531  神田明神

 ロシアとの激戦が続くウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトで、一時ウクライナ軍は包囲されて風前の灯火、陥落は時間の問題だろうと報道されていました。しかしゼレンスキー大統領は、なんとしてもここは守ると表明、いったいここは何故それほど重要なんだろう?と思いつつ、激戦で死者がドンドン出る、特にワグネルという民間軍事組織の兵士が殺されても、その屍を乗り越えてなおかつ突撃する、まるで太平洋戦争末期の日本軍を見ているようで戦慄を覚えました。それが最近戦局が変わっているようです。ウクライナ軍がロシア部隊を押し戻しているようで、ロシアの司令官二人が戦死した模様です。ゼレンスキー大統領はイタリア、ドイツ、フランス、英国を順次訪問中、恐らく「ウクライナ疲れ」が言われる中で、変わらぬ支援をお願いする行脚なのでしょう。この戦争はまだまだ続きそう、侵略されているウクライナを支援する気持ちは、鈴木宗男さんなどのごく少数派を除けば日本国民の圧倒的多数の意思でしょう。なぜならウクライナは専守防衛に徹しているからです。ロシアと国境を接している日本に置き換えたら一目瞭然です。しかし守っているだけではロシアは軍事大国ですから、簡単には引き下がらず、膠着状態に陥ると思われます。「攻撃は最大の防御なり」を組み合わせなければ諦めさせることはできません。ただ、さはさりながら、この殺し合いは虚し過ぎます。

■ 盛岡一高創立143周年
 5月13日(土)は母校;岩手県立盛岡第一高等学校の創立記念日でした。下は校歌です。メロディは「軍艦マーチ」なので、聞かれた方はビックリするでしょう。なお応援団のエールの中に「頑張れ、頑張れ、一高」や、「ファイト、ファイト、一高」などと並んで、「ウラ〜一高、ウラ〜一高、ウラ〜、ウラ〜、ウラ〜」というものがありましたが、ロシアのウクライナ侵攻勃発で、このエールは使わなくなりました。校歌2番にあるように明治13年春の創立ですから、西暦1880年、今年で143周年です。創立記念日に湯島の「東京ガーデンパレス」で東京地区同窓会「在京白堊会」の総会が行われ、少年野球を休んで、幹事として出席しました。

T U V W
 ♪世に謳はれし浩然の
 ♪大氣をここに鍾めたる
 ♪秀麗高き巖手山
 ♪清流長き北上や
 ♪山河自然の化を享けて
 ♪穢れは知らぬ白堊城
 ♪明治十三春半ば
 ♪礎固く疊まれて
 ♪星霜此処に幾かへり
 ♪徽章の松の色映えて
 ♪覇者の譽れは日に月に
 ♪世に響くこそ嬉しけれ
 ♪忠實自彊の旗高く
 ♪文武の海に彌る日の
 ♪久遠の影を身に浴びて
 ♪理想の船路一筋に
 ♪雄々しく進む一千の
 ♪健兒の姿君見ずや
 ♪振へや杜陵の健男兒
 ♪海陸四方幾万里
 ♪巉峭峙つ起伏の岨
 ♪澎湃寄する激浪の
 ♪其處奮鬪の活舞臺
 ♪其處邁進の大天地
 この校歌3、4番に「雄々しく進む一千の健兒」や「杜陵の健男兒」という言葉を見ても、この学校が男子生徒の学校であることが分かります。我々のときも学年408名の中で女子は1割ぐらいでした。しかし現在はほぼ拮抗し、わずかに女子が上回るそうです。

■ 在京白堊会総会
 在京白堊会総会は東京ガーデンパレス(東京都文京区湯島1-7-5)で行われました。この会場は、本郷通りに面していて、在京盛岡広域産業人会の総会や、岩手県人会の各種団体、大学の同窓会など、いろいろな団体が使っているので、頻繁に行く機会があります。4月にも「東京宮古同郷会」で行きました。東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」を降りて、聖橋の階段を上がり、湯島聖堂の脇からぐるっと回って行きました。順天堂大学病院側を回っても同じぐらいの距離です。以前は東京医科歯科大学のキャンパス内を通って行けましたが、今は工事中で行けません。なお「白堊会」という名称は、校歌1番にあるように、創立以来校舎が「白堊城」と呼ばれる真っ白な建物だからです。

現在の盛岡第一高等学校正門

東京ガーデンパレス

アクセスマップ

湯島聖堂入徳門

校歌を歌うために、応援団OBが旗を振って、これに合わせて声を張り上げました
 バンカラ姿の応援団が、赤い「M旗」を振って、和太鼓一つで応援するのです。今年も大太鼓を原宿の東郷神社から貸して頂きました。甲子園でもこのスタイルで、他校のようなブラバンを使わずに怒涛のような大声で応援するので、ビックリされたものです。それはもはや昭和も大正も通り越して明治そのものです。ところが・・・この日は創立記念日で朝から母校で運動会が行われましたが、その模様を盛岡からビデオ中継してくれたクルーが居ました。驚いたのはその映像の中で旗を振っていた応援団4人中3人が女子で、応援団長も女子、変われば変わるもんだと、東京ガーデンパレスの圧倒的多数のオトコたちはビックリしたのであります。しかしながら同時に、頼もしくも頑張れとの思いも共有しました。我が母校の生徒たちは、「海陸四方幾万里」を前にしても、「巉峭(ざんしょう)峙つ(そばだつ)起伏の岨(そ)」を乗り越え、「澎湃(ほうはい)寄する激浪(げきろう)」をも乗り越えて、常に時代の先頭に立って奮闘、邁進しなければなりません。陸は高く険しく聳え立つ起伏の多い山の崖に、また海は怒濤巻き打ち寄せる荒潮に阻まれるとも、これらを乗り越えて行くんだ!という歌詞ですね。旧制第一高等学校寮歌から転用したものです。「巉峭」は高く険しく聳え立つ起伏の多い山の崖、「澎湃」は、水のみなぎり逆巻くさまを言うようです。こういう奮闘、邁進の精神は、いまや日本人の心の奥底にしまわれた明治維新の直後、諸外国との不平等条約に気付いて、巻き返しに努力しなければならないという精神に他なりません。その拠り所は若者の奮闘にあったのです。少子高齢化の現代にあって、老人が若者、なかんずく後輩女子の高校生が旗打ち振る姿に接することは、実にうれしい、感動モノです。頑張れ!と応援しましょう。LGBTへの理解を促進しましょうなんて言ってる政治家たちに見せてやりたいものです。

■ 神田明神
 京都「祇園祭」、大阪「天神祭」と並び称される日本三大祭である東京・神田祭が13日行われ、早朝から神田明神から3基の神輿(みこし)が出発しました。神田祭は17日まで開催されますが、初日の13日は午前8時前から108町会をそれぞれの地区の神輿とともに練り歩く「神幸祭」が実施され、約12時間、湯島、秋葉原、人形町、日本橋など広範囲に練り歩いたそうです。3基の神輿には、それぞれ大黒さま、恵比須(えびす)さま、まさかどさま(平将門)の御霊(みたま)が11日に入れられ、その3基を中心に約500メートルの行列ができました。「鼻高面」というてんぐさまのお面や平将門に由来する福島・南相馬市「野間追」の騎馬武者、景気づけの花咲じいさんは「枯れ木に花をさかせましょう」と花びらを沿道にまきながら大きな拍手を浴びていたそうです。東京ガーデンパレスへの道すがら、湯島聖堂前交差点と神田明神下交差点の間は、警視庁機動隊によって封鎖され、ガイジンも日本人も、多くの観光客によってえらい賑わいでした。

神田明神







■ 盛岡きたぎんボールパークオープン
 岩手県盛岡市の盛岡きたぎんボールパーク(いわて盛岡ボールパーク)が4月1日オープンしました。同日高野連主催の記念試合「花巻東対早稲田実業」戦が行われ、堀内恒夫氏が始球式に臨みました。翌日は「盛岡大附属対八戸学院光星」戦が行われました。5月16日(火)日本プロ野球機構(NPB)の「きたぎんボールパークオープンナイター 楽天イーグルス vs.福岡ソフトバンク」戦が開催されます。ちなみにこの地は我が連れ合いのふるさと、そのハトコ;日本郵政・増田寛也社長(元岩手県知事3期、総務大臣2期)のお母さんのふるさと、米大リーグ・ブルージェイズの菊池雄星投手のふるさとです。

スコアボードの向こうに見える山は紫波町の東根山と矢巾町の南昌山、あぁ懐かしい

最寄り駅「岩手飯岡」駅もきたぎんボールパークオープンに先だってリニューアルオープン

■ 6月1日から「Rakuten 最強プラン」サービス開始
 楽天モバイルは、新プラン「Rakuten 最強プラン」を6月1日からサービス開始すると発表しました。基地局を整備して国内パートナー回線であるKDDIとのローミングをやめて早く自前回線に移行としていたのを、ガラッと方針転換してKDDIとの連携を強化する路線に転換したのです。これはプラチナバンドの供用開始までの間、繋がりにくい地下街やビル内などで安定した接続を確立しないと楽天モバイルユーザーを増やせない、それならいっそKDDIにお金を払ってでも路線転換したほうがユーザーの支持を得やすいと判断したのでしょう。これによって、月額利用料金をデータ無制限3,278円(2,980円+税)に据え置きながら、懸案であった人口カバー率99.9%を達成し、従来は容量制限のあった国内ローミングの制限も撤廃するなどサービス内容を強化したのです。これは大変なことです。つまりauユーザーと同じ使い勝手で、とてつもなく安いということだからです。


 データ容量無制限で、Rakuten Linkアプリを使うことで国内通話が無料、留守電サービスも無料、SMS無料なんてどこにもありません。例えばNTTドコモならば7千円以上出さないとデータ無制限にならず、しかも通話は有料、かけ放題に別途お金が必要です。
 これまでのRakuten UN-LIMITではデータ容量無制限であっても、KDDIローミングすると通信速度がガクッと落ちて1Mbpsになりました。それをすべて撤廃するというのです。そしたらKDDIにとっては、楽天を利するだけじゃないかという見方もできますが、おそらくKDDIはだからと言ってauユーザーが楽天に乗り換えることはそれほどない、むしろローミングの料金を楽天からもらった方が良いという経営戦略でしょう。一方楽天側からすると、このままではいつまでたってもユーザーが増えない、プラチナバンドまで待っていられない、GROUP全体の足を楽天モバイルが引っ張っているので、品質で他社と並べるようにKDDIと肩を組んだほうが得という判断でしょう。

■ ネットも光ファイバから楽天WiHiへ?
 携帯各社の決算を振り返ると、NTTドコモの2022年度決算は売上高が前年度比3.2%増の6兆590億円、営業利益が前年度比2%増の1兆939億円。KDDIの2023年3月期決算は売上高が前年度比4.1%増の5兆6718億円、営業利益が前年度比1.4%増の1兆757億円。そして、ソフトバンクの2023年3月期決算も売上高が前年度比3.9%増の5兆9120億円、営業利益が前年度比9.8%増の1兆602億円となっています。一方楽天モバイルを有する楽天グループの2023年12月期第1四半期決算(3ヶ月)は、売上高が前年同期比9.3%増の4756億円、営業損益は楽天モバイルの基地局投資がかさんで、▲762億円と引き続き大幅な赤字を記録しましたが、大手3社は軒並み増収増益、なおかつ利益1兆円超えを記録する好業績なのです。したがって大手3社はあまり楽天モバイルを脅威と感じていないと思われます。
 いま動画視聴でユーザーのギガ使用量は増えています。だからこそ楽天が有利に見えますが、日本のスマホユーザーは超保守的なのでなかなか乗り換えません。その好例はNTTドコモのahamoが低料金なのにドコモのギガユーザーが乗り換えないことです。どうして安い方にしないのか?理解できません。筆者はほとんどスマホで動画視聴しないので、毎月の楽天モバイル料金は¥1,080です。電話無料だしショートメールも無料、どうして皆さん高い金払い続けるのか理解できません。しかも今回のKDDI提携で、安定した通信ができるので、ホームWiFiルータに楽天のSIMを刺して、ニューロ光もやめられるか、実験してみようと思っています。なにしろ我がふじみ野市は昔から新日本無線があったように、「無線のまち」であり、KDDIの牙城(上福岡駅前に総合研究所あり)ですから、楽天とKDDIが組んだのなら、携帯電波品質は保証付きみたいものだからです。携帯料金が安くなったのに、光回線に毎月6千円払っているのは腑に落ちません。
(2023年5月15日)


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