362  日本経済
 2月はいろいろとイベントがあって、温泉ツアーはしていません。暖かい冬で、もう我が家の庭の沈丁花が咲きだしました。つつじやアジサイ、ユキヤナギの芽が緑になってきています。鳥たちは餌に苦労しています。我が家のフユサンゴの実はすべてなくなりました。山茶花にヒヨドリがやってきて盛んに食べています。今週から花粉が盛んに飛び始めました。辛い・・・「花粉は無害、花粉は無害・・・」、念仏を唱える時期が到来しました。昨週来、イベントが続きました。

■ 盛岡広域企業立地セミナー2020
 盛岡広域8市町が、首都圏の企業の皆様及び既に盛岡広域地域に立地されている企業の皆様を対象に、当地域の産業立地施策等について、より一層のご理解をいただくために開催しているセミナーに出席しました。
日時: 2020年2月14日(金)16時00分〜19時30分
会場:ホテルグランドパレス(東京都千代田区飯田橋1-1-1)
主催:盛岡広域地域産業活性化協議会
対象:盛岡広域地域に企業立地、事業所設置、または継続的取引を希望される企業、団体の担当者様、観光業者、マスコミ関係者
内容:第一部【講演・プレゼンテーション】16時〜17時半
 ・ご挨拶 主催者代表 谷藤 裕明 盛岡市長
 ・主催者プレゼンテーション 盛岡広域8市町;盛岡市、八幡平市、滝沢市、雫石町、葛巻町、岩手町、紫波町、矢巾町の産業振興施策や工場等立地環境紹介
 ・講演 『盛岡広域における産学官金連携「TOLIC」による世界展開』・・・TOLIC代表幹事;株式会社アイカムス・ラボ代表取締役 片野圭二様
会場には盛岡広域市町の紹介パンフレットを各種取り揃え
 第二部【交流会】18時〜19時半;盛岡広域の地場食材を用いたビュッフェ形式、盛岡広域地域のお酒、焼酎、ワイン等たくさん取り揃え

          アイカムス・ラボ片野圭二代表取締役の講演は素晴らしいものでした
TOLIC(Tohoku Lifescience Instruments Cluster)とは・・・2015年に設立したライフサイエンスの事業化連携体のことで、東北地域の先端工学技術と医学的インテリジェンスを融合させることで、ユニークなライフサイエンス機器の迅速な創出を可能にし得る、萌芽事業集積拠点の形成を目指す組織です
 この後、雫石町友会の皆さんたちとパレスホテルで二次会、やれやれ...

■ 少年野球チーム創立20周年祝賀会
 少年野球チーム「大井ウエスト」は二つのチームが2000年合併し、創立20周年を迎えました。2020年2月15日(土)ふじみ野市『美可美』で行われた祝賀会には百名の大人数集結、筆者は花束を頂きました。
 

■ 復興応援・復興フォーラム2020
 東日本大震災から丸9年を迎えようとしている今、被災地の復興は着実に進んでいる一方で、時間の経過とともに被災地への関心は薄れ、震災の風化が懸念されています。東京都と東北4県(青森県、岩手県、宮城県、福島県)では、震災の風化防止と支援継続の呼びかけを目的として「復興応援・復興フォーラム2020in東京」を2020年2月16日(日)、東京国際フォーラムで開催し、参加してきました。
都民に「被災地の今」を伝え、「支援の継続」を呼びかけるイベントです。当日は達増拓也岩手県知事や小池百合子東京都知事ほかによるオープニングセレモニー、東北4県プログラムとしていろいろなスポーツの指導者のお話、アトラクションとして郷土芸能;釜石虎舞(岩手県立釜石商工高等学校)、東京都と東北4県の取り組みパネル展示、東北4県の県産品及びご当地パンの販売など盛り沢山なイベントがありました。
 東京都応援プログラムとして演歌歌手;福田こうへいさんのミニライブ・トークイベントがありました。同じ雫石町観光大使としての応援の意味で出掛けました。福田こうへいさんは雫石町生まれ、盛岡市在住で、盛岡市みちのくふるさと大使でもあります。広い会場を満席にして、岩手の標準語で大爆笑を誘っていました。

   当日は豊洲市場元気市の布袋を頂きました。山より海だと思うのですが..
 東京国際フォーラムではこの日もたくさんの会場で、たくさんのイベントをやっていました。きれいにおめかしした人たちがゾロゾロ・・・この後東銀座に向かい、歌舞伎座向かいのいわて銀河プラザで買い物しました。岩手県人は、時折ここにきて、ふるさとのにおいを嗅ぐのです。大都市東京は人で溢れ、立派な施設が建設ラッシュ、首都直下地震発生が確実視される中、果たしてこれで良いのだろうか?と考えさせられる一日でした。

■ 映画「パラサイト半地下の家族」がアカデミー賞も受賞
 357『Cinema』(2020年1月13日)で紹介した映画「パラサイト半地下の家族」が非英語映画として初めてアカデミー賞作品賞を受賞しました。しかもアジア映画、すごい快挙です。更に言えば、作品賞の次に重要な監督賞なども同時受賞したのですから、その衝撃は計り知れないものがあります。「パラサイト」というのは、もともとの英語の意味は「寄生虫」です。日本では「パラサイト・シングル」という造語で有名になりましたが、成人しても親に頼って生きている未婚者です。
 この映画はスタートから異例でした。ポン・ジュノ監督は世界的にも有名な監督ですが、主演ソン・ガンホと4度目のタッグを組み、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞しました。公式ウェブサイト
 韓国で大ヒットし、それが欧州にも伝染、パルムドール受賞で大絶賛のうちにアメリカで公開したらこれまたブレイク、現在も大ヒットを続けています。筆者はこの映画はきっとヒットするだろうと思っていましたが、アカデミー賞受賞で、あわててこの映画を上映する日本の映画館も出てきましたので、日本でも相当の興行収入になるでしょう。右写真はパルムドールを受賞したときの記念写真ですが、みんな笑っている中で、ソン・ガンホだけが怖い顔、それもそのはず、頭に矢が刺さっていませんか?
 この映画はどうみても喜劇です。しかし、段々引き込まれ、最後は悲劇です。そもそも半地下の家という設定自体見たこともなく、便器が高いところに鎮座しているのもヘン、しかし、映画の中での会話、「警備員一人の募集に大卒者百人が殺到するこの国で、自分たちは幸せだなぁ」という話は、韓国の現状を伝えます。キム・ジョンウンの動静を伝える北朝鮮アナウンサーの物真似なども笑えません。この映画の大ヒットは、貧富の格差が世界中で拡大しているゆえでしょう。悲しい喜劇です。

■ クルーズ船から非感染者下船開始
 新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、厚生労働省はウイルス検査で陰性が確認された乗客の下船を2月19日から始めました。米国ほか各国が日本にチャーター機を飛ばして、自国民を引き取っていますが、帰国してもまた2週間隔離される、気の毒です。船内には2月17日時点で乗客乗員約3180人が残っており、乗客数が多いことから下船完了は21日になる見通しだそうです。クルーズ船は2月3日夜に、横浜港の大黒ふ頭沖へ到着。船には日本人1281人を含む乗客2666人と乗員1045人の計3711人が乗っていました。2月18日には新たに88人の同ウイルス陽性が確認され、感染者は、検査を受けた延べ2404人のうち計542人で、重症者は計25人に上ります。
大型クルーズ船の旅行にはしばらく黄信号か?
 クルーズ船内では、健康な人まで閉鎖空間で感染させられた形になっていて、果たして日本国政府の処置は正しかったのか、議論になっています。また陰性の乗客が帰宅して、中には検査で見つからなかったウイルス保持者が居て、また各地で伝染が拡がるのでは?と懸念する人も居るようです。

■ 新型コロナウイルス(COVID-19)がパンデミックの予感
 日本国内では各地で感染経路が特定できない感染者が出てきており、pandemic;世界的流行のきざしが出てきています。政府は「不要不急の外出は避けよう」と呼びかけ、東京国際マラソンも一般参加者は取りやめとなりました。他にも各地でイベントが次々と中止になり、嵐の北京公演も中止となりました。北朝鮮やロシアは中国との人の往来を禁止しました。日本のインバウンドはキャンセル続出、飛行機も乗客が居ないので次々減便です。観光関連は大打撃です。NTTグループの会社では感染者が出たこともあり、在宅のテレワークに切り替えました。受験生は感染したら受験できないようで、受験生を抱える家庭は大変です。家族が感染しないように、まずは手洗い、うがい、マスクですね。不要不急の外出はするなということですから、上記のような各種イベントも今後は無理かも?温泉旅行も行けませんね。参ったなぁ〜

■ 日本経済、景気後退入りの模様
 2019年10〜12月期の実質GDP(国内総生産)は前期比1.6%減と5四半期ぶりにマイナスとなったそうです。年率換算で6.3%の大幅なマイナスは消費増税の影響としか思えません。マイナスは予想されていましたが、まさかこんなに大きいとは!と経済界には衝撃が走りました。

 また2月19日に財務省が発表した1月の貿易統計(速報、通関ベース)によれば、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1兆3126億円の赤字でした。3ヶ月連続の赤字です。地域別では対中国の貿易収支が8千億円強の赤字で、欧州連合(EU)に対しても約9百億円の赤字、対米国は3千7百億円の黒字でした。
 問題は今後です。今年1〜3月期は拡大を続けるCOVID-19による新型肺炎が新たな下押し要因となり、先行き懸念は増すばかりです。おそらく2四半期連続のマイナス成長は確実で、景気後退入りと国際的にはみなされるでしょう。戦後最長と言われてきた第2次安倍政権発足時からの景気拡大は風前のともしびです。ただ、バブル崩壊がいつになるかはまだ見通せません。崩壊のエネルギーを貯めるためにはもう一回株価の急激な上昇が必要だと見ています。年末から来年初めあたりが要注意ではないでしょうか。

紅白梅
■ ふるさと納税廃止すべき
 以前からたびたび指摘していますが、ふるさと納税は廃止すべきです。裕福な人に税金でネット通販をサポートしているような制度です。さしてふるさとのためにならず、貧しい人には何の恩恵も与えません。泉佐野市のようなずるい自治体がアマゾンに儲けさせながら、多額の金を集める、合法的な集金システムです。2月16日にNHKは世田谷区の窮状について報道しました→クリック。人口が91万人余りと、都内の区市町村で最も多い世田谷区は、ふるさと納税による住民税収入の減額分が年々増えていて、その額は今年度がおよそ54億円と、4年前のおよそ20倍になる見込みで、来年度はさらに70億円にまで膨らみ、このままの傾向が続けば、税収の減額分が3年後の2022年度には100億円を超える見通しだとして、小中学校の校舎の建て替えや高齢者施設の整備などに支障が出てくるそうです。それだけ金持ちが多い地域だとも言えます。この制度の導入を推進した官房長官、考え直して廃止すべきでしょう。

沈丁花

■ 首相の言葉に落胆

 もはやどうしようもありませんね。桜を見る会に関する国会答弁で、子どもでもウソと分かることを平然とおっしゃる姿に、つくづくと情けなくなりました。4割から5割の岩盤支持を誇ってきた首相の功績は認めてきましたが、モリカケあたりから言葉の信用性が揺らぎ、それをカバーするために官僚の忖度や公文書の改ざん、廃棄が平然と行われるようになってきました。こんな状況を子どもに見せてることが悲しいですね。ウソをついちゃいけないというのが教育の基本です。他にもカジノを含むIRの推進で汚職疑惑とか、首相補佐官が厚労省の女性審議官と出張時、たびたびコネクティングルームに宿泊したとか、共同で山中教授に圧力掛けたとか、東京高検検事長の定年延長など、次から次へと問題がクローズアップ、末期、断末魔状態です。周囲の老人たちと話していると皆呆れています。では世論調査で4割から5割の支持は本当なんでしょうかね。もし事実なら、ニッポンは倫理面でも二極分化してしまったようです。パラサイトの韓国を笑えません。

■ 野村克也さん逝去

 プロ野球で戦後初の三冠王を獲得するなど歴代2位の657本塁打を放ち 監督としてもヤクルトを3度の日本一に導いた野村克也(のむら・かつや)さんが2020年2月11日(火)午前3時30分 虚血性心不全のため死去されました 84歳でした
 野村克也さんについては偉大なる野球人としてエピソードは数限りなく有りますが それはたくさん紹介されていますから省きます 選手と指導者 どちらでも「名」の付いた人はほとんど居ません 何よりもあの「ニューヨーク・タイムズ」紙が異例の追悼特集を掲載し「戦後の日本球界の大黒柱」と讃えたことがその偉大さを示しています
 テレビ朝日系「徹子の部屋」では2020年1月20日に収録され3月以降に放送予定だった息子の克則氏と出演した回が 11日の訃報を受けて 急きょ12日に放送されるとのアナウンスがあり 見ました 司会の黒柳徹子(86)からの質問に笑顔で応じ 2017年12月に亡くなった沙知代夫人(享年85)についての話には愛情が溢れていました
 沙知代夫人も虚血性心不全でしたが 冬場老人がお風呂で亡くなる例は多数あります ピンピンコロリの例 高齢者は気をつけたいものです
 ご冥福を祈ります 合掌


野村克也さん

■ 及川昭伍さん逝去

 在京白堊会創設者の一人で 会長を務められ 今は顧問に就いておられた及川昭伍さんが 2020年2月14日(金)午前11時9分 肝臓ガンのため永眠されました 米寿で3月に88歳を迎える直前のご逝去でした 品川区と盛岡の両方に居を構え 頻繁に往来されておられました 盛岡の盛久旅館を盛久ギャラリーに変えて 数々の芸術家に発表の場を与えて来られました 葬儀は盛岡で行われますが 4月に東京でも偲ぶ会がおこなわれる予定です
 奥州市水沢出身 盛岡第一高等学校〜東北大卒 1954年大蔵省(現財務省)に入省 経済企画庁(現内閣府)に移り 国民生活局長や総合計画局長などを歴任 1991年から2期8年 国民生活センター理事長を務められました 野村総合研究所顧問や 全国消費生活相談員協会長 岩手銀行社外取締役 学士会評議員 盛久ギャラリー館主などを務められました 経済企画庁退官時に「ミスター消費者行政」とメディアで紹介され 退官後も 消費者政策の推進に力を注いだことで 消費者の味方として各種集会で講演されました 陶芸に親しみ 若い世代にはKFCのカーネル・サンダースに容貌が似ていることで「カーネルおじさん」と呼ばれました 講演では「よく通るダミ声」が特徴でした 温和な方で 誰にも親しまれました 東京盛岡ふるさと会を創設され 初代会長を務められました  ご冥福を祈ります 合掌


及川昭伍さん
(2020年2月19日)


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