とんでもない残暑の埼玉県ふじみ野市、畑作業と少年野球の合間を縫って避暑に出かけようと考えました。埼玉県でも、秩父はまだ少しは涼しいだろうということで、近場でもあり1泊2日で出掛けました。その後台風10号(サンサン)が発生し、関東直撃予報なので畑作業は中止だな、と予想して、本格的に涼しいところへ行こうと考えました。イチオシは草津〜万座ですね。次は那須かな?と色々考えて、最終的に湯西川温泉〜鬼怒川温泉に決めました。日本列島全体が、台風10号で大騒ぎしている中で、スミマセン...しかし残り少ない人生、一期一会が大切なのです。
■ ミッションヒルズホテル
ミッションヒルズホテルは埼玉県秩父郡皆野町にあるゴルフ場、ミッションヒルズカントリークラブにあるホテルです。ゴルファーが食事したりお風呂に入ったり泊まったりする施設です。このゴルフ場は、長瀞の観光客がロープウェーで上る宝登山(ホドサン)という山に隣接していて、起伏に富んだ「山のゴルフ場」です。すごく豪華な施設ですが料金は安いです。こうしたゴルフ場のホテルは他にも数ヶ所泊まっていますが、何処も皆豪華です。ゴルフを楽しむ人はどうしても土日に来る人が多いので、平日は閑散としており、安い料金で豪華な施設が楽しめる、穴場なのです。ただし、こうした施設は恐らく今後、ポツリポツリと閉じて行くでしょう。今がチャンスなのです。

ホテル外観

エントランス

ロビー

豪華なツインベッドルーム


夕食は会席膳 ¥2,750 朝食は和食 ¥1,320
温泉宿の夕食は普通5千円以上ですから安い夕食ですが、品数等からすればそれなりですね
朝食も今や2千円以上のホテルが多くなった中では安い、でも品数等からすればそれなりですね

レストランの窓越しに見た秩父市街 ホテルの標高が高いことが分かります
■ 満願の湯
秩父温泉・
満願の湯はミッションヒルズホテルから程近い、埼玉県秩父郡皆野町にある日帰り温泉施設です。メディアでもしばしば紹介されますからご存知の方も多いでしょう。よくある塩化ナトリウムの多い温泉ではなく、炭酸水素泉で、pH9.3、すなわち思いっきりアルカリ性でありながら、スッキリした湯で、肌にべたべたしない、とても良い湯です。しかも露天風呂から見える滝、渓谷、深い緑、埼玉にもこんなに自然豊かな温泉があったんだ!と感動しました。しかもモミジが青々と茂っていて、これが秋になったら紅葉がさぞ綺麗だろう、ヨ〜シ、紅葉の秋には絶対また来るぞ!と決意を新たにしました。平日なのにお客さんは若い人が多い、筆者が毎週行く「小さな旅・川越温泉」などとは比べ物にならない、老人が少ないのです。しかも混んでいる、これは本当に人気のある施設なのだな、と感じました。お食事処「満彩」で名物の昼食「黄金めし」¥1,450を頂きましたが、コメントは控えさせて頂きます。

県道284号から日野沢川に架かる橋を渡ると温泉施設があり、広い駐車場があります

眼下に日野沢川が流れ、奥長瀞渓谷が深く切れ込んでいます

沢からのマイナスイオンを浴びての入浴は最高です

目の前に見える満願滝は、勇壮な滝、秋の紅葉時にはきっとまた来よう!

名物「黄金めし」アワ、ヒエ、キビ、クルミ等を温泉水で炊いた飯\1,450
平日入浴料¥900とセットにしたお得クーポンをスマホで見せて¥2,200なり
■ 湯西川温泉「湯の季」
湯西川温泉は「平家の里」と言われ、「鬼怒川温泉の奥座敷」とも言われます。度々訪れているので何度も紹介しています。更に奥まで足を伸ばせば「奥鬼怒温泉郷」という「秘湯」と呼ばれる温泉があり、4つの温泉宿があります。加仁湯・八丁の湯・日光沢温泉・手白澤温泉の4軒がそれぞれ山深い場所で営業しているとのこと、そのうち行って見ましょう。

湯西川沿いに展開する温泉 これは秋の写真
今回はチョットこじんまりした宿「おやど 湯の季(ゆのとき)」に泊まりました。湯西川と山に挟まれた、湯西川温泉の真ん中近辺の全室禁煙の宿です。料理長こだわりの手作り胡麻豆腐や、栃木の名物湯葉、季節の釜飯など旬の食材を使ったお料理を提供するというキャッチに惹かれました。
品書きを見ると
・前菜:イチジクの白和え ばんだい餅 練り玉子 しし唐 ズッキーニのはさみ揚げ
・小鉢:本日の山菜 自家製ごま豆腐 みそ餡
・お造り:ゆば 妻一色
・焼き物:鮎の塩焼き
・主菜:那須三元豚しゃぶしゃぶ 季節の野菜彩々
・冷煮物:冬瓜 茄子 そぼろ 銀餡かけ
・食事:とり釜飯 香の物
・吸い物:にらと豆腐
・水菓子:わらび餅
とあります。食事開始と共に釜飯に火を点け、約30分かかって炊きあがりとのこと。懐石のように次々と品が運ばれてきます。とても美味しい料理でした。那須三元豚しゃぶしゃぶは、たっぷりのお肉で、連れは釜飯を残してしまいました。燗のお酒をお代わりしてたっぷり頂きました。夜20時〜22時にはおにぎり茶漬けを用意してますからご自由にどうぞと言われましたが、とても腹には入らないので遠慮しました。ラウンジでは珈琲、紅茶、緑茶などが自由に飲めて、天然水が流れ落ちていて、そこに紙コップをかざして飲めます。
湯西川温泉はアルカリ性単純温泉、無色透明、無味無臭で、「おやど 湯の季(ゆのとき)」は3つの源泉を使った100%天然温泉です。湧出温度64℃の源泉が豊富に掛け流された極上の湯でした。露天風呂もリニューアルされ、混浴、女湯、貸切湯の3種、内風呂はこじんまりしてますが、夜中も入浴できるのが魅力です。

宿の前を流れる湯西川

右隣にそびえるのが「元湯湯西川館本館」です
「おやど湯の季」は「湯西川別館」という名前でしたが、リニューアルして今の名前になりました
外壁塗装も新しく、団体客向けではなく、カップルやファミリー客を対象にサービスが充実しています

混浴「壮健の湯」 壺湯は加水してぬるくしています

これは朝食です

完食です

おひつのご飯はたっぷりあるのでいっぱい余りました ご馳走様でした
「おやど湯の季」はとても良い宿です。掃除が行き届いており、お風呂も食事も、従業員のサービスも良く、コスパ抜群、温泉好きにはたまりません。今度は連泊で訪れよう!
■ 湯西川温泉〜山道走行
今回の目的は、酷暑のふじみ野市を離れて避暑することでした。湯西川温泉は標高が高いのであまり暑くはないのですが、もっと涼しいところというので、県道249号線「黒部西川線」」を西へ向かい、下地図の如く、南下しました。北は福島県境、南下すると言っても高度はグングン上がります。舗装されてるとは言え山道、すれ違うには時折ある拡幅場所でというクネクネ曲がる道で、幸いほとんど車は居ません。栗山村大字湯西川字橋立という峠で、右の福島県舘岩村に向かう道路は通行止めです。左の土呂部黒部方面に行くしかありません。

さてこの続きは次回としましょう。
■ デパート「中三」が破産
青森県弘前市で老舗百貨店「中三」を運営する企業が、青森地裁弘前支部に破産手続きの開始決定を申し立て、決定を受けたと発表しました。負債総額は現時点で約9億円としています。中三は、1896年に五所川原市で呉服店として創業し、1954年には株式会社化して百貨店の経営に乗り出しました。1998年8月期には415億円の売上を計上していましたが、2010年ごろには185億円まで減少し、東日本大震災の影響で盛岡店が休業に追い込まれた翌年には民事再生手続きを申し立て、投資ファンドのもと事業の再建を図っていました。百貨店という業態は、全国的に斜陽です。しかし、価格は高くても消費者のプライドをくすぐる商品と接客サービスによって、行きたい場所であることは確かです。デパートが無くなったら、替わるものはあるのでしょうか?例えば池袋、東口前の三越はヤマダ電機に、隣はビックカメラ、西武百貨店はヨドバシカメラに、デパートと家電・カメラ店、全然違うジャンと言いたくなります。
■ 我が定宿;盛岡つなぎ温泉・湯守の宿「ホテル大観」が破産
盛岡つなぎ温泉の「ホテル大観」が8月30日付けで自己破産を申請したことが分かりました。ホテル大観は盛岡つなぎ温泉でもトップクラスの規模を誇る宿泊施設で、ピーク時の売上高は28億円に達しました。しかし近年は新型コロナウイルスや物価高騰のあおりを受け、今年3月期の売上高はおよそ6億6700万円に激減。事業継続は困難として自己破産を申請しました。負債総額は13億円あまりです。現在は旅館の再生を専門とする官民ファンドがホテルの支援を行う意向を示しているとのこと。今後はおよそ90人の従業員の雇用を維持しながら、ファンドとの協議がまとまり次第、事業が継承される予定とのことです。温泉宿の在り方を象徴する出来事です。鶯宿温泉・長栄館の営業停止もそうですが、バブル期に隆盛を誇った大規模ホテルは維持困難、大型バスで乗りつける団体客は激減、主要顧客の老人たちは温泉と食事を楽しみたいのでこじんまりしたサービス充実した宿へと移って行く、時代の流れに合わなくなったのです。伊東園ホテルズや大江戸温泉グループ、亀の井ホテル、BBHグループ、マイステイズ、湯快リゾート、共栄リゾート、星野リゾートなどの傘下に入れればまだ生き残れますが、これらのグループは大きく二種、バイキングと安さが売りのところと、高級な食事とサービスで価格は高いがプライドをくすぐるところです。両方を体験すると、客質の違いが歴然と感じられます。少子高齢化の日本で、これからの温泉宿はどうあるべきか、早く答えを出して対処しないと、鬼怒川温泉や伊豆の各所に見られる廃墟がドンドン増えて行きます。

ホテル大観の外観・・・大きな宿であることが分かります

大浴場・・・プール並みに広い

露天風呂 冬に雪がシンシンと降る中での雪見風呂は人生至福の刻でした
■ 堀井学氏衆議院議員辞職〜起訴される
東京地検特捜部は、堀井学元衆議院議員を公職選挙法違反と政治資金規正法違反の罪で略式起訴しました。選挙区内の複数の有権者に対して、自分の名前が書かれた香典を秘書らに持参させたなどの公職選挙法違反と、自民党・安倍派からキックバックされたパーティー収入について、収支報告書にうその記載をした政治資金規正法違反の罪です。広瀬めぐみ氏も在宅起訴されました。安倍派のキックバック事件は、ウヤムヤになって実態不明になっていますが、実は他にも有罪になるべき人が多く居るのではないかと疑われます。それらがどこかに行ってしまったかのように総理総裁選挙の話題が溢れています。反省のない政治家たちに鉄槌を下さない日本国民の意識・・・くさいものには蓋、長いものには巻かれろ、泣く子と地頭には勝てない・・・という国民性...
■ 迷走低速台風10号サンサン
台風10号サンサンはとんでもない台風でしたね。当初の予報では真っ直ぐ日本列島めがけて北上し、突き抜けて大陸へ向かい熱帯低気圧になるという予測でした。ところが進路を西に変えて、奄美から日本列島に沿って進むとの予報に変わり、速度がノロノロの雨台風で、各地に湿った空気を吹き飛ばし、まだ奄美に居るうちから岩手県や北海道に災害級の大雨を降らせるという、過去に無いパターンの台風でした。発生からの経緯を、当時の予報から辿ってみます。
●2024年08月22日(木) 台風10号サンサンがマリアナ諸島で発生しました。発達しながら、北上して日本列島に接近するという予報で、この時点では関東直撃予報が主流でした。週末にかけて天気予報を見ていたら、8月27日(火)頃はふじみ野市は大雨、そうなると畑作業は中止だな・・・じゃあ温泉にでかけようか?となったわけです。
●その後も台風10号の動きは極めてゆっくりで、8月25日(日)時点では進路が西向きに変わり、北西に進んで九州の南方まで到達する進路となり、スピードがますます遅くなってきました。
●8月26日(月) 台風10号はその後も西に進み、とうとう九州の南方まで到達しました。奄美が間もなく強風域に入り、その後は九州に上陸する可能性が高まっています。この地域の海水温は高いので台風は強くなるはずですが、周囲の環境によって台風の発達が阻害されているようで、勢力もまだそれほど強くはなっていません。この台風の進路予測が当初から大きく変化してきたことがわかります。
●8月27日(火) 再び発達が始まり、勢力が強まってきています。すでに奄美地方の一部が暴風域に入りましたが、今後は奄美地方の大部分が暴風域に入ってきそうです。今後は進路を北に変えて、九州地方に接近する見込みです。ただし、台風の中心から離れていても、台風に吹き込む暖かく湿った風により、線状降水帯が発生して大雨となる場所もでてきます。動きが遅い台風のため大雨も長時間となりそうで、特に九州南部は雨量がかなり増える見込みです。
●8月28日(水) 急速に発達し、現在は中心気圧935hPa、最大風速50m/sの勢力にまで強まりました。これからさらに発達する可能性もあり、勢力のピークで九州に上陸することになりそうです。この台風は動きが遅く、現在は屋久島・種子島地方が暴風域に入りつつあります。宮崎県や高知県には台風の周囲を取り巻く強い雨雲がかかっていますが、東海地方にも昨日から引き続き強い雨雲が延びています。当初は九州上陸から日本海側に抜けるコースが予想されていましたが、九州で急角度ターンして太平洋側を進む可能性も出てきました。予報円は依然として大きく予報が難しい台風です。
●8月29日(木) 8時頃に鹿児島県薩摩川内市付近に上陸しました。雨雲レーダーを見ると、九州南部や四国太平洋側、紀伊半島東側などには強い雨雲がかかっています。今後の進路ですが、本日夜には東に転向し、四国方面へノロノロと進みながら今後数日間は各地に影響を与えそうです。接近のタイミングがまだ定まらない場所も多いですが、大雨は中心から離れたところでも起こりますので、中心の位置にあまりとらわれずに各種の気象情報を確認してください。
●8月30日(金) 上陸から1日たってもまだ九州にとどまっており、たいへん動きが遅い台風となっています。今後四国に進みながら熱帯低気圧に変わる見込みですが、台風としては弱まっても、大雨が弱まるとは限りません。台風の中心に近い九州から四国だけでなく、東海から関東、東北にまで大雨が広がっています。特に東日本は、太平洋高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の通り道となっており、台風中心から離れているにもかかわらず大雨となっています。雨雲レーダーや指定河川洪水予報データベース、気象警報最新マップ、土砂災害警戒情報最新マップなどの情報を確認して、大雨による災害に備えてください・・・下記の如く我が近隣でも「緊急安全確保」(レベル5)発令や避難所開設など慌ただしい動きが続きました。
●8月31日(土) 九州から瀬戸内海へ抜け、更に四国へ上陸して香川、徳島と通過して紀伊半島の南の海上へ出てゆっくりと東へ進んでいます。この海域の海面水温は29度以上と高いため、台風はこのあとも海面から水蒸気を補給され、大雨エネルギーを蓄えると見られます。15時現在、潮岬の南東約60kmにあって、東南東へ毎時15kmで進んでいます。中心気圧は996hPa、中心付近の最大風速は18m/sです。
●9月1日(日) 3時には潮岬の東南東約80kmに達し、1日正午に、東海道沖で熱帯低気圧に変わりました。台風から変わった熱帯低気圧は、2日にかけて三重県から岐阜県付近を北上する見込みです。台風が熱帯低気圧に変わると、その時点で進路予想は終了となります。ただ、実際には風が弱まるだけで、大雨をもたらす強い暖湿気を伴っていることに変わりはありません。引き続き9月2日頃にかけて、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。

台風10号サンサンは2024年9月1日3時潮岬の東南東約80km、この後、北上に転じて北陸地方へ
■ 台風10号の影響…川越江川で内水氾濫が発生→これは誤報でした
242『
鎌倉』(2017年10月29日)で台風21号により川越江川で内水氾濫が発生したことを書きました。この地域は新河岸川に川越江川が注ぐ地域で、「寺尾調節池」という堤防に囲まれて、大雨時には大きな池になる所があって普段は水がありません。「寺尾調節池」に隣接してふじみ野市立元福小学校や星和幼稚園があり、川越江川を挟んでふじみ野市立葦原中学校があります。ちょうど新河岸川に川越江川がT字型に合流する両側に小学校と中学校があり、卒業生が「爆笑問題」の太田光です。2017年10月の台風21号では、新河岸川が増水して川越江川からの水を受け入れ切れず、逆流する内水氾濫が発生し、川を覆っていたコンクリート蓋がめくり上げられ、水が氾濫して下記写真のようなことになりました。東から西に向かって流れる川越江川の北側は川越市、南側はふじみ野市で、境界の川であり、床上浸水した多くは川越市寺尾の住宅でした。川越市は崖線(多摩川から荒川に流れる水が土地を侵食して作った崖)の低地側なので浸水する箇所が多く、ふじみ野市は崖線の台地側が多いので、川越市よりは浸水する家が少ないのです。川越市寺尾では排水のため国交省のポンプ車が出動し、救助のため消防署がボートを出しました。その後川越江川は災害対策の大改修工事を行ったのでもう大丈夫だろうと思っていたら、今回の台風10号で、8月30日午前3時3分、川越市は、河川の氾濫が発生したとして、寺尾地区の4,777世帯
10,577人に「緊急安全確保」(レベル5)を発令しました。アメダス川越では3時10分までの24時間に203.5mmの雨を観測しました。ふじみ野市も6時49分に避難所開設(ステライースト340人収容)を発表しました。
さて、これには続きがありました。川越市は、「緊急安全確保」を8月30日午前9時半に解除し、実際には川越江川の氾濫を確認しておらず、「氾濫のおそれがある」ことを理由に「緊急安全確保」を出したということが分かったというのです。防災危機管理室によると、「人為的ミスにより誤って氾濫したと発表してしまった」とした上で、過去に発表した類似の避難情報の履歴をもとに情報文を作成していたところ、「氾濫した」という部分のみ修正し忘れたまま発表したということです。市のホームページで「市民に不要な心配をかけ、深くお詫び申し上げます」と謝罪、「今後はこのようなことが無いよう努めていきます」としています。

2017年10月24日の川越市寺尾小学校周辺は床上浸水 小学校の手前はセブンイレブン 車も水没
■ 台風10号の影響…新幹線は止まり、飛行機は欠航、宿はキャンセル続出
台風10号は速度が遅く日本全国に未曽有の大雨を降らせました。各地で雨量の新記録が出て、土砂崩れなどが心配されました。交通の乱れもすさまじく、仕事での移動もままならず、旅行客は宿にたどり着けないのでキャンセル続出、インバウンドの皆さんは災害大国ニッポンを知ることになったでしょう。大雨被害で農家が野菜の収穫が出来ず、物流が止まって肉や野菜が輸送できないといった状況が続いています。新幹線が止まったことで駅弁など大量廃棄、レジャー施設などもお客さんが来ない、夏の書き入れ時に大打撃で、9月に入ればレジャーも閑散期に入りますので、日本経済に大打撃をもたらした迷走台風となりました。台風の東側に当たる東海から関東甲信越などはまだまだ大雨の余波が心配されます。
■ 為替とファンダメンタルの乖離
上の242『
鎌倉』(2017年10月29日)を見ていたら、「21年ぶりの日経平均株価」という項目があって、次のように書いていました・・・
前週の株式市場は、日経平均株価が7週続伸となり21年ぶりに2万2000円台を回復、外国人の大規模買いが牽引する形で7週間の上げ幅は2700円を超えました。欧米株高と円安を追い風にリスク選好の動きが強まった形です。筆者は以前2万2000円までは行くだろうが、その先はバブル、コワイと書きました。日本の個人投資家も同じ思いと見えて、売り越しなのです。日本人が売ってガイジンが買っている、過去のパターンに学べば、日本の個人投資家がオヤ?買ってもいいかな、と思って買いに入ってしばらくしたらズッドーン、売りたくても商いが成立しないストップ安、あ〜コワイ、コワイ。米国の好景気も長いですね。ただ、GDPを見ればうなづけます。一直線に伸張しています。そして金融緩和政策を徐々に引き締め始めました。すなわち金利も上げます。マイナス金利の日本にカネを置くより米国に...当然です。欧州も金融引き締めに舵を切るようです。相変わらずのユルユルニッポンは、でも仕方無い、巨額の借金がありますから....どうですか?当時の米ドル円は112〜113円でした。今の日経平均株価は3万8600円、米ドル円は146円ぐらいです。7年間での変化をどう受け止めるか?「円安を追い風に」と書いてありますが、この当時は110円/ドル近辺でほぼ横這いが続き、112〜113円は今考えれば円安とは言いにくい状況でした。急激に円安に向かうのは2022年からです。ただ欧米が金融引き締めに転じ、金利を上げ始める、すると日本に置いておくより米国にカネを移すのが当然だという認識は的を射てますね。
前回も書いた日本へのインバウンドラッシュは、外国人から見てこれほど安いニッポンはかつて無かったので、今がチャンスと考えているからです。冷静に考えて、1ドル100円程度の購買力平価から見れば今の日本円は安過ぎる、いずれ為替は戻るから今がチャンスだ、と見ているのでしょう。


購買力平価は様々な計算が存在しています。上はIMFが出しているものと実際のドル円チャート、このグラフを見ても市場為替レートが今のように購買力平価を上回る現状は歴史的に異常です。そしてそれを時期的に見るとアベノミクスによって起きたものということが分かります。購買力平価を示すのに最も分かり易いのがビッグマック指数です。今日本では480円、アメリカでは5.69ドルです。146円/ドルで計算すると米国のビッグマックは830円ということになります。一物一価が正しければ、480円÷5.69ドル=84円です。日本円は480÷830=0.578、すなわち42%も過小評価されていることになります。IMF 推計によれば、円の購買力平価は 2024年4月時点で 90.82 円です。90.82÷146=0.622、ビッグマックでもIMF 推計でも、円は本来の価値の6割で評価されている、すなわち本来であればもっと円高になってしかるべきだということになります。だから日本へのインバウンドラッシュが起きているのです。
■ 投機筋ではドルが売り越し転換
外国為替市場で円の売り買いを巡る構造に変化が起きています。6月末から8月末までの2ヶ月で円は対ドルで161円→146円と約15円高くなりました。2ヶ月の上げ幅は1998年の「LTCMショック(約25円)」以来の大きさです。円キャリー投資でFX関連の投資会社の中には「売れ、売れ」と相変わらず円売りを勧奨する所もありますが、米商品先物取引委員会(CFTC)が8月30日発表した27日終了週の建玉(未決済約定)報告によれば、投機筋のポジションは、ドルの買い越しから売り越しに転換したそうです。ドル下落に賭けて投じられた資金は約98億ドル(約1兆4000億円)と、1月以来の最大となったとのこと。米国FRBが利下げに転じると発表していますから、当然の動きです。米国利下げ、日本利上げに応じてゆるゆるとドル円は戻して行くでしょう。さてそうなると外貨で預金したり投資している日本の皆さんはどう動くのでしょうか。
(2024年9月1日)

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