136 塩竈
先週末は終末を迎えた母の顔を見に仙台へ行ってきました。思いのほか回復したようですが、痩せて先が短いことを感じました。出来るだけ頻繁に仙台通いしなければなりません。11日の日曜日に施設を訪問後、弟夫婦と塩釜に行き、ランチした後、塩釜神社に寄りました。12日の月曜日は仙台の青葉城を見て、また施設に寄りました。両日とも、笹かまぼこの鐘崎の笹かま館に寄りました。七夕ミュージアムも見学しました。12日のランチは杜の市場で頂きました。 ■ 塩竈「翠松亭」でお昼
■ 塩竈神社
境内の広さは約28ヘクタールです。歴史の古さを物語る荘厳な境内からは遠く牡鹿半島・金華山近くは松島湾の島々が望まれ、景勝の地として参拝に訪れた方々より称賛の言葉が聞かれます。 ■ 青葉城祉の宮城縣護国神社
♪春高楼の 花の宴 ♪巡る盃 影さして ♪千代の松が枝 分け出でし ♪昔の光 今いづこ 土井晩翠を、「つちいばんすい」と読む人がいますが間違いです。「どいばんすい」です。 ■ 仙台・青葉城
■ 仙台・杜の市場
■ 不正続々・・・何を信じたら良いのか VWの不正は、世界中を激震となって駆け巡りました。その前には、あの東芝が...ショックでしたね。ただVWの不正と東芝の財務会計の不正は全く質が異なります。VWは、厳しい米国の排ガス規制を逃れるためにインチキのソフトを搭載した車を市場に出し、「クリーンディーゼル」を信じたお客様を騙した、これは絶対に許されるものではない悪質な不正です。一方東芝は、実際よりも利益が上がっているように見せかけたことで、株主を騙したことになりますが、東芝製品を買うお客様を騙したわけでは有りません。米国型株主資本主義においては、お客様より株主の方が大事です。株主は利益を拠り所に投資しますから、経営者は利益を上げなければなりません。経営者から売上を伸ばせ、利益を上げろと言われた部下はどうするか?東芝の問題は現代日本企業においては氷山の一角に過ぎません。清く正しく美しく?生き馬の目を抜く市場経済社会で、生き残って行けますか?ウ〜ム 免震ゴムの偽装で揺れた東洋ゴム工業で、また新たな問題が浮かび上がりました。船や電車などに使う防振ゴム製品の一部で、性能の試験結果を改ざんして出荷していたのです。内部通報を受けて過去10年分を調べたところ、鉄道車両メーカーや造船関連企業など18社に計189種類、87,804個の不正な部品を納めていたことがわかったのです。実際は子会社のやったことですが、監査でもわからず、内部通報で判明したとのこと。これで3回目の事件なので、もはやこれは企業体質だと言われかねません。 三井不動産グループが販売した横浜市都筑区の大型マンションで、杭の一部が強固な地盤(支持層)に届いておらず建物が傾斜した問題で、杭の施工記録が支持層に届いている杭のデータと差し替えられていたことが、横浜市などへの取材でわかりました。この杭の施工を担当したのは旭化成建材です。あのへーベルハウスの旭化成の子会社です。建築基準法に違反する疑いがあり、横浜市が調査しています。問題のマンションは大型商業施設との一体開発の形で三井住友建設が施工し、三井不動産レジデンシャルが販売しました。すべてが超一流の業者揃いなだけに、ショックです。 こうしてみてきますと、もはや何を信じたら良いのかわからなくなります。性善説であった日本も、これからは性悪説で見ていかなければならないのかと思うと悲しくなります。 ■ 家庭でも電力小売自由化 「電力小売り全面自由化」が大口需要家〜中小需要家に続いて、2016年4月から家庭でも電気を買う企業を選べるようになることに伴って、ガスや石油会社の参入表明が相次いでいます。自社商品とのセット販売や自社の営業網の活用で、巨大市場を独占する東京電力から客を奪い取ろうと知恵を絞っているそうです。 東京ガスは、都市ガスと電気のセット販売に加え、住宅設備が壊れたら専門業者が駆けつけるサービスや、独自のポイントサービスを始めます。東電より割安な料金にする予定で、2016年1月から申し込みを受け付けます。もちろん東電も客を奪われたくないので、様々な工夫をして対抗するでしょう。いずれにせよ、競争で料金が安くなることは消費者からは歓迎です。 我が家では東京電力の電気家計簿に登録しています。これで過去の電力消費状況との比較や、月別トレンドグラフ、電気料金明細、従量電灯Bの世帯平均との比較などがパソコンやスマホで見られます。照明は一部蛍光灯も残っていますがほとんどLEDで、冷蔵庫やエアコンも最新の省エネタイプです。24時間換気なのでファンは常に回っています。コンセントは概ねスイッチ付きで待機電力をカットするようにしています。 先日電話セールスで「電気代がお安くなるプランを紹介します」と言われました。以前勤務していた企業は東京電力ではなくオリックスと契約し、電力デマンド監視を厳しく行っていました。いよいよ家庭でも競争か、と思って話を聞いていたら、今払っている電力料金を聞かれたので答えました。すると「そんなにお安いならこれ以上安くなりません、引き続き今のままで結構だと思います」と引き下がられてしまいました。なんだ〜(>_<)とガッカリ、まあ、こちらは電気工学を専攻して、省エネ一筋に40数年仕事して来ましたから、節電のプロなんですよ。 ■ [互助会」は本当に得なのか? 最近、葬式関連の広告を、よく見かけるようになりました。高齢者が増えたからでしょう。そのなかに、「互助会でお得にお葬式を!」というキャッチコピーを、ときどき見かけます。葬儀一式○○%OFF、○○や、○○のセットもついています!賢い消費者が選ぶのは・・・などなど・・・本当に、賢い選択になるのでしょうか?そもそも、「互助会」とは、なんでしょうか? 正式には、「冠婚葬祭互助会」という名の「前払式特定取引業」で、全国に様々な団体(会社)があります。 「互助会」会員になると、結婚式やお葬式をあげる場合に様々な割引や特典が得られるというものです。会員は、月々数千円の掛け金を積み立て、その費用を、結婚式やお葬式の代金として充てることができます。早くから費用を積み立てることで、支払い時の負担も軽減でき、結婚式、お葬式の事前準備の選択肢の一つとして、知られています。 互助会の会員の入会の理由は、 葬儀費用を安くしたい 残された人に迷惑をかけたくない 人にすすめられた というようなもので、多くの方が、残された身内や親族に迷惑をかけないように、子どもに負担をかけないようにという理由で、入会しているようです。 ■ [互助会」とは「セレモニーホールを助ける会」 結論を先に言いましょう。「互助会」と聞くと、いかにも互いに助け合うかのような印象を持ちます。実際はそうではなくて、「セレモニーホールを助ける会」なのです。冷静に考えてみて下さい。例えば自治会で会員がお金を出し合って積み立てて、自治会が葬儀を執り行うのだとしたら、そこに積み立てたお金の範囲で葬儀をやってくれるかもしれません。まだ十分積み立てていないうちに死んだらどうなるのでしょう?不足分は他の会員のお金でまかなってくれるでしょうか?もしやってくれるなら、それこそ互助会ですが、そんなことまでやってくれる自治会などないでしょうし、そもそも自治会は今や冠婚葬祭にはあまり関わらないようになっています。セレモニーホールが行う「互助会」とは、会員を取り込む、囲い込むシステムで、まだ元気なうちにお金を前払いしてもらおうというシステムです。そのための特典として、「葬儀一式○○%OFF」などと持ちかけるわけですが、これまた冷静に考えてみて下さい。自分が死んだ時の葬儀費用は自分では仕切れません。互助会で積み立てるくらいなら、利息の付く金融機関(今はあまり無いですが)に積み立てておく、もしくは葬儀費用をまかなうに十分な終身生命保険に加入しておいて、自分の葬儀を上げてくれる人に渡るように遺言して、こういう葬儀を上げてくれと頼むべきです。互助会の積み立て金は、その中からセレモニーホールの経費と利益が支払われるのであって、ちっとも互いに助け合っているわけではなく、セレモニーホールを助けているわけですよ。 ■ [葬儀一式」の他にあれもこれも そもそも「葬儀一式」という言葉の内容をご存じですか? お葬式の代金のすべてのように聞こえてしまいますが、実は、祭壇・棺・霊柩車等を含めた、お葬式に基本的に必要とされるもののことです。その他に、実費費用として、飲食費・返礼品等の費用と、宗教者へのお礼(お布施)がかかります。仏式の場合、戒名の代金など、文字の質や数によって、べらぼうになります。相場なんかありません。互助会の葬儀費用は、そもそもの葬儀一式の代金が、内容に対して高額に設定されています。 ○○%の値引きをした段階で、やっと適正価格になるのです。その他に、飲食費や、返礼品の料金設定が高額な場合もあります。セレモニーホールの価格表を見て下さい。目の玉が飛び出ます。法事のお膳、5千円とか1万円とか、普通の料理屋の数倍です。えっ!?そんなものまでお金がかかっていたの!?ということもあり、すべてが終わったあとで、明細を見てびっくりするようなこともあります。「葬儀一式」の他にあれもオプション、これもオプションで、細かいところにも別料金をとられ、追加費用がずいぶん掛かってしまい、当初の予定の倍の金額になってしまったというような例もあります。こういった理由から、互助会での葬式の費用は、「普通」もしくは、それ以上と言わざるを得ません。そもそもセールスしている人自身が、自分が葬儀を仕切っているわけではないので、良いことばかり言って、実は現実を良く分かっていないというのが実体だと思います。しかし悲しいことに、乗せられる人が多いのも現実です。 市川愛事務所の「お葬式コラム」をご覧下さい。市川愛さんは「終活」という言葉を作った人です。日本のお葬式ビジネスがいかに不明朗か、ならば逆にビジネスチャンスだ、と考えたのでしょう。互助会でのトラブル実例が載っています→http://www.re-lief.com/column/trouble03.html ■ [小さなお葬式」は明朗会計 117『引っ越します』(2015年6月7日)の最後で、「小さなお葬式」を紹介しました。葬儀の費用というのは葬儀社やセレモニーホールによって異なります。相場が分からないし、滅多に無いことなので、値切るわけにも行かず、言いなりになってしまうことが多いのです。その点、この「小さなお葬式」は明朗会計で評判です。互助会などに入らないで、こうしたシステムを利用するのがお勧めです。勿論、自分は大きなお葬式が良いというひとは、そのように相談すれば良いのです。但し、自分の葬式は自分では仕切れないので、脚本を書いて、喪主に頼んでおく必要があります。 (2015年10月17日) |