213  おまじない

 今年も飛鳥山公園で花見しました。4月4日は二十四節気の「清明」でした。太陽の黄経が 15°に達した日に始まり、「穀雨」 (黄経 30°、今年は4月 20日) の前日までの約 15日間であって、季節的にすがすがしい南東の風が吹くので清明と名づけられたそうです。現行暦ではこの期間の第1日目を指します。実際「清明」から「穀雨」の間に一斉に木々は芽吹き、大地に小さな緑が顔を出します。我が家の庭にも青紫蘇の芽がビッシリ出てきて、雑草も勢い良く出てきました。

■ 国立大学法人岩手大学の入学式に列席
 我が住むまち「ふじみ野市」の花見スポット「弁天の森親水公園」の桜も楽しみました。4月7日には国立大学法人岩手大学の入学式に列席しました。このところ頻繁に盛岡との往復、カネはかかりますが、若者の旅立ちと新しいステージへのステップアップ、心躍る季節はこちらにも元気を与えてくれます。このトシになってこういう機会を与えて頂いて感謝です。一方で親戚にはいろいろなことが起きることもあって、そちらにも顔を出すことにしました。我が夫婦のお互いの兄弟は仲が良くて、両親も皆亡くなりましたが、頻繁に交流しています。

ふじみ野市弁天の森親水公園の桜

■ やはりを愉しまなくちゃ
 今回は夫婦での旅行となって、どこに泊まろうかと相談しました。先日高校の同級生の息子夫婦が関東から来て、鶯宿長栄館に宿泊して、いたく満足して帰ったとのことでしたが、それはそうでしょう、東京方面からのお客様が連泊滞在するハイクラスの宿なのです。夕食も、朝食もバイキングではありません。雫石の旬の食材を上品にあしらった和食膳には大変満足します。仲居さんの接客も丁寧です。
こういう宿は関東ではなかなかお目にかかれません。しかも源泉掛け流しの湯花が浮いたきれいな温泉、泉質が肌に優しいのです。

■ またしてもつなぎホテル紫苑に宿泊
 しかし、今回はまたしても盛岡の奥座敷;つなぎホテル紫苑にしました。2回前に岩手大学卒業式列席の後で泊まったことを紹介しました。連れ合いに客室からの絶景のことを話したら、泊まったことが無いし、山しか見えない鶯宿長栄館より今回は少し格が落ちるけれどコッチにしてみたいということになりました。結果・・・部屋からの絶景に満足してました。夕食も美味しかったし、お風呂も満足、特に「南部曲り家の湯」は本当に良い湯です。しかも今回はホテル愛真館との湯めぐりツアーも体験して、全部で17種の浴槽を体験しました。

ホテル紫苑の南部曲り家の湯;大岩の湯

■ キレちゃダメ!
 今村雅弘復興大臣が4月4日午前の会見で、福島第一原発事故の自主避難者への支援が打ち切りとなることについて、フリーの記者から「国に責任はなく、自主避難者の自己責任だというのは無責任なのではないか」と質問を受け、激高する一幕がありました。「なんて君は無礼なことを言うんだ。なんで無責任だって言うんだよ。撤回しなさい」と言って、記者が「撤回しません」と言うと、「出て行きなさい。もう二度と来ないでください、あなたは」という一幕でした。しかしこの部分だけが切り取られてテレビ放映され、さすがに政府内でもこれはマズイとなったらしく、午後になって、「感情的になってしまいました。改めましてお詫びを申し上げ、今後はこういうことがないように冷静・適切に対処していきたい」と謝罪しました。
 記者と言ってもいろいろな人がいます。わざと怒らせようと執拗にイヤラシク質問する記者もいます。大手マスコミの記者はさすがに看板を背負っていますからそんなことは有りませんが、フリージャーナリストと名乗る人の中にはいろいろな人がいるのです。売り言葉に買い言葉になって、激高してしまったほうが負けなのです。今回はこうした怒りを抑える、和らげるにはどうするかということについて考えます。

■ 季節の変わり目は心の不調に注意
 進学、就職、転勤、進級など春は多くの人にとって転機となる季節で、その季節の変わり目に体調を崩す人が多いですね。新たな環境にうまくなじめず精神的に不安定になったりします。樹木が新芽を吹く3〜4月ごろを『木の芽どき』といいますが、この時期になると精神的な不調を訴える人が増えます。また学生時代とはまったく違う社会人生活になじめなかったり、仕事上のプレッシャーを強く感じたり、職場や学校での人間関係がうまく築けなかったり、様々なことが原因で、いわゆる『五月病』になる人も居ます。原因は、「適応障害」であったり、「季節性うつ」であったり、いろいろあって、脳内の神経伝達物質がうまく機能しなくなるなどが考えられるそうですが、自分ではなかなか気づきにくいので、周囲が変化に気づくことが肝要です。服装が乱れていたり、感情の変化が激しくなったりするなど、ふだんのその人らしくない行動が続いていたら注意信号です。

■ 世界のおまじない
 医薬品・医療機器のニプロは、患者さんのために一生懸命、治療に取り組んでいる医師、看護師、薬剤師の皆さんなど医療の現場で働く方々にエールを送るテレビCMを流しています。「元気を支える医師」篇、「世界のおまじない」篇、「元気のリレー」篇の3テーマです。「世界のおまじない」篇では、幼い子が転んで擦りむいた時やお腹が痛くなった時に、お母さんが痛いところに手をあてて「痛いの痛いの飛んでいけ〜」と言うと痛みが和らいだというのをやってました。こうした誰かを元気にする魔法のことばは世界中にあるそうです。
アルゼンチン(スペイン語)・・・・Sana, sana colita de rana, sino sana hoy, sanara manana. (治れ治れカエルのおしり。もし今日治らないなら明日治れ)
フィリピン(タガログ語)・・・・Aray aray umalis ka.(痛いの痛いのどこかいけ)
アメリカ(英語)・・・・Pain, pain go away, come again another day.(痛いの痛いのどこかいけ。別の日に戻ってこい)
日本「痛いの痛いの飛んでいけ」・・・・夜、病院のベッドで眠っている男の子を気遣って、看護師さんがおまじないを唱えます。翌朝、看護師さんが病室を訪れます。「もう大丈夫だね」…男の子に、看護師さんが笑顔で声を掛けます。

■ アンガーマネジメントのすすめ
 看護師・保健師・精神保健福祉士の田辺有理子さんの「イライラとうまく付き合う介護職になる!アンガーマネジメントのすすめ」(中央法規出版)という本があります。彼女は最近、理不尽なことを言われたり、無茶な仕事を頼まれた時に、将棋の対局場面のようなイメージで「ムム、そうきましたか・・・」とつぶやくようにしているのだそうです。「ならば、この手でどうだ」と次の一手を指すように自分の背中を押すのだそうです。もちろん怒った相手を前にして声に出して言ったりするのではなく、あくまでも心の中でつぶやく呪文です。田辺有理子さんのアンガーマネジメントのすすめを教えて頂きましょう。

■ 怒りを和らげる「魔法の呪文」
 言葉には力があって、私たちは言葉によって励まされたり、勇気づけられたり、元気になったり、落ち着いたり、また時には傷つきます。誰かに何かを言われてカチンときた時、「勝手なことを言いやがって!」、「もう!いい加減にしてよ」などと、心の中で叫ぶけれど、声には出さないということがありますね。そんな時、誰かがあなたを慰め、落ち着かせてくれるような言葉をかけてくれたら良いのでしょうが、相手も怒っていてにらみ合いになっているような時には、相手があなたに優しい言葉をかけてくれるようなことは期待できません。そこで、自分で自分に向かって気持ちを落ち着かせて冷静さを取り戻すための言葉をかけるのが良いのだそうです。これが「魔法の呪文」です。怒っている時でなく、いざという時のためにあらかじめその言葉を準備して置くと良いそうです。

■ 落ち着きを取り戻すための対処法
 例えば、上司に叱られている時、患者や利用者からクレームを受けている時に、聞いているうちにこちらも触発されて、言い返しそうになったけれど、ここは堪えどころだという状況になったら、心の中だけで、自分で自分に「魔法の呪文」をかけてあげるのだそうです。「大丈夫」「なんとかなるさ」「乗り越えられる」「頑張れ私!」「ピンチはチャンス」「帰りに美味しいものを食べよう」など、ちょっとした言葉です。これは、自分が怒りに任せた言動で失敗しないための一時的な対処法で、上司の指導に聞く耳を持たないとか、患者や利用者の話を受け流すという意味ではありません。カチンときた時やじわじわと怒りが湧いてきた時に、自分が落ち着きを取り戻すための対処法です。あの歌を口ずさむと落ち着くとか、好きなテレビコマーシャルのフレーズとか、あるいは可愛がっているペットを思い浮かべるなど、探せばいろいろあるといいます。さしずめ筆者なら「ヨシ!に行こう」というところでしょうか。

■ 自分の「魔法の呪文」を作りましょう
 しかし、このような場面で相手を貶めようとする、あるいは相手の不幸を願うような言葉は控えます。それは、あなたの品格を下げるだけだからです。また、「最悪だ」「もうダメだ」などマイナスな言葉ばかりが浮かぶ人も、自分で泥沼にはまってしまっているのです。相手を悪く言ってしまう、マイナスな言葉ばかりが浮かんでしまうという人は、ここでほんの少し思考を切り替えて自分の「魔法の呪文」を作りましょう。自分が頑張れるような言葉をたくさん持っておくほうがイライラから抜け出しやすいと思います・・・田辺有理子さんのすすめでした。

■ シリア空軍基地へのミサイル攻撃
 シリアでの空爆でサリンなど化学兵器が使用された問題で、米国政府はアサド政権が化学兵器を使用したと断定、一方ロシアなどは反アサド勢力が保管していた薬物が空爆によって流出したものだと主張、疑惑の何が真実かとワイワイやっているところで、しかも中国の習金平国家主席との会合の最中にトランプ大統領はシリア中部ホムス近郊の空軍基地へのミサイル攻撃を指令しました。これに対してシリアのアサド大統領はイランのロハニ大統領と電話会談し、米軍による軍事行動について、「テロ組織を勢いづけるものだ」としつつ、その米国の狙いについては「失敗に終わった」と述べたそうです。

■ トランプの怒りに火を点けたのは?
 "America first"そして"Make America, Great again"を唱えていたトランプ大統領は、ISに対抗するためにはアサド政権やそれを支えるロシアのプーチン大統領をも支持するとして、アサド政権壊滅を志向したオバマ前大統領とは正反対の主張をしていました。それが一転して国連の承認がない中で突発的にシリアを攻撃したことや、アサド政権が化学兵器を使ったという根拠について国連での調査が求められていた中で問答無用のミサイル攻撃、一体何がトランプ大統領の怒りに火を点けたかといいますと、子どもが化学兵器で苦しみ、水を掛けられている映像を見たことだったそうです。これは怖いですね。アサドもプーチンもビックリしたでしょうが、映像を見てカチンと来て、世界最強の軍隊のトップに位置する人が攻撃を指令するなんてことがあったら、世界はまたしても戦争に突入しかねません。権力を持つ人ほど、その権力を振るうには慎重でなければなりません。

■ バノンを切って、どうするトランプ
 しかもこのミサイル攻撃に反対したバノン主席戦略官兼上級顧問をトランプ大統領が更迭?という報道が出ています。トランプ大統領のスローガンである"America first"や"Make America, Great again"は、トランプ政権の理念的支柱の役割を果たしていたスティーブ・バノンの智恵付けだと言われてきました。ハーバード卒、ゴールドマンサックス出身で高い知的能力を有するといわれるバノンが主導するオルトライト思想は、人種、ジェンダー、宗教を問わずあらゆる差別を推奨し、白人至上主義を自認してやまないという、どう見ても危険な思想です。トランプ大統領は政権発足直後、安全保障政策を企画、立案する最高意思決定機関である国家安全保障会議(NSC)の常任委員にバノンを昇格させると同時に、軍関係者を同会議から降格させるなど、バノンの重用ぶりを隠そうともしていませんでした。バノンから見れば、米国にとって何の得にもならないシリアへのミサイル攻撃なんてナンセンスだったでしょう。そのバノンを切ってトランプ大統領はいったいこれからどうしようと言うのでしょう?

■ ジョーカーを切ったトランプ
 そして予想通り米国マスコミはトランプ大統領の決断と実行を賞賛しました。これまで散々トランプ大統領をこき下ろしてきたメディアさえも、です。「トランプはやっと大統領になった」という具合です。伝統的に米国人は勇ましいことが好きな国民であり、欧州から東部海岸に上陸して、先住民であるインディアンを殺して西部を開拓した人たちが祖先です。やることなすこと上手く行かなくて、支持率も急落していたトランプ大統領にとっては、これはまさに切り札でした。ジョーカーを切ったことが短期的には吉でしょうが、「ババ抜き」ならばこれはいけません。さてどうなるか?

■ 安倍晋三首相の素早い支持
 安倍晋三首相は4月9日朝、トランプ米大統領と45分間の電話会談を行い、「トランプ大統領が同盟国と世界の平和と安全のために強いコミットメント(関与)をしていることを高く評価する」と支持表明したそうです。そして、両首脳が今後も緊密に連携することを確認したというのです。何が起きようとも、とにかくアメリカに抱きつくしかないという今の日本の状況は、日本が安全保障面でアメリカ依存一辺倒で来たためです。世界唯一の被爆国が、原水爆禁止に反対して、国連でいったい日本はどうなっているんだと疑われました。小泉純一郎元首相が、ブッシュ元大統領のイラク開戦を支持し、結果的に後で開戦理由のイラクの大量破壊兵器保有が誤りだったことが分かったのはそんなに前の話ではありません。米国は、そして日本は一体何を学んだのでしょう。

■ 習近平国家主席の「魔法の呪文」
 米中首脳会談では、北朝鮮問題での協力強化や国連制裁の完全履行で一致したそうです。米政府当局者によると、トランプ大統領は習近平国家主席に対し、履行しない場合は北朝鮮と取引がある中国企業を制裁対象にする意向を伝えたそうです。しかし安部総理の時と違って共同記者会見も無いというのは異常事態と見るべきでしょう。会談直前の北朝鮮のミサイル発射と、会談中の米国によるシリア攻撃は、明らかに習近平主席の顔に泥を塗るものでした。北朝鮮と米国の両方から泥を塗られながら、習近平主席が笑顔を保ったのは何故でしょう?おそらく、「魔法の呪文」を唱えていたのです。トランプ大統領は「もし中国が協力しなければ、アメリカ単独で行動してもいい」と言っていました。習近平国家主席夫妻がトランプ大統領夫妻の招きを受けて華麗なる晩餐会がフロリダの高級別荘で開かれている最中にアメリカがシリアに向けてミサイルを59発も発射したのです。北朝鮮へのアメリカ単独行動は脅しではなく「本当に実行されるかもしれない」という現実味を帯びた瞬間でした。それでもあのようにニコニコしていたことを米国一部マスコミは「へつらう態度」と報道しましたが、それは誤りです。むしろこれで習近平主席というのは一筋縄では行かない人物であることが分かりました。

■ 対北朝鮮で米中首脳は平行線
 米中首脳会談に関する中国国内における報道は、ただひたすら中国の外交勝利を讃えるものだったそうですが、これはそう言わざるを得ない事情があるからです。米国のシリア攻撃について強い調子で非難したことからも、中国の姿勢が見えます。対北朝鮮政策で米中首脳の主張は平行線だったと思われます。北朝鮮はなんとか米国の気を引こうと様々なことをやっていて、これは中国も苦々しく思ってはいますが、北朝鮮は中国にとって大事な切り札です。ただ、米国の空母が2隻朝鮮半島に向っています。更に米国政府は4月8日、韓国に核兵器を配備するかもしれないと発表しました。朝鮮半島における有事が現実味を帯びて来ています。これはいくらなんでも日本政府としてももろ手を上げて米国に抱きつくわけには行かない?いいえ安倍晋三首相はトランプ大統領と心中するかもしれません。

■ 駐韓大使帰任
 韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像が設置されたことの対抗措置として一時帰国していた長嶺安政大使が、4月4日夜、ソウルに戻りました。少女像については韓国国内世論からして早期の撤去は困難と見られ、朴槿恵(パク・クネ)前大統領が逮捕、収監された状況を見ると、黄教安首相(大統領代行)との対話が重要だと判断したためでしょう。このエッセイでは前から書いているように、日韓は対北朝鮮の意味からも連携が必須で、メンツにこだわっている場面ではないのです。次期大統領選候補5人がいずれも慰安婦合意の再交渉か破棄を主張している実態からして、次期政権に慰安婦合意の履行を求めるのは極めて困難でしょう。有力と見られる文在寅(ムン・ジェイン)候補は3月5日の懇談会で、「日本の法的責任や公式謝罪が盛り込まれていない合意は無効であり、正しい合意が行われるよう、日本に再交渉を促したい」との考えを示しました。
 慰安婦問題は一時は沈静化したように見えましたが、安部政権になって再燃しました。安部政権が続く間は、日韓両政府の間で冷えた関係が続くでしょうが、安保の上でも経済協力の上でも日韓の間には強力な絆が必要であり、お互いにとにかく怒らずキレず、おまじないをとなえて行く必要があります。

■ 米国の武力攻撃で狙われるのは在韓、在日米軍基地
 5月9日には韓国大統領選挙が行われます。これまでの見方では、韓国に親中・親北朝鮮・反米の政権が誕生する可能性があるので、その前に米国は北朝鮮への武力攻撃を断行するかもしれないと言われてきました。しかしシリア空軍基地への米国ミサイル攻撃によって、韓国国民も日本国民もやや目が覚めたでしょう。武力攻撃が始まったら、北朝鮮が最初に狙うのは在韓、在日米軍基地です。金正恩も怖いけれどトランプも怖い、アメリカによる北朝鮮への武力攻撃は、当たり前ですが他人事ではありません。2010年11月23日に大延坪島(ヨンピョンド)近海で起きた朝鮮人民軍と韓国軍による砲撃戦と、それを発端とする北朝鮮・韓国間の緊張の高まりを思い出します。このほかにも北朝鮮と韓国間では何度も現実の戦いが起きています。そうなったらお互いに犠牲者は数多く出るでしょう。

■ 戦争に勝者は無し
 韓国国民は北朝鮮の脅威からいかにして身を守るかと考えた時、文在寅(ムン・ジェイン)ではヤバイと考える人が増えたはずです。日本政府も慰安婦問題には口をつぐむべきです。北朝鮮の脅威からいかにして日本国民を守るかと考えた時、いがみあっている場面ではありません。ミサイルが在日米軍基地や自衛隊の通信基地に狙いを定めた場合、同時多発で発射されたらそのすべてには対処できません。そして過去の歴史に学ぶことです。軍事衝突は、相手を皆殺しにしない限り勝利はありません。圧倒的な戦力差があったベトナム戦争でさえ、米国は勝利できませんでした。そしていまベトナムは、米国とニコニコ仲良くやっています。戦争に勝者は居ない、平和であれば仲良くやれるのです。国を護るのは軍備だけではないのです。

■ 安倍昭恵夫人の思想
 「家庭内野党」と称されてきた昭恵さんは、スピリチュアルへの傾斜と国粋的な傾向とが共存しているようだと文芸春秋3月号では特集しました。脱原発に共鳴し、巨大防潮堤の建設に疑問を呈し、有機農法に取り組むという左派的イメージ、右派的な夫との違いが注目されてきましたが、学校法人「森友学園」の幼稚園問題で国民がオヤと思ったことでこの特集となったのでしょう。しかし安倍晋三夫妻の価値観は基礎部分で共有され、その一つは、「日本の伝統」を称賛し、それが敗戦を機に米国によって奪われたと考える傾向で、もう一つは「信仰」的なものを媒介にして深く結びついているのだそうです。戦前の強かった日本が好きだという心情と、スピリチュアル、エコロジーが混然一体となって、神道や国粋的思想と結びつくのだそうです。

■ 左翼・国粋主義・スピリチュアル・エコロジー
 本来、左翼とは、理性によって社会を進歩させられると考える思想でしたが、1960年代後半、理性の揺らぎが語られ、ヒッピー文化が台頭しました。感性を重視し、自然に回帰しようとする流れですが、これは『日本の土着』を重視する姿勢と紙一重で、そこに左翼が国粋的な日本主義に接続する素地が生まれたのだそうです。スピリチュアルは、スピリチュアリティという言葉の派生語で「人間を超えた目に見えない大いなる力の中に、自分が存在しているという意識」などと定義され、「大いなる力」は、霊的な存在や神仏、宇宙、大自然、エネルギーなど様々に表現され、必ずしも宗教が介在するとは限らないのだそうです。近年ブームのパワースポット巡りなどもこの典型だそうです。そういえばアイマスの高槻やよいちゃんの誕生日の3月25日には、高槻のやよい軒に御飯を食べに行く人が大行列とニュースでやってましたね。

■ 女子アナ
 前回TBSテレビの女子アナがテロップに「居住者」と出ていたときに、「いじゅうしゃ」とアナウンスしたと書きました。連れ合いが「まあ、旧中山道(きゅうなかせんどう)を1日中山道(いちにちじゅうやまみち)と読んだアナウンサーもいたからねぇ」と言ったことも書きましたが、実はこれはフジテレビの女子アナAさんが、同僚の女子アナNさんの失敗談を紹介して、「きゅうちゅうせんどう」を「いちにちじゅうやまみち」って言ったヒトが居たんですよ、と堂々とおっしゃったというエピソードなのです。カンペキですね、フジテレビ(^_^)
 近年アナウンサーは花形の職業なので、どの局も美男美女が入局しますが、今年は岩手県出身の女子アナが話題となっています。フジテレビには女性ファッション誌「non−no」の人気専属モデルだった久慈暁子さんが入社しました。2014年に地元、岩手・奥州市の広報誌で同郷の日本ハム・大谷翔平投手と対談し、お似合いぶりが話題となりましたね。実はお母さんもIBC岩手放送の元アナウンサーなのだそうです。青学大3年生のころからアナウンサー学校に通うなどして猛勉強を積んできたのだそうです。フジテレビには他に、2012年のミスター東大に輝いた安宅晃樹(あだけ・こうき)さんも入社しました。
 TBSテレビには、盛岡市出身の山形純菜(やまがた・じゅんな)さんがアナウンサーとして入社しました。彼女は2016年ミス・インターナショナル日本代表に選ばれ、昨年10月に開催された世界大会では、ファイナリスト15人に選ばれたものの惜しくも優勝を逃した人です。実践女子大学生活科学部では栄養学を専攻し、栄養士と食品衛生管理者の資格も取得しているそうです。女性ファッション誌「JJ」の読者専属モデルでした。ほかには、東京大学・教育学部卒で、東大野球部で捕手として活躍した喜入友浩(きいれ・ともひろ)さん、青学大文学部卒でテレビ朝日系「グッド!モーニング」でキャスター経験のある山本里菜(やまもと・りな)さんらが入社しました。

山形純菜さん 美しい

(2017年4月10日)


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