576  Whisky値上げ

 我が家の花桃が咲きました。沈丁花は終わりを迎え、あの良い香りもそろそろおしまいですが、隣のユキヤナギが綺麗です。スオウもピンクになって咲き出しました。春の雨・・・菜種梅雨が、芽出しの植物に伸びろ、伸びろと成長を促しています。低温が続いて、2月より寒い3月となったため蕾を開くのに躊躇していたソメイヨシノも、「そろそろかな〜」と週末ぐらいには花開きそうですね。


ふじみ野こどもエコクラブの畑のユキヤナギが満開、枝垂れてますよ
左側は蕾が濃いピンクで、花弁の外側がピンク色のフジノピンクという品種
根元に春の若草が繁る中、雪柳・紅白揃い踏みです 春ですねぇ〜

■ ソメイヨシノ開花予想は日に日に遅延
 このところ、今年の桜(ソメイヨシノ)の開花予想を、民間気象会社ウェザーニューズ(千葉市)が発表したのをもとに載せてきました。ところが、日を追ってドンドン後ろへ延びて行きます。当初は東京が全国で一番早く3月20日とのことでしたが、トンデモナイ、蕾はずっと堅いまま、河津桜はもはや終わりを迎えました。3月26日ウェザーニューズ発表では、開花トップは高知市の3月23日で、宮崎市と広島市が3月25日で続きました。26日は熊本市と長崎市が開花、当初発表とまるで違います。予想では福岡市が27日、名古屋市28日、東京都区部が29日、大阪市が31日で、仙台市が4月4日、札幌市は4月27日とのことです。

我が家にかつて咲いていた陽光桜は昨年枯れてしまいました

■ 大谷翔平、水原一平通訳解雇で苦境
 水原一平通訳が賭博で作った借金を返すため、大谷選手の銀行口座からブックメーカーの男性側に少なくとも450万ドル(約6億8千万円)が送金されたという事件が、韓国で行われたドジャース−パドレスのMLB開幕第1戦の試合終了後に明らかとなり、大騒ぎとなりました。水原一平氏は、自分はギャンブル依存症だとチームミーティングの席上で告白し、皆に詫びたとのことですが、この部屋からは大谷翔平の、聞いたことも無いような唸り声というか、吠える声が聞こえたと報道されました。ドジャースは直ちに水原氏を解雇しました。メジャー1のスターの周りで起きた、信じられない醜聞は、もちろん世界中に大きな衝撃をもって伝えられました。このミーティングの前に、水原氏が米スポーツ専門局ESPNのインタビューに応じ「昨年、大谷選手のパソコンを使って二人で口座にログインし、50万ドルの取引を8〜9回行った」と説明したことで、この件に大谷翔平選手が関与しているようだということになり、蜂の巣をつついたような大騒ぎ。ところが水原氏は翌日ESPNに対し、自分が言ったことはウソだった、大谷翔平選手は何も関与していないと前言を翻したことで、ドジャース側が圧力をかけたのではないか、などますます火に油を注ぐ結果となりました。3月26日大谷翔平選手は記者を集めて、自らの潔白を主張し、自身の賭博や送金への関与を完全に否定しました。「水原氏が借金をしていることも知らなかったし、借金返済にも同意していない、ブックメーカー(賭け業者)に対して彼に送金してくれと頼んだことも、許可したこともない」と話し、「一平さんは僕の口座に勝手にアクセスして、ブックメーカーに送金していたということを僕に伝えた」と明らかにしましたが、大谷選手の同意なく、水原氏が大谷選手の口座から送金できたのは何故かという詳細については語らなかったため、米国メディアの中には納得していないところもあるようです。何しろ金額が金額ですから、それは当然でしょう。ドジャースは自分たちも水原氏のウソにだまされていたことに気付き、水原氏を大谷翔平選手に対する窃盗の罪で告発しました。心の底から信頼していた水原氏に裏切られた大谷翔平選手が、聞いたことも無いような唸り声というか、吠える声を発したというのは、後にして思えばそういうことだったのかと理解できます。ギャンブル依存症というのは病気です。ニコチン依存症もアルコール依存症も覚せい剤や大麻などの薬物依存症も皆病気です。病気ですから意図的に犯罪を犯したというよりも、追い詰められてウソを重ね、なんとか逃げようとした結果だったのでしょう。アメリカではスポーツ賭博は38州で合法で、はまる人が増えてるそうです。ブックメーカーの弁護士はその理由を問われ「だからラスベガスが儲かるのよ」と言ったとのこと。日本でもカジノを作ろうとか、賭博に国民を誘い込もうとする政党がのしてきていますが、こうした勢力は全力で阻止しなければなりません。

ハクモクレン

■ 尊富士110年振りの新入幕優勝
 尊富士(たけるふじ、24歳)=本名・石岡弥輝也(みきや)=が13勝2敗で初優勝を果たした大相撲春場所、青森県出身の尊富士は鳥取城北高、日大を経て元横綱・旭富士が師匠の伊勢ケ浜部屋に入門し、22年秋場所で初土俵を踏むと、24年初場所で新十両優勝、年6場所制になった58年以降、幕下付け出しを除いて最速タイの所要9場所で新入幕を果たし、60年初場所の大鵬(元横綱)に並ぶ初日からの11連勝を飾りました。何しろスピード感が抜群で、その速さに対応できる力士が少なかったということです。昨年の伯桜鵬にもビックリ、熱海富士にもビックリ、そして大の里、新入幕から二場所連続の11勝4敗はスゴイ。体のサイズから言っても、横綱への期待は大の里が一番でしょう。貴景勝をぶっ飛ばした相撲など、これまでの大相撲を観る目からウロコという感じでした。大相撲は転換点に来ています。身長2m越えの大型力士・北青鵬(22)は、暴力行為で引退に追い込まれました。現役時代に歴代最多の優勝45回を誇った元横綱白鵬の宮城野親方(38)も師匠としての資質を問われて厳罰が科せられ、復活は難しそうです。それにしても相撲協会の宮城野親方バッシングはやや度が過ぎているのではないでしょうか。現役時代の素行に余程恨みつらみがあるとは言え...モンゴリアンから見たら、日本人のイジメ体質にはちょっと辟易してる気がします。

横綱時代の白鵬

■ サッカー北朝鮮戦
 サッカーW杯アジア2次予選B組の北朝鮮―日本戦は、3月21日夜、満員の大観衆を集めた東京の国立競技場で行われ、日本が1−0で勝ち、3連勝としました。しかし後半は北朝鮮に押される展開で、同点ゴールを決められたかに見えましたが、直前でファウルがあり、ノーゴールとなりました。このままではアウェーの26日・平壌は厳しいな、と思っていたら、北朝鮮が開催を放棄、直前のタイミングでの開催放棄にFIFAは怒り心頭、「この試合の開催および日程変更はない」と正式に発表しました。女子の試合でも直前のタイミングで平壌開催を放棄し、開催地が中立地のサウジアラビアになった事で日本はキリキリ舞いさせられたので、今回も「またか」と言う感じでした。一番ガックリきたのは北朝鮮の選手やスタッフたちでしょう。しかし政治には逆らえない、そういう国です。北朝鮮がAFCに伝えた理由は「日本で劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)が拡大している」というものでした。確かにこれは「人喰いバクテリア」と呼ばれる恐ろしいもので、医療体制の貧弱な北朝鮮が恐れるのも分かります。筆者がこの感染症を知ったのは、469『ラスプーチン』(2022年3月6日)に書きましたが、プロ野球球団日本ハムファイターズの今成泰章スカウトがこれに感染して亡くなられた時です。少年野球でも身近な人だったのでビックリしました。富士見市の「しののめの里」で行われた葬儀には栗山監督も参列されました。
 話を戻して北朝鮮が平壌で試合を行わない理由ですが、ハッキリとは分かりません。英国留学経験がある金正恩氏は、聞くところによるとサッカーが大好きだそうです。下写真は2014年に行われた少年サッカー大会を観戦に訪れた時だそうですが、いかにも楽しそうですね。

■ モスクワテロ
 ロシアのモスクワ近郊で3月22日に起きたテロ事件、130人以上が死に、イスラム国が犯行声明を出しましたが、プーチン大統領はウクライナの仕業だと言っています。米国が事前にこの計画をつかみ、ロシアに情報提供していたにもかかわらず防げなかったことで、プーチン大統領はメンツ丸つぶれ、頭にきてウクライナのせいだと言ったのでしょうが、実行犯はタジキスタン人でした。「アラー・アクバル」と言って、自分の身を捧げるイスラム過激派を止めるのは容易ではありません。

■ 小林製薬の紅麹で大騒ぎ
 これは大変、小林製薬が製造した紅麹を原料としたサプリメントの健康被害が大問題になっています。腎臓に障害が出て、死者も出たという話が出ています。小林製薬の紅麹を原料とする製品を扱う会社が170社以上あると言われますので、今後の展開が心配です。

■ 日銀マイナス金利解除でも円安進行
 外国為替市場で円安の動きが加速し、対ドルの円相場は一時、2022年10月につけた1ドル=151円94銭をさらに下回って152円に迫り、1990年7月以来、約34年ぶりの安値を更新しました。日銀は3月19日の金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除し、17年ぶりの利上げを決めましたが、市場では円安に歯止めがかかるとは思えないとの声が大勢でした。植田和男総裁は記者会見で「当面、緩和的な金融環境が継続する」と述べたことで、市場に安心感が広がり、円売りが勢いを増す結果となりました。FRBは24年中に利下げに転じるとしていますが、インフレ圧力が想定以上に強く、利下げ開始時期がずれ込むとの観測が強まっていて、日米の金利差が開いた状況に当面変わりはないとの見方が広がっています。円安が進めば日本国内のインフレは更に進み、輸出企業の株価が上がります。ますますバブルは膨らむでしょう。


■ 中国経済失速と米国の締め付け
 中国経済が急失速しています。第2四半期の前期比成長率は0.8%と低水準でした。若年層の失業率は20%に達しています。昨年1年で外資の投資は82%減ですから尋常ではありません。今や「脱中国」がキーワードになっています。ただし中国政府が発表する数値を鵜呑みにもできません。中国は日本のバブル崩壊の轍は踏まないだろうと見られていましたが、そっくりそのまま踏襲しているのはどういうワケでしょう。このままだとデフレに突入します。人々が消費を抑え、安いものに群がっています。日本はどう対応すべきか。日本経済は中国に大きく依存しています。中国が苦しいのを「ざまあみろ」なんて言っていてはいけません。習近平が暴走しないようにすることも大事です。政治、経済両面から日本は、プーチンに対しては厳しく対処し、中国に対しては、彼らの言う戦略的互恵関係にあるべきです。いま米国における反中の嵐はすさまじいものがあります。バイデン政権が中国に対し厳しい封じ込め政策をとっていますが、議会は更に厳しい姿勢で、トランプ前大統領に至っては、自分が大統領に返り咲いたら中国製品に60%の関税をかけると言っています。こういう状況ですから米国内における反中感情は高まっており、中国系移民に対する排斥運動も起きています。100年前を思い起こせば全く同じことが日系移民に対して行われました。力を付けた大日本帝国に対して米国は、日本の弱点であるエネルギー面で締め付けを強め、これがパールハーバーの契機となりました。戦後米国の属国となった日本は、鉄、電機、半導体、自動車と、米国企業を凌駕するたびにモグラたたきのように叩かれて来ました。同じことを米国は今中国に対して行っています。これは危険なことであり、中国が堪忍袋の緒が切れる状態になってはいけない、してはいけない、ここに日本の果たすべき役割が有ります。属国だからと言って、盲従してはいけないのです。

我が家の源平咲き花桃

■ バス旅行失速の理由
 テレビ東京の人気番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』・・・太川陽介&蛭子能収にマドンナ1名を迎え、男女3人が路線バスだけを乗り継ぎ3泊4日で目的地を目指すガチンコ旅ですが、いまピンチを迎えてるそうです。そのワケは、バス路線の廃止が相次いでいるためで、乗り継ぎが出来ない地方が増えてるそうです。別の局でも同様な番組が有りますが、今やタクシーを使っても良いというものが出て来ました。運転手不足もあって、いま地方のバス路線は大ピンチです。

■ 長谷川岳議員
 自民党の長谷川岳参議院議員(53歳、北海道選出、安部派)が、航空機内で客室乗務員に威圧的な言動をとったして批判されています。演歌歌手の吉幾三さんが、自身のYouTubeで「同じ飛行機に乗り合わせた国会議員の態度が、非常に横柄だった」と、国会議員の名前を出さずに告発したのが発端で、この動画を見たという現役の客室乗務員(CA)という人から、吉さんに直筆の手紙が寄せられ、航空会社が長谷川岳議員が搭乗する場合は特別注意するよう指示していたそうです。いわゆるカスハラ対策です。すると実は長谷川岳議員の周りで続々とパワハラ告発などが相次ぎ、窮地に立たされています。国会議員の権威を笠に着たヒトみたいですね。

■ EVよりHVが好調に、いったいなぜ?
 米国でEVよりHVの売れ行きが好調だそうで、TOYOTAの戦略が正しかったと巷でささやかれています。バイデン政権は北米で生産されたEVに優遇策(EV購入時に1台当たり最大7500ドル=約112.5万円の税控除)を与え、しかも、中国の関連企業などが生産した電池部品や重要鉱物を使っている車種を2024年から段階的に優遇対象から除外する指針を発表し、これが公正な競争を阻害しているとして、中国は世界貿易機関(WTO)に3月26日付で提訴しました。米国ではEVが売れていないわけではなく、この優遇策がありますから2023年の新車は前年比51%増の107万台も売れたのです。絶好調じゃないかと思われる数字ですが、ハイブリッド車は65%増で124万台も売れたのです。一番恩恵を受けたのはTOYOTAでした。これを受けて自動車メーカーは再びハイブリッド車にシフトしつつあります。結局消費者がなぜEVよりHVを選ぶかの理由は、充電設備の普及度と、充電する間走れないからですが、かといってガソリン車はガソリン価格の高騰で維持コストがかかるし環境にやさしくない、やはりHVが良いということになるわけです。遠距離走行する場合や、田舎へ行く場合、充電ステーションが少ない上に待たされるケースが多く、また寒冷地へ行く場合バッテリーの関係でEVでは不安があるからです。

好きなデザインのダイハツ・ブーンが昨年12月に製造中止になったのは実に残念

■ 中国でもEV不調、いったいなぜ?
 EVの異変は世界一のEV大国、中国でも起きています。昨年の中国の自動車販売台数、生産台数はともに3000万台を超え、15年連続で世界第1位でした。なかでも気を吐いているのがEVであり、昨年の販売台数は前年比38%増の950万台と9年連続で世界1位の座を堅持しています。しかし中国経済の失速で、需要不足が起きて、EV販売に影響し始めているのです。1月のEV販売台数は前月比47%減の40万台と低迷しました。これにより電池メーカーも含めて供給が過剰になっています。需要が小さいのに供給が多ければ、価格競争の激化によって中国EV関係企業の大量倒産は、時間の問題でしょう。EUもEV導入促進策をとっていますが、中国からの輸入は金額ベースで2021年以降、米国、韓国、英国を抜き、2022年には全体の約54%を占めました。なんといっても価格が安いからでしょう。EVで出遅れた日本はカヤの外です。欧州委は中国製EVに対する補助金の実態調査を進めていますが、メーカー側は中国の報復措置を懸念し、欧州委の強硬姿勢を批判しています。特に独フォルクスワーゲン(VW)とベンツは世界販売に占める中国の割合が3割と高く、貿易摩擦に発展すれば、「返り血」を浴びる可能性が高いからです。実際中国は「経済報復」をするのに躊躇しないようになってきています。保護主義には保護主義で対抗するとの姿勢です。ただ、将来的にEV化が進むのは必然です。今はバッテリーの問題で高価ですが、エンジンよりモーターの方が力があるし、環境にも優しいからです。

筆者が好きなデザインのスズキ・スイフトスポーツ

■ 4月1日からサントリーウィスキー値上げ
 サントリーは昨年7月から国産ウイスキー4ブランド11品目の希望小売価格を16%から20%値上げしました。「サントリーウイスキー角瓶」の700mlは税込み1,749円→2,101円に、「オールド」の700mlを2,068円から2,475円に、「スペシャルリザーブ」は2,838円→3,300円に、「ローヤル」も3,696円→4,290円になりました。その後11月21日には、「響」や「山崎」といった国産プレミアムウイスキー19商品の希望小売価格を2024年4月1日出荷分から20〜125%値上げすると発表しました。「響30年」は税込み17.6万円が2.25倍の39.6万円になります。国内外の需要の高まりに生産が追いつかず、価格が高騰しているためで、いわば市場価格に近づけるということで、メーカーの都合と言うより、消費者の支持による有難い値上げで、2022年4月以来、2年ぶりの価格改定です。サントリーによると、「響30年」に加え、「山崎25年」、「白州25年」がそれぞれ17.6万円から39.6万円になるそうです。「山崎12年」と「白州12年」は11,000円が16,500円になります。「響 JAPANESE HARMONY」は6,050円→8,250円、「山崎」は6,050円→8,250円、「白州」は4,950円→7,700円、「知多」は4,400円→6,600円、「碧Ao」は5,500円→6,600円となります。ウイスキー市場は1983年をピークに減少傾向が続いていましたが、リーマンショック頃に、角で「ハイボール」を仕掛けたら、これが大ヒットして人気が復調しました。近年は海外でも「ジャパニーズ・ウイスキー」の美味しさに気付いて人気が沸騰し、ウイスキーの醸造には長期間を要することから、品薄状態が続いています。サントリーは近年、「ジン」の更なる普及に努めてきました。ビールやワインと比べればやや馴染みが薄いかもしれませんが、「ハイボールに続く定番の“ソーダ割”へ育てる」という志の元で開発されたジン「翠」は大ヒットしています。
      

■ 4月1日からニッカウヰスキーも値上げ
 アサヒビールはサントリーの値上げを受けて、14ブランドを4月1日から値上げします。「ザ・ニッカ」が税込み7,150円→9,350円、「竹鶴ピュアモルト」「シングルモルト余市」「シングルモルト宮城峡」は4,950円→7,700円、「スーパーニッカ」は3,080円→3,520円、「ブラックニッカクリア」は990円→1,089円にそれぞれ引き上げます。余市や宮城峡の値上げは2022年10月以来1年6ヶ月ぶりです。国産ウイスキーの評価の世界的高まりを受けて、アサヒは生産を増やしています。傘下のニッカウヰスキー余市蒸溜所、同宮城峡蒸溜所に2021年までの3年間で65億円を投資し、貯蔵庫や生産設備を増強し、2023年の生産数量は2015年比で7割増えました。値上げ分の一部を充てるなどし、さらなる生産設備の増強を図るそうです。

■ 輸入ウィスキーも値上がり傾向
 では輸入ウィスキーの価格はどうなっているか、下のグラフをご覧ください。2024年2月におけるウイスキー類(円ベース)の輸入物価指数(IPI)は、2020年を100として前年同月比18.8ポイント上昇し138.3となっています。円安だからということもあり、随分上がってますね。契約通貨ベースでは122.3なので、円安による値上がり分が16%だということです。

■ 優れた戦略のサントリー
 サントリーは、ニューノーマル時代を生き抜くための経営戦略を打ち出し、リアルタイムのニーズに合った商品を提供することに成功しています。まず、サントリーが目を付けたのは個人消費の拡大にともなう酒類の消費量が増加するのではないかという点です。新型コロナウイルスの影響により外食をする人が少なくなった一方で、自宅で食事を楽しむ人が増えました。飲食店向けの商品が売れないのは大ピンチ、そのピンチをチャンスに変えたのです。居酒屋に行かない人は家飲み、それなら家庭向け商品に舵を切り、ビールの売れ行きが不調なときは手が届きやすいチューハイ・ノンアルコール商品の販売にシフトしました。その時その時の状況に合わせて、スピード感を持って思い切って方向性をチェンジすることで、利益を確保することができているのです。また、サントリーは売上が不調なジャンルも切り捨てるのではなく、売上を伸ばせるよう対策を講じています。今やサプリメントでも一流、切り花の供給でも有名です。
(2024年3月27日)


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