526 駒打ち
書斎のアマリリスの花が咲きました。畑のアマリリスはまだ芽が出たばかりですが、温かい室内で冬を越したアマリリスにはもはや春爛漫なのでしょう。派手な花で、心が明るくなりますね。
■ 所沢おおたかの森の「森の再生地」で原木椎茸の駒打ち体験
ふじみ野こどもエコクラブでは、毎年恒例、所沢おおたかの森トラスト「森の再生地」で、原木椎茸の駒打ち体験を行いました。参加家族は少なかったのですが、サポーターは女5人、男3人、他に若夫婦1組、更に所沢こどもエコクラブの方も数名混じっての作業で賑々しく行われました。作業終了後味噌味のけんちん汁を作り、頂きました。これは災害が起きた時、電気もガスも無くても炊き出しができる・・・という実習体験です。その後、シイタケを収穫し、数量に応じてお金を払い、ヤブカンゾウは無料でお持ち帰りました
■ 原木椎茸の駒打ちとは
クヌギやコナラなどの丸太にドリルで穴を開け、椎茸菌の種駒を木槌で打ち込んで湿った冷暗所に寝かせると椎茸が出て来ます。それは「どんこ」のようになったり、大きく開いたり様々です。生でも乾燥しても美味しいです。こんな体験を小学生のうちにできることはまずもってありません。ましてやふじみ野市においてをや・・・そこで今回も所沢おおたかの森トラスト「森の再生地」にお邪魔して、椎茸の駒打ち体験を行って来ました。
原木の丸太
栽培に最も適した木材(ホダ木)はクヌギやコナラなどです。いわゆるドングリが成る木ですね
カシワ、カシ類、シイ、シデ類、ミズナラでもまぁなんとかなります
椎茸菌の種駒
種駒の一部が白いもので覆われているのはシイタケ菌の菌糸です
うまいこと丸台形状に加工されてますね。これを穴に木槌で打ち込みます
電気ドリルで穴開け
オジサンたちが電気ドリルで丸太に穴を開けています。間隔は縦方向に20cm、円周方向に5cm間隔です。
通常規格である長さ90cmの原木を使用する場合、切り口の直径の3倍の駒数が必要となります
つまり長さ90cm・切り口の径10cmの場合は10×3で30個となり、400駒入り1箱で約13本打てる計算になります
駒打ち
種駒を穴に手で差し込み、木槌でトントンと出っ張りが無くなるまで打ち込みます
駒打ち済みの木を一輪車(ネコ)で栽培場まで運びます。この女の子はバランス感覚抜群です
栽培場は遮光シートで覆われています
見事な椎茸が育ってますね
ちなみに種駒を打った場所からシイタケが発生するわけではないそうですよ
種駒からシイタケ菌が伸びて木全体に蔓延し、木の切り口以外のあらゆる場所から椎茸が出てきます
【森の再生地の状況】
ヤブカンゾウを採取して食べましょう・・・自然の恵みは有難いですね
ヤブカンゾウは根元の白い部分が美味しいです。酢味噌和えなどが良いですね
椎茸と大根、人参などにヤブカンゾウも入れて味噌味のけんちん汁を頂きました…美味なり
これも災害が起きた時、電気もガスも無くても炊き出しができる・・・という実習体験です
森の再生地にはたくさん丸太が転がっていて、これをまき割して山のように貯蔵してありました
これはこの場所の木だけではなく、所沢市のいろいろなおおたかの森トラストの保有地、借用地から伐り
出して運んだものだそうです。森の再生地はトタンの壁で囲み、放火など防止のため普段施錠しています
山吹が鮮やかです
新緑の若芽の麓にフキの若葉が青々と...
ビオトープにはオタマジャクシやアメンボなどたくさんの生き物がいました
池には水生植物が生え、水辺には様々な草花が茂り、ミツバなども生えています
この池の水は雨水を建物の屋根から樋を伝わってタンクに集めてできたものです
タンクの水は他にも手洗いとか様々利用できます
建物の屋根には太陽光パネルが付けられて、自然の恵みが最大限利用されています
ナラ枯れ防止のために
皆さん、マツ枯れとかナラ枯れとか聞いたことありませんか?マツ枯れは1970年代後半から、ナラ枯れは1980年代から顕著になりました。これを「地球温暖化のせい」などと安易に結論付けてはいけないと言われています。足立さんにナラ枯れについて教えて頂きました。
コナラ、ミズナラなどのナラ類やシイ・カシ類の樹木の集団枯死を通称「ナラ枯れ」と言います。ナラ枯れは長い間虫害とされてきましたが、近年の研究により、ナラ枯れで樹木が枯れる直接の原因は菌類であること、および、病原菌をカシノナガキクイムシが運んでいることが明らかになりました。すなわち、ナラ枯れとは、「カシノナガキクイムシが病原菌を伝播することによって起こる、樹木の伝染病の流行」なのだそうです
ナラ枯れを避けるためには、放置されて高齢化、大径化した樹木を伐採し、もう一度萌芽更新により、若い小径木から構成される低林に戻して行くことが一番良いとされています。公園などの人工林では、下草刈りなど下層の処理により明るく暖かくなった林内がカシノナガキクイムシの行動を活発化させることなどから、ナラ枯れを誘引する危険性をはらんでいるそうです。里山林を若返らせ、健全に管理して行くためには、適宜樹木を伐採して薪やチップ、ペレットに加工し熱源として利用するのが最も望ましいとされています。すなわちおおたかの森トラストの活動こそ、その見本となるものです。これが認められて2022年11月の秋の褒章で『緑綬褒章』が授与されました。
令和4年度所沢市役所初級職員研修が、おおたかの森トラスト「森の再生地」ほかで3回に分けて行われました。研修内容としては「みどりの保全」と「もしも災害が起きた時、職員として何ができるか」を想定して行われました。職員の皆さんも、これまで体験したことのないことに触れ、また自然の豊かさに気付かされて、これからの所沢市をどのように自然豊かに保って行くかについて改めて決意を新たにしたものと思われます。
■ ふじみ野市立西原小学校からのお礼
埼玉県ふじみ野市立西原小学校から学校応援団へ感謝の意を込めて6年生が作った「柑橘柄コースター」を頂きました。学校応援団というのは、様々な学校の環境整備に協力しているボランティアのことです。コチラの方こそ、少年野球のグラウンドを貸していただいているのでそのお礼の意味で行っている活動ですから、いわば当然のことをしているという意識なのに、わざわざこうしてお礼されるというのは恐縮です。しかし、このように思って下さってるんだということを改めて感じて、有難いことだと感謝しています。