■ スズメバチの巣が!?
■ 巣の駆除決行! 「刺されたら救急車呼ぶ?」とかなんとかおっしゃるので、ややビビッてなかなかその気が起きません。そのうち日増しに巣が大きくなっていきます。これはイカン、7月5日は友引だから、その前に決行だ!7月3日赤口は雨なので順延、4日先勝、21時過ぎて、もう蜂も寝静まっただろう、タオルで口から首を覆い、フルフェイスのヘルメット、厚手の長袖服の上に分厚い防寒服、分厚いズボンを履いて、裾を長靴に被せ、手にはスキー用の防寒手袋、ハチの侵入する寸分の隙も無い格好でイザ出陣!八朔の木の前の室内照明を点灯、見たらまだ入り口に見張り蜂が居る、シューッとスプレー攻撃、ブンブンブン、蜂が飛ぶ、ただしそれは見張り蜂、長いノズルを蜂の穴に差し込み、思い切り長々とスプレー噴射、巣の外周からスプレーした霧がほとばしります。もう良いだろうと巣の下に植木鉢の下に置くプラスチックの台を置いて、剪定鋏でチョッキン、買い物袋に入れ、さらに何重にもゴミ袋で覆い、物置の天井から吊るしておきました。いやはや、暑い!汗びっしょり、蜂が飛んでいないことを確認して自宅に入りました。翌朝見たら、見張り蜂は窓の下でご遺体となっておりました。 ■ 大河ドラマ『いだてん』どうなる? NHK朝ドラの『なつぞら』が絶好調なのに大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』は絶不調どころか、第6話以降、大河史上最低となる第22話の6.7%を含む、21週連続1桁台の低空飛行が続いています。豪華キャストなのにいったいどうしたことかと大騒ぎです。従来の大河ファンの中心であった高齢視聴者が離れて行ったためとされています。めまぐるしいストーリー展開についていけないとか、マラソンランナーの話かと思えば一転噺家が出てきたり・・・何のハナシカ?と視聴者はドンドン置いてけぼりになってしまう...朝ドラ『あまちゃん』で新たな若いファン層を開拓した宮藤官九郎の脚本に期待したものの視聴者層が違うからねぇとも囁かれました。語りのビートたけしがボソボソしてよく聞こえないという話もあります。確かに高齢視聴者は耳が遠くなってますからね ![]() ■ 面白いじゃないか! 高齢視聴者のひとりでもある筆者も大河ファンですが、ご他聞にもれず「面白くないなぁ」と感じて見なくなって行きました。金栗四三はスッスッハッハとペンギンみたいな姿で走り方もヘン、可愛い奥さんが居るのにふるさとの熊本にも帰らず東京でひとり暮らし、しかしネットで「なぜ今回の大河は面白くないか?」とフィーバーするのを見て、逆に「何故面白くないかを探求しよう」と第1部終盤から再び見るようになりました。そこで関東大震災が起きました。人々はスポーツどころではありません。立ち直ろうとする人々は日々の暮らしで精一杯です。四三も熊本へ帰ります。しかし姑(大竹しのぶ)に一喝されます・・・「そもそも人間は無力たい。じゃけん、何も考えんで、今までん通り、馬鹿んこつ走ればよか!」スゴイですねぇ。なかなか吐ける言葉ではありません。しかも四三に救援物資をいっぱい持たせ、ドンドン東京に送って、四三はそれを背負ってスッスッハッハと被災した人々に配って回ります。女子体育教育に尽力する金栗四三の教え子のシマちゃん(杉咲花)も関東大震災に見舞われて行方不明になります。夫(柄本佑)が幼子を負んぶしながら妻を探す姿は悲しかった...でも人々に笑顔が戻り、神宮外苑では復興運動会が行われます。面白い!面白いじゃないかと思いました。へそ曲がりが粗捜しすると、いままで見えなかったものが見えてくるのか...ここでふと気付きました。これまで邪魔だと思っていた森山未來演じる若き日の古今亭志ん生がこのドラマに必要だった理由です。震災のような大震災が起きたときに、生活物資も援助も必要だけれど、人々を笑顔にするスポーツや娯楽は絶対に必要なんだ!というクドカンのメッセージです。 従来の大河は、いわゆる「幕末」「戦国」などの時代劇が主流で、主人公が生まれ、激動の時代に翻弄されながら、立身出世を成し遂げるさまをじっくり見せる展開が中心でした。すなわち“分かりやすいドラマチックさ”ですね。さすがに水戸黄門のようなあからさま性ではなく、1年掛けてジックリと波乱万丈の人生を見せるもの、これまでの自分の人生と重ね合わせて、高齢視聴者にうける要因でした。 ■ 高橋是清にカネ出させる
■ 人見絹枝をアムステルダム五輪に派遣 7月7日放送の第26話では、1928(昭和3)年のアムステルダム五輪が描かれ、男子のほうが多くメダルを取っているのに、あえて人見絹枝という女性にスポットを当てました。行方不明になった、金栗四三の教え子のシマちゃんが見出した選手です。日本人女性初の五輪参加選手となった人見絹枝(菅原小春)は「バケモノ」と中傷された大柄な女性でしたが、世間の評価に傷つく絹枝に「あなた、ご幸福ですか?」と二階堂トクヨ(寺島しのぶ)が聞きます。「私は競技スポーツが好きじゃない。オリンピックもしかり。平和、平等をうたいながら、女は陸上競技に出場すら許されない。言語道断!」・・・そう言いながら、強い体に品やはじらいのある人見絹枝にはオリンピックに出てほしいとトクヨは願い、説得します。髪留めを留めてあげて、甘いお菓子シベリアを渡します。それを持って絹枝はシベリア鉄道でアムステルダムへ行く、というところにクドカン流のシャレが発揮されています。おしゃれして甘いものを食べてもスポーツで結果を残す、そんな夢をトクヨが絹枝に託したのです。それでも派遣されたオリンピックはオトコばかり...女だからと洗濯や裁縫を引き受ける絹枝...ここにもクドカンのメッセージがありましたね。 ■ プレッシャーに押しつぶされた絹枝の挽回 しかし絹枝はプレッシャーに押しつぶされ、期待された100メートル走で惨敗します。そこで未経験の800メートル走への出場を願い出ます。「男は負けても帰れるでしょう。でも女は帰れません。負けたらやっぱり女はダメだ、男の真似して走っても役に立たないと笑われます。日本の女子選手全員の希望が、夢が、私のせいで絶たれてしまう」と号泣しながら大日本体育協会主事・野口源三郎(永山絢斗)らに出場を懇願します。このとき野口の脳裏に日本に残らざるを得なかった田畑政治のコトバが浮かびます。「監督や関係者が選手に全部背負わせるからプレッシャーに押しつぶされて実力が発揮できないんだ」...野口は絹枝に、よしやってみろとOKを出し、激励します。本番で絹枝は激走の末、銀メダルを獲得します。絹枝を演じた菅原小春とはいったい何者?迫真の演技、鋭く怖い眼、実はダンサーで、演技はこれが初なのだそうです。SNS上では「涙腺決壊」「これぞ本当の神回」などのコメントがあふれました。この回の平均視聴率は前回より0.7ポイント下げて7.9%でした。 ■ 死のかげに... 「いだてん」が最後のドラマとなったショーケン(萩原健一)の演技はさすがでした。貫禄がありましたね。68歳で亡くなるとは惜しい!(訃報・・・316『令和』(2019年4月1日)参照) まだ今後も出演場面はあるそうですよ。惜しいといえば人見絹枝を見出したシマちゃん、関東大震災に見舞われて行方不明になり、恐らく亡くなったのでしょう、そして人見絹枝、五輪銀メダルを胸に凱旋して、結婚よりもまず走って、日本中の女性に走ることの素晴らしさを講演して回りながら、3年後、24歳の若さでこの世を去ってしまう、森山未來のナレーションで幕を下ろしました。田畑という救世主が現れ、女子スポーツも水泳も好調かと思ったところ、なんとも切ない終わり方です。しかも7月14日の第27回では四三の兄・実次(中村獅童)が急死します。父代わりでもあり、四三の一番の理解者でもあり支援者でもあった兄が死んでしまいました。一方田畑政治は前畑秀子(上白石萌歌)という素晴らしい少女と出会います。これでもかと悲しみと楽しみを繰り返し持ってくる、何か橋田壽賀子の脚本をほうふつとさせるところがあります。小さな雫が集まって、やがて大河になっていく、オトコのドラマであるように見えて女子への熱い応援歌でもある、いろいろなメッセージが入っていて、クドカン流の新しい大河だと思います。 ■ 女子アスリートの活躍にも期待 「いだてん」が離れていった大河ファンを呼び戻して、果たして視聴率をV字回復させ、捲土重来を果たすことができるか・・・といった話題が沸騰する中、ツイッターでは他のドラマを圧倒して「いだてん」がダントツ1位です。従来の大河ファンが見なくても、若い人たちが見ているわけですね。第1部で脱落したお年寄りが帰ってくるかといえば微妙でしょうが、筆者が見直して面白いと思うのですから、きっと今後若干挽回するでしょう。ただ、NHKは世帯視聴率の多寡にあまりとらわれていないように思います。今やテレビの見方は多様で、先に放送されるBSを見る人も居るし、録画したり、後でネット視聴する人も居ます。ニュースのコメント欄やSNS上では、第1部の後半から「面白い」というコメントが目立つようになってきました。視聴率的な苦戦にとらわれずに、ハマる人は大いにハマるドラマだと思います。今後は、人見絹枝に続き、日本人女性初の金メダリストである水泳の前畑秀子など、新たな女子アスリートも登場します。前畑秀子を演じる上白石萌歌は、初の肉体改造に挑戦し、約7キロ体重を増やし、日焼けサロンにも通ったそうです。前畑が本格登場するのは第27回(7月14日放送)から、日本水泳が世界を圧倒したロサンゼルスオリンピック、そしてNHKアナウンサー・河西三省(かさい・さんせい)の「前畑ガンバレ!」の絶叫実況で有名なベルリンオリンピックなどが描かれていくそうです。
■ 後期高齢者支援分 国民健康保険の保険料の通知が市役所から来て、「高いなぁ」とため息が...そしてその中に、「後期高齢者支援分」という項目があるのです。75歳以上の後期高齢者の人には1人当たり年間約91万円の医療費がかかっているそうです。後期高齢者の患者本人は、病院窓口で原則1割の自己負担分を払い、残りについては、半分が税金、1割を後期高齢者の人たちが納めている保険料で、あとの4割はより若い世代が負担しています。現役世代は1人の後期高齢者に対して毎年、約35万円を「仕送り」していることになるそうです。75歳以上の人が入る「後期高齢者医療制度」は2008年度にスタートしました。それ以前は子の健康保険組合の扶養家族になるなど保険料負担なしで医療を受けられました。しかし人口が減り、高齢者比率が増す中で、今後、後期高齢者の2割負担引き上げは既定路線です。現在の70歳以上2割負担もやがて3割になるでしょう。既に70歳以上についてもこれまでの特権が次々取り払われています。年金問題だけではなく、様々な場面でドンドン高齢者にも若い世代にもキツイ世の中になって行くでしょう。 (2019年7月14日) |