573  結婚

 二十四節気の「雨水」が過ぎ、冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という「啓蟄」が3月5日です。3月4日は下弦の月、この頃の月は夜中に鮮やかに見えます。3月3日はひな祭りですね。


昔、天童駅で見た雛飾り

■ 卒業式
 卒業式のシーズンです。花束を持った人や、焼肉店にたむろする若者を見かけます。岩手県では県立高校の卒業式が3月1日行われました。高校卒業は人生の中で最も心躍る時ですね。我が母校は、県知事始め、有名人を多数輩出していますが、このところはちょっと困ったニュースが有りました。後輩の参議院議員が不倫をデイリー新潮にすっぱ抜かれて、政倫審で大騒ぎの国会では「こんなときに何やってるんだ」とブーイング。赤ベンツ?歌舞伎町?言葉がありません。ところがご本人は公式サイトで「深くお詫び申し上げます」と謝罪した上で「今後は、家族を大切に、また応援してくださる皆様の信頼を回復できるよう、なお一層の努力をかさねてまいりますので、どうか引き続きのご指導ご鞭撻を賜りますよう、心からお願い申し上げます」とのこと。おぉ、恐れ入りました。エッフェル姉さん問題で岩手県知事選の応援も断られ、自民候補が大敗したことで少しは恐縮してるかと思ったのですが...実家は盛岡市中央通りの有名な老舗旅館、現在はビジホになっています。

2024年3月1日 卒業式 雪が少ないですね

■ 政倫審
 ところでその政治倫理審査会(政倫審)ですが、あきれ果ててモノが言えません。政治家の厚顔振りには恐れ入りました。平気でウソを言えないと政治家にはなれないんだなということが良く分かりました。国会でも、予算を強行採決しようとする与党、色々な手段で抵抗しようとする野党、しかし数の力でどうしようもありません。こうした政治状況を許している国民に責任が有ります。政倫審のTV中継を見ていたら、おぉ、ここにもいらっしゃる、高校の先輩、日本共産党の国対委員長、もう連続10期衆議院議員をやってて、連続比例復活の記録保持者です。大谷翔平と同じ水沢(現・奥州市)生まれですが、立命館大学卒業後そのまま立命館職員になったため選挙区は京都です。もう次の衆議院議員選挙には立候補せず引退するそうです。老兵は消え去るのみ、ですか、それは良いですが、他にもっと引退して欲しい政治家がいっぱい居ますね。

政倫審第1回を終えて退出・・・やれやれ(産経新聞より)

■ 大谷翔平結婚
 大谷翔平の結婚のニュースが2024年2月29日、史上初の現職総理出席での政倫審が開かれた中、臨時ニュースで飛び込んできました。NHKが政倫審の現場をテレビ中継している中、それを中断して報じるのはいかがなものかと評論家の青木理氏などはオカンムリでした。さらにこの日の夜のニュースウオッチ9でもトップで大谷選手の結婚を扱って、政倫審を後回しの判断に『ありえない』『不思議なタイミングでの発表』などSNSでは批判多数だったとYAHOO!ニュースで報じられました。ニュースウオッチ9冒頭での放送時間は約5分25秒で、次に政倫審について、約9分30秒報じました。民放では21時54分からの「報道ステーション」(テレビ朝日系)でも、トップは大谷選手の結婚、放送時間は約6分50秒で、2番目が政倫審で約12分23秒、この2局は、トップに大谷選手の結婚を持ってきているものの、放送時間としては政倫審に2倍近くの時間を使っています。大谷選手の結婚報道を最も大々的に扱ったのは、23時から放送の有働由美子さんの「NEWS ZERO」(日本テレビ系)で、番組冒頭から約18分25秒を使い、政倫審は4番目で放送時間は約8分でした。反対に、大谷選手結婚の放送時間が少なかったのは、23時40分から放送の「Live News α」(フジテレビ系)と22時から放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京系)でした。こうしたテレビ局の報道姿勢に評論家から、またSNS上で批判が出ているそうですが、それは世間のことを知らな過ぎますね。この日ふじみ野市・三芳町余熱利用施設エコパのバーデプールや露天風呂では専ら大谷翔平の結婚の話題で持ち切り、政倫審の「せ」の字も無し。NHKやテレ朝、日テレの報道姿勢の方が世の中の感覚としては真っ当なのです。もちろんTBSも大谷翔平ですね。

岩手日報号外

■ 大谷翔平のスピーチ
 大谷翔平の実姉は2020年1月に都内のホテルで結婚式を挙げました。お相手は大谷の母校・花巻東高校の野球部部長を務めるAさんです。結婚披露宴には大谷選手はもちろん、花巻東の佐々木洋監督や、当時日本ハムの監督だった栗山英樹さんが出席しました。乾杯の音頭も栗山監督が務めたそうです。地元の岩手ではなく、わざわざ東京のホテルを会場に選んだのは大谷選手をはじめとする多忙な関係者たちが出席しやすいようにという配慮でしょう。そんな来賓のためにも、大谷翔平自らスピーチして会場を盛り上げたそうです。
 高校時代に大谷を指導していたのは佐々木監督ですが、Aさんは佐々木監督の母校である国士館大学野球部の後輩で、花巻東高校では社会科教諭を務めています。監督からすれば頼れる右腕のような存在でしょう。部員たちにとっては、愚痴や悩みを親身に聞いてくれる兄貴的存在として信頼されているとのことです。大谷選手も在学当時はAさんの助言のおかげで伸び伸びと活躍できたそうです。大谷には7歳上のお兄さんがいますが、2歳差と年が近い分だけ、お姉さんからの影響力が強かったようです。背中を見て育った姉と信頼できる母校の野球部部長、そんな近しい2人の結婚は大谷にとって、嬉しい出来事だったと思います。2021年、2人の間に女の子が生まれた際には、インタビューに答えて「シーズン閉幕後に姪っ子に会うのが楽しみだ」と語っていました。

■ 花巻東高校硬式野球部はカバーリングを大事にしていて、その原点に『感謝』あり
 花巻東高校の入学案内パンフレットにはAさんの信念が綴られています・・・「感謝の『感』は『感じ取れる能力』。感謝の『謝』は『行動で示す』ということです。感謝するということは状況を感じ取り、それを行動に示していくことです。花巻東高校硬式野球部はカバーリングを大事にしているチームです。ミスや失敗を最小限にとどめるのがカバーリングです。このカバーリングの原点に花巻東高校硬式野球部の『感謝』があります。(略)生徒には野球に限らず、普段から常に感謝の気持ちを持って生活してもらいたいと思います
 大谷翔平の理想の家族像は、両親と姉夫妻でしょう。共通するのは野球一筋の夫を全力で支える妻という関係・・・“運命の相手”に一途に愛を注ぎ、人生を添い遂げるために常にカバーリングしあう。披露宴では、そんな姉夫妻の素晴らしさを“愛の言葉”として大谷翔平自らスピーチで伝え、出席者も感動して涙したといいます。毎日、感謝の気持ちをお互い伝えられる結婚相手が、大谷選手にとっての理想だったでしょうから、やっと巡り合えた・・・おめでとうございます。

姪の結婚式で

■ なでしこジャパンパリ切符GET
 なでしこジャパンのパリ五輪アジア最終予選、北朝鮮女子代表との第1戦はアウェーで平壌だろうと思っていたら開催地が決まらないドタバタの末、直前でどういうわけか中立地のサウジアラビアでの対戦となりました。欧州組は、まだ残っていた選手4人はサウジが近いものの、日本に帰国していた熊谷紗希主将らはサウジへ行って、また日本に戻ってと長距離移動連続で、不満を漏らしていました。0-0で引き分けとなりましたが、なんとか引き分けたという劣勢の展開でした。
 2月28日に国立競技場で行われた第2戦はホームでしたが、北朝鮮も在日同胞の声援で熱い闘いとなりました。第1戦では4バックで苦戦したので3バックで臨んだなでしこジャパンは北朝鮮代表に2-1で勝ち、今夏のパリ五輪の出場権を獲得しました。例によってTVかぶりつきで応援してました。前半26分にFKを得て、この日抜擢されて活躍した北川ひかる選手があげたパスはDFに阻まれたものの、それを田中美南選手がヘディングシュート、しかしクロスバーに跳ね返され、そのこぼれ球をDF高橋はな選手が押し込んで先制しました。同45分、自陣左サイドでボールをキープされ、中央に上げられたボールに反応したチェ・グモクが絶妙なシュート、ゴールに向かって転がったところを、GK山下杏也加が懸命のダイブ、右腕を伸ばし、ゴール寸前でボールをかき出しました。ボールはラインに乗っており、3分の2はインだったとも言われますが、TV画面を見て「やられた〜」と思ったらプレー続行だったので、あぁノーゴールだったんだと胸をなでおろしました。2022年カタールW杯スペイン戦の「三笘の1ミリ」にちなみ“山下の1ミリ”ともいえるビッグセーブと称えられました。三笘はギリギリボールが出ておらず、山下はギリギリボールが入っていなかったということです。副審がゴール判定していなかったことで救われました。おかげで日本は前半を1点リードで終えることができましたが、後半に入ると北朝鮮選手の気迫が上回り、第1戦同様日本は押し込まれる時間が続きましたが、32分に清水梨紗選手が右サイドを突破してクロスボールを上げ、20歳の藤野あおば選手が頭で合わせて2点目を奪いました。これは清水梨紗選手の股抜きが素晴らしかったですね。後半36分には縦パスに反応したキム・ヘヨンがエリア内に侵入し、GK山下杏也加が詰めて、その頭の上を抜くループシュートで1点返されました。このまま試合終了しましたが、北朝鮮選手たちも素晴らしい試合を見せてくれました。
 試合終了後、北朝鮮のリ・ユイル監督は報道陣からVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が必要だったかと問われると「今回は非常に重要な一戦で、技術的にVARが導入されていれば大きな助けになったと思う」と話しました。また「ホームの日本をかばうような判定が見受けられたのではないか。釈然としない部分もあるが、あくまでも主審の判断にのっとって最後までフェアプレーを心がけた」と述べました。なかなか毅然としたカッコイイ監督でした。
 2019年6月25日女子W杯決勝トーナメント1回戦のオランダ戦で、試合終了間際にDF熊谷紗希のハンドによって与えてしまったPKから決勝点を奪われ、敗退が決まったなでしこジャパン。この日もハンドが疑われるシーンが有りましたが、しっかり後ろで手を組んでいたのでセーフとなりました。日本の1点目についてはオフサイドが疑われる感じもありました。“山下の1ミリ”も含め、VARの導入は進めるべきですね。そうすれば不満も言えません。日本の失点はアジアカップBEST8敗退の男子と同じく、守りが甘過ぎます。もっと気迫を出して、体当たりでガードする姿勢を出さないと、より強豪チームには通用しません。GKの詰めも中途半端でした。北朝鮮のリ・ユイル監督から警戒された長谷川唯選手のような、イエローカード寸前の気迫を見せないと世界では通用しません。綺麗なサッカーを目指し過ぎないことが課題ですね。
(2024年3月3日)


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