■ こまちの運行停止 この日は東北新幹線こまちが奥羽本線内の人身事故で上り列車が止まり大騒ぎ、筆者は下りのこまち21号の指定席を予約していましたが、東京駅の窓口で聞いたら、「こまちを連結しないではやぶさだけで運行したりしてますが、こまち21号は大丈夫みたいです」とのこと。折り返しこまち21号となる車両から疲れた表情で降りてくる乗客たちは精算所へ誘導されていました。どうやら秋田6時8分発東京9時47分着のこまち6号が、東京駅12時4分着はやぶさ12号と連結して着いたみたいでした。2時間17分遅れ、2時間以上遅れれば特急料金全額払い戻しです。やれやれ、この日の秋田の人は大変でした。 ■ 伊香保への交通 2019年の年始は3日間伊香保に滞在し、湯治のつもりが腰が痛くなりました。伊香保には毎月行っているのに本格的に紹介したことがありませんでした。今更ながらですが採り上げます。 電車で行くと大宮まで電車で出て新幹線に乗り換え、高崎から上越線に乗り換えて渋川へ行き、バスで伊香保へという行程で、時間もお金もかかります。新宿バスタからの直通バスもあります。やはり車で行くのが一番です。一般的には関越自動車道渋川伊香保ICで降りて、渋川市街から明保野交差点を通り県道33号線を走ってグイグイ上り、ガラス工芸博物館、上州物産館、グリーン牧場、伊香保カントリークラブと通って伊香保ビジターセンター前と言うのが普通でしょう。しかし筆者は駒寄パーキングのスマートICで降りて、野田宿ファーマーズマーケットで買い物、これは欠かせません。実に楽しい買い物場所なのです。その後上野原の交差点を通り、水沢観音に向かいます。途中、おもちゃと人形自動車博物館とか、水沢うどんの店が軒を連ねています。水沢観音は桜の名所、ここを過ぎると渋川市の総合公園見晴らし展望所があり、後ろに水沢山と台湾のオレンジ色の寺院、前方には赤城山と渋川市街の絶景が展望できます。ここを過ぎると伊香保ビジターセンター前交差点で33号線に合流です。食の駅や竹久夢二記念館、湯の花饅頭の清芳亭、伊香保グランドホテルと日帰り温泉黄金の湯館があります。ここから左の道を登れば伊香保ロープウェーやバスターミナル、伊香保神社です。真っ直ぐ行けば伊香保の本通り、峠の公園、交番があり、石段下ロータリーバス停から徳富蘆花記念文学館です。 ■ 伊香保の紅葉 193『県民の日』(2016年11月19日)で、伊香保に紅葉を見に行ってきたことを書きました。もちろん黄金色の温泉を楽しむのが目的で、我が家から100km、高速を使えば1時間半で行けますから、本格的温泉の中では一番近いのが毎月行く理由です。
■ 群馬県の名湯の泉質 伊香保温泉には「黄金の湯」と「白銀の湯」というふたつの源泉があります。この両方から引き湯しているのはホテル松本楼、和心の宿オーモリとホテル天坊です。伊香保の湯はあまり癖が無く、「黄金の湯」はもともとは無色透明ですが、鉄分を含む硫酸塩泉なので、空気に触れて茶褐色になります。湯元は河鹿橋の上の高いところにあり、ここには露天風呂があります。ここから引いた湯は石段と共に下に向かい、小満口(こまぐち、源泉分岐口)から各旅館が引き湯しています。タオルが黄色くなるので、黄色いタオルを持っていくことにしています。pH値は6.4ですから弱酸性、しかし肌には特に刺激はありません。「白銀の湯」は、平成になってから開発された源泉で、正式には西沢の湯と呼ばれます。メタけい酸単純泉で、pHは6.4〜7、含有成分が微量なので無色透明無味無臭の肌にやさしい湯です。一言で言えば、沸かし湯と違わないじゃん、という感じです。 群馬県の温泉では、泉質から言えば草津温泉や万座温泉、四万温泉の湯のほうが断然良いけれど、ちょっとアクセスに時間が掛かるのが難点です。 草津白根山山麓、嬬恋村の万座温泉は、標高1,800mに位置し、硫黄成分含有量日本一の酸性硫黄泉(硫化水素泉)で、pHは2ぐらい、強い酸性でしかも白濁した湯で、もっとも好きな温泉の一つです。ましてや標高が高いので、まさに「天空の湯」、下界を見下ろしながらの露天風呂は最高です。 草津温泉は、豊富な湯量で、濁っていませんが、pH2弱、かなり強い酸性湯です。入って肌がピリリとする感があります。秋田・玉川温泉のpH1の強烈さにはかなわないとしても、この温泉の滅菌効果は定評があります。ただアトピーの人には向きません。 中之条町の四万温泉は、草津から尾根ひとつ隣ですが、ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉でpH7.7の弱アルカリ性、肌に優しいので強烈な酸性湯の草津温泉の上がり湯と昔から言われています。草津で荒れた肌を四万で癒すというわけです。国民保養温泉地第一号に選ばれたのはこういう理由です。 ■ 伊香保石段街
■ 伊香保電気軌道
■ 屈指の登山電車 伊香保軌道線は前橋線は前橋駅前−渋川駅前間の前橋線、高崎駅前−渋川新町間の高崎線、渋川駅前−伊香保間の伊香保線の3路線がありました。1890年(明治23年)に前橋線が上毛馬車鉄道、1893年(明治26年)に高崎線が群馬馬車鉄道として開業しました。電気軌道に転換したのは1910年(明治43年)です。伊香保線は同年に木暮氏を中心に出資して伊香保電気軌道として開業、起点を前橋電気軌道の起点の渋川新町として接続しました。その後1927年(昭和2年)に東武鉄道が買収しました。3路線のうち最後まで残った伊香保線は、路面電車としてはスイッチバック式の待避線が多くあるなど屈指の登山電車でしたが、1956年(昭和31年)にバスに代替されて全廃されました。標高173mの渋川駅前から標高697mの伊香保への平均勾配41.8‰、最急勾配57.1‰、87か所の急カーブをクネクネと登り降りしたわけです。今考えてみても、昔の人はスゴイ!と感嘆します。 ■ 道後と伊香保の違い そのおばさまは、「あなたがた、ラッキーねぇ、この電車の内部公開は第1、第3日曜日だけなんですよ〜」とのたまわり、「この前、道後温泉に行って来たら、いよてつという電車が走ってましたよ」と言ったら、「あ〜らそ〜なの〜、あたしもこの前行ってきたのよ〜、本館も、坊ちゃん列車も、カラクリ時計も良かったわねぇ〜」という話で盛り上がりました。多分渋川市役所から頼まれて説明員を、快く引き受けていらっしゃる奥様なのでしょう。その会話の途中、思い浮かんだのは、道後と伊香保の違いです。この日は1月6日日曜日、伊香保には人影チラホラ、それでも他の温泉地よりはマシでしょうが、道後は平日でも大賑わいでした。何が違うんだろう?ここがポイントです。お客様の年齢です。伊香保は爺婆、オバサンちらほら、道後はギャルいっぱい。 ■ 全日本ろうあ連盟結成の地
■ 廃墟の街と化しつつある伊香保温泉
■ 伊香保タウンバス
■ 焼肉ドラゴン
■ ドタバタ人情喜劇 大阪万博の開発にともなう変化を題材に決め、「日本の共同体そのものが崩壊を始めた時代」と捉えて、万博の開発で消えていった空港そばの集落を舞台としました。在日コリアンの戦争体験や差別という重いテーマを背景としながらも、ドタバタした人情喜劇です。本来悲劇と呼ぶべきストーリーにも関わらずエンディングには大きな希望がある、と言われて、数々の賞を日韓両国で受賞しました。日本ではいまだに在日コリアンに対する差別意識が根強くあります。しかも日本人と言うのは「いじめ」の意識が根底にあり、これはどうしようもない日本民族の陰湿性です。海外の人から見て、これが日本人の一番イヤなところではないでしょうか。学校での「いじめ」は後を絶ちません。企業内でも、地域でも、いわゆる日本人社会ではどこでもあります。「村八分」なんてのが昔はありました。 ■ ストーリー 金龍吉は第二次世界大戦に従軍して左腕を失い、四・三事件で故郷の済州島を追われて来日した高英順と再婚、龍吉は長女・静花と次女・梨花、英順は三女・美花を連れ子としての結婚、二人は国有地を不法占拠した集落で焼肉店「焼肉ドラゴン」を開業し、やがて長男の時生が生まれました。1969年の日本、中学生となった時生は「僕はこんな町大嫌いだ!」と屋根の上で叫びます。夏になると国有地から立ち退くように一家は通知を受け、有名私立中学に通う時生はいじめにあって不登校となります。次女・梨花は大泉洋演じる李哲夫と結婚しましたが、哲夫が働かないこともあって梨花は立腹し、哲夫の幼馴染である姉の静花をまだ好きなのではないかと責めます。静花はびっこを引いていて、その原因は哲夫にありました。梨花を気にした静花は尹大樹と付き合って一度は婚約します。しかし哲夫は梨花が危惧する通り静花が好きでしたが、静花に拒まれます。梨花は常連客の呉日白と関係を持つようになって行きました。いじめが続いて時生は失語症となり、三女の美花は勤め先のクラブの支配人の長谷川と不倫関係にあります。冬になり哲男は静花に一緒に北朝鮮へ帰国事業で移住しようと激しく迫り、静花もこれに応じます。留年した時生に対してそれでも学校に通うよう龍吉は説得しますが、時生は川に懸かる橋から飛び降り自殺してしまいます。1970年になり、妊娠した美花と結婚するため長谷川は妻と離婚しました。土地の収容に訪れた公務員に、龍吉はこの土地は自分が買ったものだと主張し、「戦争でなくした腕を帰せ」、「息子を帰せ」と叫び、わめきました。1971年春、ついに店は取り壊されることになりました。哲夫は帰国事業で二度と再会できなくなる未来を暗示するように記念写真をしつこく撮り、梨花は呉日白と韓国へ移住、三女の美花は長谷川と日本でスナックを経営して一家は離散する破目となりました。龍吉と英順がリヤカーに荷物を載せて去って行く背中に、桜の花びらが降って来ます... ■ 両親役の熱演が凄い
■ 大坂なおみ全豪OP優勝、GS連続制覇で日本人初の世界ランク1位も確定 テニスの全豪オープン女子シングルス決勝が2019年1月26日、オーストラリア・メルボルンで行われ、世界ランキング4位で第4シードの大坂なおみ(21=日清食品)が、第8シードのペトラ・クビトバ(28=チェコ)と対戦し、7―6、5―7、6―4で勝利し、昨年の全米に続くグランドスラム2大会連続優勝を果たしました。1月28日付けの世界ランキングで、日本人で初めてシングルス1位に輝くことも決まりました。優勝賞金は410万豪ドル(約3億2,000万円)、スゴイですね。 驚異的な粘りを発揮したクビトバでしたが、あと一歩、及びませんでした。2016年12月に強盗に襲われ、利き手の左手首に重傷を負い、選手生命の危機に立たされました。コート上で行われたインタビューでは、大坂をたたえる一方で、ファンに向かい「私を信じてくれて、私がまたラケットを持てるかわからなかったときも信じてくれて…」と話すと、感極まり涙...「ファンのみなさんにも感謝します」と述べると、観衆は総立ちとなり、クビトバに割れんばかりの拍手を送りました。 昨年の「全米オープン」決勝で、セリーナ・ウィリアムズが審判の判定にクレームをつけ、優勝した大坂なおみが涙ながらに優勝インタビューでコメントした言葉に、テニスファンが感動して、なおみファンが世界中で激増する結果になりました。今回の全豪オープンでは、地元オーストラリアの観客たちもナオミコールで後押しして、一気に女子テニスのなおみ時代到来を感じさせました。これが日本人選手ですから、信じられません。快進撃は、まだまだ止まらないでしょう。 ■ 長野が広島で大歓迎、巨人ファン辞めて鯉党へ? 球界の“民族大移動”が起こりそうな雲行きだそうです。何の話?巨人にFA移籍した丸佳浩外野手(29)の人的補償により、長野久義外野手(34)が広島入りしました。気配り上手の長野選手が来てくれたことで、新井ロスに肩落していた広島ファンは“長野特需”で大賑わい、広島市の飲食店店主が「長野さんは単身赴任じゃろうか、ウチの店に来てくれたらうれしいのう」と笑みを浮かべ、タクシーに乗り込めば「長野選手は運転手の間でも評判がええけえ、みんな喜んどりますわ」と運転手が話しかけてくるなど、広島では長野移籍大歓迎ムードに包まれホクホク顔、もうすっかり丸は忘れたようだ、とのことです。一方、巨人球団にはいまだに長野放出に抗議する電話がかかる有様で、もうジャイアンツはやめてカープを応援するという電話にフロントは顔面蒼白!巨人関係者は青ざめた表情で、「チョーノのファンは女性も多いけれど中年男性層がコア層ですから、そうした人たちは丸にはなびかず、長野に未練があるみたい」と、ファン流出を懸念しているそうです。内海の西武移籍とともに、いわゆるG党が、根っからの生え抜き選手を手放す球団の姿勢に失望しているようです。これは巨人−広島戦、目が離せませんね。 (2019年1月27日) |