402  第三波

 本日は勤労感謝の日です。昨週は温泉縦走の旅、草津温泉の酸性湯は殺菌作用が強いのですが、草津温泉の湯を浴びても、新型コロナウイルスCOVID-19は殺せないでしょうね。菌とウイルスは別物ですし、草津の湯は飲んではいけません。温泉旅もどうやらまたまた自粛を余儀なくされそうですね。COVID-19第三波の凄まじさを見ると、ここは我慢のしどころです。

■ 異常に暖かい日が続き...
 2020年11月19日(木)は、東北から九州にかけて日中気温が上がり、11月としては記録的な暖かさとなった所が多くなりました。20日(金)は、長野市で25.5℃を観測し、統計開始以来、最も遅い夏日となりました。また、11月としては統計開始以来初めて、富山市で3日連続、奈良市や徳島市で2日連続夏日を観測し、各地で11月とは思えない記録的な暖かさが続きました。東京都内でも、八王子市で25.1℃を観測しました。この季節外れの暖かさは、南風に乗って暖かい空気が流れ込んできたためです。この後また平年並みに戻りますから、そのヒートショックに要注意です。
 この暖かさのため、畑の朝鮮カボチャがまた勢いを取り戻しました。大根や小松菜、アスパラ菜、ほうれんそうなど秋野菜が盛んで、ナスやオクラなど夏野菜は終わりということで引っこ抜いていましたが、朝鮮カボチャがまだ花を咲かせて最後のあがきなのでそのままにしていたのです。11月下旬にまだ収穫できるなんてスゴイですね。

■ COVID-19第三波の勢いが恐ろしい
 新型コロナウイルスCOVID-19第三波が恐ろしいことになっています。国内での感染者数は、もはや採り上げるそばから次々と過去最多を更新する地域が続出し、東京、北海道、大阪、愛知、などと感染者数の多い地域を特定して採り上げることすら無意味に思えます。下のグラフをご覧ください。いかに第三波の勢いがすさまじいか一目瞭然です。


YAHOO!JAPANのホームページ「新型コロナ最新情報」より転載

 しかも第三波の特徴は、これまでの若者が大多数だったのと異なり、40代以上の比率が増していることで、重症化リスクが高まっていることです。病床使用率も各地で上昇していて、11月18日時点で、兵庫県が44%、大阪府が41%、北海道が38%、東京都と愛知県が33%などとなっています。新型コロナウイルスの感染者数が各地で過去最多となる中、患者を受け入れる医療体制の逼迫が現実味を帯びてきたと言えます。

■ Google AIの予測
 Google Cloudは、今年8月に Harvard Global Health Institute とのパートナーシップのもとでCOVID-19 Public Forecastsを公開しました。このサービスは予測開始日から、以後の2週間における米国内のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)陽性者数や死亡者数などの予測を提供しているものですが、この度、本サービスを日本にも拡張し、COVID-19の4週間感染予測(日本版)の提供を開始することを11月17日発表しました。情報はジョンズ ホプキンス大学、Descartes Lab、米国国勢調査局などの一般公開データを基にしているそうです。この日公表された予測では、日本全体の11月15日〜12月12日の陽性者数は5万3,321人で、死亡者数は512人、いずれも増加傾向を示すというものです。北海道が最も新規感染者数が増加する予測となっており、12月12日までに新規陽性者が16,877人増加し、116人が死亡するという衝撃的な数字となっています。

■ 小池都知事の「5つの小」に、何これ?の声続出
 東京都は新型コロナウイルスの感染者急増を受けて、都のモニタリング会議で、感染状況に関する4段階の警戒度を最高レベルの「感染が拡大している」に1段階引き上げることを決めました。小池都知事は「5つの小」について「小人数、小1時間、小声、小皿、小まめに換気・消毒」と呼びかけました。踏み込んだ対策ゼロの会見にネット上では、「いつもの“ドヤ顔”と“フリップ芸”だけ、何なの?コレ」と批判炎上...しかしこれも仕方ないかもしれません。飲食店への時短要請をしようにも、都の『貯金』である財政調整基金を大幅に取り崩し、約1兆円あった基金は、現在、1000億円程度しかありません。いまや打つ手が無いのです。以前は、国の「Go To キャンペーン」を批判するなど、政府と対決姿勢を取ってきましたが、それならと「東京都除外」というしっぺ返しを受け、「Go To キャンペーン」の東京復帰以降今度は感染者数の急増ですから、「だから言ったじゃないの」とも言えない、ホトホト弱っているのではないでしょうか。

■ 「Go To キャンペーン」の一時中断
 「ここまでくると人々の行動変容だけでは感染を下火にできない」・・・分科会の尾身茂会長が11月20日の会見で感染の急拡大に危機感を示し、「政府の英断を心からお願いしたい」などと運用見直しを強く求めました。背景にあったのは医療崩壊への危機感です。ここまで言われるとさすがに政府も無視できません。首相自ら旗を振ってきた観光支援策「Go To トラベル」や「Go To イート」を、感染拡大地域に関してはいったん中断するしかないとの結論に達しました。しかしその判断は知事に任せる、一切具体的なことは示しませんでした。


皇帝ダリアの花

■ 菅首相が自らの口で言うべき
 しかし知事に任せると言われても、「Go To キャンペーン」はあくまで国の施策、例えば東京都からすれば、除外や復帰は国が決めたのに、一時中断は知事が判断しろ、それはないでしょう...と当然そうなります。「Go To キャンペーン」で一息ついた地方の知事たちからすれば、地域の経済も大事ですから、知事が悪者になって判断しろというのは酷です。政治家ですから、ヤレと言われればヤルでしょうが、ここは国が第三者になってはいけません。旗振り役の菅首相が自らの口でどうすると言うのが当然です。COVID-19による死者だけでなく、最近の自殺者増も由々しき問題です。しかも企業が続々リストラを発表しており、かつて言われていた年末の倒産、失業者増加が現実的になっていますから、「Go To」どころではなく、大きな社会不安が目前に迫っているだけに政治的な対策が喫緊の課題になっています。

■ チャンピオン・サケ
 前々回の400『箱根V』(2020年11月13日)で、「お酒は箱根の地酒を冷で頼んだらイマイチで、口直しに別のブランドもののお酒を頼みました」と書きましたが、その酒のブランド名を紹介しておりませんでした。お酒好きならば「何だろう?」と思いますよね。失礼しました。それは「奥の松 あだたら吟醸」(福島県・奥の松酒造株式会社)です。ロンドンで開催され、世界最大規模・最高権威に評価されるワイン・コンペティションの「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2018」において、「SAKE部門」の最優秀に選ばれた「チャンピオン・サケ」です。ちなみに2019年は「勝山 純米吟醸 献」(宮城県・仙台伊澤家勝山酒造)、2017年は「南部美人 特別純米」(岩手県・南部美人)、2016年は「出羽桜 出羽の里 純米」(山形県・出羽桜酒造)、2015年「会津ほまれ」(福島県・ほまれ酒造)、2014年「熟成古酒 飛騨の華 酔翁」(岐阜県・平田酒造)、2013年「大吟醸 極醸 喜多」(福岡県・喜多屋)、2012年「大吟醸 福小町」(秋田県・木村酒造)・・・それ以前は省略。

「奥の松 あだたら吟醸」(奥の松酒造株式会社)
(2020年11月23日)


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