330  道央旅
 九州など西日本は大雨で大変でした。南関東はいかにも梅雨らしい雨続きで、少年野球も延期などで運営サイドは大変です。日照が無く、涼しい日が続いていて、農家などは大丈夫か?我々の畑はカラスの被害で大変です。スイカやトマトが食べられますが、カボチャなどは見向きもしません。憎たらしい!

■ 半夏生
 7月2日(火)は半夏生(はんげしょう)でした。夏至から10日後頃とされ、梅雨の末期、天地に毒気が満ち、半夏(ハンゲ)という草が生ずる頃です。「ハンゲ」はサトイモ科カラスビシャクを指します。どんなに農作業が遅れたとしても、半夏生以降は田植えを行わないようにと言われてきました。半夏生の頃になると梅雨も後半、西日本では半夏生の頃の大雨を「半夏雨(はんげあめ)」と言い、そのときの洪水を「半夏水(はんげみず)」と言うそうです。河川の氾濫や土砂崩れなどの災害が起こりやすい時期です。
 半夏生だからとス−パーにはタコが並んでいました。関西では半夏生の日にタコを食べると良いという風習にちなみます。またうどん県でおなじみの香川県では、この日をうどんの日として、農家の方がひと段落した農作業の労をねぎらうためにうどんを振舞うのだそうです。福井県大野市では鯖を食べるそうです。和歌山は梅の生産地として有名ですが、半夏生に梅を取りに行くと禿げ(ハゲ)になるから行ってはいけないなどの伝承があり、これは半夏生の頃には梅が熟して、生で食べて疫病になってはいけないという昔の人の知恵だったとも言われます。
 「半夏生」という植物も存在します。最初は青々とした葉っぱなのに、花が咲く時期になると白く変化します。それもウッスラではなく、真っ白に、ペンキで塗ったようになります。虫を呼ぶためだそうです。

ドクダミ科ハンゲショウ 半化粧、片白草とも言います

■ 北海道は道央、道北、道東、道南
 北海道を大きく分けると、道央、道北、道東、
道南となります。道西はありません
 美しい北海道を、地図を携えて旅をするのはすこぶる楽しいでしょうが、筆者はまだ北海道初心者です。全国を仕事の出張で飛び回ったのに、何故か北海道だけは巡り合いませんでした。遊びで、函館と札幌しか行ったことがなかったので、今回は道央から道北の一部、いわば道央旅ですね。下図の「札幌・小樽」、「旭山動物園」、「富良野・美瑛」、コースは新千歳→小樽→札幌→旭川→美瑛→富良野→岩見沢→北広島→新千歳です。

 青森県の下北半島と対峙する渡島半島のバランスが実に素晴らしい!道南の美と道東の美は対照的な美しさを作り出し、北海道全体のバランスを引き締めています。加えて、ウトロから宗谷岬に至るオホーツク沿岸のシンプルさと、稚内から小樽に至る日本海沿岸とは、形的に見ても見事にバランスしていて、北海道の形の美を作っています。道央には大雪山系を中心に十勝、空知、名寄、北見と扇を広げたように、見事に充実した扇型が展開しています。北海道の形には、自然が作り出したものとは言え、何とも言えない造形美があるのです!
 やがては、岬巡りもしてみたい、湖巡りもしてみたい、温泉巡りもしてみたい。北方領土は無理かもしれませんが、奥尻、利尻、礼文の島巡りも良いですね。

全国の都道府県の中で、どこが一番美しい形ですか?というアンケートを日本人に取ると、ダントツ北海道が1位だそうです。基本は菱形で、その左下に把手が付いていて、ブーメランが返って来そうな形です。菱形の頂点は道北の宗谷岬と稚内、下端は道南の太平洋に向かって張り出した襟裳岬、いずれもそっけないシンプルさで突き出しています。ところが、道東の知床岬と北方四島、納沙布岬という、知床半島から根室半島を含めた形は、変化に富んだ形と張り出し方という点で、道南から道央にかけての函館、松前と噴火湾に面する室蘭の地球岬や積丹半島の積丹岬の形が複雑な形で美形を作り出していて、多くの共通点と魅力が潜んでいます。


北海道は西が日本海、北と東がオホーツク海、南が太平洋に取り囲まれています
 湖巡り・・・洞爺湖、支笏湖、阿寒湖、バンケトー、屈斜路湖、摩周湖、風蓮湖、網走湖、能取湖、サロマ湖、そして神秘の朱鞠内湖!期待に満ち溢れた北海道の旅は、まだ始まったばかりです。
   
【上川地方】旭川市 名寄市 富良野市 士別市 鷹栖町 東神楽町 当麻町 比布町 愛別町 上川町 東川町 美瑛町 上富良野町 中富良野町 南富良野町 占冠村 和寒町 剣淵町 下川町 美深町 音威子府村 中川町 幌加内町
【留萌地方】留萌市 増毛町 小平町 苫前町 羽幌町 初山別村 遠別町 天塩町
【宗谷地方】稚内市 猿払村 浜頓別町 中頓別町 枝幸町 豊富町 礼文町 利尻町 利尻富士町 幌延町
   
【オホーツク地方】北見市 網走市 紋別市 美幌町 津別町 斜里町 清里町 小清水町 訓子府町 置戸町 佐呂間町 遠軽町 湧別町 滝上町 興部町 西興部村 雄武町 大空町
【十勝地方】帯広市 音更町 士幌町 上士幌町 鹿追町 新得町 清水町 芽室町 中札内村 更別村 大樹町 広尾町 幕別町 池田町 豊頃町 本別町 足寄町 陸別町 浦幌町
【釧路地方】釧路市 釧路町 厚岸町 浜中町 標茶町 弟子屈町 鶴居村 白糠町
【根室地方】根室市 別海町 中標津町 標津町 羅臼町

【渡島地方】函館市 北斗市 松前町 福島町 知内町 木古内町 七飯町 鹿部町 森町 八雲町 長万部町
【檜山地方】江差町 上ノ国町 厚沢部町 乙部町 奥尻町 今金町 せたな町


今回の旅は

を利用しました
 
【空知地方】夕張市  岩見沢市 美唄市 芦別市 赤平市 三笠市 滝川市 砂川市 歌志内市 深川市 南幌町 奈井江町 上砂川町 由仁町 長沼町 栗山町 月形町 浦臼町 新十津川町 妹背牛町 秩父別町 雨竜町 北竜町 沼田町
【石狩地方】札幌市 江別市 千歳市 恵庭市 石狩市 北広島市 当別町 新篠津村
【後志地方】小樽市 島牧村 寿都町 黒松内町 蘭越町 ニセコ町 真狩村 留寿都村 喜茂別町 京極町 倶知安町 共和町 岩内町 泊村 神恵内村 積丹町 古平町 仁木町 余市町 赤井川村
【胆振地方】室蘭市 苫小牧市 登別市 伊達市 豊浦町 壮瞥町 白老町 厚真町 洞爺湖町 安平町 むかわ町
【日高地方】日高町 平取町 新冠町 浦河町 様似町 えりも町 新ひだか町

■ 北海道旅行へ
 さて324『北海道へ』(2019年5月28日)で、北海道旅行への出発に触れました。クラブツーリズム『さわやか初夏の北海道 旭山動物園・富良野・美瑛 小樽・札幌3日間コース』の旅の概要を紹介しました。添乗員が同行して案内してくれる旅、これは楽で良いですよ。何も考えず着いて行けばよく、宿も食事もすべてお任せです。まあ、一流の旅行会社ですから外れることは無いでしょう。

■ 【1日目 5月28日(火)】羽田〜新千歳〜小樽〜札幌
上福岡8:09→池袋→浜松町→9:52東京モノレール羽田空港国内線第2旅客ターミナル・・・ANA14番窓口でチケット貰いました。羽田第2旅客ターミナルゲート59から搭乗、11:00発全日空NH61便です。ボーイング777-300、500席以上あるジャンボ機です。座席は53K、中央部は横10席(左窓ABCD通路EFGHIJ通路KLMN右窓)ですが、最後部なので窓側席が左右とも2席だけでした。この辺りにはきれいな女性の客が複数座っています。別便のCA(キャビンアテンダント)でしょう。12:40新千歳空港着予定でしたが10分以上遅れました。空港の温度計は19.5℃です。札幌観光バスで→小樽へ、小樽運河周りを散策しました。レンガ造りの倉庫が並び、中はレストランや駐車場になっています。その後ぐるっと歩いて坂道をのぼり、日銀小樽支店金融資料館を見学、お札に関する様々な展示がありました。1億円を持ち上げてみよう、などというコーナーもありました。更にガラス細工の店などの通りの散策を楽しみました。驚いたのは外国人の多いこと、それも中国人がやたらと多いのです。日本人観光客比率は四分の一ぐらいでしょうか。

小樽運河
 
日銀小樽支店金融資料館(入館無料です)

小樽の町並みは電柱無し、横断歩道のペイントはどこも削られて見えません
 
北海道庁旧本庁舎
 その後、バスで再び札幌方面へ戻りました。今年9月末で休館する人気スポットの北海道庁旧本庁舎は見納めなので、ジックリ見ました。庭もきれいで、樹木に歴史を感じます。それから札幌市内をバスの車窓から見学、日本三大ガッカリの札幌時計台(残る二つは高知市のはりまや橋と長崎のオランダ坂、304『四国一周U』(2019年1月6日)参照)や大通公園、北海道大学植物園など...以前札幌に来たときは、レンタサイクルでグルグル回ったので、懐かしいなぁと思いました。それから札幌市内のブッフェレストランで夕食、ビールもガバガバ飲んで、再びバスに乗って、郊外のアパホテル&リゾート札幌に到着、19時42分でした。宿泊するこのホテルは、クラブツーリズムとしてはBクラスですが、すごく大きくて903室もあり、ロビーも広い立派なホテルでした。16タイプのお風呂と露天風呂が完備されているという触れ込みでしたが、お風呂大好きの中国人たちで溢れています。彼らはサウナも好きですね。働き盛りの逞しいオトコたちが多いので、とにかくダイナミック、我らが若い頃を思い出しました。部屋はツインの洋室で、高層階なので見晴らし抜群、ベッドも立派でした。ただ、朝食ブッフェが大混雑、何しろ中国人が圧倒的に多いのでうるさいことこの上無し。彼ら彼女らはどういうわけか和食大好き、洋食や中華よりもまず和食なので、そのコーナーとサラダだけはすぐ無くなります。補充されてもあっと言う間に無くなります。立派なのにBクラスというワケが分かりました。

アパホテル&リゾート札幌の外観
 
露天風呂

■ 【2日目 5月29日(水)】札幌〜旭川
 アパホテル&リゾート札幌は真駒内公園の隣地で、豊平川の川沿いで、札幌市街の南側です。8時出発、バスで旭山動物園へ向かいました。なにしろ道北・旭川ですから160kmあります。豊平川に沿って北上し、札幌ICから道央自動車道に入りました。江別〜岩見沢〜三笠〜美唄と北上して、砂川ハイウェイオアシスで休憩しました。途中ところどころ黄色い畑が見えます。まだ菜の花が咲いているの?と思ったら、バスガイドさんが、「あれはキカラシです、畑の肥やしにするために植えているのです」とのこと、北海道だな〜と思いました。
 滝川市〜深川市と走りますが、一般道も真っ直ぐです、さすが北海道、と思いました。旭川市内に入り、10時40分に着いて、東門の団体入り口のゲートから入場しました。旭山の斜面を上手く利用した動物園で、東門は一番高いところですから、坂道を下りながらいろいろな動物を見て回りました。行動展示で人気の動物園だけあって、なるほど動物が生き生きしています。140分滞在して、満足しました。

旭山動物園に着いたときの気温、涼しい!
 旭山動物園ではとにかく何でも見ようと走り回ったというのが実状です。140分というのはこのスケールではとても短時間です。テナガザルの異様な声に驚き、サーカスみたいな動きにビックリし、ヘビ見て、フクロウに横目で見られ、エゾシカ、オオカミ、レッサーパンダ、トラやライオンの迫力よりもヒグマのデカイことに驚きました。ツキノワグマならまだしも、ヒグマが相手だと戦う気がしません。更にホッキョクグマに至っては余りのド迫力に腰抜かし、アザラシ、ペンギンで癒されました。お客さんたちが食事をする野外テーブルを上の壁に止まってジッと見つめてる黒い鳥がいます。これは動物園で飼われている鳥ではありません。お客さんが何か取り出しました、すると飛び立ってス〜〜ッと滑空し、お客さんの食べ物を奪って飛び去りました。ワシでは有りません、カラスです。すごい芸術的な動き!旭山動物園では野生の鳥さえも行動的でした。

旭山動物園東門から降りて行きます
 
つつじが綺麗でした
 旭山動物園の動物については紹介しません。自分の目で見て、どのように感動するかは、人それぞれです。どうぞ、実際に訪れてご覧下さい。どうしてこの動物園が人気なのか、行って見て、よく分かりました。

■ 美瑛・四季彩の丘〜青い池
 またバスに乗り、美瑛町に向かいました。旭川の旭山動物園から南下する方向です。途中車窓から見える雄大な農地や牧草地、道路の端には一面に蕗の大きな葉っぱが生えています。なるほど丘のまちというだけあってスゴイなぁと思いながら見ていると、バスガイドさんがいろいろ説明してくださいます。「アレに見えるは親子の木です」とか...やがて「セブンスターの木」が見えました。セブンスターの観光たばこのパッケージに採用されたことから、この名がついたそうです。この辺りは「美瑛・パッチワークの路」を360度楽しむことが出来ます。この光景、どこかで見たなと思ったら、そうだ!岩手県岩手郡岩手町、日本で唯一県郡町が同じ町、ここの雄大な丘の農村風景にソックリです。次に「ケンとメリーの木」がありました。ここではバスが停車して車窓から見学です。筆者の最初に購入した車が当時プリンス(現・日産)のケンとメリーのスカイライン2000GTで、この車のCMロケ地として使われたところから命名されたポプラの木で、1本スックと立つ高木はカッコイイですネ。やがて美瑛・四季彩の丘へ到着しました。15ヘクタールの広大な丘風景で有名なところです。霧雨模様で、「寒い!」というのが正確な表現でした。500円出してノロッコバスという、トラクターが2両の車両を引っ張って、高低差のある坂道をグルグル回る乗り物に乗って、丘を巡りましたが、運転手のおじさんが、2019年5月25日(土)、26日(日)の異常な暑さには「たまげた!」と言っていました。真夏でも無い暑さで、それがこの日、29日(水)は15℃ぐらいで、その差はナント!20℃、まるで熱衝撃試験を受けてるみたいですね。これでは身体への疲労蓄積が進みます。爽やかな新緑の北海道を旅したいと思って出かけましたが、連日の関東の暑さと、ニュースで見る北海道の更なる暑さ、ずっと晴れの天気予報を見て軽装で出かけました。ところが28日(火)新千歳空港に降り立ったらヒンヤリ!涼しい・・・と思いました。美瑛・四季彩の丘は、縞模様に色とりどりの花が植えられた花の楽園と言うキャッチフレーズですが、この日は花の苗を植栽している最中で、「やがてきれいになるだろうな」と思わせる光景でした。緑の間に茶色があるという風景です。まだ赤や黄色がポツポツと小さいので、お花畑には見えません。男女の高齢者がズラリ並んで、人海戦術で草取りしていました。

美瑛・四季彩の丘のトラクターバス
 
美瑛・青い池
 またバスに乗り、「白金・青い池」に行きました。「フォトジェニックな北海道を代表する絶景スポット」という謳い文句ですが、駐車場の広さにビックリ、何もない樹林の中にいきなりすごい広さの駐車場があるのです。こんなに車が来るんだ!と驚いたのですが、確かに平日なのに大型バスが列を成してやってきます。水面が青く見える不思議な池で、鉱物の成分でこんな色に見えるのでしょう。立ち枯れたカラマツが幻想的な雰囲気を醸し出しています。ここでも中国人の多さにビックリ。特に若い男女のカップルが多く、微笑ましい光景です。中国人はこういう光景が好きなんだと納得しました。

■ 中富良野・ファーム富田
 美瑛町から富良野市へ向かう途中の中富良野町にあるラベンダー畑があまりにも有名な「ファーム富田」に到着。園内はあらゆる意味で紫色です。ラベンダーが咲く時期は例年7月で、見ごろは中旬から下旬の約10日間位ですが、温室があって、ラベンダーがきれいに咲いていました。しかも美瑛・四季彩の丘と違って、園内にはさまざまな花が植えられていて、綺麗な花畑の眺めを楽しめました。しかも作業している人たちも若々しく、儲かってるんだろうなということが分かります。世界中から観光客がやってくるというだけあって、なるほどこれなら外国人も皆さん満足するだろうと思いました。ガイドさんの説明によると、外国産のラベンダーや合成香料が登場して富良野のラベンダー栽培が衰退し、「ファーム富田」は、富良野周辺でラベンダー栽培を続ける最後の一軒になったそうです。昭和51(1976)年、栽培を諦めようと思っていた矢先、国鉄のカレンダーで「ファーム富田」のラベンダー畑の写真が使われると、美しい紫色の丘の景色が注目を浴び、写真愛好家が殺到!それ以降、観光客が絶えず訪れるようになり、今や世界的にも知られる観光スポットになったのだそうです。花畑の観賞とともに、栽培したラベンダーで作られた製品の買い物や食事も楽しめます。園内には「ポプリの舎」、「花人の舎」などの売店やカフェが複数あります。これらを巡るのも「ファーム富田」の魅力で、しかも全く押し付けがましくないのが好感を持てます。ただし、そのさりげなさにひとつ問題がありました。ベタベタと案内看板がある観光園では無いのですが、若い外国人のお嬢さんがなにやら焦った状態で聞いてきます。どうやら「トイレはどこだ?」と聞いているようです。モジモジして焦ってるので「アッチだよ」と教えたら「サンキュー」と言ってバタバタ走って行きました。ここへ来たら、「ラベンダーソフトクリーム」(300円・税込)は外せません!おいしく頂きました。

温室の中にきれいに咲くラベンダーに歓声が沸きます
 
十勝連峰を背景に、植栽作業する従業員の皆さん

ポピー畑
 
これは7月の光景

■ 富良野〜三笠〜岩見沢〜江別〜北広島
 富良野を代表する名所・ファーム富田を16時13分出発して、西方向へ山あいをバスは走ります。本日の観光は終わり、後は宿泊する北広島市の、クラブツーリズムとしてはAクラスホテル;札幌北広島クラッセホテル(北海道北広島市中の沢316−1)に向かいます。乗客は束の間の眠りに着く人も居ます。途中三笠市の桂沢湖脇を通って、道央自動車道三笠ICに入ったのが17時37分、すぐ岩見沢PAに寄ってトイレ休憩、温度計表示は17℃です。18時に出発、江別で高速道路を降りて、宿泊ホテルに18時40分到着。一面の緑に覆われた、札幌北広島ゴルフ倶楽部のド真ん中にデーンと鎮座する271室の大ホテルでした。フロント前のロビーからして前夜のアパホテルとは雰囲気が違い、高級感が漂います。キーを受け取って宿泊フロアとしては最上階の11階の部屋に行きました。窓のカーテンを開けたら、ちょうどサンセット、18時49分に撮影したのが右写真です。このホテルは地下1500mから汲み上げた北広島温泉が有名だそうです。「美肌の湯」とも称される茶褐色のモール系天然温泉が好評だそうです。NHK朝ドラ「なつぞら」でも十勝地区ではモール温泉が有名と言っていました。大自然溢れるリゾートホテルでゆっくり温泉を楽しみました。
11階の部屋から見えた夕日

■ 北広島
 北広島温泉は、森に面した天然温泉で、森林浴を楽しみながら癒される極上のくつろぎ空間でした。露天風呂をはじめ、高温・低温の2種類の大浴場、露天風呂、サウナ、岩盤浴ドームがあります。モール泉は、植物起源の有機物質を含んだ温泉で、保湿効果(化粧水効果)があり、清浄効果や美肌効果が期待でき、それが「美肌の湯」といわれる由縁だそうです。ここのモール泉の色は黄褐色で無臭、いい湯でした。

■ 北広島クラッセホテルの食事
 夕食、朝食共に12階のレストランから外の眺望を楽しみながらの食事、大変満足でした。夕食は夜景を見ながら、朝食は清々しい一面の緑を見ながら、混雑も無く、ゆっくりと食事を楽しみました。目の前で焼いてくれる肉のグリルや、揚げたて天ぷらを柚子塩で頂きました。北海道名物;南幌ジンギスカンや、豚ロースと彩り野菜のオイスターソース掛け、豚しゃぶ蒸し籠・辛味胡麻ソース添え、北海道産蝦夷鹿肉とキノコのナンピザ、鮭のソテーホワイトカレーソース、北海道産カラフトマスの揚げ出し、麻婆豆腐、スモークチキンと野菜の柑橘ハーブマヨネーズ掛け、トロ鰊のカルパッチョ、春大根の北海道産ハスカップ漬け、野菜サラダ、もちろんお酒も注文したのでご飯はいただきません。ゆめぴりかなど美味しそうでしたが...デザートも豊富に用意されていました。

■ 【3日目 5月30日(木)】帰ります
 
 札幌北広島クラッセホテルはゆっくり10時半出発なので、朝も温泉を楽しみました。右上写真は11階の部屋からの眺望です。遠くの中央に見える山は恵庭岳(1320m)です。南西方向を見ているわけです。恵庭岳は支笏湖の隣りに聳える山です。左には支笏湖を挟んで対岸の風不死岳(1102m)と樽前山(1042m)、右には札幌岳(1293m)が見えます。すべて火山です。ホテル前には左上写真の2台の貸切専用バスが待機していて、これで新千歳空港まで送っていただきました。北広島から新千歳まで近いと思っていたら、どうして、55分かかりました。

■ 新千歳空港で昼食
 新千歳空港はお土産の取り扱い北海道で一番は当然として、回転寿司やラーメン、スープカレーの店舗も軒を連ねていますので、昼食は何を頂くかなぁ?当然サッポロラーメン、味噌でしょう。3F北海道ラーメン道場へ、さてどの店にするか、入り口右にある、えびそば一幻は大行列なのでパス!札幌味噌拉麺専門店けやきという看板、札幌すすきのの名店ですね、ヨシ、これにしよう。
 飛行機はANA13:30発−NH64便ですが、実際には13時50分発、座席は32G、15時丁度に羽田空港着陸、ゲート15:10通過、京急15:21発、品川乗り換えで池袋16:17、上福岡に16:56着、帰宅して、車でエコパに行きました。
 
    けやき味噌ラーメン¥870
札幌味噌拉麺専門店けやきはその名の通り味噌ラーメンのみの店です。行列なし、しかし満席、待っていたら面白いもの、どんどん後ろに行列が出来ました。人間の心理は面白い!と思いました。

左:ANA NH64便 この飛行場も離着陸引っ切り無しです

■ 残念な所沢中学生殺人事件
 埼玉県所沢市立中学2年の本郷功太郎さん(13)が7月5日(金)夕方、同級生に刃物で刺され死亡した事件、毎日新聞によりますと逮捕された同級生の男子生徒(14)は「教科書のことでけんかになった」と言っているそうです。現場は刺した子の自宅で、5日午後4時50分ごろ発生、本郷さんは運ばれた病院で6日未明に死亡したそうです。事件当時、生徒宅には2人と生徒の祖母がいて、もう一人の同級生と3人で期末テストの勉強をする約束をしていたとのこと。2人は同じクラスで、ともに卓球部に所属、校長の説明ではおとなしくて問題を起こすような生徒ではなかったとのこと。
 仲の良かった子がどうしてそこまでカッとして行動に移したのか、殴るのではなく刃物を持ち出すのは尋常ではありません。教科書を隠したとか言われていますが詳しいことは分かりません。現場は所沢駅から歩いてもそんなに遠くありません。直線距離なら1km?所沢市は隣町なので良く知っていますが、とにかく道路が複雑で、網の目状で、そこに西武鉄道が池袋線、新宿線、狭山線、山口線、西武園線と走り、JR武蔵野線もあるので、この街を通過して南西側に隣接する東村山市、東大和市、小平市、国分寺市、立川市、武蔵村山市に行くのは大変なのです。特に狭山湖と多摩湖に挟まれた西武球場脇を通って玉川上水の方へ抜ける道は、風光明媚ではありますが混みます。生徒たちが通っていた中学校は、我が家から東京電力東村山総合社屋へ仕事で百回以上通ったとき、裏道として通っていたので良く知っています。クネクネと曲がりくねった細い路地に高低差のある坂道が複合したなんとも複雑な地域です。

■ 参議院議員選挙
 参議院議員通常選挙の渦中です。情勢を見る限り無風ですね。有権者の半数が無党派層で、流れによって投票する、ないし投票所に行かないという人たちですから、余程何か投票所に向かわせる動機が無いと異変は起きません。無風であれば波風が立ちませんから流れも起きません。自民党が安定して議席を獲得し、公明党は着実に前進するでしょう。
 埼玉県選挙区は定数1名増で4人当選します。立候補者は9名、自民党と公明党の現職は、早くから自民党候補は柴山昌彦文科大臣(我が選挙区で地盤は所沢市)と並んだ写真のポスターを、公明党候補は安倍晋三首相と並んだ写真のポスターを至るところに張り出していて知名度抜群、このイメージ戦略は実に上手いし、相当お金を掛けています。埼玉県は上田知事の出身母胎でもある枝野立憲民主党代表のお膝元です。今回は新人候補です。新聞報道では、残る1議席は共産党と国民民主党の争いか?とのことで、共産党優勢のようですが、国民民主党は唯一の女性候補なので、女性票の流れ次第では???他は日本維新の会、幸福実現党、安楽死制度を考える会、NHKから国民を守る党です。いろんな党があるものです。

■ 虚しい言葉
 この選挙の争点は「年金問題」とか「消費税増税」、「憲法」とか言われていますが、いまひとつ盛り上がりません。その訳はいずれのテーマについても国民の間に一種の諦観が漂っているからです。各党党首の言うことを理解できる有権者がどれほど居るでしょうか。例えば国民基礎年金で、党首討論でこんな場面がありました。現在最高支給額6万5千円ですが、共産党の志位委員長は「マクロ経済スライドで今40歳以下の人は4万5千円まで減らされてしまう」と言ったのに対し、安倍総理は「いやそれは根拠が無い、6万3千円は確保できる」と言いました。どちらもウソを言うわけはありません。25年後の話をしているのです。志位委員長は年金を支える現役世代からの保険料収入に対する年金給付水準がマクロ経済スライドで低下して行くので、厚生年金と合わせた全体支給額に対する基礎年金の比率が現在より3割下がると見込まれる、したがって現在の6万5千円の3割減の4万5千円と言ったようです。価値で見ればそうでしょう。一方安倍総理のほうは25年後の基礎年金額が厚労省試算では夫婦で12万5千円と見込まれるので、一人分なら6万3千円だと言ったようです。これは物価上昇率1.2%、賃金上昇率1.3%が続くとしての試算だそうです。皆さん、どちらの言うことが本当だと思われますか?
 安倍総理はアベノミクスによって雇用が増えて年金納入対象者が若干増えたとか、年金給付額が前年より0.1%増えたことを誇っていますが、実は年金保険料納入免除の人が多い(収入が低過ぎる)ので実際には40%しか保険料を納めていません。年金給付額はマクロ経済スライドが無ければ賃金上昇率に合わせて0.6%増になっていたはずなのです。雇用が増えたと言いますが、44歳以下は0.3%の減少です。結局出産後の女性と高齢退職者の再雇用でしのいでいるのです。人口減少が続いていますから失業率が下がらないのは当たり前です。それでも足りなければ外国人しかありません。これでは100年安心と言われても???個人消費も増えないワケが分かります。数字と言うのは都合の良いように切り取れるので、全体を見て判断しなければいけません。口が上手い人が言うことを信じている人が多いように見受けます。選挙に向けての言葉が虚しく聞こえてきます。
(2019年7月9日)


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