イチローが引退を発表しましたね。これについてはまたいずれ触れることになるでしょう。記者会見で、メジャーに行って外国人になったら、見る目が変わったと言っていました。この言葉が「グローバル化」を端的に表しています。メジャーでの19年間、その前に既に日本では大スターでしたから、野球に携わって30年以上、野球を愛する者にとって、この人は筆舌に尽くし難いスゴイ人です。国民栄誉賞がナンタラと言われていますが、故西澤潤一先生がノーベル賞を超える存在だったのと同様に、賞で讃える存在を超える人です。お疲れ様でした。 ■ 春のセンバツ開幕 第91回選抜高校野球大会は2019年3月23日(土)から12日間(休養日を含む)の日程で、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕しました。出場32校の主将が「優勝候補」を投票した結果、星稜が17票獲得してダントツの一位となりました。「高校野球ニュース」が予測したところでは、【Aクラス】星稜・横浜・智弁和歌山・筑陽学園・札幌大谷・明石商業、【Bクラス】広陵・龍谷大平安・東邦・履正社・高松商業・八戸学院光星だそうです。 ■ 監督の体罰が尾をひいた春日部共栄
■ 奥川恭伸投手に脱帽 次の第三試合では大会ナンバーワン右腕奥川恭伸投手擁する星稜が強豪・履正社と対戦、一回戦屈指の好カードとなりました。「高校野球ニュース」予測の優勝候補・AとBの対決です。春のセンバツはこれから高校3年生になる選手たちの大会で、冬が終わっていよいよ野球シーズン開幕という時期の大会ですから、投手力の高いチームが有利です。従って星稜が有利と見るのは当然ですが、大阪は少年野球から高校野球まで、全国で断トツのレベルの高い地区です。いまや大阪出身の選手が全国に散らばって、やがて甲子園に集まってくるとさえ言えます。大阪桐蔭と履正社は日本屈指の強豪校です。筆者はもしかすると履正社が食うのでは?と予想しました。ところが結果は、奥川恭伸投手が3安打完封、毎回の17奪三振の快投。プロ12球団のスカウトたちが「マー君と遜色ない」とうなるピッチングで、体が大きいのにフィールディングも良く、筆者脱帽! ■ 選手宣誓に思う 選手宣誓は広陵・秋山功太郎主将(3年)でした。「平成を締めくくる大会。高校生らしいはつらつとしたプレーで日本中に笑顔の花を咲かせます」。平成最後の選手宣誓は、観衆から大きな拍手を受けました。平成最初の選手宣誓は第61回大会(89年)の別府羽室台(大分)の笠置伸一主将、現在47歳で宇佐(大分)監督です。「平成元年にふさわしい、さわやか、のびのび、はつらつとしたプレーを展開し、栄光へ向かってダッシュすることを誓います」という宣誓でした。平成の最初と最後に共通する文言は「はつらつ」、それ自体はいいでしょう。 ■ 何故手を上げないの? ただ最近の高校野球の選手宣誓にはちょっと違和感を覚えます。手を上げないで宣誓するのです。我が少年野球では今も右手を上げて宣誓します。左利きなら左手でも良いでしょう。このポーズをしなくなったのはいつからでしょうか?ナチスのポーズに似ているからどうの?と言う声もあるようですが、スポーツですからそんなの関係ないでしょう。違和感の原因は宣誓の中味です。 1984年夏の福井商・坪井久晃主将の「若人の夢を炎と燃やし」という宣誓が評判になって以降は独自性のある宣誓が定着しました。手話や短歌を盛り込んで表現を工夫したり、平和や災害復興などメッセージ性のある文言を盛り込んだりするようになったのです。もちろん高野連が認めたからでしょう。「今年の選手宣誓はどんな言葉かな」と楽しみにしているファンが多くなったようにも感じます。 ■ 選手宣誓の本質は
■ 世界幸福度ランキング 国連が2019年3月20日、2019年版の「世界幸福度ランキング」を発表しました。日本は58位で、去年の54位から後退、このところずっと下落傾向です。この調査は、156の国と地域で各3千人を対象に行われ、「一人当たりの国内総生産(GDP)」「健康寿命」「社会的支援の充実」「自由度」「腐敗度」「寛容さ」の6項目について分析されている調査です。トップは今年もフィンランドで、デンマーク、ノルウェー、アイスランドと北欧諸国が続きます。日本の58位は過去最低で、健康寿命は2位、GDPは24位と上位でしたが、自由度は64位、寛容さは92位と足を引っ張りました。主要7か国(G7)では最も低く、米国は19位、台湾は25位、韓国は54位、中国は93位で、最下位は内戦状態の続く南スーダンでした。 ■ いいじゃないの、幸せならば... この結果を受けての街頭インタビューで、どうやら日本人の多くは「どうして?」と疑問に思ったようです。自分たちは結構幸せなのに...と思ったのでしょう。「グローバル化」がこの30年で言われてきたことです。しかし日本人の多くがグローバル化していないことがこの意識で分かります。30年前のバブル崩壊以降、日本経済は低迷しました。「失われた20年」が言われ、デフレが続いて、生活レベルは諸外国に比べればドンドン下がりました。しかしグローバル化していない国民は、自分たちの生活レベルが落ちたなんて考えてもいません。相変わらず日本は大国で、平和で、いいじゃないか、ビルも建つし、新幹線も高速道路も出来て、オリンピックから万博まで再び日本にやってくる、カジノもできるだろう、いいじゃないの、幸せならば...佐良直美です。エッ、知らない?大坂ナオミなら知っている?いいじゃないの、幸せならば... ■ グローバル化 日本人の多くがグローバル化していないのに対し企業はグローバル化しました。だから貿易赤字になっても経常収支が黒字になる、米国みたいになったのです。トランプ米大統領は貿易赤字を槍玉に挙げて、鉄鋼やアルミ製品への関税強化、中国との貿易戦争、次の標的は日本です。しかし米国は貿易赤字になっても全然困らない国だということにトランプさんは気付いていません。情報化社会になって、モノの貿易で損しているように見えても、しっかりマネーは確保するのがUSAです。世界各国がGAFAを規制しようという動きになり、日本でも公取や自民党が乗り出してきましたが、GAFAは何処の国の企業ですか?あれだけ巨額の貿易赤字をあげていても、USドルはシッカリしています。国内景気は世界で断トツ絶好調です。景気低迷する日本と比べたらもっとドル高円安になってよいのに、トランプ政権は日本が巨額の対米貿易黒字をあげているのにドル安円高にならないのは日本国政府が為替操作しているからだと問題視し、4月からの日米協議でこれをテーマにするつもりのようです。貿易戦争のあおりを受けて米国農業が各国からの報復で困っているため、まずは日本に農業市場開放を迫ろうとしています。本末転倒です。 ■ 世界各国が揺れる中、安倍政権は安定 この30年で世界中の多くの国民の所得が向上したのに、日本は下がりました。世界でも少数の珍しい低迷国です。イタリアなども低迷しているので、政権は揺れて、今やアンチEUの政権です。中国の掲げる「一帯一路」に活路を見出そうとしています。
■ 寒いのに幸せなのは何故? 「世界幸福度ランキング」トップがフィンランドで、デンマーク、ノルウェー、アイスランドと北欧諸国が続くのは何故でしょう?寒いし、日が短くて夜が長いし、何が幸せなんだろう?と思いませんか。では日本ではどうか?日本で裕福なのは福井、石川、富山などの北陸です。雪が多いし、日照は少ないし、何故だろう?と思いませんか。それなのに人々は東京、仙台、名古屋、大阪、福岡などの大都市に集まってくる。中でも東京への一極集中はすさまじく、溢れて神奈川、埼玉、千葉などに巨大都市圏が形成されています。実は大都市集中でスラム化するのは世界共通です。筆者のように「雪国」生まれの人間は、日照が多くて温暖な地域は有難いのですが、実は食べ物の美味しさなど、旅に出て初めて忘れていた美味を思い出したりするのです。北陸三県の冬の魚、絶品です。そもそも沖縄で食べるものどうですか?北海道で食べるものどうですか?美味しさは寒冷地にあり、それは厳しい寒さで、食材が美味しくなるからです。私たちが食べているものは動物であれ、植物であれ、生き物です。寒さに耐えるため、身を守るために自ら美味しくなってしまうのです。 ■ 目に余るマスコミのバッシング
■ 障害者差別 日本ではダウン症や知的障害などへの強い抵抗のようなものがあります。ライ病の人を隔離した施設もそうでしたね。世界的にみても1,000人に1人の割合で産まれるダウン症は、決して珍しい障害ではありません。近年、その数は増加傾向にあります。イギリスでは障害者の差別を禁じる法律が1995年には出来ていて、産まれてくる子どもに障害があったとしても、妊婦が安心して出産に臨める体制になっているそうです。これが日本との違いです。日本で2012年に始まった新型出生前診断の結果、ダウン症の胎児と分かった妊婦の95%が中絶を選んだそうです。社会的なフォロー体制が整っていない日本の現実を示しているのでしょうか。 ■ 寛容さの欠如 南米からの移民が言っていました。日本人は弱者に対する寛容さが足りない、その方が生まれた国では、弱者に対し、自分たちも決して豊かではないのにみんなで助けるのだそうです。そういえば米国などでは社会保障が十分でない分、金持ちが寄付して貧しい人を助けます。日本では枠に入っている人はいいですが、例えば生活保護受給者は白い目で見て、年金より生活保護のほうが云々と言ったりします。母子家庭では子ども食堂に頼ったりする悲惨さなのに、手を差し伸べる人が少ないですね。宗教と無縁な人が多いからかもしれません。少子化なのに親の虐待が増えているとかもニュースになっていますが、顕在化するようになっただけかもしれません。イジメは学校でも職場でも、当たり前に存在します。日本が海外から見たら、決して幸せな国ではないというゆえんかもしれませんね。 ■ 堺屋太一氏の近未来小説 2月に逝去した堺屋太一氏の『平成三十年』が再び注目を集めているそうです。約20年前の近未来小説で、作中では平成30年を生きる“未来人”の世界が仔細に描写されています。以下内容をかいつまんで紹介します。
■ ハズキルーペ 最近CMで目に付くのがハズキルーペです。豪華メンバーが出演しています。たかが拡大鏡、虫眼鏡です。どうして売れるのでしょうか?たぶん広告寿命はそんなに長くないでしょう。 ■ 川治温泉へ 明日から川治温泉に行ってきます。鬼怒川温泉の奥です。温泉自体はアルカリ単純泉ですから別に何と言うこともないはず、おなで石でも見てくるか。 (2019年3月24日) |