211  卒業式

 どこもかしこも卒業式です。我が少年野球チームで活躍した小学校6年生たちも晴れて卒業の日を迎えました。筆者も国立大学法人岩手大学の卒業式に経営協議会委員として参列しました。45年振りの卒業式でした。振袖姿の女子学生があでやかでした。
 一方で相変わらず事件が続きます。北朝鮮はヤバイし、ヨーロッパでのテロの連続もヤバイ。米国も揺れているし、香港ではアンチ中国の動きも...日本も森友事件ほかイロイロあって、韓国は大変だなぁなんて言ってられない状況です。テレビドラマよりニュースのほうが面白いなんて状況は早く止めてもらわないといけません。

■ 岩手大学卒業式
 2017年3月23日(木)、岩手県民会館において2016年度岩手大学大学院修了式及び学部卒業式が挙行されました。大学院329名の修了式は中ホールで、学部1103名の卒業式は大ホールで行われ、今年度は、計1432名の皆さんが新たな門出を迎えられました。
 学部卒業式は人文社会科学部217名、教育学部256名、工学部405名、農学部225名のそれぞれの代表者への学位記授与が行われました。また、第54回全日本学生選抜ダンス選手権大会ラテン個人総合の部で優勝し、WDSF台北オープン2016ラテン部門・大学の部で3位に輝いた、競技舞踏部の舘 紳也さんと佐々木彩乃さんペアに、学長特別賞が授与されました。岩渕明学長の式辞の後、農学部動物科学課程;高田偲帆さんが卒業生を代表して答辞を述べました。大学への入学を大変喜んでくれた父の死を乗り越えて卒業の日を迎えられたこの日、母や祖母への感謝の思いと共に結んだ答辞には、心極まるものがありました。続いて学生歌を斉唱し閉式となりました。

国立大学法人岩手大学の2017年卒業式 三階席まで満員の岩手県民会館
詳細は岩手大学Facebook並びにホームページ参照

■ 愛子さまの卒業作文は素晴らしい
 皇太子ご夫妻の長女愛子さまが学習院女子中等科を卒業されました。宮内庁が公表した愛子さまの卒業作文、感動しました。「世界の平和を願って」との題で、昨年5月の修学旅行で広島市を訪れた際に感じたことや、平和への思いがつづられたものです。
 卒業をひかえた冬の朝、急ぎ足で学校の門をくぐり、ふと空を見上げた。雲一つない澄み渡った空がそこにあった。家族に見守られ、毎日学校で学べること、友達が待っていてくれること…なんて幸せなのだろう。なんて平和なのだろう。青い空を見て、そんなことを心の中でつぶやいた・・・で始まり、何気なく見た青い空。しかし、空が青いのは当たり前ではない。毎日不自由なく生活ができること、争いごとなく安心して暮らせることも、当たり前だと思ってはいけない。なぜなら、戦時中の人々は、それが当たり前にできなかったのだから。日常の生活の一つひとつ、他の人からの親切一つひとつに感謝し、他の人を思いやるところから「平和」は始まるのではないだろうか、と中段にあって、最後は「平和」についてさらに考えを深めたいときには、また広島を訪れたい。きっと答えの手がかりが何か見つかるだろう。そして、いつか、そう遠くない将来に、核兵器のない世の中が実現し、広島の「平和の灯」の灯が消されることを心から願っている・・・と結ばれています。
 全文は時事ドットコムニュースに載っています。この作文はスゴイの一言に尽きます。本当に感動しました。

■ 催花雨
 前回「雨が降りませんね。ちょっと降っても雨量が少ないのです」と書きましたが、この日月はまさに「催花雨」の一日となりました。東京は、桜が開花しました。土曜日は湯島で雫石町友会の役員会があり、ちょっと不忍池を覗いたら、いるいる、花見客と酒席を囲む人々、外国人たち・・・・

■ つなぎ
 折角の機会なので、盛岡からとんぼ帰りではなく、盛岡の奥座敷つなぎ温泉に泊まることにしました。
 平安末期、源義家が安部晋三首相の祖先とされる安倍宗任(むねとう)の兄・安倍貞任(さだとう)を攻めた前九年の役で、本陣を置いたところに温泉が湧いているのを義家が発見し、愛馬の傷をこの温泉で洗うと快癒したので、 義家も愛馬を穴のあいた石に繋いで入浴したと言われ、これが繋(つなぎ)温泉の由来と言われています。
 先日は206でホテル大観の湯を紹介しました。その源泉掛け流しの素晴らしいお風呂と、源泉の熱を熱交換器で冷まし、その余熱を取り出して館内の熱利用に供給、掛け流しの排湯を単に捨てるのではなくここからも熱交換器で余熱を取り出して、これまた廃熱利用、これで年間323トンのCOを削減しているという素晴らしいエコ設備を絶賛しました。公開中の映画『3月のライオン』のロケ現場でもあり、筆者の後輩である大友啓史(おおとも けいし)監督・脚本の映画です。大友監督と言えば、『るろうに剣心』で大ヒットを飛ばしましたね。


            ホテル大観の外観


■ ホテル紫苑に宿泊
 さて今回はホテル大観の隣のホテル紫苑に宿泊しました。このホテルは総部屋数127室の大ホテルです。

南部曲り家の湯;赤松の湯


南部曲り家の湯;大岩の湯

(上)ホテル紫苑の外観 (左)赤松の湯は南部赤松で仕上げた壮麗な天井を見上げながら入浴できる、木のぬくもりを感じるお風呂で、八角形の屋根が印象的な打たせ湯タイプの露天風呂。大岩の湯は石のシックなイメージを感じるお風呂で、何故か瓢箪が浮いている露天風呂の床はスロープになっており奥に行くほど深くなり、最深は90cm

■ ホテル紫苑のお風呂は4種、それぞれ内湯と露天風呂、サウナもあり
 ホテル紫苑はかねがね泊まってみたいと思いながらまだ未経験でした。ホテル大観は歴史ある宿で、こちらのほうが新しい宿です。「南部曲り家の湯」、御所湖の絶景を望む「ひとりじめの湯」が自慢の温泉宿です。
 温泉はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)源泉 61.7℃(気温 20℃)で、「南部曲り家の湯」が源泉掛け流しです。「ひとりじめの湯」は温泉ですが循環ろ過です。
 全客室から御所湖、七ツ森、雫石スキー場、岩手山の絶景を眺望できる素晴らしい宿です。JR盛岡駅西口バス乗り場からは無料シャトルバスがあり、今回はこれに乗せてもらいました。また宿泊客は、同じ繋温泉にある姉妹館「愛真館」の湯めぐりが楽しめて、お風呂のはしごができますが、「愛真館」は昔から何度も行ってよく知っているので行きませんでした。
 今回は宿泊してゆったりお風呂を愉しもうとしたのですが、ちょうど森友学園の籠池氏の証人喚問をテレビでやっていて、つい釘付けになってしまいました。「ひとりじめの湯」の露天風呂は雪見風呂、ビックリ!でもラッキー!日帰り入浴は千円とのこと。

ひとりじめの湯;絹の湯…大浴槽・露天風呂のシルクバスは現在日本最大級の大きさ、老廃物をミクロの泡で取り除き、肌スベスベ


ひとりじめの湯;檜の湯…露天檜風呂は、溢れ出すお湯がまるで御所湖へ流れ落ちていくような気分にさせてくれる絶景のお風呂

■ 至高の一膳:「金色の風」御膳
 Panasonicの炊飯ジャー「47都道府県 至高の一膳プロジェクト」岩手県の部は、盛岡市の料亭駒龍の「金色の風」御膳、岩手が誇る三陸の海が育てた濃厚なウニと、風土が感じられる優しい味わいののっぺい汁、岩手づくしの至高の一膳です。
 米の銘柄は「金色の風」・・・岩手の黄金文化や、たわわに実った稲穂を連想させる「金色」と、豊かな岩手の風土を表し、日本の食卓に新たな「風」を吹き込む願いを合わせて名付けられたお米です。口に含むと、まず粘り、そして豊かな甘みを感じ、二噛み、三噛みで口の中にしっとりと広がり、のどにすっと入っていくのが特徴だとか。ふわりとした食感でありながら、ほどよい粒感を楽しめるそうです。
 肉厚で栄養豊富なワカメや昆布に囲まれて育った岩手産の「ウニ」は風味豊かな味わいです。岩手で愛される三陸海岸の「塩うに」は、旨みが深く、適度な塩気もあり「ごはんのお供」にぴったり。
 「のっぺい汁」は、すまし汁の上にとろろを添えた汁物で、岩手県の紫波郡に伝わる郷土料理です。とろみをつけ濃度を出すことから、「のっぺい(濃餅)汁」と呼ばれています。大根、にんじんなどの野菜、そのうえにとろろ汁をかけます。味付けは醤油味で、郷土を代表する滋味深い汁物です。

「金色の風」御膳


■ 「池」つながり?
 「小池は東京で、籠池は大阪で、鴻池は甲府で」・・・・何の話?実は国有地売却問題に揺れる学校法人「森友学園」をめぐって脚光を浴びた鴻池祥肇・元防災担当相(自民党参院議員)が、「参院のドン」と呼ばれた輿石東・元参院副議長の旭日大綬章受章を祝う会の挨拶で述べたこと、会場の笑いを誘いました。鴻池氏のほか伊吹文明前衆院議長、自由党の小沢一郎代表、民進党の野田佳彦幹事長らが発起人を務めました。多数の国会議員が出席し、菅義偉官房長官も駆けつけたそうです。与野党問わず広い人脈を誇る輿石東さんならではですね。豊洲市場問題で揺れる小池百合子東京都知事と森友学園の籠池泰典氏と自身を、「池」つながりで紹介したわけです。

■ 森友学園事件
 籠池氏を証人喚問したのはやぶへびでした。まさに籠池氏の独壇場で、「事実は小説より奇なりと申しますが、私の言っていることが真実です」というくだりなどは、まさに大見得を切ったような感じでした。次々に新しい事実が現れる、まるで玉葱みたいだ、と言った人がいましたが、次から次へと新しい展開になって、今回は昭恵夫人付きの谷さんのFAXが現れました。籠池氏は安部晋三首相のほかに大阪府の松井知事への怨み節を展開しましたが、当の松井知事は「忖度を認めない安部晋三首相が悪い、忖度があったとハッキリ言えばいいんだ」と言い出す始末。顛末を見ていると安部晋三首相はウソをつけない感じ、それにしても「森友学園への国有地売却問題にすこしでも関わったというのであれば首相も国会議員も辞めますヨ」というのは言い過ぎでしたね。「おかしいなあ」と思ったら「徹底的に調べます」というのがこれまでの安部晋三首相のスタンスだったので、今回の件は最初からヘンでした。奥さんに不安を持っていたのか?昭恵夫人も籠池夫人からのメールにいちいち返答しなければ良いのに...菅義偉官房長官も、記者会見や国会答弁で珍しく言葉がつかえたりして、この人も根が正直だなと思いました。心の中で引っ掛かっているとペラペラしゃべれないタイプです。そういう意味では佐川理財局長や迫田国税庁長官などの官僚はスゴイ!厚顔無恥極まれり。

■ 豊洲市場事件
 豊洲市場問題では浜渦元副知事と石原慎太郎元都知事を都議会の百条委員会で喚問したものの、逆襲を食らった感じで、都議会側がタジタジという感じでした。石原慎太郎元都知事は、「小池百合子都知事は、老朽化した築地市場を豊洲へ移転して、困っている業者に早く道筋示すべき。専門家が安全だと言っているのに安心が担保できないと言って、都民の税金を無駄使いしている。民事訴訟が起きないのが不思議なくらいだ」と強い口調で小池百合子都知事を批判しました。小池百合子都知事は豊洲市場問題を都議選の焦点にしないと言明、自民党は下村都連会長、二階幹事長が、公明党と都民ファーストの会を向こうに回して、単独で戦うことで一致、安部晋三首相と菅義偉官房長官も小池百合子都知事と全面対決する方向を鮮明にして、どうやらマスコミの論調もこれまでの小池人気一辺倒から方向転換し出したようです。ただ森友学園事件で安部晋三首相の足下も揺らいでいるのでどうなるか分かりません。

■ わんずまざー保育園事件
 兵庫県姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」の問題、正規の定員が46人のところ、市に隠れてさらに22人の子どもを受け入れて、0〜2歳児の園児の給食の量を減らして経費を浮かしたり、保育士の人数を水増し申告して補助金を貰ったり、保育士が欠勤や遅刻、早退をしたら給与から1万円を減額するなど労働法違反もあり、姫路市は3月末までに認定保育園の認可を取り消すほか、園を刑事告訴する方針だそうです。小幡育子園長は籠池夫人と違って若く、スタイルも良く、しかしカネの亡者だったのか...

■ レジオネラ菌で死亡事件
 広島県三原市の入浴施設「みはらし温泉」で、3月初旬から中旬にかけて、施設の日帰り入浴を利用した男女40人がレジオネラ菌に感染し、3月25日、50代の男性1人が死亡したという事件、いまだにあるんですね、こういう施設、要注意です。浴槽や配管の洗浄をして、きちんと記録をとるなどの衛生管理を怠っていたのではと見られます。

埼玉県ふじみ野市天然記念物;地蔵院のエドヒガンザクラ


■ WBCはアメリカが初優勝

 WBCはアメリカがプエルトリコを8-0で下し、初優勝しました。ダルビッシュ有がテレビインタビューで言っていました・・・「これでアメリカも本気でWBCに向う雰囲気になって、結果は今後にとって良かったのではないか」・・・その通りでしょう。
 プエルトリコのヤディア・モリーナ選手は相変わらず世界一の捕手であることを示してくれました。前回も内川をアウトにしたプレーが印象的でしたが、今回もオランダ戦の勝因はモリーナの活躍です。アメリカは1次ラウンドではドミニカ共和国に逆転負けを喫し、2次ラウンドでもプエルトリコに5-6で競り負け、一時は敗退寸前に追い込まれ、一方の日本は全勝で迎えた準決勝戦、やっとエンジンがかかったアメリカは日本の素晴らしい投手陣を相手に2-1で辛勝して、決勝戦では本来の力が出ました。日本は雨の中で守備に僅かな乱れが出て口惜しい負けでした。米国の球場に不慣れだったと言えますが、米国は守備でも素晴らしかったので、口惜しいけれど結果は順当でしょう。プエルトリコは2大会連続で準優勝、日本は2大会連続で決勝進出を逃しました。アメリカが決勝に進んだのは、今大会が初めてです。米国メジャーオールスターのような豪華な打線を揃えてはいましたが、それ以上にアメリカ投手陣の層の厚さは抜群でした。日本は米国投手の滑る球、いわゆる打者の手元で僅かに変化するシンカーに対応できないと、次回WBCも危ういといわれています。野球も日々進化しているんだということを認識できたのではないでしょうか。小久保裕紀監督は、いきなりの侍ジャパン監督への大抜擢、いろいろ批判もあったかもしれませんが、素晴らしい監督だったと思います。

■ 稀勢の里、きせきの優勝
 稀勢の里が2場所連続2度目の優勝!新横綱の優勝は1995年初場所の貴乃花以来22年振り8人目です。13日目の日馬富士戦で左腕付け根を強打し、取組後に救急車で病院に搬送されました。どうみても休場だろうと見られながら翌日の鶴竜戦に強行出場、しかし力を出せずにあっさり寄り切られる姿を見て、これは横綱のメンツも大事だけど、しっかり治さなくちゃという声が上がっていました。前日照ノ富士が琴奨菊を相手に変化して「そこまでして優勝したいのか!」「モンゴル帰れ!」と大ブーイングを浴びました。相撲ファンからすればそうかもしれませんが、白鳳のような大横綱でも変化する時代ですから、大関照ノ富士が変化することは琴奨菊も想定内でなければなりません。「そこまでして優勝したいのか!」そりゃしたいでしょう。ただ稀勢の里は大鵬と同様、決して逃げない、変化しない、まさに横綱相撲が特徴の力士です。しかし右手一本で勝つためには立会いでマトモにぶつかったら勝ち目がありません。ほとんどの人はあっさり負けるだろうと予想したのではないでしょうか。場所前に嘉風との稽古で左まぶたに裂傷を負い11針を縫いました。そんなものものともせずに全勝で迎えた13日目に左腕付け根の内出血から部分的な筋断裂という顔をゆがめるほどの激痛に耐え、出場を決意したのはまさしく“横綱の責任”だったのでしょう。NHKで解説していた元横綱北の富士さんは、「変化して右上手1本で振り回して勝機をうかがうしかないね、でもまあ出ただけ大したもんだ」と負け覚悟で出たことを讃えていました。ところが本割では1度目の立ち合いで右に変化、呼吸合わないと行司が止めました。2度目は左に飛び、途中ガップリの場面もありましたが、土俵際の強さを発揮して突き落として2敗に並びました。優勝決定戦でははやる照ノ富士が突っかけて、取り直しの一番で両差しを許し、一気に土俵際に押し込まれた流れを逆に利用して、捨て身の小手投げで優勝をもぎ取りました。実に考えた相撲だなぁと感心しました。照ノ富士も痛めている左ひざの影響からか、足が着いて行かなかった感じでした。北の富士さんは「土俵際が強いよね。2番見られるとは思わなかったし、まして逆転優勝なんて考えてもいなかった。照ノ富士は2番とも勝ちを焦ったね。本当に二転三転、予想つかなかったね、こういう結末は」と絶賛しました。同じくNHKで向こう正面でレポートしていた元小結舞の海さんは「本割で勝った瞬間の大歓声、この10年でこれぐらいの大歓声は初めて」とビックリ。優勝決定戦後には「「本当に信じられないことって起こるもんですね。当たって砕けろという精神ではなく、ここまできたら勝ちに行くぞという気持ちが強かった」と驚いていました。けがに耐えての逆転Vはファンに感動を与え、ますます大相撲人気は高まるでしょう。

■ トランプ米大統領厳しい政権運営
 トランプ米大統領が大統領選の公約に掲げた医療保険制度改革=オバマケアの撤廃・見直しが早くも頓挫しました。与党の共和党が提出した代替案に党内から異論が噴出、自ら乗り出した調整に失敗して採決断念に追い込まれたのです。オバマケアの撤廃は一番の目玉政策でした。共和党内で「完全撤廃」を求める保守強硬派と、無保険者の急増を避けたい穏健派が対立、米メディアによると約30人が反対に回り、過半数確保は絶望的でした。
 目玉政策が相次いで司法や議会に待ったをかけられ、トランプ米大統領はより厳しい政権運営を迫られています。就任後、大統領令を連発し、環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱や、中東・アフリカ7ヶ国の国民の一時入国禁止などを打ち出したものの、関連省庁との調整や準備無しに打ち出した入国禁止の大統領令は司法のストップがかかり、効力停止となりました。しかもロシアとの関係でFBIがトランプ氏周辺を調査していることも分かり、党内の分断や支持基盤の弱さも露呈し、今後にも疑問符がついた形です。
 こんな状況なので、ニューヨーク株式市場は、政権が目指す大型減税や規制緩和などの実現が不透明になったことから、ダウ工業株平均は3月初めの2万1千ドル超から続落を続け400ドル以上の下落となっています。この結果円高ドル安となって、日経平均株価もついに1万9千円を割りました。
 トランプ氏は党内の分断をどう克服して行くのか、就任2ヶ月で早くも真価が問われようとしています。会見で、こう強調しました。「今回は興味深い期間だった。我々は、忠誠心や票固めについて多くを学んだ」
(2017年3月27日)


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