421  花吹雪

 本日は下弦の月、二十四節気の『清明』です。大気清浄明潔にして、すがすがしい季節であるということを示します。我が家の前の川越街道;国道254号線には幅広の中央分離帯があり、そこにヒマラヤ杉や銀杏、ケヤキなどの大木や、桜、藤、椿、ビワ、蜜柑、ブラシの木、山吹、アジサイなどの樹木、様々な花が植えられて、四季折々に眼を楽しませてくれます。今の時期は水仙やチューリップ、スズランなどが一面に咲いています。国土交通省の下請け業者が春夏秋冬手入れしていますが、落ち葉の季節には沿道の店舗や住宅の人たちが落ち葉の清掃に大わらわです。筆者もこれを集めてきて庭の堆肥にしています。我が家の庭には濃いピンクのハナズオウが花盛り、白とピンクのサクラ草(プリムラ・マラコイデス)がグルっと囲み、アザレア、ラナンキュラス、デージー、ペチュニア、パンジー、蔓日日草、マーガレット、ユキヤナギ、キンギョソウ、アブチロンなどが咲いています。北側にはユキノシタが密生しています。家の中ではパキラやオリヅルラン、ポトス、セダム、ムラサキオモト、コルディリネ、ポインセチアなどの観葉植物や各種シクラメンが咲いています。庭の河津桜や陽光桜は終わりました。ビワが実を膨らまし、金木犀や銀杏、南天、モミジ、アジサイ、各種の薔薇、ヤツデ、芙蓉、カポック、ミカン、ハッサク、ユキヤナギなどが若芽を伸ばしています。問題は棕櫚の木ですね。グイグイ大きくなるので、若芽を切っています。

■ 花吹雪〜桜吹雪
 今年は暖かい3月で桜の開花が早く、花冷えも無かったのであっという間に満開になって、桜吹雪になって、もう葉桜になりつつあり、他の樹木も芽吹いて新緑の季節に突入しました。関東有数の鮒釣り名所「びん沼」では花筏どころか、水面が真っ白になって浮きも立たない有様です。今年はコロナ禍で二重マスクをしているせいか、花粉症の辛さがあまり感じられません。その代わり黄砂で、車が汚れて困りますね。


ふじみ野市「亀久保中央公園」は桜吹雪、花びらのじゅうたんの上で幼児が遊び、お母さんたちが見守っています(2021年4月2日筆者撮影)

■ コロナ禍・・・まん延防止等重点措置適用
 政府は2021年4月1日夕方から、新型コロナウイルス感染症の対策本部会合を首相官邸で開き、感染が急拡大する宮城、大阪、兵庫3府県に対し、「まん延防止等重点措置」を全国で初めて適用することを決定しました。期間は4月5日から5月5日までの31日間です。具体的には仙台市、大阪市、尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市のようです。新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は、「重大なリバウンドの山に向かっており、第四波に入りつつある」と述べ、変異株の影響などもあり、感染の制御がしにくく、第三波より状況が厳しいとの認識を示しました。感染対策については、飲食店に時短営業を要請するだけでは不十分で、自治体が見回りを行い、感染対策が徹底されている店舗を認定する制度の創設などが必要だとする認識を示しました。
 もし「まん延防止等重点措置」の効果が出なければ、またまた緊急事態宣言を出すことになりそうですが、その場合、以前よりもっと厳しい措置が求められるでしょう。更に今回の特徴は、東京以外の地方にも感染者が出だしていることで、従来少なかった東北、四国や鳥取県などでも感染が増えていることが、空恐ろしい感じがします。

■ なぜ沖縄で感染者が多いのか?
 ウイルス感染はヒトからヒトへ移りますから、密にならなければやがてウイルスが死滅して感染は収束します。全国的にみても、あるいは埼玉県内を見ても、感染者数は人口密度に比例することが分かります。全国で最も人口密度の低い北海道で感染者が多いのは「札幌のススキノ」という特殊要因があるからです。いま全国で人口当り最多の仙台も「国分町」があります。では何故沖縄が宮城県に次いで人口当りの感染者が多いのでしょう?那覇市の人口密度は福岡市や名古屋市よりも高く、東京都区部、大阪市に次ぐのです。そこに観光客が来るので、さらに過密さが増します。海外旅行ができない今、沖縄が人気なのです。沖縄の流行は、昨年の春休み、夏休み、正月休み、そして今回の春休みとすべて休暇期間中に重なっていることから、渡航者から持ち込まれていると思われます。新型コロナの感染拡大は、若い世代からということが分かってきました。沖縄県の高齢化率は、2020年の推計値で22.6%と全国最低です。活動的な若者が多いことが、沖縄県の感染を拡げる要因となっているのです。また沖縄県の壮年層(50代、60代)の有配偶率は66.7%と全国最低で、独身者はどうしても外食が多くなるようです。ステイホームと言っても家族が居なくて孤独だったり、親と同居して介護しているのです。ただでさえ親族や地域での交流が活発な沖縄では、感染リスクが高くなるようです。

■ コロナ禍・・・「まん防」禁止論
 テレビ朝日系ワイドショー「羽鳥慎一モーニングショー」のレギュラーコメンテーターで同局員の玉川徹氏がまん防使用禁止論≠声高に主張しています。魚のマンボウを連想して「緊張感がなくなる」というのです。まん防問題≠ノついては、西村康稔経済再生担当大臣が4月1日に国会で質問を受けた際「私自身はまん防≠ヘ使わないようにしている。ふざけたような雰囲気もある」と語っています。
 マンボウと言えば「どくとるマンボウ」も連想しますね。山形県出身・斎藤茂吉の息子で精神科医で作家だった方が自分をそう名付けました。ペンネームは北杜夫です。東京・青山の生まれ育ちですが、東北大学卒なので、杜の都・仙台が「北」で「杜のオトコ」なのです。精神科医でありながら躁うつ病だったそうで、躁状態の時にあのユーモラスな筆致の文が生まれたのでしょう。

■ 資産格差の拡大・・・運用と現物化
 大分ドル高円安になってきましたね。ワクチン接種の進むアメリカでは、経済活動が盛んになり、先行き明るいということで株価が高くなっています。連れて日本も株高が進んでいるとはいえ、米国に比べればウロウロして一進一退というところ、無理もありません。日本は第四波突入ながらワクチン接種はOECDで最下位、いかに国力が落ちたか、情けなくて涙も出ない有様なのに、自民党の幹事長が「内閣不信任案を野党が出すなら首相に解散を進言する」などと、世迷い事をのたまわる有様、今選挙なんてやってる場面ではないでしょう。
 「みんなで大家さん」とか「ウェルスナビ」とか資産運用のCMが聞こえますが、今世界中で格差拡大がどんどん進んでいます。中でもスゴイのが「暗号資産」と呼ばれるデジタル通貨、これに投資して資産が拡大している人が増えています。リアル・マネーへの不信感から「現物」を持つ傾向が顕著です。コワイ、コワイ...

■ センバツ・東海大相模優勝
 第93回選抜高校野球大会は2021年4月1日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で決勝があり、東海大相模(神奈川)が明豊(大分)に3―2でサヨナラ勝ち、10年ぶり3度目の優勝、神奈川勢の優勝は7度目。2年連続12回目の出場となった東海大相模は、大塚主将が途中から急性胃腸炎で入院するアクシデントがありましたが、これにもめげず、準決勝までの4試合で喫した失点はわずか1。中でもエース石田隼都投手が29回1/3無失点、403球45奪三振と抜群の安定感で、これは打てそうもないなと思いました。準々決勝と準決勝は連続で完封で、久々に玄人好みのチームでしたね。明豊は、初めて決勝に進みましたが、大分勢54年ぶりの優勝はなりませんでした。2015年夏にも小笠原慎之介(現・中日ドラゴンズ)を擁して優勝している東海大相模の門馬監督は、「苦しい戦いだった」との感想でしたが、筆者はそれは謙遜だなと思いました。エースを出せば勝てると思っていながら先発の石川投手を引っ張りました。余裕の采配だなと思いました。相手への敬意もあるでしょうが、王者の野球、心憎いばかり、こういうチームの監督は楽しいだろうなと思いました。
余熱利用施設「エコパ」を取り巻く生垣のトキワマンサクが花盛り(筆者撮影) 右上は花、右下は表裏で色違いの輝く葉っぱ

■ 日本ジェンダーギャップ指数120位
 男女格差の大きさを国別に比較した、世界経済フォーラム(WEF)による「ジェンダーギャップ指数2021」が3月31日に発表されました。日本は調査対象となった世界156ヶ国の中で120位、過去最低だった2019年の121位とほぼ同じ、過去2番目に低い順位でした。特に政治や経済における男女差が順位に影響したようです。問題なのはドンドン世界から取り残されていることです。「女性活躍社会」などと安倍政権では打ち出していながら、改善どころか、ズルズルと世界の中で後退して行くのが何故なのか、口先だけではなく、具体的に目標設定して女性を持ち上げて行くべきです。森元首相のように、無意識のうちにジェンダーギャップが身に染みている人が多いのが現状です。国立大学法人でも女性管理職登用、女性教員の増加に必死になって取り組んでいる半面、会議で温かいお茶を出してくれるのが女性、ペットボトルのお茶も置かれているのが現状です。警視庁のように、毛むくじゃらの男にお茶を出されても恐れ入りますが、そもそもお茶を出すのが女性ということ自体がジェンダーギャップなのです。最近の民間企業では自分で自動給茶機に取りに行ったり、珈琲をセルフサービスする姿が増えました。男子トイレや男性浴場を女性が掃除するのも止めるべきですね。環境問題に配慮すれば、政府の会議でもペットボトルの水やお茶が置かれていますが、安倍晋三前首相のようにマイボトルを持参するように改めるべきです。政府や大学が、まずは率先垂範しなければ改まらないでしょう。

■ 台湾の鉄道事故
 台湾で台北から南東部の台東へ向かっていたおよそ500人が乗った特急列車が脱線する事故があり、運転士を含む50人が死亡、146人の負傷者が出て、台湾史上最悪の鉄道事故となりました。工事用のトラックが線路に落下し、時速120キロで走行中の特急列車と衝突したということです。台湾は清明節の4連休で、その初日の事故でした。台湾では清明節に、先祖の墓参りに出かける習慣があるそうです。花蓮県というのは有名な観光地ですね。中国が台湾に圧力をかけるために訪台旅行を禁じ、中国人に人気だった花蓮の人通りがガラガラになったニュースなどがかつてありました。

■ McAfeeを語る怪しい広告
 インターネット・セキュリティソフト;マカフィーの警告メッセージが、画面右下から次々に表示される現象が起きました。「あなたのパソコンはマルウェアに感染しています」とか「ウィルスが5個検出されました」などというメッセージが出て、どうやらマカフィーの期限が数日前に切れたので、新たに契約しろという勧誘です。そうやってサイト誘導する戦略でしょうが、その誘導先はマカフィーでは無いはずです。筆者のパソコンはNURO光のサービスで、カスペルスキーインターネットセキュリティソフトでガードされているので、McAfeeは関係ないはずだと思い、McAfeeのサイトをみたら、「現在、マカフィーのロゴが含まれた以下のようなメッセージが何度も表示されるというお問い合わせを多くいただいております」とのことで、「メッセージの多くは、マカフィーを騙る悪質なアドウェア(広告ソフトウェア)や迷惑ソフトウェアによる偽の通知です。 これらの現象は各ブラウザの通知機能から、当該の通知への許可設定をブロックすることで解決します。また、多くのウェブ通知にはドメインやウェブページのURLが表示されます。表示された通知のドメインやURLに「mcafee」が含まれない場合、その通知は偽の通知である可能性があります」と書いてあって、通知をブロックする方法が示されていました。この手の手口には引っ掛からないように注意していますが、困ったものです。

■ 照ノ富士大関復帰
 日本相撲協会は3月31日、東京・両国国技館で大相撲夏場所(5月9日初日・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇・照ノ富士(29)=モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=の大関昇進を正式に決めました。伝達式で、大関昇進を伝えられた照ノ富士は「謹んでお受けいたします」と簡単な口上を述べました。

■ 俳優の田中邦衛さん、ノーベル物理学賞の赤崎勇さんご逝去
 俳優の田中邦衛(たなか・くにえ)さんが2021年3月24日午前11時24分、老衰のため死去されたとのことです 88歳でした 映画「若大将」シリーズで 加山雄三演じる若大将のライバル・青大将役 故高倉健さん主演の「網走番外地」シリーズや故菅原文太さん主演の「仁義なき戦い」シリーズでも活躍しましたね テレビドラマ「北の国から」では 妻(配役:いしだあゆみ)と別れ2人の子ども)と北海道・富良野で生活する黒板五郎役を熱演しました 子どもを演じた長男・純役の吉岡秀隆さんが今や50歳 蛍役の中嶋朋子さんが49歳なんですね 「こんな貧相な風貌なのに家族に恵まれてオレは幸せものだ」とおっしゃっていましたが 2010年を最後に俳優としての姿が見えなくなり 自宅で病気療養中と言われていました あの素敵な笑顔にまた逢いたいとずっと気にかけていました 最期は家族に看取られながら息を引き取ったとのことです 奥さんと娘二人で 長女の田中淳子さんは NHK初の女性海外特派員として活躍し ワシントン支局長などを歴任して 今は広報局長です

田中邦衛さん
 2014年にノーベル物理学賞を受賞した名城大終身教授、赤崎勇さん(92)が4月1日死去されました 青色発光ダイオード(LED)の開発で 同時受賞した名古屋大教授の天野浩さん(60)と共に 基板と窒化ガリウムの間に薄膜を作る手法で高品質の結晶化を成し遂げました 別の方法で徳島の日亜化学で青色LEDを開発した米カリフォルニア大サンタバーバラ校の中村修二教授と3人での受賞でした これによって白色LEDが実用化され 世界中の電力節減に画期的貢献を果たされました LED製造設備の開発に貢献したと自負する筆者としては 故西澤潤一先生と共にご冥福をお祈り申し上げます
(2021年4月4日)


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