69 絶滅危惧種
昨週末は雫石〜盛岡〜仙台ツアーでした。大学の同窓会総会の最中に少年野球の試合の途中経過がスマホに入ってきます。便利な世の中になったものです。2試合とも勝利とのこと、ヨシヨシ。血圧は下がってきましたが右足親指の付け根は再び腫れて痛くなってきました。酒を控えないとダメですね。痛みとの天秤で考えれば、酒を抑える、そのためには機会を減らすしかありません。 ■ 津波の特性を理解しました 今回はツアーの最後に、仙台からちょっと足を延ばして、松島海岸から奥松島、石巻を回ってみようと思い立ちました。つぶやき344『地獄に仏』(2009年8月16日)で回ったところです。東日本大震災前でした。やはり復興はまだまだでした。被害の大きかった多賀城や塩釜に比べ、松島は地形的に多数の島が波を打ち消してくれました。宮戸島は防波堤になったために太平洋側は被害甚大でしたが、2009年8月に宿泊した宿は西側の松島湾側だったので被害は少なかったようですが、養殖いかだは・・・。宮戸島の他に平戸島、浦戸島が波を被り、津波は北西の松島海岸ではなく、西方向に向かいました。筆者の大学後輩の実家は、波が向かった東塩釜の海岸近くなのでてっきり波にさらわれただろうと思ったら大丈夫だったそうです。ところが我が弟が当時勤務していた銀行の本塩釜支店は2階まで波が突き抜けて、ATMはじめ什器も根こそぎ流失しました。JR仙石線本塩釜駅の線路は2階にあるのですが、それもメチャメチャにやられました。東塩釜は>>>の形で海に突き出ていて、>の先に ̄L(逆S)の形の防波堤があります。その防波堤も波に対しては>の形です。すると波は防波堤の突端で左右に分かれます。右への波は<の形の島にぶち当たって松島湾側に戻され、後から来た波とぶつかって相殺されます。実に津波に対しては結果的に良い形でした。ところが左に向かった波は、真西へ向かい、そこには<の形、それも槍の穂先のように鋭い入り江にイオン塩釜店とJR本塩釜駅があります。したがって波は入り江の奥に向かうにしたがって波高が増し、2階をさらう高さになったわけです。また南西側にも槍の穂先の入り江があり、それが多賀城でした。津波の特性が良くわかりました。岩手県宮古市の「万里の長城」と言われた、田老の防波堤でも同じような経験が得られました。 ■ 石巻・日和山から見た風景 東松島市から石巻市にかけては傷跡がいたるところで目に付きます。特に奥松島〜野蒜海岸、自衛隊松島基地そして石巻港のほうは、島も無く、モロに津波に直撃されました。今でも至る所、土木工事中です。
■ 妥協する公明党 東京新聞2014年6月27日朝刊によりますと、公明党は「集団的自衛権」を条件付きで認める方向になったそうです。記事の内容を転載しますと・・・
■ 踏み出せば戦争をする国になる ここまでズバリと書くというのは、東京新聞として余程腹に据えかねたということでしょう。ただ、最後はこうなるというのは予想していました。支持母体の創価学会は「集団的自衛権容認反対」を唱えていました。しかし公明党は創価学会に逆らってまで連立維持を優先したいワケがあります。かつて公明党は自民党に逆らって、完膚なきまでに叩きのめされた経験があり、自民党に逆らう怖さが肌身に沁みているのです。トラウマです。したがって、最後は絶対に折れると思っていました。 公明党立党の基本は平和を守ることだそうですから、本当ならば「丁寧な議論」など不要で、問答無用で専守防衛に徹するべきです。憲法9条の戦争の放棄規定は、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とうたっています。しかし他国から攻撃されても無防備で殺されるままになっている、となると国が滅びますから、攻撃されたら防衛のため反撃する、こちらから攻撃することはしない、すなわち専守防衛のための自衛隊は許されるだろうというのが従来の概念でした。専守防衛、すなわち自衛なので、この組織は武力装置ではあるが、軍隊ではないというのが自衛隊についての解釈です。しかし、他国のために戦争をするとなれば、言葉をどうもじっても「自衛」とは言えません。そこで、「集団的自衛権」などという言葉を作って、仲間内の国は自衛の範囲だ、と言い出したわけです。今のところ、仲間内とは米国のことですが、反中国の意味でフィリピンや、インドネシア、ベトナムも仲間内だ、などと将来の内閣が言い出したら、憲法9条があるのに戦争をする国になってしまうのです。 ■ 自衛隊は有難い
■ タカ派も懸念する事態
■ 玉澤「俺は単純なタカじゃない」 玉澤氏は安倍首相と同じ町村派に属し、イラクに派遣される自衛隊出発式で「皇国の興廃この一戦にあり」と叫んで物議を醸したこともある人です。ところが、集団的自衛権の行使容認に異を唱え、靖国参拝や首相側近らの歴史認識も厳しく批判しているのです。ある記者が意見を聞きに言ったら、「俺はタカだ、タカだと言われているが、単純なタカじゃない」と言われたそうです。「憲法解釈は権力者が変えるべきものじゃない。そもそも成文憲法に書いてある以上のことをやるのは独裁国家と同じ」。玉澤氏は9条を改正して自衛隊の存在を明記し、そのうえで集団的自衛権を最低限だけ認めるべきだとの立場です。一見、安倍政権の方向と同じようですが、「俺は戦争を知っている。ここが違うんだ」と断言します。タカ派だからこそ、「内閣の決議で行使容認」などという姑息な手段ではなく、堂々と憲法に手をつけるべきだと言っているのでしょう。
■ 徴兵制へと突き進む? 10年前であれば、安倍首相のような考えは右翼の極少数派でした。それが今では異を唱える人が居なくなりつつあります。内閣と言っても、安倍首相の両隣は谷垣禎一と麻生太郎、かつての宏池会です。公明党との協議には高村正彦自民党副総裁を当て、いわゆるソフトイメージで、安倍自身のタカのツメを隠しています。硬骨の士は戦争反対で、軟弱な学者肌の人間が防衛のために軍事力の整備を唱える、自らは前線にも立てないくせに、兵士を楯にして、「行け〜〜〜!」と絶叫する、死ぬのは末端の兵士ですから、集団的自衛隊に志望する人間は間違いなく減ります。すると徴兵制の議論が出てくるでしょうか?そこまで行ったらオシマイですから、戦前のような憲兵や警察組織が機能しなければ、抵抗できるかもしれません。母に良く言われました。「強い人間は他人をいじめない。弱いから恐怖心から集団でいじめる。強い人間になりなさい」 そもそも公明党に期待するなんてハナからムリでした。野党でも自民党以上に右翼的な政党があります。期待できるのは自民党のリベラル派だけです。だけど、小泉を熱狂的に支持した日本国民の有様を見ましたから、もはや日本の右傾化は防ぎようが無いかもしれません。ただし、内閣の考え方で定めたものは、また内閣の決議で覆せます。私達有権者は、しっかりとこれを認識しなければなりません。 ■ 東京都議会のヤジ 東京都議会でみんなの党塩村文夏議員の質問に対するヤジ問題で、批判が巻き起こったにもかかわらず、それは自分ですと名乗り出る人がいませんでした。自民党は議員総会を開き、その結果、鈴木章浩議員(51)が「早く結婚したほうが良いんじゃないか」と発言したのは自分です、と名乗り出ました。ただ「自分が産めよ」とか「産めないのか?」は自分ではない、と言っています。この鈴木都議、事前のテレビ取材に対し、明確に否定していて、「こんなヤジを飛ばした議員は辞職に値しますか?」と問われて、「そう思います」と言っていたのに、議員辞職はしないし、自民党から会派離脱して、一人で「都議会再生」という会派を立ち上げました。どうせなら「都議会ひとり」という名称にしたほうがもっと面白かったんじゃないですか? いったい鈴木章浩議員の支持者たちはどう考えているのでしょう?あえて弁護的な言い方をすれば、「早く結婚したほうが良いんじゃないか」というのは、「あなたは美しいのだから」というアタマを付ければ、文脈は繋がります。本人はもしかすると悪意を持っていなかったのかもしれません。しかし、「自分が産めよ」とか「産めないのか?」はいくらなんでも酷すぎる、それは自分ではない、だから名乗り出なかったのかもしれません。ところが騒ぎが大きくなって、一連のヤジのきっかけとなった自分が名乗り出るしかないと思ったのでしょう。ただし、結婚は男がアピールして女の気を引いて、結婚して頂くものです。どんな動物でもこれは共通しています。選択権は女にあるのです。だから、女に対して「早く結婚したほうが良いんじゃないか」というのは根本的に間違っています。男がだらしないから結婚しない男女が増えているのです。 日本の議会でのヤジはいつも思いますが、ヒドイものが多いですね。議員の品格を疑うし、情けない。今回は海外でも問題になり、日本人の人権意識やセクハラに対して世界中に悪い情報が流れました。東京オリンピックを控えた都議会がこの有様、「思いやり」って何だったんでしょう? 「最後は金目でしょ?」でお詫び行脚の石原伸晃大臣が自民党東京都連の会長です。皆様も気付いていると思いますが、この発言は本音です。 ■ FIFAワールドカップ 終わりましたね。選手たちは頑張りました。誰も責められません。ザッケローニ監督だって、攻撃的なサッカーを植えつけようと努力しました。しかし、横パスをつないでジワジワ攻め上がり、ゴール前への鋭いパスから得点しようとしても、守りの壁がなかなか崩せず、一瞬にしてロングパス〜逆襲〜ゴールというパターンで失点する、攻撃的サッカーの反面の弱点を突かれました。パスミスも多く、日本サッカーはまだまだだなぁと実感させられました。スポーツ好きの筆者はもちろんサッカーも好きです。でもこれまでほとんどワールドカップには触れませんでした。それはこういう結果になるのでは?と思っていたからです。FIFAの順位というのはきちんとワケがあるのです。しかし400億円払って、全試合を中継するということで、毎朝やってますが、筆者はダイジェストしか見ないけれど、スポーツにカネ使って大騒ぎしているほうが平和です。 ■ ルーズヴェルト・ゲーム最終回 TBS系連続ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」が終わりました。最終回の平均視聴率は17.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったそうです。社会人野球のドラマだったので、楽しみに見ていました。中堅のメーカーに中途採用された主人公が倒産寸前の会社を守り抜くため、奇跡の大逆転を目指して闘う姿が、いわゆる熱血モノで、ちょっと古臭くて、共感しました。主演の唐沢寿明が演ずる主人公の細川社長は中途採用の冷徹な一匹狼で、青島会長(山崎努)に経営を託されました。会社を窮地から救うため、コストカットで名門野球部を廃部にしようとします。臨時株主総会でのイツワ電器との経営統合を巡る採決は、会社を裏切るのではないかと思われていた笹井常務(江口洋介)が実はその振りをしてイツワ電器の内情を探り、こんな会社とは組めないと宣言したことで、逆転否決され、青島製作所は東洋カメラのコンペでの勝利に賭けます。細川は開発部長の神山(山本亨)にコンペのギリギリまで諦めずにイメージセンサーの開発を進めるよう頼みました。神山は技術者らしく安請け合いはしませんでしたが、部下と共に連日連夜残業を繰り返し、なんとかモノになりました。細川はその新型イメージセンサーを見て勝利を確信します。明らかにイツワ電器の製品よりも質が良く、品質重視の東洋カメラのニーズに合致していたのです。そしてふと、細川は傍らに置いてあった小型のイメージセンサーに気付きます。試作品としてサイズダウンしたイメージセンサーで、今回の副産物として作られた物で商品化の計画はないと神山部長は言います。しかし細川は神山に「これ、スマホ用カメラに使えないか?」誰もが気づかなかった斬新なアイディアに開発部の人間も笹井常務も驚きます。そしてこちらはジャパニクスに売り込む事が決まりました。 ■ 圧巻の香川照之の顔芸 交渉の末、東洋カメラの新商品には青島製作所のイメージセンサーが採用されました。直前まで採用が濃厚だったイツワ電器は社長の坂東(立川談春)が東洋カメラに泣きつきますが、青島製作所の商品との格差を見せつけられ、けんもほろろに追い返されます。
■ 最後に大逆転8対7 こうして急激な増産が決まった青島製作所は、白水銀行に提出したリストラ計画を一旦白紙に戻します。細川は野球部の部室を訪れ、イツワ戦に向けて野球部員にも試合に勝つよう激励します。一度は敗れたイツワ電器に、企業競争でも野球でも、大逆転を目指して頑張ろうと訴えます。そんな社長の姿に、一度は辞めてイツワ電器に移ろうとしていた野球部員も翻意します。
ルーズヴェルトゲームという言葉は、アメリカ合衆国大統領フランクリン・ルーズヴェルトの言葉が元になっています。野球好きのルーズヴェルト大統領は、かつてこう言いました。「野球で一番面白いゲームスコアは8対7だ」。お互いに点の取り合いをする、ルーズヴェルトゲームとは「逆転につぐ逆転劇」という事です。原作者(池井戸潤)、スタッフ、キャスト、放送枠などなど、あらゆる共通点をみせるあのドラマ、「半沢直樹」で描かれたような、痛快な逆転劇が売りのドラマです。半沢直樹と言えば有名な台詞「やられたらやり返す、倍返しだ!!」これも「逆転」ですよね。虐げられた者には夢なのです。 ■ 芸達者な役者が引き立てたドラマ 青島製作所野球部の救世主キドエステートの社長は、何となく「私が社長です」のアパ・元谷芙美子社長をほうふつとさせますね。この役は「半沢直樹」や「LEADERS」の流れからすれば倍賞美津子のはずですが、なんと!ジュディオング、久々に見ました。相変わらず美しい、筆者より6日遅い誕生日です。5ヶ国語が話せるそうです。 このドラマの役者達の顔芸は本当に見事でした。ジャパニクスの諸田社長(香川照之)は別格として、イツワ電器社長の坂東(立川談春)と野球部エース如月(鈴木伸之)の顔は本当に憎たらしかったですね。東洋カメラの尾藤社長(坂東三津五郎)、青島製作所の青島会長(山崎努)、笹井常務(江口洋介)は曲者の顔、ドラマを引き立てた青島製作所の社長秘書(壇れい)、イツワ電器社長の社長秘書(平井理央)も良かった。そしてなんといっても青島製作所野球部の監督(手塚とおる)の顔が良かったですね。あんな監督、野球関係者では見たことがありません。これからいろいろな役でフィーバーするでしょう。 ■ 脱法ハーブ吸引して車暴走 池袋駅西口で車が暴走して死傷者が出た事件、衝撃でした。この通りは筆者が都内で一番馴染み深い場所なのです。若い頃まさにこの三菱東京UFJ銀行のある千歳ビルの5階に勤務していました。寄席があります。隣に地球飯店があって今でも良く利用します。 (2014年6月30日) |