245  私道

 11月11日(土)は仙台に日帰り墓参でした。12日(日)は朝から少年野球の試合、終わって別の小学校へ移動して新人戦決勝戦終わった入賞チームの写真撮影、ホームページに結果を載せるためです。移動は自転車で、オートバイが故障しているからです。
 仙台駅もドンドンリニューアルされています。弟と仙台駅で、夕食がてらワイングラスの南部美人を一杯やってきました。一杯700円はこの美味にしては安いと思いました。その後に呑んだ薩摩の芋焼酎、550円、失敗!やっぱり南部美人にすべきでした。
 11月18日(土)は寒い1日、日本海側では雪が降り荒れた天気、盛岡や青森県黒石市からは初雪の便りがありました。埼玉南部も寒かったものの、天気予報の雨はハズレで少年野球の試合ができました。関係者はホッとしたでしょう。この日は新月、「同窓会の日」でした。19日(日)は一転快晴でしたが、朝から冷え込みが厳しく、野球も辛くなってきました。
 今週は11月20日(月)日比谷で打合せ、22日(水)はもう「小雪」、友引でいい夫婦の日なので○○(ナイショです)、23日(木)は勤労感謝の日、夫婦共々いろいろ予定がいっぱい、少年野球の試合もあり、24日(金)は毎月恒例の伊香保、25日(土)からまた少年野球の試合...雨の影響で12月半ばまで試合が続きます。きょういく、きょうよう、諸々あって・・・

青森県黒石市2017年11月19日朝、南天に重い湿った雪が...

■ 私有地通行不可?
 大阪府堺市で、自宅前の道路で通行人を突き飛ばしたとして79歳の男が傷害の疑いで逮捕されました。男は自宅前に白いペンキで「私有地」と書き、通行を妨害するトラブルが絶えなかったということですが、このトシで自宅前の道路を自転車で通ろうとした20代の男性を押し倒し、10日間のけがをさせた疑いが持たれています。警察によりますと、容疑者は自宅前の道路をめぐって、度々近所の人たちとトラブルになっていたということで、9月以降に110番が10〜20件あったそうです。こうなるとマスコミも目をつけるわけで、事件の一部始終をカメラがとらえていました。ここは「道路」ではなく、自らが所有する「私有地」だと主張するこの男は、かつては、自転車で横切ろうとする女性に、横倒しになりながら自転車を止めていました。この男が逮捕されるのは実は今回が初めてではありません。2年前、道路を植木鉢などでほとんどふさぎ、歩行者はわずかな隙間を通らざるを得ませんでした。この場所は袋小路ではなく公道と公道の間の一本の道路で、この道を通らなければ大回りになるので、新聞配達や配送業者も困っていたそうです。「私有地」と主張する容疑者ですが、登記簿上は周辺住民との「共有地」です。この場合通行を阻害する権利はありません。2015年11月24日には往来妨害容疑で妻と共に逮捕、起訴され、執行猶予付きの有罪判決を受けたこの老人が今回執行猶予中に逮捕されましたから、通常執行猶予が取り消されるでしょう。2005年にも「自宅前に犬のフンを放置する者がいる」と主張して私道に金網フェンスをはったとして、往来妨害罪で逮捕されています。夫の逮捕に妻は報道陣に何を語ったか・・・「私有地問題が解決しない限り通行妨害は続くんじゃないですか?主人はやるでしょうね、命のある限り、九州の男はそうですよ」と言っているそうです。ダメダコリャ。

■ 私道トラブル
 男の自宅前は舗装されています。そもそも「私有地」が舗装されていることなど有り得ません。周辺住民との「共有地」すなわち私道を持分負担しているわけですから、公道との接続まで堺市が住民の便宜をはかって舗装したのでしょう。この場合、「共有地」を通らなければ公道へ出られませんから、この土地を通行する権利はあるわけです。持分負担ですから自宅前の一画が「私有地」とは言えず、ペンキで「私有地」と書くこと自体がおかしいのです。こうした「私道トラブル」は実は全国でいっぱい起きているそうです。
 「私道」とは何かと言いますと、個人や企業、団体が自らの所有地の一部または全部を道路として使っているものです。従って、管理も基本的には個人や企業、団体が行わなければならず、道路としての利用をやめることも、あるいは私道の上に建物や工作物を作ることも全く自由なわけです。人に貸したり、権利を移転することも許されます。しかし、私道負担付きの敷地や私道負担付き分譲住宅では事情は少し違ってきます。

■ 私道負担
 右図のように袋小路になる住宅は一般的です。不動産広告にある「私道負担あり」に多く見られる、行き止まりになる道路のケースです。こうした行き止まりの道路のある分譲地の殆どが私道負担となっています。こういった道路は私道でありながら公道扱いとなります。建築基準法第42条では、「道路」とは、幅員四メートル以上のものをいうと定められています。第43条では、建築物の敷地は、道路に二メートル以上接しなければならないとなっています。つまり道路に接しない土地には建物が建てられません。この二つの条件を満足させるために、私道負担が必要になります。

■ 私道に関する問題発生
 図ではAさんとHさんは公道に接していますから、そちらだけ出入り口が有る場合私道負担は必要無いかもしれません。しかし出入り口が私道側に有る場合は、私道部分を共有する必要があります。B、C、D、E、F、Gさんは、私道部分を通らなければ公道に出れませんから、当然私道持ち分が発生します。私道負担付き分譲住宅でトラブルが起きやすいのはなぜかと言いますと、自分が持分負担で提供している土地に他人が物を置いたり、車を止めたりすることがあるからです。更に、電気、ガス、上下水道、CATVなど、道路を掘削して工事する場合も、皆さんにその旨断って、ご迷惑をかけるかもしれないけどよろしく、とお願いします。場合によっては敷地から道路へ植木の枝が伸びて邪魔だとクレームが出る場合もあります。皆さんが仲良くやっていれば良いですが、堺市の老人のような偏屈な住人がいると厄介です。場合によっては、工事するな!と言うかもしれません。そうすると工事業者は了解が得られるまで工事しませんという場合が多く、住人間で険悪な状態が発生するわけです。公共的工事をするなというほうが無茶ですから、役所に訴えれば通常仲介してくれるでしょうが、どうしようもない場合は裁判になります。
 こうした私道に関する問題は、「住いの総合サイト」w-wallet.com(建築用語と用語の詳細解説のページ)が参考になります。下記参照下さい。
 http://w-wallet.com/sidou1.html

■ ハンコ代
 ところで、とんでもない事例を紹介します。図のような袋小路住宅の住人が新しい住宅に引っ越すことになり、東証1部上場の大手不動産仲介業者を通じて持ち家を売却することにしました。ところがいざ売買契約が成立しそうになったところで、仲介業者から相談を持ちかけられました。「買主は買い取りに当たり、建物を壊して新築の建物を建てるために工事が必要なので、工事を行うことを私道持分保有の全員に承諾してもらう必要があると言っています。ところがGさんの持分が無く、ある不動産会社の持分登記になっているのですが、この不動産会社がいわく付きで、いわゆる反社会的な業者なんですよ、この不動産会社に承諾してもらうためには、いわゆる『ハンコ代』が必要になりますがどうしますか?」というわけです。しかもその「ハンコ代」というのが、相場があって無いようなもので、都内なら百万円以上の場合もあるというのです。そこで住人は弁護士に相談したら、「そういう事例は日常茶飯事、理不尽な話なので裁判に訴えれば勝てるよ、だけど随分時間がかかる、その間物件は塩漬けになる、だからやむなくハンコ代を払うと言う人が現実には多いのだよ、どうする?」と言われました。なるほど、世の中には、理不尽であっても泣く泣くカネ払う事例があり、そういうことで稼ぐ悪徳不動産会社が居るわけです。世の中、きれいごとばかりでは生きていけませんね。争うだけでは済まない、時間との兼ね合いで・・・・

■ 7〜9月GDPは約16年ぶりの7四半期連続プラス成長
 7〜9月期の実質GDPは前期比+0.3%(同年率+1.4%)と、7四半期連続のプラス成長となりました。7四半期連続のプラス成長は1999年4〜6月期から2001年1〜3月期の8四半期連続以来約16年ぶりです。7〜9月期のプラス成長の主因は外需(寄与度+0.5%)で、輸出が前期比+1.5%と2四半期ぶりのプラス。アジア向けの電子部品、半導体製造装置のほか、米国向けの自動車、資本財の輸出も堅調で、輸出に含まれるインバウンド消費も押し上げに貢献しました。一方、内需は低迷(寄与度▲0.2%)し、個人消費が前期比▲0.5%と7四半期ぶりのマイナスに転じました。背景として、夏場の天候不順で外食・宿泊サービスの客足に影響が出たことに加え、4〜6月期に伸びた自動車販売の反動減があるようです。また住宅投資も同▲0.9%と7四半期ぶりのマイナスとなり、相続税対策の一環で急増したアパート等、貸家の建設が一服したことに加え、持家の着工も鈍化しました。

■ トレンドは上昇と見る証券会社
 SMBC日興証券は、内需の低迷は一時的で、景気回復トレンドは維持され、設備投資も緩やかに回復すると見通しています。それは、緩和的な金融環境の継続、東京五輪関連投資の本格化、人手不足に対応した省力化投資の増加等が見込まれ、輸出も円安を追い風に当面も堅調に推移すると見ているからです。海外経済は製造業と貿易の循環的な回復が継続しており、先進国では引き続き米国は底堅く、ユーロ圏は想定よりも上振れて推移、中国も緩やかな減速にとどまり、資源価格の安定が新興国・資源国に追い風となっているからです。

■ 個人消費低迷の要因は若い世代の倹約?
 しかし、7〜9月期の実質GDP成長を伝えたNHKニュースが、日本経済全体としてはプラスの話題なのに、反面個人消費マイナスの理由を「若い世代の消費低迷が要因」と採り上げていたことが印象的でした。若い世代は将来に不安を抱いている、だからお金を使わない、というのです。

桜の葉が紅葉するとこんな感じに
 ある夫婦と子ども二人の世帯は手取り30万円ぐらいの収入から毎月7万円貯金、これは子どもたちの教育資金として貯めている、と言うのですが、そのため週の食費は1万円に抑えているというのです。親子4人で1万円?これは絶対外食できませんね。するとファミレスでよく見かける若い母親と子どもはそういう人たちとは違うセレブなのかな?イヤ、ファミレスでセレブなんてアリエナイ、などと考えて、ウ〜〜〜ンとうなってしまいました。

■ 日馬富士の暴行問題
 大相撲の伊勢ケ浜部屋に所属する横綱日馬富士(33)が、10月の秋巡業中に開かれた宴席で、貴乃花部屋に所属する前頭の貴ノ岩(27)に暴行した問題が大騒ぎになっています。事件は10月25日夜のモンゴル出身力士の酒席の二次会で発生し、横綱白鵬や鶴竜、日馬富士の弟弟子照ノ富士も同席していたようです。大けがをしたと言われる貴ノ岩ですが、翌日に行われた鳥取県民体育館での巡業には殴られた貴ノ岩も参加し、取組も通常どおり消化していたそうです。29日の広島・福山巡業も貴ノ岩は帯同していました。ところが11月12日から始まった九州場所に貴ノ岩は欠場、二日目に頭の骨を折るなどのけがで2週間の治療が必要という9日付け診断書を提出しました。初日から休場する場合、本場所2日前に提出すべき診断書が本場所2日目まで遅れたのは何故でしょう?翌日、初日から2連敗の日馬富士は休場、しかし実はすでにネットで貴ノ岩への暴行問題が流れていました。

■ 慌てる日本相撲協会
 相撲協会によりますと、巡業の責任者の巡業部長でもある貴乃花親方から危機管理を担当する理事にこの問題の報告はなく、相撲協会が把握したのは暴行からおよそ1週間後の11月2日、鳥取県警からの連絡によるものだったそうです。巡業部長である貴乃花親方は、巡業中に発生したトラブルに関しては協会側に伝える義務があるはずですが、29日の福山巡業後鳥取へ取って返して、鳥取県警に被害届を提出したのに、相撲協会へは報告しませんでした。
 11月2日には、暴行を受けた貴ノ岩が師匠の貴乃花親方とともに、部屋の宿舎がある福岡県田川市の風治八幡宮に参拝(右写真)し、九州場所での必勝祈願をした後、田川市長を表敬訪問して、「2桁勝つ!頑張ります」と今場所への意欲を表明していました。
 警察からの連絡に驚いた相撲協会は、11月3日、鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が貴乃花親方に電話で事情を聞きましたが、貴乃花親方は被害届を出しているにもかかわらず「暴行を受けていたことは知らなかった。『階段から落ちてけがをした』と聞いていた」などと説明したということです。明らかなウソですね。また日馬富士の師匠の伊勢ヶ浜親方にも電話しましたが、暴行があったということは知らず、ここで初めて伊勢ヶ浜親方は事件を知ったようです。力士の間ではウワサが広まっていたようですが、相撲協会は、貴ノ岩が最後まで巡業に出続けたことなどから、重大な事案ではないと判断し、力士から事情を聞くことはなかったとのことです。

左端から貴ノ岩、貴景勝、貴乃花親方(2017年11月2日)

■ 貴乃花親方の不可解な動きの裏に何が?
 関係者によれば当事者間では一時「和解」が成立したという話もあります。10月26日に貴ノ岩が日馬富士に謝ったという話も聞きます。大事とは思っていなかった日馬富士サイドからすると、九州場所が始まって貴ノ岩は休場する、暴行問題がマスコミの餌食となる、エッ、どうして?という思いだったでしょう。貴ノ岩の師匠、貴乃花親方が警察への被害届の提出を日本相撲協会に報告しないなど不可解な行動をとったことや、マスコミの取材に答えた横綱白鵬が、「日馬富士はビール瓶で殴ってはいない」と報道とは違ったことを言ったり、日本相撲協会への診断書では骨折ですが、鳥取県警への被害届では骨折となっていないなど、事態は混乱しています。しかも日本相撲協会が骨折という診断書を造った医師に再確認したら、それはあくまで可能性であって、退院時点では相撲を取っても大丈夫と思った、のだそうです。では何故貴ノ岩は休場したのか?
 来年1月には2年毎の協会の理事候補選挙があります。一門から誰が出馬するかなどを選ぶ一門会が、九州場所中に開かれるのが恒例です。貴乃花親方は2年前に行われた、理事長を選ぶ理事10人による互選で惨敗した因縁があり、今回の怪行動は現体制への不満の表れという、うがった見方をする向きもあります。何にしても、ふがいない横綱たち、大相撲大丈夫か?と心配になりますね。

■ ガチンコ相撲の貴乃花親方
 ところで、これまでもどうも怪しかった貴乃花親方、行動がいかにも怪しい!その名誉のために一言付け加えておきましょう。貴乃花親方は「平成の大横綱」といわれましたが、その相撲は「ガチンコ相撲」と呼ばれ、真っ向勝負に徹するものでした。父、二子山親方の教え“汚いことをしないで正直に相撲道を歩め”ということを忠実に守っていました。先輩の八百長力士はそんな彼の姿勢が気に食わず、若いころの貴乃花は立ち合いで張り手ばかりくらっていました。貴乃花は八百長に引き込まれないように他の部屋の力士との交流は控え、支度部屋で口をきくこともほとんどなかったそうです。だから変わり者と見られていました。ガチンコ相撲で我が道を進み、土俵改革を掲げてきた貴乃花親方、その現役時代に全力でぶつかり合った若手親方たちは、今も貴乃花親方を慕っている人が多いそうです。一門の枠を超えたそのグループから、着々と若い力が育っています。貴景勝、貴ノ岩はもちろん、阿武咲、大栄翔、大翔丸、正代、豊山ら若手の実力派です。
(2017年11月19日)


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