289  ふるさと納税
 今年も四分の三を過ぎようとしています。「暑さ寒さも彼岸まで」の9月23日の秋分の日直前ぶり返しの暑さも有りましたが、これが最後でしょう。この前まで日照り続きでほとんど雨が降らなかったのに、一旦降り出したら梅雨のようにシトシト降ります。

■ 黄昏時
 2018年9月17日は敬老の日、老いは黄昏(たそがれ)に通じます。朝日新聞の「天声人語」で「黄昏時」のことを書いていました。夕暮れ時を黄昏時というのは「誰ぞ彼」から来ていると...古い言葉ではカワタレともいい、こちらは「彼は誰」なのだそうです。「遠野物語」で有名な民俗学者の柳田国男さんは、「あれは誰かと尋ねるのは、化け物を警戒する意味も含んでいたように思う」と述べられていたようです。

■ 三陸大船渡・東京タワーさんままつり
 9月23日は恒例の「三陸大船渡・東京タワーさんままつり」、今年は数えて第10回でした。当初豊漁とされた秋刀魚がパタッと獲れなくなり心配されました。このイベントのために上京された大船渡市長を囲んで、恒例の前夜祭を浜松町(大門)で行いました。前夜祭と言っても実はごくプライベートな集まりで、彼にとっては珍しく役所の取り巻きの居ない、心解き放たれる瞬間なのだそうです。11月には3期目をかけて市長選挙があります。皆で、東京の夜のネオンを見下ろしながら、頑張れ!とエールを送りました。
 大船渡市のホームページ「市長室」に市町公務日程が掲載されていて、これを見ると、土曜も日曜も無いんですね。特にこの時期は敬老会などで引っ張りだこ、大変です。9月22日(土)は、午前10時から「第11回いわての森林の感謝祭(宮古市)」に出席してから上京されました。帰ってまた24日(月)は敬老会...いやはや

東京タワー(日本電波塔株式会社)と岩手県大船渡市が共催し、六本木探検隊とホテルメルパルク東京の協賛を得て、港区および港区観光協会の後援で、さんまを引き立てる「大根おろし」に鹿児島県肝付町の「辺塚だいだい」を添え、千葉県山武市の「さんまに良く合うしょうゆ」とともに、大船渡からこの日のために上京したスタッフの皆さんの熟練した炭火焼"の技で香ばしく焼き上げた大船渡のサンマを3,333名様に無料配布


■ 椿山荘でディナーショー

 シャンゴーの鷹こと高橋孝志さんとは共に岩手県を故郷とし、在京盛岡広域産業人会の創設会長を筆者が務め、今は顧問ですが、高橋孝志さんは現在も幹事を務めておられます。埼玉県川越市に工場を構える産業用プリント基板のオリオン科学株式会社代表取締役社長ですが、元極真会館埼玉西北支部支部長というアクション愛好者であり、日本クラウン所属の歌手でもあります。これまで発売した曲は
 「男一匹ガキ大将」
 「男の挽歌」
 「君は美しい」
 「熱き少年のままで」
 「あばれ星」
 「故郷の風よ」
などです。
 このたび1968年に「愛するってこわい」が大ヒットしたじゅん&ネネのJunさんとホテル椿山荘TOKYOで9月16日(日)チャリティディナーショーを開催されました。「Junの芸能生活55周年を祝う会」が主催で、Jun&シャンゴーの新曲「夢子と夢男の恋物語り」を発表されたのです。作詞は重鎮荒木とよひさ先生です。
出演:Jun(じゅん&ネネ)、シャンゴーの鷹;高橋孝志、新沼謙治、みち乃く兄弟、大空亜由美
司会:島 敏光
 なお、岩手県大槌町出身のみち乃く兄弟(日本クラウン)は、2018年6月3日(日)ホテルラングウッド(日暮里)で開催された第44回岩手県人連合会総会「岩手県人の集い」にも出演されました。「ふたりは影法師」で再始動した大空亜由美さんも日本クラウンです。
日本コロムビアの新沼謙治さんは大船渡出身の歌手で、朴訥な人間性と数々のヒット曲で誰もが知っているでしょう。高橋孝志さんの友人で、シャンゴーの鷹と仲間たちではこれまでも友情出演してくれています。
 今回のディナーショーは芸能界から作曲家、作詞家、歌手、俳優、格闘家など多彩な顔ぶれが揃いました。元光GENJIの大沢樹生さんはプログラムに無い「パラダイス銀河」を歌いました。岡千秋さん、千葉真一さん、ガッツ石松さん、マッハ文朱さん、藤巻潤さん、青山和子さん、そうそう、三原綱木さんのような大物も居ましたよ。我がテーブルには歌手の真木柚布子さんもいらっしゃいました。神野美伽さんは背が高いですね。
 
ご自身の作詞作曲で杉並児童合唱団のコーラスと共に歌う新曲「盛川」は、大船渡湾に注ぐふるさとの川をイメージして作られた歌です。
昨年9月26日(火)、シャンゴーの鷹と仲間たちは、姫神ホールで「岩泉ヨーグルト復活応援チャリティ歌謡祭」を行い、収益と寄付金を岩泉乳業に寄付するというイベントを行いました。2016年8月の台風10号で岩手県岩泉町の第三セクター岩泉乳業は、小本川の氾濫で工場が浸水、壊滅的な被害を受けながら、全国の岩泉ヨーグルト愛飲者からの励ましと行政の支援を受けて、工場の再開の工事に着手しました。この歌謡祭の直後、約1年1ヶ月ぶりに2017年9月29日新第2工場が本格稼働しました。11月には全国各地の取扱店でも販売を再開、12月には本社工場が再稼働し、「岩泉牛乳」の販売も再開しました。2017年12月28日の岩泉乳業・山下欽也社長の御礼の挨拶をご覧下さい


   2017年9月26日のチャリティ歌謡祭   


■ 総務省がふるさと納税制度見直しへ

 総務省はふるさと納税制度を見直す方針を正式に表明しました。本来のふるさと納税の趣旨に反し、寄付集めを狙いとする目に余る返礼品を提供している自治体に対し、総務省から自粛要請しても見直しの意向を示さない自治体があるため、地方税法を改正して規制に乗り出すそうです。守らない自治体には寄付しても税の優遇措置を受けられないようにするそうです。総務省はこれまでも、望ましくない返礼品の具体的な品目を示して自治体に要請してきましたが、あくまで努力目標のため応じない自治体が後を絶ちませんでした。2018年9月1日時点で、全1788自治体の13.8%に当たる246自治体が寄付額の30%超となる返礼品を提供しており、10月末までに見直す意向がないとしたのは174自治体に上ったそうです。
高級牛肉などの返礼品、写真は黒毛和牛


■ 2018年 総務省から自治体名を公表されていた12市町村
 以下のチェック項目全ての条件に該当した市町村は以下12です。今話題の関西国際空港がある大阪府泉佐野市がダントツですが、半分以上が九州北部の福岡、佐賀、大分です。商品券やギフト券で釣るのはいかにもえげつない。こんなことで名前を挙げられて恥ずかしくないのでしょうか。
  ・還元率3割超の返礼品がある
  ・地場産品以外の返礼品がある
  ・平成30年8月までに見直す意向がない
  ・平成29年度受入額が10億円以上

茨城県 境町(21.6億円)・・・全国の百貨店やショッピングモール、小売店、旅行代理店、ホテルなどで使えるニコスギフトカードを還元率5割の破格で用意、その他にもHISギフトカード、近畿日本ツーリスト旅行券、AppleWatchなど人気の返礼品が多数
岐阜県 関市(14.1億円)・・・700年以上の歴史を持つ刃物の町らしく、返礼品には包丁やハサミ、爪切りなどを揃え、還元率はほぼ3割以下です。しかし百貨店と連携して提供する人気の飛騨牛や、小瀬鵜飼の乗船体験などが還元率4〜5割で人気
静岡県 小山町(27.4億円)・・・サーティワンアイスクリーム、リンガーハットなどの商品券が人気です。また、1〜5万円程度の寄附金で申し込みできる家電を揃えたり、ゴルフ利用券も充実、旅行を兼ねて訪れてもらえるよう、町内の様々な施設で利用できるおやま地域振興券(商品券)を4割の高還元率で提供
滋賀県 近江八幡市(17.7億円)・・・寄付した人の8割が選ぶのが、さしのたっぷり入った近江牛、還元率が5〜6割も
大阪府 泉佐野市(135.3億円)・・・2017年度(平成29年度)に約135億円もの寄附金を集め全国1位となった自治体で、お得度説明不要!と、返礼品を紹介する雑誌やメディアで必ず登場するボリュームたっぷりの国産黒毛和牛などお肉類が充実しています。関西国際空港を根拠地とする格安航空会社ピーチ本社がある縁より、返礼品としている還元率50%のピーチポイントも大人気
福岡県 宗像市(15.6億円)・・・博多和牛サーロインステーキや辛子明太子など福岡を代表する特産品がおいしさとボリュームを兼ね備えて人気です。友好交流都市であるブルガリアのオーガニックはちみつも人気ですが、地場産品でないという理由から取り下げとなる予定
福岡県 上毛町(12.1億円)・・・一番人気は、「特盛り九州産豚切落し4kg」(500g×8パック)と「A4以上!九州産黒毛和牛切落し1kg」(250g×4パック)でともに寄付金額1万円という手軽さも加わって大人気。切落しを返礼品にしている自治体の中でも上毛町はトップクラスの内容
佐賀県 唐津市(43.9億円)・・・佐賀県産の牛と豚の合挽にこだわった創業60年のいきや食品の「唐津バーグ」。いきや食品のサイトでは1個680円(税込)、8個セットが4,840円(税込)ですが、寄附金1万円で140g×10個を貰えるので約6割の高還元率を誇る返礼品
佐賀県 嬉野市(26.7億円)・・・1万円で貰える「佐賀牛 切り落とし1kg」は人気返礼品ランキングの上位常連!
佐賀県 基山町(10.9億円)・・・他の佐賀県の自治体と同様、佐賀牛の質と量は抜群、定期便が多くあるので、一度にまとめて届くのを避けたい方にも便利!折りたたみ自転車や、歴史漫画「キングダム」の著者原泰久さんが基山町出身という縁から、コミック本セット(30巻と50巻)なども用意
佐賀県 みやき町(72.2億円)・・・「HIS旅行ギフトカード」やふるさとプレミアム限定の「阪急交通社ハイレジャーギフト券」を用意、還元率5割となります。国内旅行や海外旅行にも利用可能でき、有効期限なし、寄附金額2万円からとお手軽&使い勝手抜群
大分県 佐伯市(13.5億円)・・・真珠の養殖がさかんなことからアヤコ真珠のピアスなど宝飾品が人気。昨年、三重県鳥羽市や志摩市が真珠を中止したため真珠が申し込める数少ない自治体の一つです。お肉では豊後牛、海鮮では干物セットが人気どころ

■ 見直すべきふるさと納税制度
 ふるさと納税は本来はお世話になったふるさとへの恩返しの主旨だったはずです。筆者はかつて雫石町にふるさと納税していた時期がありました。しかし今は、本来ふじみ野市に納入すべき税金を他所へ回すのは住民の義務に反すると思って止めました。ふるさとではない被災自治体を支援するのにふるさと納税を使うというケースも聞きます。お世話になったふるさとへの恩返しには別の手段もあるはずですし、ましてや被災自治体には寄付という形もあるはずです。返礼品で釣って、金集めというのはそもそも自治体のすべきことではありません。ふるさと納税は本来の主旨に戻すか、またはやめるべきでしょう。

■ 紀平梨花さんが衝撃のシニア初戦女王に!

 9月22日、スロバキア・ブラチスラバで行われたフィギュアスケート:オンドレイ・ネペラ杯フリーで、ショートプログラム(SP)首位の紀平梨花さん(16=関大KFSC)がフリーもトップの147・37点を記録し、合計218・16点で衝撃のシニア初戦優勝を飾りました。冒頭でトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)−3回転トーループの連続ジャンプを成功させ、さらに2本目のトリプルアクセルにも成功。新フリー「ビューティフル・ストーム」で次々とジャンプを決めていき、得点表示を見るや、笑顔で万歳をして喜びを表現しました。今季から新ルールとなり、シーズン前に過去の得点記録がリセットされたため、横一線のスタートとなっていますが、合計218・16点はシニア女子において世界最高得点(ジュニアではロシアのトルソワが221・44点をマーク)です。浅田真央さんに憧れる日本女子屈指のジャンパーが、最高のスタートを切りました。

■ 安倍総理三選
 安倍晋三氏が9月20日、自民党総裁選で3選されました。これで、解散総選挙などで自民党が大幅に議席を減らさない限り、任期の2021年9月まで、安倍氏が首相の座にある見通しです。石破氏が党員票の45%を獲得したことを「善戦」と報じたマスコミに「どこが善戦なんだ?」と麻生氏が噛み付いたり、小泉進次郎氏が党員投票締切後の議員投票前に石破氏支持を表明したり、いろいろなことがありました。
 麻生氏は日本を代表する顔の面で石破氏はダメ、安倍氏が良いと言いました。これは一面その通りですね。確かに石破氏は眼が怖い!ただ口から出る言葉は石破氏のほうが心に響きます。顔が良い/悪いというのはあのトシになると人生の反映という面もありますね。歴代総理の中では中曽根さんと安倍さんがカッコイイ。麻生さんは口が曲がってて、他人のことを言えるの?という気がします。

紀平梨花さん

■ 安倍総理の課題
 安倍さんが勝つことは分かっていましたが、それはこれまでの自民党総裁として臨んだ選挙で連戦連勝ですし、首相としての経済面、外交面での実績も自民党員なら非を唱える点が余り無いことからして、安倍氏にNoは言い辛いからです。特に国会議員は自分の首がかかっているので尚更です。それでも地方の声はかなり厳しかったのは、地方との格差拡大で、アベノミクスが地方まで波及していないという声や、モリカケ問題のモヤモヤ感が尾を引いているみたいですね。これからの首相の課題は@アベノミクスからの出口戦略、A2019年10月の消費増税、B朝鮮半島、中国、そしてロシアとの外交面での決着、C憲法改正問題、Dレームダック化の回避でしょう。消費増税による景気の落ち込みと五輪後の落ち込みに、「出口戦略」まで重なると、急速な経済環境の悪化が想定され、もしかすると大規模なバブル崩壊も予想されます。そうなったら解散・総選挙どころではありません。憲法問題は国民の深いところに潜む拒絶反応を見誤ると、これまた政権の命取りになる可能性すらあります。安倍さんの4選は無いわけですから、今後は「次は誰だ?」と乗る馬探しが早速始まっているでしょう。

■ 小泉進次郎氏の見事な戦略
 安倍晋三と言う人の素晴らしい面は国民の欲求・欲望を掴むことが上手い点です。これは参謀の菅義偉氏の素晴らしさと言い換えられるでしょう。秋田県雄勝町出身です。エライど田舎です。岩手県雫石町出身の筆者が言うのですから間違いありません。南は山形県に接し、東は宮城県の鳴子です。菅義偉氏の空気を読む上手さが安倍氏を支えているのです。菅義偉氏が脚本家、安倍氏が主演俳優というところでしょうか。
 圧倒的人気を誇る小泉進次郎氏がもし早いうちに石破氏支持を表明していれば、地方票は恐らく逆転していたでしょう。それでも国会議員票は圧倒的に安倍氏支持だったでしょうから、自民党員と国会議員の乖離がまざまざと見せ付けられたはずです。その意味では小泉進次郎氏は安倍氏と石破氏双方に恩を売ったことになり、実に見事な戦略でした。

■ 安室奈美恵さん引退
 歌手の安室奈美恵さん(40)が2018年9月16日に引退しました。先立つ15日夜に沖縄県宜野湾市で音楽祭に出演したのがコンサートの最後でした。引退をこれほどまでに華々しくビジネスにした芸能人は初めてでしょう。スゴカッタ!

■ ドラマの終わりは?
 前回の「ドラマ」に関し、視聴率最低は関西テレビ制作の「健康で文化的な最低限度の生活」(略称「ケンカツ」)で、視聴率最高はTBS系連続ドラマ「義母と娘のブルース」(略称「ぎぼむすブルース」)だと書きました。「ケンカツ」最終回は5.8%と前回の6.5%より0.7ポイント下げての終了、生活保護、児相、児童擁護施設など重いテーマの最終回でした。印象に残ったのは「それぞれの事情、それぞれの生活がある」という言葉でした。重いテーマではあっても、逃げないで向き合わないといけません。生活保護は命を守る最後の砦、良いドラマでした。

安室奈美恵さん

 一方「ぎぼむすブルース」最終回の平均視聴率は19.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、それまでの最高だった前回の17.3%を上回り、自己最高、かつ今期民放連ドラ1位の数字を記録して有終の美を飾りました。しかし率直に言って、最終回はそんなにおもしろい出来ではありませんでした。亜希子とみゆきは初めて率直な言葉で語り合い、互いの気持ちを知るのです。みゆきの人生はいつだってブルースでした。生母、父との別れ、そして義母とも?しかし「義母と娘」は最後に正真正銘の「母と娘」になります。今後は支え合いながらも、それぞれの道を歩いてゆくのです。どうやら続編があるのでは?と思わせる終わり方でした。

■ 樹々希林さん逝く、75歳

 5年前に全身のがんであることを公表しながらも多くの映画 ドラマで活躍していた俳優の樹木希林(きき・きりん/本名は内田啓子)さんが2018年9月15日 都内の自宅で亡くなりました 享年満75歳 夫はロックミュージシャンの内田裕也さん(78)ですが 長いこと別居状態でした その住むところを樹木希林さんが面倒みていたようです 長女は内田也哉子(42)さん その夫は俳優の本木雅弘(52)さんです 
 我々の世代には「悠木千帆」という名前のほうが親しみ深かったのですが その名前を捨てて「樹木希林」になったときは本当にビックリしました 2003年1月に網膜剥離で左目を失明したことや 2013年3月8日の第36回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞したときのスピーチで 全身がんであることを告げたり ビックリするようなことをサラリと話す人でした 女優としてはとにかくすごいの一言です なんとも言えない可笑しさやなんとも言えない哀しさをまったく演技とは思えないように演じました 郷ひろみとの「林檎殺人事件」 フニフニフニフニ 何という天才!まさに不二の人でした 自分の最期を覚り 始末をきちんとしていました 見習えないほど素晴らしいと思います   ご冥福を祈ります    合掌


樹木希林さんの穏やかな顔
(2018年9月24日)


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