテルテ大統領
 安倍晋三首相とフィリピンのドゥテルテ大統領の10月26日の会談では、両国関係の強化と南シナ海問題での法の支配重視を確認したことで、中国寄りと見られてきた同氏の「バランス外交」ぶりが鮮明になりました。日中双方と関係強化を進めるフィリピンの真意が見えづらいとされてきましたが、はっきりしているのは、根深い反米感情です。米国が人権重視の立場から、ドゥテルテ氏の麻薬対策を非難していることに対し、オバマ大統領に悪口雑言を吐いています。こんな大統領の姿勢をフィリピン国民の86%が支持しているのです。フィリピン国民の多くは親米的ですが、一方で麻薬常習者は殺されても仕方ないというのもフィリピン国民の本音なのです。中国政府はこれまでもそういう立場でした。日本人の密売者も何人も死刑になっています。米国の言う人権以前に、貧しい人々がたくさん居る現実、「あんたに言われたくね〜よ」ということでしょう。
 日本では安部首相自ら夕食会の献立を確認し、同氏の好物の和食やワインを指示するなど、日本の異例の厚遇ぶりに対し、同氏は首相主催の夕食会で「日本は兄弟より近い関係にある真の友人」と持ち上げるなど日本重視発言を連発しました。日本とも中国とも仲良くして、国内に巡回駐留する米部隊の撤退や米軍の本格的な再駐留を可能にする新軍事協定(2014年締結)の見直しを示唆するドゥテルテ大統領は、米国の植民地支配に触れ、「フィリピンは米国の支援なしに生き残っていける」と、米国からの“離別”を訴えています。この「バランス外交」は、なかなかしたたかなものと思います。歴史を振り返れば、フィリピン国民は日米の戦争によって信じられないほど多数の国民が犠牲になり、国土が破壊されました。日本に対しても、悪感情を持って当然なのです。それなのに、アジアで一番と言って良い親日国です。米国一辺倒の日本も、ドゥテルテ大統領に学ぶべきものがあるのではないですか?

■ ハロウィーン
 本日はハロウィーンです。年々盛んになるみたいですね。昨年10月31日(土)は夫婦で渋谷にハロウィーンの仮装を見るために行きました。仮装した若者や親子連れが溢れ、ガイジンもいましたよ。日本にはまだ若者がいっぱい居ると思いたい人は渋谷、原宿、六本木に行けばヨロシイ。ガイジンは「ニッポン人はヘンだねぇ〜」という目つきで見ていました。139『紅葉狩り』(2015年11月9日)をご覧下さい。
 国内では、ハロウィーン関連の商品やサービスの市場規模が急速に拡大していて、今年はバレンタインデーに匹敵する規模になるという予測もあります。もともとはヨーロッパで秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事で、11月1日の、カトリックの聖人の日である万聖節(All-hallow)の前の晩に行われます。「All-hallow-even」を短縮して、Halloweenと呼ばれ、発祥の地はアイルランドやイギリスという説がありますが、最近では宗教的意味合い無しにアメリカを中心に子供たちのおまつりや若者の仮装のおまつりになっています。本来は死んだ人の魂が家族の元へ帰り、さらに悪霊や魔女が町をさ迷う日とも言われ、死者の霊や悪霊たちが家に入らないよう、かがり火を炊いたものです。伝統色は黒色とオレンジ色です。

 ちなみに筆者は本日ふじみ野市立 余熱利用施設「エコパ」が休みなので、バーデプールで運動できないし、露天風呂にも浸かれないので、先週の月曜日に続き、所沢温泉「湯楽の里」に行って来ます。人生愉しみ過ぎでスミマセン。
(2016年10月31日)


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