110  ららぽーと

 ららぽーと富士見が2015年4月10日グランドオープンしました。埼玉県富士見市山室にあり、富士見市役所や市民会館の「きらり富士見」の向かいです。以前ご紹介した、屋根が崩落した体育館も目の前です。図書館や諏訪小学校、新しい総合病院「イムス富士見」など各種の施設が集中するところで、東武東上線鶴瀬駅からの道路が広く改修されてズドーンと繋がりました。国道254号線(川越街道)のバイパス沿いに建設されたので、もともと車では至便なところですが、バス便は鶴瀬駅からのほか、東武東上線ふじみ野駅西口から、東口から、東武東上線志木駅から、JR大宮駅から、与野駅からと、一挙にたくさんの路線が開設されました。さすがは三井不動産ですね。アクセスはコチラです。
 ショッピング・サービス 10:00〜21:00 京王百貨店、東急ハンズ、無印良品、ユザワヤ、ノジマ他
 飲食・レストラン街 11:00〜22:00
 フードコート 10:00〜21:00
 ヤオコー(スーパーマーケット) 9:30〜22:00
 TOHOシネマズ 9:00〜25:00
JAいるま野初のテナント型農産物直売所、「いるマルシェ」が注目です。このオープンで、大量の求人が出て、我が家の周りは今や人手不足で大変です。日曜日の朝刊の折込チラシの中で、求人情報はバブル期以来の多さです。

■ 合点承知之助…地口
 ららぽーと富士見にはがってん寿司「承知之助」もオープンしました。少年野球で、「オイ、頼むよ」・・・・「がってんしょうちのすけ」なんて合言葉を良く交わします。合点承知というのは「わかった、任しとけ」というときに使いますが、合点承知之助というのはどうしてこういう言い方をするのでしょう?
 これは「地口」と言われ、江戸時代に非常に流行しました。「合点承知之助」というのに似たものは、「冗談は由之介」というようなものがあります。江戸時代は、庶民もかなり言葉の教養を持ち、俳諧、狂歌、川柳などで遊んだわけです。たくさんの地口や面白い表現が作られ、それが、現在まで残っています。ふうてんの寅さんが、論理的には支離滅裂ですが、連想の仕方が面白い言葉を、戸板に水と語呂良く並べたてましたよね・・・・おっと合点承知之助(おっとがってんしょうちのすけ)のように。
    ほかに下記のようなものがあります。
   驚き桃の木山椒の木(おどろきもものきさんしょのき)
   あたりき車力よ車引き(あたりきしゃりきよくるまひき)
   蟻が鯛なら芋虫や鯨(ありがたいならいもむしゃくじら)
   嘘を築地の御門跡(うそをつきじのごもんせき)
   恐れ入谷の鬼子母神(おそれいりやのきしぼじん)
   その手は桑名の焼蛤よ(そのてはくわなのやきはまぐりよ)
   何か用か九日十日(なにかようかここのかとうか)
   何がなんきん唐茄子かぼちゃ(なにがなんきんとうなすかぼちゃ)
左は承知之助の寿司

■ サッカーボール裁判の逆転判決
 2004年に学校の校庭から転がり出たサッカーボールをよけようとしてバイクに乗った85歳の老人が転倒し、入院した病院で認知症の症状が出て、約1年半後に肺炎で死亡しました。遺族が、ボールを蹴った小学生(当時11歳)の両親に約5千万円の損害賠償を求めた裁判で、最高裁は2015年4月9日、遺族側の請求を棄却する判決を下しました。裁判費用も、敗訴した原告側持ちです。1審と2審では、子どもの「監督義務」を怠っていたとして、両親に1000万円以上の賠償を命じる判決が出ていましたが、最高裁はそれを覆す判断を示したことで、これまで親の責任を過大に認めてきた裁判の流れを変えるものとして注目されています。

■ 世間の常識に沿った判決
 これは世間の常識に沿った判決と言えます。設置されていたゴールに向かってボールを蹴る練習をしていて、ボールがグラウンドの外に出ることは有り得ます。この事故があった後も、学校では特段の対策をしていません。この道路はほとんど車の通行が無い場所とのこと。今治市教育委員会も、対策が必要とは考えなかったのでしょう。例えば野球の練習をしていて、ボールがバイクの男性を直撃して転倒して、車とぶつかって死亡した、というような事例で、損害賠償を求められることは当然です。しかし、それが「親の責任」かとなると、話は別です。親として、厳しくしつけ、教育をしたとしても、このような事例にまで「親の責任」を迫るのはやり過ぎです。この裁判を通じて、「息子に過失がある」、「違法行為だ」、「親のしつけ、教育がなっていない」と1、2審が断じたことは、親子にとって大変なショックだった、と父親が言ったそうです。自暴自棄になりかけたこともあったそうです。

■ 「取れるものは取ってやろう」というヤカラの増殖に歯止め
 これまでこの種の事件ではほぼ例外なく賠償判決が出されてきました。しかしそうなると、学校の校庭でボールを使って練習したり、遊んだりすること自体が危ないと自粛する傾向になりかねません。最近ではこうした不慮の事故にも備えられる保険に入る家庭が増加しているとのこと。本来子どもは自由な発想の遊びで育ちます。そういう環境を保障してあげることが必要で、これまでのように一律に親の責任を問うような姿勢は改めるべきです。
 そもそもこの老人の死に約5千万円の損害賠償を求める事自体、過大な要求です。我が父はバイクで右折待ち停止しているときに車に背後から当て逃げされ、入院しました。外科だから、時間の問題で治ると思っていたら、院内感染の肺炎で急に亡くなりました。予想外のことで、死に目にも会えませんでした。轢き逃げ犯は不明です。今病院での死亡で肺炎が多いのは院内感染です。病人がいっぱい居るからこそ逆に危険なのです。入院した原因がバイクでの転倒だったとしても、それが直接の死因ではなく、長期入院になったのは認知症のため、死亡は院内感染のためです。この年齢の老人の死に約5千万円の損害賠償を求める遺族は、5千万円は無理でも、「取れるものは取ってやろう」という魂胆が見えて、そのさもしさに唖然とします。この手のヤカラが今日本には増えています。とんでもないことです。最高裁が地裁、高裁の判決を覆し、ピシャリと原告を戒めたことは、世間の常識にマッチした判決で喝采です。

■ 韓国でサッカー交流高校生の万引き
 2015年3月27日午前、観光客も多く訪れるソウルの東大門ショッピングモールで、埼玉県内の私立高校サッカー部員が集団万引きをした疑いで、韓国警察当局が3年生22人を書類送検すると発表したことを受け、同校の副校長が会見を開き「大変申し訳ございませんでした」と謝罪しました。当該高校生たちは容疑を認め、学校の調査に「1人がとったのを見て、自分もできると思った」などと話したそうです。生徒は警察の求めに応じて再訪韓し、事情聴取を受けるとともに、盗んだ商品を返したとのこと。学校はこの生徒達を自宅謹慎にしているそうです。
 それにしてもこの事件で「ネットの恐さ」を実感しました。高校名ばかりか、生徒名まで出回っているのです。一度ネットに乗ったら、それは一瞬で世界中を駆け巡り、その情報はもはやネグれません。一度の過ちで、挽回不能な傷を負わせるとしたら、ネットこそ犯罪です。

■ 日本褒め番組の増加
 最近テレビで日本のいいところ、日本人の素晴らしさをガイジンを登場させてほめそやす番組が増えています。これは東京オリンピックに向けて日本や日本人の良さを、他ならぬ日本人に認識させようということでしょう。従って上記の万引きのニュースなどは「日本人の恥だ」と非難ごうごうとなるわけです。日本を褒めるということは、反面では日本が自信を失いつつある表れとも言えます。

■ 統一地方選挙の知事選はすべて自民党が支持した候補が当選
 統一地方選の10知事選(3月26日告示、4月12日投開票)は、すべて自民党が支持した候補が当選しました。自民、民主両党の対決の構図となった北海道と大分県の2道県は、いずれも、自民党が現職を支援し、民主党が新人を推す構図でした。現職は4選を目指したので、多選批判はありました。連れ合いのハトコである増田寛也氏が、3期岩手県知事を務めた後、「多選は弊害を産む」と言ってさっさと引退したのはカッコ良かったですが、安倍晋三がこれを放って置くはずもなく、第1次安倍内閣で国会議員でもないのに総務大臣に登用されました。増田寛也氏が言うには、3期もやると取り巻きが周囲を埋めて、権力が知事に集まるようになるので、ここで引かないとヤバイ、ということで、3期が潮時と言いました。権力者というのは、その居心地の良さからどうしても椅子にしがみつきたくなります。それを放り出したのですから、産学が増田寛也氏に秋波を送りました。今やテレビを点ければ出てくると言えるほどの人気者です。

■ 埼玉県議会議員選挙は「せんたく」が躍進
 我が埼玉県の知事選挙は夏です。上田清司知事は4選を狙っていますが、知事の前は民主党の衆院議員でした。志木市が地盤で人気が有りました。ところが今民主党と言うと不都合な感があるので、「反自民」の「せんたく」という会派を支援しましたが、これは事実上、上田清司知事を支持する会派です。結果として埼玉県議会は自民党が4議席減らし、推薦を含めてかろうじて過半数を維持しました。民主党は推薦を含めて1議席増で、退潮傾向が一服、公明党は現状維持、共産党が2議席から5議席に躍進、せんたく系は2桁に載せました。

■ 北海道知事選の佐藤候補は脱原発が敗因
 大分県知事選は、平松氏の後を継いだ広瀬勝貞知事(72)が、自民党県連と公明党県本部の支援を受けて、民主党が支持した釘宮磐大分市長(67)に圧勝しました。広瀬氏も平松氏同様官僚出身ですが、社民党の村山富市元首相が支援したことで分かる通り、保革関係なく支持者が居るほど人望がありました。保守の戦いであり、政策に大きな違いも無いので、民主党の看板は返って邪魔でした。国民に民主党アレルギーがあるからです。
 北海道知事選は、4選を狙った現職の高橋はるみ知事(61)とフリーキャスターの佐藤のりゆき氏(65)の事実上の一騎打ちになりました。「新党大地」が佐藤氏支援を決め、これに民主だけでなく共産や社民も乗っかって、自公の推薦する高橋知事との与野党激突の構図になりました。高橋陣営は、総選挙での比例得票で下回ると危機感を募らせ、3期の実績を訴え、国政レベルの争点は避けて、農業を守ると訴えました。佐藤陣営は、昨年の沖縄県知事選挙のオール沖縄における翁長陣営と似たように見えますが、辺野古問題1点で野党が団結した沖縄とは違います。最大の失敗は泊原発再稼動阻止を訴えたことで、ただでさえ過疎化が進む北海道で、脱原発を争点にしたことが、本当の意味での北海道振興を考えていない、原発よりも北海道に必要なテーマは他にあるだろうと、特に民主支持層などの中から、高橋はるみさんのほうが安心、という票が去って行きました。同じ構図の札幌市長選挙では自民党が大きな差で負けましたから、脱原発を言わなければ佐藤氏が勝ったでしょう。

■ ペットボトルキャップのリサイクル報道
 ペットボトルキャップのリサイクルを通じて、途上国の子供向けにワクチン代を寄付する運動を展開してきたNPO法人「エコキャップ推進協会(エコ推)」(横浜市)が2013年9月以降、ワクチン代の寄付を中断していることがわかりました。エコ推は2015年4月10日、横浜市内で記者会見を開き、「障害者支援事業に収益金を使用した。ワクチン代になると思って提供された人には申し訳ない」と謝罪しました。このニュースで感じるのは、一方の面からだけ見て報道する恐さです。両方に取材して言い分を聞いてから報道すべきです。これにすぐ反応してツイートしたタレントの田村某さんなど、恥かき損ですね。

■ AIIB、米が日本の参加疑う・・・「裏切り」続出で孤立感
 中国が設立を主導している国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)をめぐり、米国が「日本が参加を決めたのでは」と疑い、日本側に不信感を伝達していたことが報道されました。これに対して日本政府は参加見送りの方針を伝えました。カナダと日本は米国に配慮して参加を見送りましたが、土壇場で英、仏、独をはじめオーストラリアなど同盟国が続々と参加表明、韓国までもが参加を表明する「裏切り」を目の当たりにし、米国が孤立を懸念していたことが浮き彫りとなりました。台湾も参加を表明しましたが、台湾は国ではないと中国は認めませんでした。米国以外の国連常任理事国、BRICs諸国が参加するとなると、米国は心中穏やかではなく、疑心暗鬼に陥ったようです。日本と米国はアジアの発展途上国の経済発展を支援する国際金融機関、アジア開発銀行(ADB)を主導しています。何を今更AIIBという気持ちでしょうが、もはや米国の時代じゃないよ、という中国の姿勢が鼻持ちならなかったようです。しかし、米国債の最大の債権国である中国に強く物言いできない債務国の辛さですね。ADBはいずれAIIBと協力関係を模索するしかないとみられます。

■ 天皇皇后両陛下のパラオ訪問
 天皇皇后両陛下が、元日本の植民地で太平洋戦争の激戦地だったパラオ共和国を訪問し、激戦地のペリリュー島を訪れ、慰霊碑に献花されました。AFPやロイター通信は、「この旅は、戦後70年の傷を和らげるためのものだ」と好評価しました。「天皇陛下は、日本人は歴史の暗い部分を含め、自らを振り返る必要があると言い続けている」と指摘、パラオご訪問はそれを自ら実行するためのライフワークの一部だと見ているようです。
 安倍政権下で、安保の名の下に、自衛の枠を超えた軍国化の動きがあり、当の自民党内にも危機感を持つ人がいます。首相に逆らえない雰囲気が蔓延し、若手議員から勇ましい発言が相次ぐ中で、古参議員やOBが歯止めに立ち上がっています。天皇陛下は、「戦争の傷を忘れてはならない」と日本国民に訴え続けなければならないと考えられているのでしょう。

■ プロ野球異変
 セパともに予想外スタートになっています。オリックスがこんなに負けるとは・・・、ヤクルトの投手陣どうしちゃったの?中日、DeNAが強いなんて、巨人、ソフトバンクが弱いなんて・・・。予想通りなのは日本ハムのエース大谷翔平の好調ぶり、最速160km/hの剛速球で3連勝。それでも簡単ではありません。4月12日のソフトバンク戦は、ソフトバンク先発のスタンリッジと投げ合って共に3安打の1-0と厳しい試合でした。広島の攻撃陣弱過ぎ、黒田博樹が日本球界に復帰して2試合で14回を投げ3失点、ピッチャーとしては十分な成績ですが1勝1敗で4月11日の3回目の登板を迎えました。その2日前、エース前田健太が今期3回目のマウンドで、巨人のエース菅野と投げ合って7回無失点、117球の苦心のピッチングで1点のリードを守って初勝利、こんなすごいピッチングをしないと勝てないのが今の広島です。

■ オトコ黒田に同じく古巣復帰の新井貴浩が勝利をプレゼント
 黒田博樹の人気はもはや社会現象となっており、「男気」という流行語になりました。広島ファンでなくても黒田は応援するといった雰囲気です。プロ野球選手の父、高校体育教師の母のもとに生まれ、二人ともガンで亡くなりました。父が2007年死んでメジャー入りしたわけです。本人が語る母親はものすごいスパルタの鬼母で、特に礼儀にうるさかったそうですが、だからこそ現在の黒田博樹があるようです。黒田は今40歳、いつも今日が最後かもしれないという気持ちでマウンドに上がるそうです。「100%の状態で上がれることは無い」とも言い聞かせているそうです。ネガティブにならないためで、悪い時でも開き直ったピッチングをするためです。ツーシーム、特に左打者へのフロントドアは、体に向かって来るのでのけぞるとストライクゾーンに入ってくる厄介な球です。4月11日の阪神戦は7-2でカープが3連勝を飾りました。しかしまだ最下位です。黒田は6回116球を投げて、被安打7の2失点、合計18個のアウトのうち三振6、ゴロアウトが11。フライアウトは6回2死満塁のピンチで奪った最後のセンターフライのみ。調子悪そうでしたが、実はこれぞMLB帰りの黒田のピッチング。その日の調子に合わせてマウンドで修正して行くという、メジャーでの「苦しいばかりだった」という7年間で培った投球術が冴えました。黒田に勝利をプレゼントしたのは新井貴浩。1-1の同点で迎えた6回無死1、3塁のチャンスに、あのハンマー投げのフィニッシュのような独特のフォームで放った強打は、あわやスタンドインという勝ち越し打。これで勢いづいたカープは4得点、4点目は黒田のバットからで、一気に勝負を決めてしまいました。2007年、黒田と新井は、ともにカープを去りました。7年のときを経て、新生カープのベンチ奥に重石となって控えることになった黒田と新井が、同じグラウンドで結果を出した初めての試合です。ここからようやく新生カープがスタートしたと言えるでしょう。

■ 日経平均株価2万円越え
 日経平均株価が4月10日約15年ぶりに 2万円を一時越えました。「アベノミクス」が始まって3年目ですが、2014年度は日経平均株価が約30%上昇しました。今後の日本株式市場はどうなるでしょうか?103『日本の経済展望C』(2015年2月22日)で書きました。一部のお金持ちだけが潤って、好景気の実感は無い、というのが庶民の感想だ、と新聞は伝えています。その通りです。米国だって、1%の金持ちが99%の富を所有していると言われています。その結果米国は世界で最も貧乏人が居る国になりました。第2位は日本です。格差社会になっていますから、ほんの一部の人が株価高騰の恩恵に浴しています。最も儲かっているのは外人投資家です。日本株式市場を取り巻く投資環境は良好です。公的年金GPIFの組み入れ変更に伴う需給要因、グローバルな金融緩和による流動性要因、そして相次ぐ賃上げを背景に家計の実質所得が伸びることによる消費主導の国内景気回復期待、そして日本企業の変革への期待です。日本企業はROE(自己資本利益率)重視経営へと大きな変革を遂げようとしています。これまで、自社株買いや増配など株主還元を拡大する企業、成長のためにM&Aに踏み切った設備投資を行う企業が増えており、それらはいずれもROE向上への取り組みを強化するものです。バブルというのは約30年に一度の周期で発生します。前回が1980年代後半、それから30年というと正にこれからです。以前から書いていますが、日経平均2万円は通過点に過ぎません。日本株式市場は平成バブルの史上最高値を再び目指す遠大な相場の入り口に立っているのです。良いとか悪いとかの問題ではなく、人の営みとはそういうものです。私たちは、その崩壊に備えなければなりません。次回に詳しく触れましょう。
(2015年4月13日)


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