いよいよ12月、師走ですね。前回、11月は霜月だと書きました。書いた内容に訂正があります。ふじみ野こどもエコクラブの畑では、11月30日(土)の寒さで霜柱が立ち、熱帯原産のツルムラサキは黒くなってしまいました。オシマイです。しかし、「霜降り前収穫ですね」と書いたアスパラ菜は元気に青々とした緑の葉を輝かせています。「寒さに強くないので越冬はしません」と種袋に記載されていますが、霜柱が立っても元気と言うことは、どうやら「寒さ」のレベルが違うんですね。東北、北海道などの寒冷地では越冬無理としても、南関東では結構持ちそうです。同じく畑に植えている紅菜苔は元気ビンビン、野沢菜や高菜のように勢い良く葉を繁らせています。 ■ アスパラ菜
■ 紅葉の季節
■ 伊香保温泉の紅葉は終わり 先週は毎月恒例の伊香保温泉に一泊で行って来ました。行きは、日本の道の駅でもトップクラスの人気を誇る「ららん藤岡」に立ち寄りました。伊香保への道すがら、黄色や赤の綺麗な紅葉が一部ありましたが、全般に今年はくすんでいる感じ、雨が多くて植物はまだ生命力を保ち、キリリとした寒さが来ないので、のんびりしているのでしょうか。
■ 遅い紅葉 2019年の紅葉は、「記録的な遅さ」とまでは言えませんが、やや遅い所が多くなっています。紅葉は、秋(9月〜11月)の気温が低いと早まり、高いと遅れます。2019年は、9月から10月にかけて、落葉樹が見られる地域としては全国的に平年よりも気温がかなり高くなりました。その上、11月まで多量の雨が続いたので、土壌水分がタップリとあります。したがって、九州の紅葉見頃の頃に、まだ東北でも紅葉が終わっていないという現象になっているのです。上右の図を見てください。紅葉盛りの場所が、仙台〜関東〜東海〜関西〜四国〜九州と連なっています。珍しい現象です。 紅葉と言えば、モミジは全国的に赤く、イチョウは全国的に黄色い!何を当たり前のことを言っているんだと思われるかもしれませんが、この2種の樹木は寒冷地でも温暖地でも同じように色鮮やかなので、これらを植えることでいくらでも「紅葉の名所」は作れるのです。京都など典型的です。今の時期の京都は人混みを見に行くようなものです。 ■ 作られた紅葉の名所
■ なぜ緑なのに「青々」と言うのだろう? 「緑、黄、赤」と言えば信号機ですね。横型だと赤が右、縦型だと赤が上です。車が左側通行の日本では、樹木の枝で隠れて見えないことの無いように、「止まれ!」である赤色の配置をこのようにしているわけです。信号機もほぼLEDになりました。前から疑問に思っていたのです、「なぜ信号機の緑色を青と言うのだろう?」・・・明らかに青と緑は違います。英語では「Green Light」と言って、国際的には信号は「緑・黄・赤」とされています。緑の草原を見て「青々とした」って言いますよね。なぜ緑々と言わないのでしょう?青信号は緑色、青リンゴは鮮やかな黄緑色で、青汁だって葉っぱの深緑色です。常夏の青い海がいくらエメラルドグリーンでも「海が青くてきれいだね」と言います。どうして? すると先日テレビでやっていました。時間は平安時代にまで遡るのです。かつて日本には色を表す言葉は4つしかなかったのだそうです。「赤」「白」「黒」そして「青」。それですべての色彩を伝えなければならないので、今よりも幅広くそれらの色の名は使われるようになりました。青、緑だけではなく紫や灰色までも青という言葉にしたのだそうです。青と緑に分かれるのは平安時代末期から鎌倉時代になってからだそうです。すなわち緑は日本では新参者で、古来よりの色は「赤い」「白い」「黒い」「青い」と形容されますし、「黄」と「茶」も「黄色い」「茶色い」と名前に「色」と「い」をつけて形容詞になりますが、「緑」は「緑い」や「緑色い」とはならず「緑の」となるのです。 ■ 氷温の話 前回、氷温について紹介しました。氷温域にさらされた食材は「凍るまい」として、細胞内にあるでんぷんやたんぱく質を分解して水溶性の糖やアミノ酸を生成して甘くおいしくなるのです。今や「氷温庫」で人工的に野菜や果物、肉、野菜の旨みを引き出して出荷するようになり、イカの一夜干しの氷温ざらしなど、高価ですが甘くて美味しいですよ。 この「氷温」の発見の歴史は新しいのです。鳥取県食品加工研究所長だった山根昭美農学博士が1970年、鳥取名産の二十世紀梨を用いて低温貯蔵試験中に、失敗して梨を凍らせてしまって青くなったのですが、食べてみたら甘くなっていて、「何だコレは!」とビックリして、食品が凍らずに生き続けることのできる未凍結温度領域を発見したのです。従来の食品貯蔵学の概念をくつがえしたこの温度域を「氷温域」と名付けました。その後、山根博士は研究所を辞めて、「公益社団法人日本氷温食品協会」を鳥取県米子市に設立。同時に、氷温技術の研究開発をめざす「株式会社氷温研究所」も設立しました。 ■ 多摩川の話
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