376  紺碧の空

 新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言が5月15日に39県で解除され、5月21日には大阪、京都、兵庫で解除、5月25日には東京と神奈川、千葉、埼玉、北海道も解除されて、これで全国での解除となるようです。解除されれば第2波が心配だとの話もありますが、現実に失業者が増え、倒産が増え、廃業する店も目の当たりにして、これ以上続ければ日本の社会へのダメージは取り返しのつかない状態へ突入する恐れがあることを、多くの人が認識したからでしょう。

■ 毎度お馴染みのCOVID-19感染者及び死者の状況
●5月24日(日)12:00現在の新型コロナウイルス関連の感染者及び死亡者の数…厚労省発表

国・
地域
米国 英国 イタリア スペイン フランス ブラ
ジル
ベル
ギー
ドイツ イラン メキシコ カナダ オランダ 中国 日本 韓国 台湾
人口百万 331.0 66.44 60.46 46.75 66.99 209.5 11.49 83.15 81.16 126.2 37.59 17.38 1439 126.5 51.26 23.87
感染者 1,622,447 257,154 229,327 235,290 144,806 347,398 56,810 179,986 133,521 62,527 82,881 45,064 82,974 16,550 11,190 441
死亡者 97,087 36,675 32,735 28,678 28,332 22,013 9,237 8,261 7,359 6,989 6,277 5,811 4,634 820 266 7
感染率 4,902ppm 3,870 3,793 5,033 2,162 1,658 4,944 2,165 1,645 495 2,205 2,593 57.7 131 218 18.5
致死率 6.0% 14.3% 14.3% 12.2% 19.6% 6.3% 16.3% 4.6% 5.5% 11.2% 7.6% 12.9% 5.6% 5.0% 2.4% 1.6%
死者ppm 293 552 541 613 423 105 804 99.4 90.7 55.4 167 334 3.2 6.5 5.2 0.29

昨週トルコ(感染者155,686人、死者4,308人)を死者数で抜き去ったメキシコがグンと伸びて、カナダ、オランダをも抜きました。ロシアは感染者数335,404人でブラジルに次いで第三位、死者は3,383人、人口1千万人のスウェーデンは感染者33,188人、死者は3,992人で致死率12%、死者は391ppm、ノルウェー、フィンランド、デンマークなどの北欧諸国が死者数を3桁に抑え込んでいるのに比べ、余りにも多いのは、免疫獲得政策のためではないかと言われています。スウェーデン政府は国民に外出規制も自粛も求めておらず、かと言って免疫獲得政策をも公式には認めていませんが、結果は明らかな失敗で、北欧諸国はスウェーデンとの人の往来解除を躊躇しているようです。もともとスウェーデンという国は技術的に世界トップレベルですし、安楽死も認めています。この国の国会議員は車ではなく電車で登院し、贅沢をしません。少しでもエリート面すると次は落選なので、とにかく国民に寄り添おうとします。ニッポンとは真逆です。

■ 集団免疫獲得を、との主張
 日本でも免疫獲得策を主張する人が居ます。最近テレビで良く目にする人、元厚労省医系技官で、医師の木村もりよ氏(54)です。彼女は「『1ヶ月、2ヶ月頑張って自粛すれば収束する』と盛んに言われていますが、それは間違い、嘘です。この闘いが長期化するのは明らかです」とおっしゃいます。「一般にどんな感染症も、収束への道筋は二つのみで、集団免疫を獲得すること、あるいは有効なワクチンが開発されること以外にありません。1〜2ヶ月という短期間での収束とは、現実逃避に過ぎません」と断言されています。「“3密” という言葉に固執することにも疑問があります。海外を見ても採用している国は無いんです。カリフォルニア州やニューヨーク州では、PCR検査で陽性となった人たちの何十倍の人数が感染しているとわかっています。日本も市中感染が広まっている可能性はきわめて高く、現状を考えると、3密回避やクラスター封じ込めは、焼け石に水です」とのことです。検査してないから感染数が少なく見えるだけで、実はずっと多いのだけれど、医療の頑張りで死者が少なく出来ているというわけです。


娘の母の日プレゼントの紫陽花

我が家のアジサイも色付いてきました

畑で育てた春菊の花、きれいです


■ 若者の行動自粛は不要、高齢者の接触を減らせ
 感染症に対する3種の対策は、@徹底的に行動制限して封じ込める「抑圧政策」、A社会的距離を保ち経済活動も制限する「徹底的自粛政策」、B緩やかな自粛で集団免疫獲得を目指す「緩和政策」だと言われています。アメリカはじめ多くの国々は、「徹底的自粛政策」をとっています。木村もりよ氏いわく「日本人の行動様式と医療機関の努力によって、3月までは図らずも『緩和政策』状態にあったのに、日本政府は緊急事態宣言で、『緩和政策』から『徹底的自粛政策』に転じさせました。しかしこの政策は、ワクチン開発まで継続しなければ意味がないのです。解除すれば、再び感染が広がります。仮に1〜2年後にワクチンが開発されても、そのとき、社会や経済はボロボロになって、社会不安や経済悪化にともなう死者は、新型コロナの直接の死者数よりずっと多くなっているかもしれません。ただし、集団免疫を得るには、人口の6〜7割程度が新型コロナに感染しなければいけません。“医療崩壊”したら死者は数十万人単位になるという試算もあります。したがって全員予防ではなく、重症化しやすい人、基本的には高齢者に政策のターゲットを絞るべきです。若者の行動自粛ではなく、いかに高齢者が人との接触を減らせるかに焦点を当てるべきだと思います。それ以外の人は、なるべく普通に暮らしながら、集団免疫の獲得を目指す・・・賛否両論あるとは思いますが、真っ向から否定することではないはずです。いずれは、ほとんどの人が感染するのですから、陽性患者全員を隔離するのは非現実的です。同様に、日々の新規感染者数に過剰反応するのも、意味がないと思います。人工呼吸器の数を確保することや、感染者数の少ない地方から呼吸器を扱える医師や看護師を都市部に派遣してもらうなどの医療資源確保と、トリアージ(患者の治療優先順位決定)の基準設置をぜひやってもらいたい」とのことです。

■ 老人を封じ込めろ?
 この主張には俄かに同意できませんね。老人の他人との接触を減らせということは、イコール早く死ねと言っているようなものです。老人は青少年との接触によって元気を貰います。確かに「新しい生活様式」では従来通りとは行きませんが、老人の活動を封じ込めるのはこれまで展開されてきた政策とは相容れないものです。青少年は感染しても重症化リスクは低いので普通に活動させる、老人は青少年との接触を避ける、そんなことを言われたら、少年野球も温泉旅行も出来ません。


青森・太子食品の稲荷寿司
 
我が家も太子の油揚げで...


■ 内閣ドタバタ劇・・・どうしたことか
 アベノマスクは届きませんね。来てももう要らないという周囲の声が圧倒的です。街には、「アベノマスク用ポスト」が設けられたというニュースがありました。菅官房長官は定例記者会見でこれを問われ、「このマスクのおかげで市場にマスクが現れ、価格も下がってきた」と自画自賛しました。本意でしょうか?自分の本音ではないのでは?と疑います。これこそこの内閣の本質を表していますね。国民の声に耳を傾ければこのような答弁は出て来ないはずです。こう言わざるを得ないのでしょう。それでいて、何かと言えば「丁寧に説明する」です。
 東京高検の黒川弘務検事長(63)が緊急事態宣言中に、産経新聞記者の自宅で賭けマージャンをした問題で、法務省は黒川氏を「訓告」処分とし、その辞職を承認したことで、世論が沸騰しています。5月24日のTBS系「サンデー・ジャポン」でテリー伊藤氏(70)は「安倍さんね、今回の黒川さんの件に関しても、私に責任があるって言ったんですよ。森友・加計の時も、私に責任がある。普通、社会でいうと、責任があるという事は何らかの行動を起こすわけ。あの人はね、責任があると言っておきながら、何一つその後に動かない。ここは一番ね、安倍さんの感覚が国民とズレてるところですね」とコメントしていました。挙句の果てに公務員の定年延長法案は、コロナで失業者が出始めている実態に鑑み、再検討が必要だ、とおっしゃる...ならば強行採決も辞さぬ構えだったのはどうして?と思いますね。つまりは良く検討してなくて、役人の言うままに出していたわけです。「余人を持って代え難い」として定年延長した黒川氏については「菅さんがやれと言うから...」と周囲にボヤいたそうです。

■ 安倍内閣の支持率急落
 安倍内閣の支持率が急落しています。NHKが5月15日から3日間行った世論調査では安倍内閣を「支持する」と答えた人は、4月の調査より2ポイント下がって37%だったのに対し、「支持しない」と答えた人は、7ポイント上がって45%でした。「支持しない」が「支持する」を上回ったのは、おととし6月の調査以来だそうです。ところがこの後黒川問題などもあり、毎日新聞社が5月23日行った全国世論調査では安倍内閣の支持率は27%で、5月6日に行った前回調査の40%から急落しました。不支持率は64%(前回45%)に跳ね上がりました。4月8日調査では44%あった支持率が1ヶ月半で17ポイント落ち込んだわけです。また朝日新聞社は5月23、24日に行った全国世論調査では、安倍内閣の支持率は29%(前回5月16、17日は33%)で、2012年12月に第2次安倍政権が発足して以来、最低となりました。不支持率は52%(同47%)に増え、5割を超えました。特に50〜60代女性の支持が2割以下で、7割近くが不支持と答えたそうです。身内からも「もうダメだ」という声が出てきて、政権末期症状ですね。


毎日新聞の5月23日全国世論調査

朝日新聞の5月23、24日全国世論調査


■ ひびかぬ言葉
 いま国のトップの支持率が急落しているのは米英日とブラジルです。新型コロナ対策で失敗したイタリア、スペイン、フランスでは支持率が上がっているのです。結局国民はトップの言葉の中の真実を見ているのでしょう。感染拡大していても、トップの言葉が心にひびけば支持するのです。一時は支持率が上がっていたジョンソン英首相も低下中、発言がブレていることに国民が失望しているようです。アメリカとブラジルは論外です。

■ NHK朝ドラ「エール」第8週は「紺碧の空」
 NHKの連続テレビ小説「エール」の第8週は「紺碧の空」でした。これまでで、もっとも盛り上がりましたね。スランプに苦しんでいた作曲家・古山裕一(窪田正孝)のもとへ早稲田大学応援部の連中が押しかけて来たところで、前週第7週は終わりました。
 当時、野球の早慶戦は、ラジオの普及もあって空前の人気となっていました。やがて慶応が新しい応援歌「若き血」の効果で連戦連勝の黄金時代を迎えます。早稲田の応援団員たちは、自分たちにも心沸き立たせるような新しい応援歌(第六応援歌)が必要だと考え、歌詞を学内で募集します。学生たちの応募の中から西條八十教授が選出した住 治男「紺碧の空」の詩に、曲をつけるのに適当な作曲家は居ないか?と探します。応援部の中に佐藤久志(山崎育三郎)のいとこ、佐藤幸太郎(斎藤嘉樹)がいて、久志に相談したら裕一が良いということになったのです。作曲界の重鎮小山田耕三(志村けん)が早稲田の第一応援歌を作曲していたこともあり、裕一は引き受けることにしたのですが、次の早慶戦まで2週間しかありません。なかなか曲は書けません。

■ 「これこそ若き血だ!」
 レコード会社で、同期の木枯正人(野田洋次郎)が作曲した「丘を越えて」を歌っていた歌手の山藤太郎(柿澤勇人)を裕一は紹介されます。山藤は慶応義塾大学卒業後、東京音楽学校の声楽科で学んでいましたが、家庭の事情で金を稼ぐため、流行歌を歌っていました。「どうしてこんなことを?」と見下したようなことを裕一は言ってしまいました。自分は西洋音楽の才能を認められたと思っている裕一は、コロンブスレコードでは小山田のようなA級の西洋音楽の作曲家ではなく、B級の大衆音楽の作曲家だったのに、それを忘れてしまっているのです。山藤は慶応の塾生だった頃、応援団に「若き血」の歌唱指導をした張本人でした。応援団の歌唱があまりにひどいので、下級生なのに上級生に「それでも塾生か!」と言ってぶん殴られ、鼻血が出て、「これこそ若き血だ!」と言ったというエピソードがありました。ちなみに小山田耕三のモデルは山田耕筰、木枯正人のモデルは古賀政男、山藤太郎のモデルは藤山一郎ですね。


ピンクの薔薇が花盛り
 
我が家のエントランス


■ 「で?」のひと言
 裕一は、自分の才能を証明したい一心で、仕事も早稲田の応援歌づくりもそっちのけで、三日三晩徹夜で書き上げた交響曲「反逆の詩」を、自分の最高傑作かもしれないと思いながら小山田に見せます。しかし、その反応は「で?」と言われて終わり…。自信もプライドもズタズタになった裕一は荒れ狂います。早慶戦までいよいよ3日となり、焦って家に押しかけてきた早稲田の応援団員たちに裕一は「書けません」と告げます。さらに、「応援歌って勝ち負けに関係ありますか?早稲田が負けるのは弱いから、実力不足だからじゃないんですか」と、言ってはならないことを言ってしまいます。

■ 音の出番
 これではいけないと考えた妻の音(二階堂ふみ)は、置き手紙を残して豊橋に帰ります。母や姉妹に裕一をヤル気にさせるにはどうしたら良いかと相談しますが、姉・吟(松井玲奈)の婚約者・鏑木智彦(奥野瑛太)の「軍人が命をかけて戦えるのは誰かのためだからです」という話からヒントを得た音は、団長の田中隆(三浦貴大)に裕一の心を動かしてください、と必死の形相で頼みます。

■ 頑張ることはつながるんだ!
 団長は、裕一のもとを訪れ、かつて自分も野球をしていたこと、少年時代からバッテリーを組んできた親友の清水誠二(田邊和也)が、自分が投げたボールのせいで足に大けがをして野球を続けられなくなったこと、結局治らずに学校も辞めた清水に「何かオレにできることはないか?」と聞いたら、「早稲田を勝たせてほしい。早慶戦をラジオで聞くことが一番の楽しみだ」と言う清水のために、自分は野球をできないけれど、応援団として必死に野球部を応援してきたことなどを話して男泣きします。「野球を頑張る人のおかげで頑張れる人がいる、頑張ることはつながるんです。清水のために曲を書いて下さい」と必死に裕一に頼みました。団長の想いに心動かされた裕一は、自分が音楽を始めた頃の気持ちを取り戻して、応援歌「紺碧の空」の作曲に取り組み、一日で曲を書きあげます。

■ 見事勝利、第一応援歌へと昇格
 秋の早慶戦第1戦で早稲田は3安打に抑えながら1-2で惜敗します。しかし第2戦は雪辱しました。裕一と音はスタンドで第3戦を応援します。早稲田は見事、慶応に勝利します。一体となった応援で勝利に酔いしれた二人は、家の近くの屋台でラーメンをすすります。そこへ現れた田中団長以下の早稲田大学応援団は、裕一のお蔭で勝てたことに感謝し、コロンブスレコードに曲が採用されない不器用なセンセイのためにエールを送ります。続いて早稲田大学第六応援歌「紺碧の空」を熱唱します。

 ♪紺碧の空 仰ぐ日輪
 ♪光輝あまねき 伝統のもと
 ♪すぐりし精鋭 闘志は燃えて
 ♪理想の王座を占むる者 われ等
 ♪早稲田 早稲田 覇者 覇者 早稲田
 

 最後の部分、「覇者 覇者 早稲田」のところのハシャハシャがどうも迫力ないな〜と悩んでいた裕一でしたが、実はワセダ〜ワセダ〜と抑えて、続く部分をハシャハシャワセダ!と見事に胸張って歌えるように仕上げたリズムによって、やがて「紺碧の空」は第一応援歌へと昇格し、現在に至ります。
 昔神宮球場に息子の関係で、夫婦で早稲田の応援に行ったとき、このハシャハシャワセダ!の盛り上がりは凄かったですね。裕一と音の感動が良く分かります。また東京ドームの阪神−巨人戦での「六甲おろし」も凄かったですよ。やはり応援歌というのは心弾ませます。

■ 徳川家康公御家訓
 ところで裕一にはいろいろな人が助け舟を出します。中でも裕一のことで悩む音に、喫茶・バンブーの梶取恵(仲里依紗)が渡したのが「徳川家康公御家訓」でした。家康の理念や理想の精髄を今日に伝えるものです。そこには「人の一生は重荷を負ひて遠き道をゆくが如し 急ぐべからず」、「不自由を常と思へば 不足なし」、「心に望(のぞみ)おこらば 困窮したる時を思ひ出すべし」、「堪忍(かんにん)は無事長久の基(もとい) 怒りは敵と思へ」…というものでした。そういう問題じゃないでしょう、という気もしますが、いずれにせよ作曲家・古山裕一こと古関裕而を支えたのは妻・音の励ましにあったのだということを際立たせる第8週でした。

■ 夏の甲子園大会も中止
 朝ドラ「エール」が盛り上がる中、高野連は5月20日、夏の高校野球選手権大会と、それに先立つ地方大会の中止を無念の想いを持って中止すると発表しました。全国高校総体も中止となる中、野球だけ特別とは行かないわけですが、高校球児の3年生の脱力感は推して知るべしです。少年野球でも高校野球にあこがれて頑張っている子供たちがたくさん居ます。大会の開会式定番は古関裕而作曲の「栄冠は君に輝く」、いわゆる「夏の全国高等学校野球選手権大会の歌」です。歌唱は古関裕而の同郷の友人歌手である伊藤久男、朝ドラ「エール」の中では小学校時代の同級生、議員の息子、フッと消えるウインク・モテ男・佐藤久志(山崎育三郎)でした。

 ♪雲はわき 光あふれて
 ♪天たかく 純白のたま
 ♪今日ぞ飛ぶ
 ♪若人よ いざ
 ♪まなじりは 歓呼にこたえ
 ♪いさぎよし
 ♪ほほえむ希望
 ♪ああ 栄冠は 君に輝く
 
2017年夏の甲子園 花咲徳栄高校Vの瞬間

 早くこの曲に乗って行進する少年たちの姿を見たいものです。

■ 「指殺人」に対策を
 匿名での誹謗中傷で他人を死に追いやる行為は韓国では「指殺人」と呼ばれ、日本でも深刻な社会問題となっていますが、またもや犠牲者が出ました。動画配信サービス・ネットフリックスで先行配信、その後フジテレビで放映中のリアリティ恋愛番組「テラスハウス」に出演中だった女子プロレスラーの木村花(きむら・はな)さん(享年22歳)が自殺したのです。SNS上には「死ね、気持ち悪い、消えろ」といった辛らつな言葉による誹謗中傷が寄せられており、それを苦にしたものと見られます。木村さん死去の報道後、書き込んだ人たちが「証拠隠滅」のためアカウントを消している模様です。しかしいくらアカウントを削除しても、どういう者が、どのような内容を書いたかは、警察が捜査すれば裏が取れます。サーバーには残っているからです。削除しても、本気で調べられれば逃げ切れません。ただ、そのためには費用がかかるため泣き寝入りする人がほとんどというのが実態です。言われもないことをSNS上に書かれた企業が警察に訴えた結果、捜査で暴き出された人たちが全国規模で散在し、中には立派な地位の人間も居て罰金刑が科されたなどということがニュースになりますが、これはお金と執念があるから出来ることです。きちんとした証拠を提示しなければ警察は採り上げてくれません。ネット社会では悪口が日常茶飯事になっていて、見るに堪えないものが多いですね。有名人だからと言って、『有名税』だから我慢しろということにはなりません。中にはダイレクトメールに個人攻撃のメッセージを送る者もいるようです。「言葉は武器」なんだと自覚しない連中をどうやって排除すべきか、プラットフォーマーでの対策はもちろん、これこそAIが有効でしょうね。誹謗中傷を発見して「あなたのしていることは犯罪の恐れがあります」と通知してブロックするのです。

■ 梅雨が近くなっています
 この1週間はまるで梅雨のような天候で、連日雨続きでした。お蔭で畑の水遣りも無くて助かりました。高野連が夏の甲子園大会中止を発表した5月20日は二十四節気「小満 (しょうまん) 」でした。陽気がよくなり、草木などの生物が次第に生長して生い茂るという時季です。6月5日は「芒種 (ぼうしゅ) 」…稲の穂先のように芒(とげのようなもの)のある穀物の種まきをする頃という意味ですが、地球温暖化で現在は大分早まっていますね。そして6月10日は「入梅」ですが、埼玉県南部は平年なら6月8日です。稲をはじめ、植物が一斉に大きくなりますね。





梅雨が待ち遠しい
   
ジャガイモの花が咲いています

■ 香港情勢
 心配なのは香港情勢です。中国は全人代を開いて、香港の自治を踏みにじる法案を可決しようとしています。これに対して米国は怒り心頭、新たな米中冷戦時代へと突入しようとしています。中国国内にも、経済の疲弊で国民の間で中国共産党への不満が溜まってきています。習政権は国民の目を海外に向けようと、米国はもちろん、欧州やオーストラリアに対して強圧的な態度に出て、いわゆる「戦狼外交」を展開しています。非常に危険です。過去の歴史に照らせば、こういうときの後は、決して良いことにはなりません。経済もヤバイことになるものです。
(2020年5月25日)


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