307  伊香保
 2019年1月26日(土)午前中グランドヒル市ヶ谷に行きました。2月2日(土)に高校の同期会を行うのでその打ち合わせです。この施設は防衛省関連で、筆者の前に世話人をしていた人が防衛省勤務だった関係でここを利用していたのですが、チャペルもあって結婚式と披露宴もよく行われています。宿泊する人は当然ながら防衛関係の人が多いようです。会合、宴会施設としてはリーズナブルなお値段だし、会場も接客も良いので、筆者の前の世話人が「後は頼むぞ」と言って岩手に引っ越してしまった後もここを使っています。打ち合わせを終えた後に、近隣のカラオケ店やカフェを探索しました。二次会のためです。例年JR市ヶ谷駅から日テレ通りの坂をほんの少し上ったところにある「ヘチマックス」を貸切利用してましたが、今回は歌手が減ったのでパターンを変えようと思ったのです。
 この後盛岡に向かうので、東京駅に行こうとJR市ヶ谷駅から総武線に乗り、途中御茶ノ水駅で下車、中央線に乗り換えようとホームに立っていたらバタバタバタバタ、なにやらウルサイ、その方向を見上げたら東京医科歯科大学の屋上ヘリポートに赤い尾翼・・・ドクターヘリでした。

JRお茶の水駅のホームから東京医科歯科大学屋上のドクターヘリ飛び立ちをパチリ

■ こまちの運行停止
 この日は東北新幹線こまちが奥羽本線内の人身事故で上り列車が止まり大騒ぎ、筆者は下りのこまち21号の指定席を予約していましたが、東京駅の窓口で聞いたら、「こまちを連結しないではやぶさだけで運行したりしてますが、こまち21号は大丈夫みたいです」とのこと。折り返しこまち21号となる車両から疲れた表情で降りてくる乗客たちは精算所へ誘導されていました。どうやら秋田6時8分発東京9時47分着のこまち6号が、東京駅12時4分着はやぶさ12号と連結して着いたみたいでした。2時間17分遅れ、2時間以上遅れれば特急料金全額払い戻しです。やれやれ、この日の秋田の人は大変でした。

■ 伊香保への交通
 2019年の年始は3日間伊香保に滞在し、湯治のつもりが腰が痛くなりました。伊香保には毎月行っているのに本格的に紹介したことがありませんでした。今更ながらですが採り上げます。
 電車で行くと大宮まで電車で出て新幹線に乗り換え、高崎から上越線に乗り換えて渋川へ行き、バスで伊香保へという行程で、時間もお金もかかります。新宿バスタからの直通バスもあります。やはり車で行くのが一番です。一般的には関越自動車道渋川伊香保ICで降りて、渋川市街から明保野交差点を通り県道33号線を走ってグイグイ上り、ガラス工芸博物館、上州物産館、グリーン牧場、伊香保カントリークラブと通って伊香保ビジターセンター前と言うのが普通でしょう。しかし筆者は駒寄パーキングのスマートICで降りて、野田宿ファーマーズマーケットで買い物、これは欠かせません。実に楽しい買い物場所なのです。その後上野原の交差点を通り、水沢観音に向かいます。途中、おもちゃと人形自動車博物館とか、水沢うどんの店が軒を連ねています。水沢観音は桜の名所、ここを過ぎると渋川市の総合公園見晴らし展望所があり、後ろに水沢山と台湾のオレンジ色の寺院、前方には赤城山と渋川市街の絶景が展望できます。ここを過ぎると伊香保ビジターセンター前交差点で33号線に合流です。食の駅や竹久夢二記念館、湯の花饅頭の清芳亭、伊香保グランドホテルと日帰り温泉黄金の湯館があります。ここから左の道を登れば伊香保ロープウェーやバスターミナル、伊香保神社です。真っ直ぐ行けば伊香保の本通り、峠の公園、交番があり、石段下ロータリーバス停から徳富蘆花記念文学館です。

■ 伊香保の紅葉
 193『県民の日』(2016年11月19日)で、伊香保に紅葉を見に行ってきたことを書きました。もちろん黄金色の温泉を楽しむのが目的で、我が家から100km、高速を使えば1時間半で行けますから、本格的温泉の中では一番近いのが毎月行く理由です。
伊香保は紅葉と言うよりも茶葉というほうがふさわしく、自然の紅葉は北東北の山々などと比べるべくもありません。やはり昼夜寒暖の差が大きいところほど紅葉は綺麗です。ただ、河鹿橋の紅葉ライトアップはモミジ、カエデなので綺麗です。
竹久夢二記念館の紅葉

その隣の湯の花饅頭「清芳亭」の大輪の菊

■ 群馬県の名湯の泉質
 伊香保温泉には「黄金の湯」と「白銀の湯」というふたつの源泉があります。この両方から引き湯しているのはホテル松本楼和心の宿オーモリホテル天坊です。伊香保の湯はあまり癖が無く、「黄金の湯」はもともとは無色透明ですが、鉄分を含む硫酸塩泉なので、空気に触れて茶褐色になります。湯元は河鹿橋の上の高いところにあり、ここには露天風呂があります。ここから引いた湯は石段と共に下に向かい、小満口(こまぐち、源泉分岐口)から各旅館が引き湯しています。タオルが黄色くなるので、黄色いタオルを持っていくことにしています。pH値は6.4ですから弱酸性、しかし肌には特に刺激はありません。「白銀の湯」は、平成になってから開発された源泉で、正式には西沢の湯と呼ばれます。メタけい酸単純泉で、pHは6.4〜7、含有成分が微量なので無色透明無味無臭の肌にやさしい湯です。一言で言えば、沸かし湯と違わないじゃん、という感じです。
 群馬県の温泉では、泉質から言えば草津温泉や万座温泉、四万温泉の湯のほうが断然良いけれど、ちょっとアクセスに時間が掛かるのが難点です。
 草津白根山山麓、嬬恋村の万座温泉は、標高1,800mに位置し、硫黄成分含有量日本一の酸性硫黄泉(硫化水素泉)で、pHは2ぐらい、強い酸性でしかも白濁した湯で、もっとも好きな温泉の一つです。ましてや標高が高いので、まさに「天空の湯」、下界を見下ろしながらの露天風呂は最高です。
 草津温泉は、豊富な湯量で、濁っていませんが、pH2弱、かなり強い酸性湯です。入って肌がピリリとする感があります。秋田・玉川温泉のpH1の強烈さにはかなわないとしても、この温泉の滅菌効果は定評があります。ただアトピーの人には向きません。
 中之条町の四万温泉は、草津から尾根ひとつ隣ですが、ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉でpH7.7の弱アルカリ性、肌に優しいので強烈な酸性湯の草津温泉の上がり湯と昔から言われています。草津で荒れた肌を四万で癒すというわけです。国民保養温泉地第一号に選ばれたのはこういう理由です。

■ 伊香保石段街
 伊香保温泉といえば石段街です。石段街はハワイ公使公邸や関所の下から始まり、石段街の取り付きにある『石段の湯』は日帰り温泉です。入浴料は400円と安いです。石の階段は伊香保神社まで365段、実は365段に整備したのは2010年、つい最近のことなのだそうです。
 登って行くと様々な土産物店や温泉まんじゅう屋さん、射的場などがあります。また石段にはところどころに十二支の印が刻まれています。昔12の宿が交替で大家を勤めた名残だそうです。途中右手にあるのは有名な岸権旅館、途中クランクに右方向にずれて頂点には伊香保神社があります。その直下にある温泉饅頭の勝月堂が、いまや全国の温泉地で定番となっている茶色い温泉饅頭発祥の店だそうです。
 歌人・詩人として有名な与謝野晶子の詩が刻まれています。こちらもぜひ干支と一緒に探してみてください。風情があり、旅情を盛り上げてくれます。

伊香保石段始まり地点の碑

伊香保の石段は自分の誕生日の段で記念写真

■ 伊香保電気軌道
 黄金の湯館の分岐点から石段街取り付きまでの途中、松本楼のところで道路が左右に分かれます。ここが峠の公園で、見ると何やらレトロな電車があるじゃありませんか、どれどれ旅番組の主人公気分で近付くと、いらっしゃいませと裕福そうなおばさまがニコニコ迎えて下さいました。別に説明して欲しいわけじゃなかったのですが、待ってましたとばかりに伊香保電気軌道のゆえんから、どうしてこの車両がここにあるか、と細かに説明して下さいました。まことに有難うございました。
渋川市伊香保行政センター隣の峠の公園に設置された電車、後方は伊香保体育館

電車の内部は大正、昭和の匂いがする

■ 屈指の登山電車
 伊香保軌道線は前橋線は前橋駅前−渋川駅前間の前橋線、高崎駅前−渋川新町間の高崎線、渋川駅前−伊香保間の伊香保線の3路線がありました。1890年(明治23年)に前橋線が上毛馬車鉄道、1893年(明治26年)に高崎線が群馬馬車鉄道として開業しました。電気軌道に転換したのは1910年(明治43年)です。伊香保線は同年に木暮氏を中心に出資して伊香保電気軌道として開業、起点を前橋電気軌道の起点の渋川新町として接続しました。その後1927年(昭和2年)に東武鉄道が買収しました。3路線のうち最後まで残った伊香保線は、路面電車としてはスイッチバック式の待避線が多くあるなど屈指の登山電車でしたが、1956年(昭和31年)にバスに代替されて全廃されました。標高173mの渋川駅前から標高697mの伊香保への平均勾配41.8‰、最急勾配57.1‰、87か所の急カーブをクネクネと登り降りしたわけです。今考えてみても、昔の人はスゴイ!と感嘆します。

■ 道後と伊香保の違い
 そのおばさまは、「あなたがた、ラッキーねぇ、この電車の内部公開は第1、第3日曜日だけなんですよ〜」とのたまわり、「この前、道後温泉に行って来たら、いよてつという電車が走ってましたよ」と言ったら、「あ〜らそ〜なの〜、あたしもこの前行ってきたのよ〜、本館も、坊ちゃん列車も、カラクリ時計も良かったわねぇ〜」という話で盛り上がりました。多分渋川市役所から頼まれて説明員を、快く引き受けていらっしゃる奥様なのでしょう。その会話の途中、思い浮かんだのは、道後と伊香保の違いです。この日は1月6日日曜日、伊香保には人影チラホラ、それでも他の温泉地よりはマシでしょうが、道後は平日でも大賑わいでした。何が違うんだろう?ここがポイントです。お客様の年齢です。伊香保は爺婆、オバサンちらほら、道後はギャルいっぱい。

■ 全日本ろうあ連盟結成の地
 伊香保温泉の渋川市市有地に「全日本ろうあ連盟 結成の地記念碑」があります(右写真)。戦後の混乱が冷めやらぬ1947(昭和22)年5月25日、全国から「われらの組織」をという思いを胸にたぎらせた約二百名のろうあ者たちが伊香保温泉の木暮旅館に集結し、昼夜にわたる議論の末、ろうあ者の生活や権利の擁護を目的に、「ろうあ者による、ろうあ者のための、ろうあ者の組織」の立ち上げを決議したのだそうです。かくして、すべてのろうあ者が待ち望んでいた全日本ろうあ連盟が、ここ群馬県伊香保温泉の地で創立された、と記念碑には刻んであります。
 今はホテル木暮となりましたが、その第一駐車場にも、「全日本聾唖連盟 結成大会記念碑」「手話はいのち」の黒い石碑があります。

全日本ろうあ連盟結成地記念碑

ホテル木暮の露天風呂から見た窓に映る朝日

■ 廃墟の街と化しつつある伊香保温泉
 いまや日本全国、温泉地は宿や店が廃業ラッシュです。伊香保温泉も例外ではありません。伊香保観光ホテルは2007年に廃業、藍の宿もりた旅館、東栄館、でかいホテルの松屋、有明館、邦来館、石段街に面した一等地の村松旅館、石段街の最上部、温泉饅頭発祥の「勝月堂」の近くにあるいでゆの宿ホテル紅葉、伊香保神社直下にそびえる背の高い宿で、廃墟マニアの間では有名な建物です。
 しかも宿にとどまらず、スナックや射的の店なども廃業しています。石段から横の路地に足を踏み入れると廃業した店のオンパレード、悲しくなりますね。しかし人口が減っていますからこの先も廃墟化は進むでしょう。10年後の伊香保温泉はどうなっているのでしょうか。
 この温泉廃墟化は全国的な流れで、レジャーの中味が変わったことによりますから致し方ありません。右は取り壊し中の渋川市伊香保総合支所、以前の伊香保町役場です。左の大きな建物は伊東園ホテルズグループとなった「とどろき」で、伊香保にはグランドホテル、金太夫と3ホテルあります。大江戸温泉物語のホテルもあり、これらのホテルはいつも賑わっています。星野グループやおおるりも含めて時代の流れですね。

取り壊し中の伊香保総合支所、その左は群馬銀行、更に左は伊東園とどろき

■ 伊香保タウンバス
 伊香保温泉は坂道だらけで、しかもその勾配は半端ないので、石段歩きはともかくとして散策はキツイです。そこで便利なのが伊香保タウンバス、伊香保の町中を運行するコミュニティバスです。1号線(温泉街循環線)、2号線(中子・湯中子線)、3号線(伊香保温泉口線)、4号線(水沢・南原線)、水沢シャトルと5路線あります。
 連泊だったので、日中は日帰り温泉の「黄金の湯館」に行って過ごしました。65歳以上100円引きです。「黄金の湯館」はいわば伊香保温泉の取り付き、一番低いところにあるので、往きは下りですから歩いて行きますが、帰りは湯冷めしたくも無く、タウンバスを利用しました。1回料金100円です。1号線のルートは、文学館前 → 関所前 → 石段街口 → 八千代坂下 → 雷之塚  → かみなり坂  → 美術館前  → 小学校前 → 郵便局前  → 炭附街道  → 変電所前  → 梨木  → 梨木坂  → 見晴下(黄金の湯館)  → 梨木東  → 境沢下  → 境沢  → 見晴台温泉街 →  バスターミナル  → 御用邸跡  → 香湯  → 神社口  → 湯元通り  → 湯元 → 湯沢通り  → 榛名口 → 文学館前で一周25分です。

伊香保タウンバス

■ 焼肉ドラゴン
 「黄金の湯館」ではカラオケ無料、ゲーム場、マンガ、映画もあります。ここで『焼肉ドラゴン』を見ました。在日コリアン三世の鄭義信が、東京の新国立劇場10周年とソウルの芸術の殿堂20周年を記念し、両劇場によるコラボレーション作品の脚本を書き、2008年に両劇場で上演された後、2011年に日韓両国で再演されたそうです。2016年にもキャストを大幅に入れ替えて上演されました。韓国での上演タイトルは『焼肉ドラゴン 龍吉さんちのホルモン屋』だそうです。2018年に鄭義信の脚本・監督による映画版が公開されました。
 在日は貧乏か大金持ちの両極端という先入観がある韓国で、「在日が笑って普通に暮らしていた事を観客に伝えたい」と鄭義信は考えたそうです。大阪国際空港横の伊丹市中村地区をモデルとして、1970年前後を作品の舞台に、当時ヒットしていた『ALWAYS 三丁目の夕日』のアンチテーゼとする事を意識したとか。

『焼肉ドラゴン』当初の家族 右端が一家の大黒柱・アボジ金龍吉、左端はオモニ高英順

■ ドタバタ人情喜劇
 大阪万博の開発にともなう変化を題材に決め、「日本の共同体そのものが崩壊を始めた時代」と捉えて、万博の開発で消えていった空港そばの集落を舞台としました。在日コリアンの戦争体験や差別という重いテーマを背景としながらも、ドタバタした人情喜劇です。本来悲劇と呼ぶべきストーリーにも関わらずエンディングには大きな希望がある、と言われて、数々の賞を日韓両国で受賞しました。日本ではいまだに在日コリアンに対する差別意識が根強くあります。しかも日本人と言うのは「いじめ」の意識が根底にあり、これはどうしようもない日本民族の陰湿性です。海外の人から見て、これが日本人の一番イヤなところではないでしょうか。学校での「いじめ」は後を絶ちません。企業内でも、地域でも、いわゆる日本人社会ではどこでもあります。「村八分」なんてのが昔はありました。

■ ストーリー
 金龍吉は第二次世界大戦に従軍して左腕を失い、四・三事件で故郷の済州島を追われて来日した高英順と再婚、龍吉は長女・静花と次女・梨花、英順は三女・美花を連れ子としての結婚、二人は国有地を不法占拠した集落で焼肉店「焼肉ドラゴン」を開業し、やがて長男の時生が生まれました。1969年の日本、中学生となった時生は「僕はこんな町大嫌いだ!」と屋根の上で叫びます。夏になると国有地から立ち退くように一家は通知を受け、有名私立中学に通う時生はいじめにあって不登校となります。次女・梨花は大泉洋演じる李哲夫と結婚しましたが、哲夫が働かないこともあって梨花は立腹し、哲夫の幼馴染である姉の静花をまだ好きなのではないかと責めます。静花はびっこを引いていて、その原因は哲夫にありました。梨花を気にした静花は尹大樹と付き合って一度は婚約します。しかし哲夫は梨花が危惧する通り静花が好きでしたが、静花に拒まれます。梨花は常連客の呉日白と関係を持つようになって行きました。いじめが続いて時生は失語症となり、三女の美花は勤め先のクラブの支配人の長谷川と不倫関係にあります。冬になり哲男は静花に一緒に北朝鮮へ帰国事業で移住しようと激しく迫り、静花もこれに応じます。留年した時生に対してそれでも学校に通うよう龍吉は説得しますが、時生は川に懸かる橋から飛び降り自殺してしまいます。1970年になり、妊娠した美花と結婚するため長谷川は妻と離婚しました。土地の収容に訪れた公務員に、龍吉はこの土地は自分が買ったものだと主張し、「戦争でなくした腕を帰せ」、「息子を帰せ」と叫び、わめきました。1971年春、ついに店は取り壊されることになりました。哲夫は帰国事業で二度と再会できなくなる未来を暗示するように記念写真をしつこく撮り、梨花は呉日白と韓国へ移住、三女の美花は長谷川と日本でスナックを経営して一家は離散する破目となりました。龍吉と英順がリヤカーに荷物を載せて去って行く背中に、桜の花びらが降って来ます...

■ 両親役の熱演が凄い
第43回紀伊國屋演劇賞で個人賞、第16回読売演劇大賞で大賞・最優秀作品賞を含む4冠に輝くなど、2008年の演劇賞を総なめにした舞台「焼肉ドラゴン」。演出を手がけた鄭義信が監督として初めてメガホンをとって、映画:2018年6月22日公開 公式サイト
両親役の熱演が凄い。お父ちゃんが娘の結婚を認めるときの自身の身の上話のシーンが特に良かったですね・・・「たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる……」それが龍吉のいつもの口癖でした。
  李哲男(梨花→静花の夫) - 大泉洋
金龍吉(父親) - キム・サンホ
高英順(母親) - イ・ジョンウン
金静花(長女) - 真木よう子
金梨花(次女) - 井上真央
金美花(三女) - 桜庭ななみ
金時生(長男) - 大江晋平
長谷川豊(美花の夫) - 大谷亮平
尹大樹(静花の元婚約者)- ハン・ドンギュ
呉日白(梨花の夫)- イム・ヒチョル

一家離散の日 飛行機に目をやる家族

■ 大坂なおみ全豪OP優勝、GS連続制覇で日本人初の世界ランク1位も確定
 テニスの全豪オープン女子シングルス決勝が2019年1月26日、オーストラリア・メルボルンで行われ、世界ランキング4位で第4シードの大坂なおみ(21=日清食品)が、第8シードのペトラ・クビトバ(28=チェコ)と対戦し、7―6、5―7、6―4で勝利し、昨年の全米に続くグランドスラム2大会連続優勝を果たしました。1月28日付けの世界ランキングで、日本人で初めてシングルス1位に輝くことも決まりました。優勝賞金は410万豪ドル(約3億2,000万円)、スゴイですね。
 驚異的な粘りを発揮したクビトバでしたが、あと一歩、及びませんでした。2016年12月に強盗に襲われ、利き手の左手首に重傷を負い、選手生命の危機に立たされました。コート上で行われたインタビューでは、大坂をたたえる一方で、ファンに向かい「私を信じてくれて、私がまたラケットを持てるかわからなかったときも信じてくれて…」と話すと、感極まり涙...「ファンのみなさんにも感謝します」と述べると、観衆は総立ちとなり、クビトバに割れんばかりの拍手を送りました。
 昨年の「全米オープン」決勝で、セリーナ・ウィリアムズが審判の判定にクレームをつけ、優勝した大坂なおみが涙ながらに優勝インタビューでコメントした言葉に、テニスファンが感動して、なおみファンが世界中で激増する結果になりました。今回の全豪オープンでは、地元オーストラリアの観客たちもナオミコールで後押しして、一気に女子テニスのなおみ時代到来を感じさせました。これが日本人選手ですから、信じられません。快進撃は、まだまだ止まらないでしょう。

■ 長野が広島で大歓迎、巨人ファン辞めて鯉党へ?
 球界の“民族大移動”が起こりそうな雲行きだそうです。何の話?巨人にFA移籍した丸佳浩外野手(29)の人的補償により、長野久義外野手(34)が広島入りしました。気配り上手の長野選手が来てくれたことで、新井ロスに肩落していた広島ファンは“長野特需”で大賑わい、広島市の飲食店店主が「長野さんは単身赴任じゃろうか、ウチの店に来てくれたらうれしいのう」と笑みを浮かべ、タクシーに乗り込めば「長野選手は運転手の間でも評判がええけえ、みんな喜んどりますわ」と運転手が話しかけてくるなど、広島では長野移籍大歓迎ムードに包まれホクホク顔、もうすっかり丸は忘れたようだ、とのことです。一方、巨人球団にはいまだに長野放出に抗議する電話がかかる有様で、もうジャイアンツはやめてカープを応援するという電話にフロントは顔面蒼白!巨人関係者は青ざめた表情で、「チョーノのファンは女性も多いけれど中年男性層がコア層ですから、そうした人たちは丸にはなびかず、長野に未練があるみたい」と、ファン流出を懸念しているそうです。内海の西武移籍とともに、いわゆるG党が、根っからの生え抜き選手を手放す球団の姿勢に失望しているようです。これは巨人−広島戦、目が離せませんね。
(2019年1月27日)


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