今年の中秋の名月は、9月13日(金)です。13日の金曜日です。翌日の9月14日(土)が満月で、中秋の名月と満月の日付が1日ずれています。14日は満月が今年最も小さく見える日です。
遡って9月6日(金)、エコパのプールを歩いていたら、18時半ごろの南南西の空には、上弦の月と木星が並んで見えていました。その2日後の9月8日(日)は、真南近くの空に月と土星が並んで見えるはずでしたが、台風15号の影響で昼にどしゃ降りの雨が降ったと思いきやカラッと晴れるという変な天候でした。月は見えましたが周りの雲で土星は見えませんでした。雲の動きが激しいのでじっと見ていたら見えたかもしれません。しかしそれどころではありませんでした。小型ながら最強の台風だとテレビでは口うるさく警告し、JR東海は新幹線を早めに運行停止するとか、航空各社は飛行を取りやめる便多数、9日(月)の朝はJRや私鉄で計画運休がアナウンスされていました。 ■ 「台風15号接近とともに世界が変わる」 気象庁は台風15号が接近する9月8日(日)の午前11時から緊急記者会見を行い、首都圏に上陸する恐れのある台風に最大限の警戒を呼びかけました。「関東を直撃する台風としては、これまでで最強クラスと言っていいレベルです。記録的な暴風となる恐れがあるので、風が強まる前に、早め早めの避難や安全確保をお願いします」と警戒を呼びかけたのです。さらに比較的コンパクトな台風で、接近すると急に雨風が強まることを、これまでの予報官は使わなかった言葉で伝えました→「今晴れているということで安心している人も多いかもしれませんが、夜になって接近とともに世界が変わります」・・・いかに気象庁が危機感を持って訴えたかったかがわかります。 ■ 台風15号がもたらした風雨と被害 9月9日午前3時前に神奈川県の三浦半島付近を通過した台風15号は、午前5時前に千葉市付近に上陸しました。今回の台風は比較的コンパクトなため、荒天の時間は比較的短かったものの、深夜の首都圏に猛威を振るいました。最大瞬間風速は千葉県千葉市で57.5メートル(4時28分)、千葉県木更津市で49.0メートル(2時48分)、千葉県成田空港で45.8メートル(5時36分)、東京都羽田空港で43.2メートル(3時27分)、神奈川県三浦市で41.7メートル(1時33分)を観測。いずれも観測史上1位となり、記録的な暴風が吹き荒れました。暴風や大雨が予測されたため、鉄道ダイヤや航空機の運行停止があらかじめ予告されましたが、朝になっても鉄道が予定通りに運行できないとか、高速道路の通行止め、千葉県を中心に大規模な停電や断水が続いたりするなど、台風15号は首都圏に大きな影響を与えました。 降水量は、千葉県市原市で9日午前6時までの6時間降水量が194ミリ、静岡県伊豆市の天城山で同日午前12時半までの1時間降水量が109ミリと、いずれも観測史上最大値を記録しました。東京電力によりますと、東京電力管内の停電が90万軒を超えたそうです。送電線のトラブルが原因とみられていますが、千葉県の鉄塔倒壊など信じられない画像でした。
■ 農業被害が多発
■ 東日本大震災を髣髴とさせる状況 我が先輩は北海道旅行に行っていて、9月9日帰京予定でしたが、新千歳空港で足止めを食らい、結局羽田空港に着いたのは9月10日午前1時とのこと。しかしこんなのラッキーと言えます。成田空港はJRも京成も止まり、高速道路のリムジンバスも来ず、タクシーも来ず、まさに「陸の孤島」状態、到着した旅行客がターミナルで缶詰になりました。中にはラグビーワールドカップに出場する2代表チームも居て、災害列島ニッポンを痛感したでしょう。 昨年9月6日午前3時8分頃に発生した北海道胆振東部地震では、強い揺れによって、震源近くにあった苫東厚真火力発電所の2号機と4号機が、タービンの振動を検知して停止しました。その後、連鎖的にすべての発電所が停止して、ブラックアウトし、全道が停電するという大変な事態となりました。1年経ってニュースでこの関連を盛んに報じていて、そんなことがあったなと思っていた矢先、千葉県や神奈川県での停電がなかなか復旧せず、全国の電力会社から応援が駆けつけたにもかかわらず、1日、2日、3日経ってもまだ停電が復旧しません。どうやら復旧は9月13日(金)あたり?苦しみは続きます。台風一過で8月より暑い気温、冷房もできず、トイレの水も流せず、まさしく東日本大震災を髣髴とさせる状態が続いています。 ■ 我が家の近辺では... 埼玉県はどうでしょうか?県は刻々と情報を発信しました。台風15号の接近に伴ってふじみ野市でも1341世帯3102人に【警戒レベル3】避難準備が発令されました。水害のハザードマップに載っている7地域です。新河岸川や川越江川、福岡江川、砂川堀周辺です。大雨は降りましたが、幸い9月9日午前7時30分に避難情報は解除されました。埼玉県の被害状況は関東西部に比べれば軽微ではありましたが、それは比較論で、千葉県の状況など見ていたらとても口に出せないだけです。真夜中は風雨でよく眠れませんでしたが、丑三つ時にカラカラと何かが落ちる音がしました。 ■ 宮沢湖温泉喜楽里別邸へ避暑に
■ 強烈な北西風で枝葉がちぎれ、飛ばされて...
■ 屋根の棟板金が飛んで落ちて...
そこで、隣のおじいさんはまた調べてくれて、「隣のアパートの屋根だ、2枚無い」とおっしゃいます。双眼鏡で見たら確かに落ちています。それにしてもあと1枚は何処に行ったのでしょう? ■ 天気の子 興行収入250億円超を記録した『君の名は。』の新海誠監督(46)の最新作は『天気の子』です。天気は、人間のスケールをはるかに超えた巨大な自然現象なのに、それによって人間は体調が変わったり、気分まで影響を受けたりする、これをモチーフにしようと考えたのだそうです。これまでは映画の中で、日本の美しい穏やかな四季を折々の天候も含め、情緒として描いてきたそうですが、近年、猛暑が続いたりゲリラ豪雨が当たり前になったりするなかで、「天候が変わってきた」と強く意識するようになったとのこと。こうなると天気は、情緒というより、人間に相対するもの、備えなくてはならない対象に変わってきます。そういう生活実感が時代の気分の中にあるので、天気を通じて、今の気分を映画の中に持ち込めるんじゃないかと考えたそうです。新海誠監督曰く「現状として、世の中がだんだん不自由になってきている感覚がありますよね。それは僕個人が感じている部分でもあるし、周囲でもメディアでも、日本の将来についてあまり楽観できないという話は例えば、僕らは『季節の感覚が昔と変わってきてしまった』と感じて、ある意味、右往左往しています。でも、今の子どもたちにとっては、それが当たり前なわけですよね。ですから『異常気象だ』なんて彼らは言わないし。『天気の子』は雨が降り続いている東京が舞台ですが、帆高も陽菜も、雨が降り続いてることについて何もネガティブなことを言わないんですよ。周りの大人たちやニュース番組はそういう話をしているんですけれど。そんな大人たちの憂鬱を、軽々と飛び越えていってしまう、若い子たちの物語を描きたいなと強く思いました。何かが、今あまりよくない方向に向かっているという感覚は、結構な数の人が共通して感じていることだと思います。でも、子どもにはその気持ちを共有してほしくないんです」・・・なるほどね。 ■ 東京タワーさんままつり
■ 日産自動車西川社長辞任 日産自動車は9月9日、西川(サイカワ)廣人社長兼CEO(最高経営責任者)が9月16日付で辞任すると発表しました。自らの株価連動型の役員報酬を巡る疑惑が浮上し、責任を問う声が強まっていました。西川社長はかねて周囲に辞任する意向を伝えており、取締役会が最善のタイミングと見極めたようです。昨年11月に元会長のカルロス・ゴーン氏が逮捕された時から、「ゴーン氏の暴走を許した時点で西川氏の責任は免れない」と、その責任を問う声は強くあったからです。ゴーン氏の不正疑惑は西川氏がCEO職に就いた2016年以降も継続しており、元会長らによる被害総額はおよそ350億円規模と推定されるとのこと。経営陣のストックオプションにかかわる話はよく聞きますが、今回の株価連動型の役員報酬はグレッグ・ケリー氏が画策したもので、他の役員にも及ぶ話ですが、自ら主導したものではなく違法性は無い、ただし返却してもらうそうです。いずれにせよ、今回の事件で大企業のカネにまみれた体質は一部露見しましたが、スゴイ話、アベノミクスで株価が上がって大金持ちになったヒトはゴマンといるのです。 ■ ボルトン米大統領補佐官解任 トランプ米大統領は9月10日、ツイッターで、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)を解任したことをつぶやきました。安保補佐官の交代はボルトン氏で3人目です。ボルトン氏は、トランプ氏が北朝鮮に融和姿勢を見せたり、イラン指導部との交渉に意欲を見せたりすることに否定的で、そもそもアメリカファーストのトランプ米大統領との関係が悪化していたのです。大統領にとっては他国のために突っ張ったり、軍隊を派遣してカネを使うことはナンセンスでした。むしろ経済的な面でディールするのが興味の中心なので、極右の対外強硬派のボルトン氏が政権を去ることで、トランプ氏が北朝鮮やイランとの対話を積極的に進める可能性も出てきています。日本にとっては良いことではないでしょうか。 ■ U18野球ワールドカップ大会 野球の18歳以下によるU18ワールドカップ(W杯)最終日の9月8日、韓国・釜山近郊の機張(キジャン)で決勝があり、5連覇を狙った米国を2―1で下した台湾が、3度目の優勝を果たしました。今回は第29回、1981年から始まった大会で、最初の優勝国は韓国でした。途中から隔年開催になりました。過去最多優勝はキューバで11回、続いて米国9回、韓国5回、台湾3回、カナダ1回で、日本はナント!0回です。1982年、2004年、2013年、2015年が2位、2017年は3位ですから、近年急激に日本が強くなってきて、今年こそという並々ならぬ決意で臨んだ大会でした。なお日本が近年上位入賞するようになったのは、それまで夏の甲子園とかぶっていたのが、時期が遅くなって日本がベストメンバーを組めるようになったからです。 ■ 韓国戦のタイブレーク負けで意気消沈 6日の韓国との2次リーグ、負ければ決勝に進めない韓国に対し優位に試合を進め、勝てると思ったそのときに三塁手の送球エラーで同点となり、延長十回タイブレークの末、4―5で逆転サヨナラ負け、日の丸を背負って意気込んでいた日本はこれで意気消沈し、翌7日の2次リーグ最終戦でオーストラリアに1―4で敗れて決勝進出はならず、3位決定戦にも回れず5位に終わりました。韓国は3位でした。閉会式で、日本からは最多本塁打(2本)に西純矢(岡山・創志学園)、大会のベストナインに相当する「オールワールドチーム」に先発投手で奥川恭伸(石川・星稜)、一塁手で韮沢雄也(埼玉・花咲徳栄)が選ばれました。 ■ 最強投手陣はさすがでしたが... 日本の防御率1・58は、出場12チーム中トップ、奪三振93個も最多、つまり投手陣は良かったということです。1次リーグB組1位の日本は同A組2位のカナダを5―1で下しましたが、奥川(石川・星稜)が先発で今大会初登板し、7回1失点で18三振を奪ったのはさすがでしたね。打線は1点を追う五回に失策で追い付き、韮沢(埼玉・花咲徳栄)の適時打で勝ち越しました。韓国戦では満を持して大船渡(岩手)の佐々木朗希が初登板し、1回を無失点に切り抜けましたが、右手中指のまめの影響でこの回限りで降板したのが誤算でした。結局「投げない佐々木朗希ってなんなの?」と言う声がネット上に溢れました。韓国でも奥川と佐々木朗希は注目の選手でした。しかし二人の起用法を巡っては、やや疑問が残りました。習志野の飯塚など、負けん気の強さで抑えの要として活躍しました。西純矢(創志学園)と宮城大弥(興南)の獅子奮迅の活躍も拍手喝采モノでした。韓国戦の9回2死一塁で宮城投手が韓国の1番リー・ジュヒョンに頭部に当たる死球を与えた場面、一塁へと進んだリーに対し、宮城は帽子を取って“謝罪”の一礼、するとリーもヘルメットを脱いで、頭を下げて応えました。この場面を主催のWBSCの公式ツイッターも動画で紹介し、反響が広がりましたね。日本では当たり前の光景ですが... ■ 次回に向け課題浮上 投手中心で選び、内野手が慣れない位置でエラーしたのが敗因です。投手として今年の高校三羽烏と見られていた西純矢がレフトを守ってバックホームでランナーをホームタッチアウトにしたプレーなど鳥肌モノでしたが、オールラウンダーとはいえ、やはり内野はシッカリ専門メンバーで固めるべきと言うのが教訓です。そもそも投手が9人で遊撃手が6人ですから、外野手なんてわずかです。それでも木製バットですから甲子園みたいにポンポンホームランが出るわけではない、必然的に内野を固めますが、今の野球では各ポジション夫々に専門でないとボロが出ます。高速打球への反応と左右への飛び付き、立ち上がってのスローイングの正確性が求められる三塁手、二塁手は今や内野の要と言われます。どのチームも遊撃手は上手いのですが、一塁手を含めそれぞれポイントの動きが違います。一塁手でベストナインに選ばれた韮沢雄也(埼玉・花咲徳栄)も遊撃手です。慣れないファーストでとまどったプレーもありましたが、それでも打撃の非凡さに大会本部は眼を瞠ったのです。 ■ 昨年のU18アジア選手権大会でのこと WCが無かった昨年の第12回アジアカップは日本開催で、サンマリン宮崎で行われた決勝では、韓国が延長10回タイブレークの末に7―5で台湾を破り、2大会ぶりの優勝を決めました。最後の打者を空振り三振に仕留めると、韓国ナインは一塁ベンチから飛び出し、マウンドで歓喜を爆発させたのですが、整列の際には、空になったペットボトルがマウンドに散乱し、ポジションにはグラブが放置されるなど、異様な光景でした。大会関係者は「なっとらん! マナーが悪い」と激怒、選手に片づけるように通訳を通して忠告しようとしましたが伝わらずに、大会スタッフがやむなく後片付けをするという光景があったそうです。このあたりも日本とは大分国民性が違いますね。 (2019年9月11日) |