373  自粛延長

 本日5月6日でGWも終わりです。本日までを期限に全国に出されていた緊急事態宣言を5月31日まで延長すると安倍首相が5月4日発表しました。特定警戒都道府県…東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の13都道府県については、「引き続き8割の接触回避をお願いしたい」とのことです。ただし、「5月14日を目処に、地域ごとの感染者の動向や医療機関の逼迫状況などを見て、可能であると判断されれば、期間満了を待つことなく緊急事態を解除する」と述べ、早期の解除もありうるとの姿勢を示しました。さすがにやつれた印象がありますね。

■ 毎度お馴染みのCOVID-19感染者及び死者の状況
●3月29日(日)12:00現在の各国での新型コロナウイルス関連の肺炎と診断されている症例及び死亡例の数…厚労省発表

国・
地域
イタリア スペイン 中国 イラン フランス 米国 英国 オランダ ドイツ ベル
ギー
スイス 韓国 スウェー
デン
オース
トリア
デンマ
ーク
日本 ノルウェ
台湾
感染者 92,472 73,235 81,439 35.408 37,575 122,666 17,089 9,762 57,695 9,134 13,213 9,583 3,447 7,995 2,366 1,693 3,845 283
死亡者 10,023 5,982 3,300 2,517 2,314 2,147 1,019 639 433 353 235 152 102 68 65 52 20 2
致死率 12.1% 8.1% 4.0% 7.1% 6.1% 1.7% 5.9% 6.5% 0.7% 3.8% 1.7% 1.5% 2.9% 0.8% 2.7% 3.0% 0.5% 0.7%
死者ppm 165 128 2.3 31.0 35.4 6.5 15.3 36.7 5.2 30.7 27.5 2.9 10.0 7.7 11.6 0.41 3.7 0.08

●5週間後の5月3日(日)12:00現在は下記、英国の死者数増加の凄まじさ、ブラジルの感染拡大の恐ろしさ...

国・
地域
米国 イタリア 英国 スペイン フランス ベル
ギー
ドイツ ブラ
ジル
イラン オランダ 中国 カナダ トルコ スウェー
デン
日本 韓国 台湾
人口百万 331.0 60.46 66.44 46.75 66.99 11.49 83.15 209.5 81.16 17.38 1439 37.59 82.0 10.22 126.5 51.26 23.87
感染者 1,130,115 195,351 182,260 216,582 130,979 49,517 164,967 96,559 96,448 40,236 82,877 55,572 124,375 22,082 14,839 10,793 432
死亡者 66,364 28,710 28,131 25,100 24,760 7,765 6,812 6,750 6,156 4,987 4,633 3,446 3,336 2,669 492 250 6
感染率 3414ppm 3231 2743 4633 1955 4310 1984 461 1188 2315 57.6 1478 1517 2161 117 211 18.1
致死率 5.9% 14.7% 15.4% 11.6% 18.9% 15.7% 4.1% 7.0% 6.4% 12.4% 5.6% 6.2% 2.7% 12.1% 3.3% 2.3% 1.4%
死者ppm 200 475 423 537 370 676 81.9 32.2 75.9 287 3.2 91.7 40.7 261 3.9 4.9 0.25

 感染者数を人口で割った感染率をppmで載せました。コレで見るとブラジルの数値はまだ実態を十分反映していないように見え、まだまだ増えるだろうと推定されます。中国の数値はハッキリ言って信用できません。表には載っていませんが、先週、ミシュスチン首相が発症確認されたロシアは、5月3日1日で過去最多の1万633人の感染者が見つかり、感染者数累計は、世界で6番目に多い13万4686人となりました。死者数は1280人で、人口は約1億4000万人ですから死亡率は低いですが、流行の中心地モスクワのセルゲイ・ソビャニン市長は、同市では新型ウイルスの流行のピークを越えていないとして、気を緩めないよう呼びかけました。そしてどういう根拠か分かりませんが、人口約1,200万人のモスクワでは市民の約2%にあたる約25万人が新型ウイルス検査で陽性と判明していると述べました。すなわちロシアでは、今後ますます数値は増えるでしょう。英国の恐るべき死者数増加、ついに本日イタリアを抜いて第二位に躍り出ました。非白人の死者が目立ちます。超階級社会の英国ですから、感染リスクが高い場所で働くのが黒人や南アジア人などのマイノリティだからでしょう。
 死者6人の台湾、4人の香港、ゼロのベトナムが封じ込めに成功したのは、常に中国の動向をウォッチしてピリピリしているからと思われます。したがって武漢の状況を見てすぐさま中国との人の往来をシャットしたのが正解でした。一方の日本では習近平主席の訪日を気にして春節での中国人観光客入国を許し、その後封鎖したものの、今度は欧州からの帰国者が日本中に感染者を拡大させたということで、打ち手が後手後手に回りました。

■ 日本では・・・・
 日本も検査数が少ないので実際の感染者はもっと多いと思われます。逆にドンドン検査をやって感染者数が増えたなら、死亡率の低さがいっそう注目されるのではないでしょうか。最近抗体検査によって、市中感染者数は厚労省の発表数よりはるかに多いだろうと推定されるデータが各所から発表されています。それならば健康診断の血液検査時にCOVID-19抗体検査も併せてやったらどうか、と素人なりの勝手なことを考えたりします。若者が感染しても気付かないまま動き回っているとすれば、疾患を持つ人や、免疫力の低下した老人は、ソーシャルディスタンスにますます気を付けるべきでしょう。
 一方元気な老人は、ストレスを溜めないために@十分な睡眠をとるAストレッチや散歩、趣味、読書、よく笑うBコミュニティの維持(人とのつながり…手紙やIT活用)に努めて、元気に生きましょう。


帰化植物マツバウンランが盛んに咲いています

花びら3枚の可憐な花


■ 専門家会議…「新しい生活様式」を
 専門家会議は、感染拡大防止と社会経済活動を両立させる上で国民が新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を実践する必要があるとしています。 「新しい生活様式」の実践例とは?
 @外出時はマスクを着用
 A遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ
 B人との間隔はできるだけ2メートル、最低1メートル空ける
 C手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う
 D発症したときのため誰とどこで会ったかメモする
 E買い物は通販や電子決済を利用し、計画をたてて素早く済ます
 F食事の際には対面は避けて料理に集中、おしゃべりは控えめに
 G公共交通機関利用は混んでいる時間帯を避けると同時に徒歩や自転車利用も併用する
 Hスポーツなどで人とすれ違うときは距離をとる
つまらないですね、新しい生活様式とは....専門家会議はこのほか社会経済活動を再開するにあたっては業種ごとに感染拡大を予防するガイドラインをつくり創意工夫することを強く求めました。

■ 注目されるふじみの救急クリニック
 埼玉県三芳町の「ふじみの救急クリニック」が連日ニュースで紹介されています。何故かと言うと、日本のPCR検査数が外国に比べて極端に少ない中、ここだけはバンバン検査しているからです。PCRの検査数は日に150件を超え、「やればできるじゃないの」という事例としてニュースに採り上げられるのです。連日多くの人が訪れ、駐車場の車内で待機し、呼ばれると屋外でPCR検査の検体を採ります。外のテントの下で、パイプ椅子に離れて座って待ち、グローブボックスのように穴から手を出した医師が検体採取します。ほとんどの患者がCT検査も希望するので、医師が肺の画像を診断します。院内滞在時間を極力減らすことで、患者の負担と院内感染のリスクを小さくする仕組みです。検体は民間検査会社に運ばれ、翌日には結果が出ます。ゴールデンウィークも休み無しだそうで、夜間はスタッフが限られ、従来の救急搬送などにも対応しているため、診察は原則午前9時から午後8時まで、症状が強く出ている場合は24時間受け入れているそうです。なにしろ希望者が多いため、専門の係員が駐車場係をして誘導していますが、埼玉県警東入間警察署の警察官も出て交通整理に当るという凄さです。


ふじみの救急クリニックと鹿野院長


■ 日本初の救急クリニック
 ここは我が旧居から歩いてすぐでした。「遠山脳神経外科」という名前でCTやMRI設備が売りでした。筆者は痛みに強く、滅多なことでは病院に行きませんが、以前頭痛が続くので脳梗塞とか何かあったらヤバイということで受診したら、別にMRIもやらずアッサリ診断され、薬も不要、良く寝て食べて運動もして、イキイキ健康に暮らしましょう!と言われ拍子抜けしましたが、本当にその通り、頭痛も治り、なるほど医療とはこういうものかと妙に納得したものです。2018年11月に脳神経外科に救急医療を加え、「ふじみの救急クリニック」としてリニューアル・スタートを切りました。脳外科医の遠山医師から、救急医の鹿野医師が継承開業という形で、遠山医師も残っているので、脳外科診療や生活習慣病管理などに加え、自院で高規格救急車を保有し、行政の救急隊と同等の能力を持つ民間救急隊を併設、24時間・365日オープンの救急外来で、重症の救急車受け入れから夜間・休日のコンビニ受診までどんな症状にも対応しているそうです。「株式会社ドクターズプライム」という会社から医師を派遣してもらい、夜間診療や休日診療に対応するので、24時間・365日オープンの救急外来が可能なのだそうです。三次救急の大病院の前に身近に救急クリニックが有れば、まずは救命処置をして、それから専門病院へ転院搬送するという形で、救急救命士が居るクリニックの存在は消防署にとっても大助かりなわけです。特に心臓や脳梗塞などは一刻を争うので、こういうクリニックが近くに有るのは嬉しいですね。そうでなくても医療砂漠の埼玉県にあっては尚更です。ところがこんなクリニックは日本初なのだそうですよ。Dr’sPrime導入事例開業奮闘記(PDF)をご覧下さい。「ふじみの」という名前ですが、ふじみ野市と三芳町の境界にあり、住所は埼玉県入間郡三芳町北永井になります。ふじみ野市の埼玉県立ふじみ野高校の正門への取り付け道路のところにあるため、高校生たちは「ふじみの救急クリニック」の前を通って登下校します。目の前にふじみ野駅への東武バスのバス停があります。筆者が畑で農作業している「ふじみ野こどもエコクラブ」の畑はふじみ野高校の野球グラウンドに面しています。時々「ふじみの救急クリニック」の前を通りますが、今入院設備もある病棟と駐車場の拡張工事中で、大勢の建設作業員が働いています。こういう救急の病院が拡大発展して行くことは地元民には本当にありがたいことです。不謹慎な言い方かもしれませんが、新型コロナウイルスによって、「ふじみの救急クリニック」にとっては大宣伝になったようです。5月連休明けからは、埼玉県外からのPCR検査のお客様も受け付けるそうです。ただし公共交通機関利用はNG、車で来て下さいとのこと。


この地図のほとんどは埼玉県ふじみ野市ですが、左下の埼玉県立ふじみ野高校の左側は入間郡三芳町北永井です。
また上部のふじみ野市立大井小学校の北側のホンの一部が富士見市勝瀬で、実は東武東上線ふじみ野駅の住所は富士見市です。
ややこしいですが、ふじみ野駅のところから西方向へクサビ状に富士見市勝瀬地域が川越街道を越えてふじみ野市へ食い込んでいます。
ふじみ野こどもエコクラブでは、ふじみ野高校隣接の畑でこどもたちと共にノープラ・無農薬野菜作りをして野菜や草、虫の学習をしています。
また、竹林を借りて下草刈りをして、その草を畑に使ったり竹を野菜栽培の支柱にしています。竹は七夕や正月のミニ門松作りに利用します。
ふじみ野市立大井中学校のテニスコートに隣接した竹林では椎茸のホダ木も設置しています。竹林の管理はとても重労働でやりがい十分!

ふじみ野高校のグラウンドに隣接した「ふじみ野こどもエコクラブ」の畑(400坪)では絹さやの可憐な花が咲き、実がなっています


■ インフレ来るか?
 今回の新型コロナウイルス騒動でマスク不足や医療用の防護服他の医療材料不足が注目されました。また人工呼吸器も含めて、いかに外国に頼っているかの実態が顕わになりました。更にICUの数や保健所の人手不足など、日本の医療実態の貧しさが改めて認識されました。グローバル化は、適地生産で国際流通確立によって、何でも自給自足するのではなく、国際分業することによって成り立ってきました。日本の工場はドンドン海外へ移転し、食糧も国産をやめて輸入に頼るようになりました。今や自給率は40%を切ってしまいました。工場でも、建設現場でも部品が海外から入ってこないために生産も工事もストップしました。あわててマスクの国内生産も始まりました。あのシャープがマスクを作る時代です。
 マスクは中国からの輸入品が主で、医療用ではなく一般用の使い捨てマスクは以前50枚入り1箱が300〜400円でした。今は2500〜4000円です。すごいインフレですね。今後価格は下がると思いますが、世界的にマスクの重要性が認識されたので、以前のような値段には戻らないでしょう。しかも日常買い物大好きな筆者の目から見ると、いろいろなものがいつの間にか値上がりしています。例えば紙製品、買いだめが問題になりましたが、飛ぶように売れるのですから、需給の関係で当然です。アルコール消毒液や食器用洗剤も上がってます。ハムも上がってます。野菜も中国からの実習生が来日できないため上がるでしょう。今後、インフレというより、スタグフレーションが心配ですね。

■ 自粛警察
 「不要不急の外出は自粛しましょう」と呼び掛けられていますが、警察には「あそこのパチンコ屋が営業している」とか「あそこの公園で子どもがサッカーやってる」などの通報があるそうです。千葉県松戸市のパチンコ屋は車の半分が県外ナンバーで、営業しているのをテレビで見て客が集まってくるらしいですが、店の前で拡声器を使い「政府は休業要請とか言ってるけどオレは許さない」などとガナリたてる人もいたそうです。こういう連中を「自粛警察」と言うそうです。間違った正義感ですね。


我が家の日の出つつじも咲き終わり、サツキではなくツツジでした

雨水貯蔵のペットボトルに雨蛙がくっついて、ゲロゲロ鳴いています


■ 「粛」という漢字
 自粛の「粛」という漢字は、厳粛、粛清、静粛などいろいろな使われ方をしますが、いずれもちょっと身の引き締まる思いがしますね。ヨに縦に1本真っ直ぐ突き刺した字は「サオ」を手にした形を意味するそうです。その下の部分に左右にテン、1本横に引いて、またその下左右にテンを末広がりに書くと、あたかも米みたいになります。その左右に縦に線を引く、これは両岸がせまり、間に淵のある形を表し、ふちにさおをさす意味から、「おそれつつしむ」を意味する「粛」という漢字が成り立ったのだそうです。


■ ネットいじめ
 テレビ朝日「報道ステーション」の富川悠太キャスターがCOVID-19に感染し、徳永有美アナなど20名も濃厚接触者として自宅待機となって、実際フリーの赤江珠緒アナの夫なども感染が分かり、やがて赤江アナも感染しました。今は夫婦共に退院しました。こういう報道が出るとネット上では一斉に批判と言うか、ほとんどイジメのような炎上状態になります。日本人はつくづくイジメが好きなイヤラシイ国民性だなぁとイヤになります。
 369『緊急事態宣言』(2020年4月6日)の中で、「嘲って笑いを取るチコちゃん、キョエちゃん」について書きました。お笑い芸人・「ナインティナイン」岡村隆史さんを嘲って笑いを取るやり方はなんか違うんじゃないか?と言いたかったのです。そしたら当の岡村さん、自分のラジオ番組で「コロナ風俗嬢」発言をして猛批判を受け、チコちゃんに叱られる前にNHKから降板させようというネット署名運動まで起きる始末、困ったものです。口は災いのモトですね。

■ お茶作り大成功!
 ふじみ野高校の野球グラウンドに隣接した「ふじみ野こどもエコクラブ」の畑には、北側の畑との境にお茶の木が植えられています。お茶の木は、ツバキ科の多年性植物で、緑茶も紅茶も烏龍茶も、同じお茶の木の新芽を摘んで加工したものですが、加工方法が違います。お茶の新芽を摘んで、まず電子レンジで蒸した後、ホットプレートで煎るらしいのですが、ガスの弱火でフライパンで煎りました。水分が飛んだらクッキングペーパーに載せて冷まし、手で揉みます。するとまた水分が出てくるので、再びフライパンで煎り、また手揉みして、これを5〜6回繰り返しました。お茶の良い香りがします。かれこれ2時間以上かかりましたが、乾燥して右下のような煎茶が出来ました。これをざるにクッキングペーパーを敷いた上に載せて、車のダッシュボードに載せて天日干ししました。緑色ではなく焦げ茶色になってしまいました。お茶の色もほうじ茶みたいな色で、香りもあまりしません。しかしお茶をいれて飲んでみると、これがまた甘い新茶の味で、すごく美味しいのです。6人におすそ分けしたら大好評でした。やはりこの時期にしか飲めない美味しさです。ヤッタゼ、大成功!ちなみに我が家の周りには茶畑が広がっています。狭山茶ですね。新緑の美しい光景です。


お茶の新芽

自家製の手揉み茶

埼玉県は1都6県に接しています。南は東京都で、時計周りに山梨県、長野県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県と県境を構成しています。関東の中で神奈川県以外すべてですから、まさに関東の中心と言えます。赤い部分がふじみ野市です。

もうすこし埼玉県を広げて見ればこうなります。ふじみ野市は東京都に近く、いかに小さい市か分かりますね。南は三芳町、所沢市、そして東京都清瀬市になります。
我が家のある鶴ヶ岡には右のように広大な茶畑が展開します。新井製茶園の畑です。散歩するにはうってつけです。
(2020年5月6日)


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