159 健康と医療
2016年3月23日が彼岸明けで、この日は「世界気象デー」でもありました。世界気象機関(WMO)は、1950年(昭和25年)3月23日に世界気象機関条約が発効したことを記念してこの日を世界気象デーとし、毎年キャンペーンテーマを設けて気象知識の普及や国際的な気象業務への理解の促進に努めています。今年のキャンペーンテーマは、「未来を動かす―天気・気候・水」です。気象庁のページ(PDF)をご覧下さい。 ■ 人類喫緊の課題は地球温暖化対策
■ 桜の開花の途端花冷えで、お花見は長く楽しめそう
■ お花見延期
■ 国民健康・栄養調査 高齢化の進展や疾病構造の変化、医療費の増大などを背景に、国民の健康の増進は国家的・社会的な課題となっています。2014年11月に実施された「国民健康・栄養調査」の結果が、2015年12月に厚生労働省から公表されました。この調査の内容を参考に国民の健康について考えてみましょう。 【調査結果のポイント】(厚生労働省HPより)
生活習慣病を予防し、健康を保つには、定期的な運動が欠かせません。「運動習慣のある者の割合」は、男性31.2%、女性25.1%となっています。「健康日本21(第2次)」では運動習慣者の割合の増加を目指しており、その目標値は以下の通りです。なお、「運動習慣のある者」とは、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者をいいます。 20〜64歳・・・男性:36% 女性:33% 65歳以上・・・男性:58% 女性:48% 【喫煙・飲酒と睡眠時間】 受動喫煙に対する意識の高まりなどにより、喫煙者を取り巻く状況は厳しくなっておりますが、「現在習慣的に喫煙している者の割合」は19.6%、男女別にみると、男性32.2%、女性8.5%となっています。「健康日本21(第2次)」では成人の喫煙率の減少を目指しており、その目標値を12%としています。 飲酒の状況をみてみると、「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合」(男性:毎日2合以上/女性:毎日1合以上など)は、男性15.8%、女性8.8%となっています。酒は百薬の長ともいわれますが、もちろん飲み過ぎはよくありません。「健康日本21(第2次)」の目標値は、男性13%、女性6.4%となっています。 睡眠の状況をみてみると、1日の平均睡眠時間は、男女とも「6時間以上7時間未満」と回答した者の割合が最も高く、男性34.4%、女性33.9%となっています。一方で、「ここ1ヶ月間、睡眠で休養が充分にとれていない者の割合」は20.0%となっています。 健康を維持し、その増進を図るには、「定期的な運動・禁煙・節酒・良質な睡眠」を心がけるなど、適切な生活習慣を身につける必要があります。生涯を通じてQOL(生活の質)を保ち、充実した生活を営むためにも、健康に対する意識を高く持ちたいものです。 ■ 進むがん対策 がんは国民病といわれています。生涯のうち約2人に1人ががんにかかると推計されています。筆者はAflacのがん保険にもう25年ぐらい加入しています。こんな高率で、がん保険は成り立つものでしょうか?実は実際にがんになったら、思ったほど給付が無かった、改めて保険の約款を見たら、いろいろな制約条項があって、だまされたと怒る人もいるそうです。筆者はがん家系ではないので、よほど高齢にならなければがんにはならないでしょうが、保険ですから、適用にならなくて良かったと思うことにします。 2015年12月、厚生労働省から「がん対策加速化プラン」が公表されました。このプランの3つの柱は「がんの予防」、「がんの治療・研究」、「がんとの共生」です。 「がんの予防」では、がん検診やたばこ対策などが挙げられています。がんの早期発見や適切な治療にはがん検診が欠かせませんが、我が国のがん検診の受診率は高いとはいえない状態です。2013年国民生活基礎調査によると、胃がん39.6%、肺がん42.3%、大腸がん37.9%などとなっており、受診率の向上を目指して様々な対策が行われています。たばこ対策では、喫煙率を下げる取り組みとともに、受動喫煙対策が進められており、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、受動喫煙対策の強化が図られています。 「がんとの共生」では、就労支援や緩和ケアなどが挙げられています。働く世代のがん患者にとっては、がんになっても安心して働き暮らせる社会が望ましく、がんになっても仕事を失わないよう、がん患者の仕事と治療の両立支援や、就職支援への取組が進められています。緩和ケアでは、入院患者のみならず、外来患者に対する緩和ケアを充実するための対策が挙げられており、がん患者が住み慣れた自宅や地域で安心して療養できる体制づくりなどが掲げられています。 ■ 岩手県からの提言
■ きな臭くなってきた政治・経済情勢その2 前回、消費税増税先延ばし論と衆参同時選挙が巷でささやかれていることについて触れました。筆者は増税実施〜財政改革推進論者だと思われた方がいらっしゃると思うので、少し詳しく解説します。誰しも増税を望まないはずで、それは筆者も同じです。財政改革は重要ですが、かといって引き締め緊縮ばかりだと縮小均衡し、借金を返す資源ができません。「失われた20年」は適切な経済対策にカネが使われなかったことが、日本ただ一人置いてけぼりになった原因です。デフレが続くと、人々のマインドが縮小し、個人消費が落ち込みます。結果が少子高齢化です。したがってアベノミクスは方向的には正しいのです。安部首相の経済対策は支持しますが、安保政策は支持しません。日本は経済で世界貢献する国でよいのです。前回「米国の大統領が誰になっても、日本よりは中国を大事にすると思われる」と書きましたが、これは世界の趨勢です。波に逆らって転覆するのは、船の舵取りが悪いからです。過去の歴史に習いましょう。 ■ アサが来た最終章 終わりますね。NHK朝ドラは近年大人気ですが、このドラマは本当に楽しかったと思います。当たり前のことですが、おじいちゃんが死に、おばあちゃんが死に、子供が生まれ、成長して親になり、活躍して、孫が生まれ、若かった人が年取って、老いて、また死を迎える、「いい人生だったな」と言って死んでいく、こうした輪廻が当たり前に繰り返されます。どんなときにも、どんなところでも朝が来るのです。いまこういうドラマが支持されるのは、こうした輪廻が当たり前でなくなったからです。当たり前が当たり前でなくなった社会・・・私たちがなすべきことはたくさんありますね。 (2016年3月29日) |