667  いい顔

 師走も半ばを過ぎて、今年も終わるか...といろいろなものに区切りを付けたい気分になります。忘年会が続き、昨日も今日も新宿です。待てよ、今月は毎週行く川越温泉以外に温泉に行ってないぞと思い、さてどこに行こうか?と考えました。冬場は伊豆や湯河原、南房総から鴨川などが定番ですが、ことしは暖かくて雪も無いので群馬や栃木でもいいか、伊香保などは近くていつでも行ける上にこの前行ったばかりだし...と考えて、那須湯本か那須塩原にしようかと宿を探したら、例年なら混んでいるのにあっちもこっちも空いています。今の時期に直前予約も可能なんてどうしたんだろう?といぶかりました。やはりインフレで宿代が上がったからでしょうか?温泉客が高齢化したからでしょうか?毎年行く那須塩原温泉に決めました。塩原温泉ものがたり館ライブカメラで積雪無しを確認、天気予報を見ても雪の心配なし、雪が有ればJR宇都宮線で行くか、西那須野駅前のTimes駐車場に車を置いてバスで行けば良いのですが、現地まで車で大丈夫だと渡りを付けました。連泊でゆったりと温泉に浸かりました。那須塩原温泉周辺はもはや行き尽くして、宿から外出もせず、ひたすら温泉とサウナ三昧です。


塩原温泉ビジターセンター前の国道400号線の状況(2025年12月17日朝) 雪が有りません

■ 米FOMC利下げ/日銀利上げ共に予想通り0.25%なのに円安進行
 FRBが開いた12月10日のFOMCで予想通り0.25%の利下げで3.50〜3.75%となって、一方12月19日日銀金融政策決定会合の結果予想通り0.25%の利上げで0.75%とおよそ30年振りの水準になりました。日米の金利差が縮まれば、ドル安円高になるはずなのに実際の動きは逆で円安に進みました。こういう市場の動きは実は予想されていたもので、相場格言として「予想で買って事実で売る」というものがありますが、「予想通り」の結果ですから、FOMCと日銀金融政策決定会合の前に若干円高になっていたのは先取りで、「ヤッパリ、じゃあ円を売ろう」となったのです。これを受けて片山さつき大臣は「投機的な動きには断固対抗する」と言いましたが、こうした一連の動きは茶番に見えます。

■ 揺ぎ無し…高市円安、途方に暮れる日銀
 当初日銀は12月会合で利上げは無いと見られていました。ところが10月、11月と消費者物価が3%の上昇が続き、日銀が目指す2%をはるかに超えたばかりか、食料品はコメのトンデモナイ値上がりもあって7%台となって、物価高に伴う生活苦のニュースが巷に溢れています。その元凶が円安にあるという声が高まって日銀の植田総裁が高市総理に「利上げして円安に歯止めをかけよう」と持ちかけました。積極財政が持論の高市総理、片山さつき財務大臣も当面の物価高対策が一番ですから同意して、日銀は利上げに踏み切りましたが、元々日本人投資家は円キャリー志向なのでドル高が好ましい、海外投資家は高市政権の積極財政によって日本の財政への不安が強く円の信認が低下していますから円が売られました。それでも植田総裁が、「円高になるまでドンドン利上げするゾ」とでも言えば円高になるでしょうが、日本政府はGDPの2倍以上の途方もない借金を抱えていますから利上げで困るのは日銀です、ドンドン利上げなんて出来るワケ無いと足もとを見透かされていますから逆の円安になりました。途方に暮れますね。

■ いい顔
 ひとは老人になって、その顔を見れば人生の来し方が分かるといわれています。定休日以外の毎日、ふじみ野市三芳町余熱利用施設エコパに通い、バーデプールで歩いた後、内湯、露天風呂に浸かっていると、ここに来ている人の過半数は後期高齢者、80代の人がいっぱいいます。ふじみ野市と三芳町の無料のバスがありますが、ほとんどすべての人が車か自転車で来ます。元気な人だけが来るのでしょうが、皆さん味のある顔の人が多いですね。話にも人生が感じられて、楽しいです。顔を見れば人生が分かるというのは、豊かな顔の人は豊かな人生だったんだろう、貧相な人は恵まれない人生だったのだろうと推定されるという意味です。ただし、それは金銭的な貧富ではありません。周りとの交流が顔を作るという意味です。


 ふじみ野市三芳町清掃センターと余熱利用施設エコパ
空からの俯瞰写真…左上から斜めに新河岸川(→隅田川)が流れています
中央にふじみ野市・三芳町清掃工場、右脇にはドッグランもあります
手前がエコパで、広い駐車場があり、丸い建物はバーデプールです

■ 著述家:楠木 新さんがおっしゃるには
 元神戸松蔭女子学院大学教授の楠木 新さんは、今「著述家」として、いろいろな文章を発表していますが、そのひとつに、老後も「人に恵まれる人」と「孤立する人」では、顔を見れば一発でわかる決定的な「差」があると書いておられました。それを紹介しましょう。
 地域の図書館、公民館、ハローワーク、スポーツクラブ、公園、スーパー銭湯、銀行や証券会社の窓口、書店、喫茶店、ネットカフェ、百貨店、映画館、カラオケボックス、パチンコ店など、定年退職者が立ち寄りそうな場所に足を運んで彼らを観察した結果、気がついたのは、男性は比較的ひとりで過ごしていることが多く、女性は家族やグループで活動している人が多いということでした。ひとりで過ごす「孤独」は悪くはありません。しかし、人とのつながりを失う「孤立」は避けなければなりません。特に会社愛が強い人ほど退職によって関わる人がぐっと少なくなり、自分の名前を呼ばれるのは病院だけ、という人も珍しくありません。身の回りの人とお互いに助け合えるような関係があることが生き生きと暮らすために大切で、井戸端会議のような“軽い付き合い”でいいから、人と関わったほうがよいと思います。さて私はこの10年間、定年前から定年後の500人以上を取材してきましたが、老後も「人に恵まれている人」に特徴があることに気づきました。
 老後も「人に恵まれる人」はズバリ、「いい顔」をしています。いい顔とは美男・美女という意味ではなく、声や態度、雰囲気を含めて「感じの良い顔」です。いい顔の人に取材に行くと、こちらも気分が盛り上がり、また次の取材先を紹介されたり、ヒントが得られたりすることが多いのです。いい顔が運やツキを呼んでいるのかもしれません。なぜ彼らは「いい顔」なのでしょうか。取材した実例をもとに、その理由を探ってみましょう。私は三つの要素があると思っています。まず一つ目、自分の「好きなこと」をやっている人です。魚について豊富な知識を持ち解説するさかなクン、肉体での芸を披露するなかやまきんに君、歴史学者の磯田道史さん。どの方も好きで好きで仕方がないことをしているのが顔つきに出ています。
 次に、「他人に喜んでもらう」という姿勢です。例えばスーパーボランティアの尾畠春夫さん。とても柔和で楽しそうな顔つきです。私も近寄って話を聞いてみたい気持ちになります。
 そして三つ目は、新しい自分を見いだした人。転身者は「いい顔」をしている人が多いのです。主体性を持って新たな自分を発見したことが、「いい顔」につながっていると感じました。一方で、東京、特に大手町や霞が関周辺を歩く方たちの顔は総じて厳しいものです。組織の中では役職や立場によってシビアな判断を迫られますから、厳しい顔つきになってしまうのでしょう。それでも、権限や仕事上の要請から人は寄ってきます。しかし老後はそうはいきません。切り替えないと、独りぼっちになってしまう可能性があるのです。
 柔和な「いい顔」に人が寄ってきますから、まずは笑顔を作ることを意識しましょう。そして主体的に生きる、好奇心を持って行動することも大切です。
 新たな人間関係を構築する手段としては、近所付き合いもありますが、苦手な人もいるでしょう。老後は「過去の自身の歩みから抜け出す」といいと思います。強み、得意分野ということですね。それは会社員の自分とは違う、「もう一人の自分」を見つけることにもつながります。
 自分には「何があるか」と、友人に尋ねてみてもいいでしょう。私は中学校の同窓会で「君が会社員をしながら本を書いているのはわかるわー!」と言われたのです。「なんでや」と聞くと、友人は「君は人の話を聞いて、色をつけて周囲に話すのが上手やった」と。「色はつけてないで」と反論しましたが(笑)。
 確かに取材でも子どもの頃、特に中学生くらいまでに得意だったことや好きだったことがポイントになる人が少なくありません。子どもの頃に絵を描くのが好きだったり、楽器の演奏に興味を持ったりしたのなら、きっとそういった面に興味、関心があるのでしょう。
 通知表の「所見欄」には、教師から見た生徒の様子が書かれていますから、これをヒントに新たな道に進んだ人もいます。
 これらを切り口に、誰かに「教える、伝える」ことはできないでしょうか。例えば卓球や水泳などのスポーツ経験があれば、友人に教えることができるかもしれません。私が取材した中では、子どもの頃から物作りが好きだった人が、放課後に小学生を対象にした工作教室を開いたり、便利屋さんとして高齢者の椅子や犬小屋を作るといったニーズに応えている人もいました。また小学生に対して、過去のPTAの仲間と一緒に絵本の読み聞かせの活動をしている夫婦も。このように誰かに教える、誰かのために何かをする行為は、相手の反応がありますから幸せも感じやすいでしょう。
 教える立場が難しければ、学んだっていいのです。本格的なプロに弟子入りしてもいいですし、大学や大学院で学び直すのもいいでしょう。私は50歳を過ぎてから会社員の傍ら、社会人大学院に通いましたが、異業種の人との付き合いに刺激を受けました。高校教師もいましたし、腕一本で土建業をやってきた60代の男性社長もいました。彼は「この学校に来て、初めてサラリーマンを見たよ」なんて話していました。最近は高齢者が学ぶシニア大学も全国にあって盛況です。これは学校教育法に基づく大学ではなく、地方自治体などが運営する高齢者教室のことです。私は講演に呼ばれる機会が多いのですが、生徒のみなさんは元気で、とても仲良しです。学びは年を重ねても取り組みやすく、周囲の人とも親しくなりやすいもの。なかにはクラブ活動があって、陶芸や落語会鑑賞などの好きなことに取り組む人もいます。また同世代ばかりでなく、若い世代と交流を持てるとなおいいですね。世代が違えば、考え方や感じ方が異なり、世界が広がります。刺激を得ることができるのです。それではどうやって若い人と交流するのか。ここでもやはり、自分が過去に得意だったことが活きてきます。これまでインタビューした人の中では、子どもの頃に将棋が好きだった人が将棋教室に通い始めて、「子ども相手に指すことが楽しい」と話す人がいました。会社で偉い立場になって退職すると、誰も叱ってくれず、皆が優しい。けれども将棋教室に行くと、子どもたちは容赦しないから、コテンパンにやられてしまう。それが自分の居場所としても心地良いと言うんですね。ほかにも、かつて活動したボーイスカウトに加入して指導者になっている人もいます。登下校の見守り活動として、横断歩道で旗振り誘導をしている知人もいました。また高齢者のグループに、若い人を招き入れることを検討してもいいでしょう。
 高齢になると多くの人が、「小さい子どもがかわいくて仕方ない」と言います。正直なところ、私も以前はそれほど子どもが好きではありませんでしたが、今は無性にかわいいと思うことがあります。個人的な解釈ですが、高齢者も幼い子もどちらも「あちら(生まれる前、死後)の世界」に近いという共通項がある。しかし、向いている方向は違う。子どもは将来を、老人は死後を見ています。同じような場所にいて、違う方向を向いているという同工異曲こそが、見た目は異なっても響き合うものがあるのではないかと感じています。先日も電車で幼児が座っていて、80代くらいの老夫婦が「触ってもいいですか」と親御さんに尋ねてから、握手をしていました。そして「あったかい」とほほ笑んでいる。車内にいた周囲の乗客もほほ笑んでいました。年を取って、孤立感にさいなまれる人が、若い人と触れ合うことで元気をもらえる側面があるのかもしれません。加えて、若い人と付き合っている人は「いい顔」になる傾向があると取材で感じています

■ 老人ばかりではない「顔」の違い
 鈴木憲和農水大臣へのバッシングが止まりませんね。農水省が毎週発表しているスーパーでの米の販売価格が5kg4,300円台でず〜っと安定していて下がりません。もしかして「おこめ券」というのは消費者米価を下げないための政策なのでは?と勘ぐられているのです。米作農家はコメ価格が高くてホクホクの人が多いのですが、一方で反動暴落を怖がっているとの報道もあります。我が近隣スーパーでは、ブランド米は5kg税込5千円以上が主流です。4,300円台というのはブレンド米でしょう。ただし、那須塩原温泉の帰りに道の駅やいた(栃木県矢板市)に寄ったら、ブランド米がズラリと並んでいましたが、5kg税込4,100円の価格で売られていました。道の駅だけに安くしているのでしょう。白菜が一玉200円、春菊一袋100円(分量すごく多い)、太くて長い巨大大根140円、泥ネギ一束250円など、大変安いので知合いに配ろうと買い込んできましたが、野菜がこの価格ですから、コメも安く売ってるのでしょう。ただし市中のお店ではコメが高くて売れない、在庫がはけない、精米して売れ残ったら投げ売りするしかないということで、3月末ぐらいには暴落局面が出てくるのでは?とささやかれています。年度末に借金返済のために損切りする業者が現れるのでは?ということです。従って「おこめ券」で支えようということでは?と勘ぐる向きがあるのです。ただいずれにせよ、このコメ余り状況では、26年産米価格はグンと安くなるでしょうから、米作農家はこれを機に米作りをやめようとするところも出てくるでしょう。揺れる農政のツケで、コメ離れが進んでいるのは心配です。
 鈴木憲和農水大臣の「顔」は、失礼ながら政治家には珍しいですね。開成高校〜東大卒の超エリートですから「頭」は良いのですが、選挙で勝ち抜くにはやはり「顔」が大事です。老人は長く人間をやっているうちに「顔」が作られて行くのですが、若いうちは生まれながらの親譲り部分が多いので、「顔」をとやかく言うのは失礼なのですが、それにしても同年代の地方公務員の人など立派な「顔」の人が多いですよね。国会議員の皆さんと比べてもひときわ・・・なので、言ってることの信用度が低いのかもしれません。


新旧農水大臣

ちなみに前々回掲載の「野球の未来を考える議員連盟」の皆さん、立派な「顔」の人たちばかりです

■ NHK大河ドラマ「べらぼう」の平均世帯視聴率が歴代ワースト2位
 NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』の年間を通じた平均世帯視聴率が、2020年の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に次ぐ歴代ワースト2位だったそうです。毎週楽しみに、面白く見てたのに意外でした。舞台が戦乱や大きな政変が起こらない江戸時代中期である事もあったのかもしれません。秀逸な脚本が、ドラマ好きには受けても、大河ドラマファンの多くには刺さらなかったのでしょう。横浜流星の演技は素晴らしかったし、周りを取り巻く役者陣も大変良かった、制作サイドからすれば満足の作品だったと思います。
 同じく横浜流星が出演して主人公吉沢亮のライバルを演じた映画『国宝』は、大河ドラマ『べらぼう』と同じ時期に公開されて歴代実写映画興行収入第1位の大ヒットを打ち立てました。理由は題材が歌舞伎だったことでしょう。筆者は毎月のように歌舞伎座の向いに行ってますが、『国宝』が公開された後ますます歌舞伎ファンは増えた印象です。歌舞伎役者はテレビでもよく見るけれど、実際に歌舞伎の演目を観劇したことは無い、もしくは少ない、でも日本人として、知りたい気持ちはずっとある・・・日本人の大半を占めるそういう人たちに、『国宝』は刺さったのだと思いました。「あれを観れば、長年気になっていた歌舞伎のことがわかるかもしれない」という期待でしょうか。筆者は前にも書きましたが、一度見てもういいやと思いましたが、何度も映画館に足を運んだ人もいるようです。


映画『国宝』の1シーン…半半コンビの「藤娘」


花井半弥役の横浜流星

■ 赤坂のサウナ店での死亡は事故とは言えない
 東京・赤坂の個室サウナ店で12月15日、客の男女2人が死亡する火災が発生しました。亡くなった男女2人は夫婦で、数店舗を経営する実業家美容師とネイリスト、ドアノブが外れて出られなくなり、ドアを叩いて皮下出血した跡や、タオルが燃えた痕跡があったそうです。火傷や、非常ベルスイッチを押した跡も見られたとのこと。サウナストーンをタオルに巻いて打ち付けようとしたか、火災報知機を鳴らそうとしたか分かりませんが、高温サウナに閉じ込められた絶望感は察するに余りあります。事故が起きたサウナ店「サウナタイガー」は、月額39万円コースもある超高級プライベートサウナで、3階の個室サウナで火事がありました。3回前の664『赤坂』(2025年11月30日)で赤坂界隈を紹介しましたが、まさに港区赤坂3丁目10-17のみすじ通りの5階建てビルでした。下の地図にEとして載せました。赤坂見附の駅の真ん前です。警視庁は業務上過失致死の疑いで捜査を進めているそうですが、L字型のドアノブとか、非常ベル受信盤の電源が入っていなかったとか、そもそも非常ベル受信盤のある部屋に人がいなかったとか、「過失」では済まされない事件です。サウナ好きの筆者からすれば有り得ないと思います。

事件のあった「サウナタイガー」は赤坂見附駅前、みすじ通りにあります

赤坂BizタワーはTBSの本拠地で、東京メトロ千代田線赤坂駅前です

■ 閉店情報
 ビバモール大井店2階にある100円ショップ「キャンドゥ」が2026年1月10日(土)閉店、同じく2階の衣料品店「マックハウス」も1月12日(月)閉店とのこと、1月18日(日)には三芳町の川越街道アクロスプラザ2階にある「TSUTAYA三芳藤久保店」も閉店するそうです。我が家から最も近い100円ショップ「ワッツ」もスーパー「サンディ」と共に12月31日閉店しますが、「ワッツ」、「キャンドゥ」が無くなると、その向いのピアシティにある「ダイソー」、上福岡駅西口ココネ2階の「ダイソー」、川越街道亀久保交差点のマミーマート「生鮮市場Top!」隣の「セリア」、そこから上福岡方面に進んだところにある大型店「ダイソー」、こうしてみると歩いて行けるところに100円ショップがたくさんありますから、過当競争だったかもしれませんね。
(2025年12月21日)


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