200  冬虫夏草

 皆様明けましておめでとうございます。さりながら、おめでたくない方もいらっしゃると思います。昨年はお世話になった先輩が何人も亡くなられました。やがては同世代の人たちや後輩さえも続々とこの世の人ではなくなるような年代になり、生きるとか死ぬということが、他人事ではなくなりました

 生ける者 遂にも死ぬる ものにあれば この世にある間は 楽しくをあらな 大伴旅人(万葉集)

 生きる者はいずれ死ぬのだから、この世に生きている間は酒を飲んで楽しく過ごしたいものだ、という「酒を讃(ほ)める歌」です。作者が、大宰府に伴った妻と死別して悲嘆と失望の下で、酒でまぎらわせようとしたものと言われています

孫・・・八ヶ岳をバックに2017年1月5日
 ふじみ野市の余熱利用施設「エコパ」は大晦日17時閉館なので最終回16時のバーデプールに入るべくカードを貰ったら初の「1番」、その理由が後で分かりました。35名定員のプールに他に人影がありません。監視員2名と他に2名の係員は居ますが・・・30分で切り上げて上がりました。
 この正月は夫婦二人きりでの年越しで、2日には孫たちも遊びに来て賑やかになりました。男の子ばかりなのでうるさいの何の・・・スマホのゲームを幼稚園児に教えてもらって対戦したら、かないません。生まれながらに電子機器に囲まれた世代は、おもちゃがスマホやパッドです。
 明けて新年、株式市場は高騰して始まりました。市場心理は明るいようです。

■ サプリメント
 2017年始まりの話題は、夫婦で常用しているサプリメントの話です。右写真のような箱に入っていて、アマゾンで購入しています。4カプセルが1袋に入り、朝晩30日分60袋が入っています。12,744円で、これを毎月2箱購入して飲んでいます。他に眼のサプリメントも飲んでいます。連れ合いは他にもコラーゲンやポーラのサプリなど飲んでいるようで、あんなにサプリだらけだから少食なんだな、と納得します。薬を飲むよりは良いですね。
 家計費に占める食費の割合をエンゲル係数と言いますが、するとサプリメントは何と言うのでしょう。食費なのか医療費なのか?どちらとも言えませんね。健康係数とも言うべきでしょうか。しかし最近のテレビコマーシャルを見ていると、老人向けのサプリメントは大変大きな市場になっている気がします。山田養蜂場、世田谷自然食品、DHC、サントリー、再春館製薬所・・・・

カイコハナサナギタケ「冬虫夏草」サプリメント


■ 中国を代表する漢方生薬のひとつ
 私たちが飲んでいるのは株式会社バイオコクーン研究所のカイコハナサナギタケ「冬虫夏草」です。同様の商品が日本では各社から発売されています。ただし、「冬虫夏草」と言ってもいろいろあって誤解を招き易いので、ここはひとつ丁寧に説明しましょう。
 冬虫夏草は中国を代表する優れた漢方生薬のひとつで、古来より愛用されて来ました。特に中国の歴代王朝で、強壮・精力増強、疲労回復、諸病治癒、不老長寿に著しく効果のある高貴薬として、宮廷を中心に珍重されて来たようです。冬虫夏草には、肺と腎を強める働きがあるため、中国では他の生薬と組み合わせて、肺気腫や喘息の根本治療によく使われています。長年にわたる医学的な研究によって、その効力は科学的に証明されました。1987年には中国の医療機関向けの一級漢方に認定され、1995年には国宝級の国家指定食品となりました。

■ スポーツの世界で一躍有名に
 冬虫夏草が一躍有名になったのが1993年の世界陸上選手権大会で、女子陸上チーム「馬軍団」が世界記録を次々と塗り替える驚異的な活躍をみせ、その恐るべきパワーの秘密が愛飲していた「冬虫夏草入りドリンク」だったと世界中に報道されてからです。今ではプロスポーツ選手を中心に広く利用されているといわれています。

■ コウモリ蛾の幼虫に寄生した大変高価な薬草
 冬虫夏草は、セミやクモなどの昆虫に寄生したキノコの総称です。これは非常に稀な自然現象であり、世界中でも約300種余りしか発見されていません。中国で漢方生薬として珍重されるのは、学名コルディセプス・シネンシスと呼ばれるコウモリ蛾科の幼虫(イモムシ)に寄生したもの一種類だけです。天然の冬虫夏草は、中国の青海、雲南、四川、チベットからネパールの高度3千m以上の高地に生息するコウモリ蛾と言う非常に珍しい蛾の幼虫に寄生します。このコウモリ蛾はこれら地方の高地にしか生息しないので、その冬虫夏草は超高価で1kg100万円もします。高麗人参が1kg1万円位ですから、いかに冬虫夏草がバカ高いかわかるでしょう。そんなに高価なのには理由があります。まず第一になかなか見つからないので収穫量が少ないということです。一方で金持ちは不老長寿の妙薬としていくらでも欲しがりますから、需要と供給のバランスがとれず価格が高騰する一方なのです。更に近年冬虫夏草がガンに非常に効果的であることが臨床検査の結果解ってきたため、さらに高いものになりつつあるのです。

■ 昆虫と菌の生命をかけた戦いでできる免疫物質
 冬虫夏草は、キノコであり、虫ではありません。冬に昆虫の幼虫に菌種が宿り、夏にキノコとなって成長して草に見えるのです。夏になると、色鮮やかなたくさんの蝶が山中を飛び、花にたくさんの卵を産みます。やがて卵が幼虫に孵化し、土の中に潜り、植物の根の栄養分を吸収して大きく成長します。この時「冬虫夏草」菌がこの幼虫につくと、菌はまず昆虫の体内に侵入し、昆虫の豊富な栄養分を吸収しながら、ぐんぐんと育っていきます。昆虫が危険を感じ、必死に地面に出ようとしても、地表に着く前に菌のせいで死んでしまいます。長い冬の間に、菌は昆虫の体内で成長します。形は昆虫の形が残っていますが、中身はもう菌に変わっているのです。これが“冬虫”です。春の終わり頃から初夏にかけて、菌に変わった“虫”は発芽し、小さな頭(菌の子実体)が地面に出ます。この時が最も採集に適した時期です。そのまま放置するとやがてその小さい頭は草(細長い棍棒型)になります。これが“夏草”です。この奇妙な自然生態ゆえに「冬虫夏草」と呼ばれたのです。冬虫夏草菌が昆虫に寄生すると、昆虫は免疫物質を分泌して必死に抵抗します。時に菌が負けることもありますが、ほとんどは、冬虫夏草菌はその免疫物質を吸収して化け物のように成長します。本来冬虫夏草の薬効は、この昆虫と冬虫夏草菌の生命をかけた「壮絶」な戦いによって顕れるものです。冬虫夏草菌が昆虫から吸収した免疫物質にその薬事効果があると考えられています。

■ 偽物の冬虫夏草
 冬虫夏草は、蝉、芋虫、トンボ、蚕のサナギ、蜂等、色々な昆虫に寄生しますが、カブトムシやクワガタ・カミキリムシなどからは発見されていません。セミにしか寄生しないセミタケなどが存在する様に、菌の種類によって寄生する植物の種類も決まっているのです。漢方薬としての冬虫夏草は、コウモリ蛾科の幼虫をベースとしたものでこれを狭義の冬虫夏草としてみましょう。しかしこれは稀少で入手困難です。しかも中国で消費されて日本にはなかなか入ってきません。そこで日本では、穀物の培地に栄養分を混ぜて子実体のみを育てる方法、液体の培養液の中で菌糸のみを培養する方法などが多く行われました。冬虫夏草と称するキノコは大量に市場に放出されましたが、たいした効能もなく、冬虫夏草は高いだけのもので何の効果もないと不名誉な評判を残してブ−ムは去ってしまいました。本来の冬虫夏草は生きた蛹と虫草菌が戦う中で有効成分が生まれるのですから、現実にそういう状況を作り出すことが必須なのです。

■ 認知症患者の脳機能回復効果
 近年注目されているのが、サナギタケ冬虫夏草です。人工栽培による量産が困難とされてきましたが、日本で育てた蚕のサナギにサナギタケ菌を植付け、天然冬虫夏草と同じ環境のもと完熟まで育て収穫するものです。今や中国や欧米から注目を集めています。冬虫夏草と言ってもいろいろ種類があります。狭義の冬虫夏草以外の広義の冬虫夏草については、その製法や効果について良く検証してください。いろいろ種類があるということは効果も様々だということです。株式会社バイオコクーン研究所のカイコハナサナギタケ「冬虫夏草」の場合は特にアルツハイマー型を含む認知症患者の脳機能回復効果が岩手医科大学(寺山靖夫教授他)における臨床実験で明らかになりました。単に症状の進行を遅らせるのではなく、記憶学習能が回復するのです。これは脳のグリア細胞の神経成長因子遺伝子を活性化させて、神経細胞を修復させるためとの論文があります。ただ、そういう効果があるのなら、まだ健康なうちから飲んでいれば「最近物忘れがひどくなった」という言葉に代表される老化防止に機能するはずですよね?滋養強壮効果も有り、最近ではパーキンソン病患者の症状改善事例も報告されています。

■ 論文が発表されました
 岩手医学雑誌、68巻5号、223-227( 平成28年12月)に岩手医科大学と株式会社バイオコクーン研究所の共同研究による論文が発表されました。論文名は、「カイコ冬虫夏草の乾燥粉末のアルツハイマー型認知症脳機能向上に及ぼす効果」で、著者は寺山靖夫・大塚久美・鈴木幸一の各先生方です。本論文は、カイコ冬虫夏草の乾燥粉末をヒトに用いた初めての論文です。論文はコチラ(PDF)ですのでご覧ください。

■ 鈴木幸一先生の夢
 株式会社バイオコクーン研究所は、岩手大学構内の盛岡市産学官連携研究センターの中に入居している会社です。桑の研究で有名な鈴木幸一岩手大学名誉教授が代表です。2016年10月10日、東京FM系列 Honda Smile Mission「脳疾患の治療に役立つX物質を発見した研究者をリサーチせよ」が放送されました。株式会社バイオコクーン研究所のことが詳しく紹介され、鈴木幸一先生の写真もいっぱい載っていますのでご覧ください。
 桑と言えばカイコですね。かつて日本の生糸は世界へ輸出され、日本の輸出産業の花形でした。埼玉県北部から群馬県にかけては一面に桑畑が広がり、養蚕農家がたくさん有りました。それが今や富岡製糸場が世界遺産に指定されるほど過去のものになってしまいました。養蚕も今や中国に移りました。しかしまだ僅かに残る日本の養蚕を、この「カイコ冬虫夏草」によって存続させたい、そして「課題先進国」ニッポンでカイコによるアンチエイジングによって、世界に日本発の持続的な健康寿命延伸と人類共存の実現を目指したい、それが鈴木幸一先生の夢なのです。

■ 高齢者の定義を75歳以上に引き上げるべきだとする提言
 日本老年学会は新年早々、現代人は10〜20年前と比較し、加齢に伴う衰えが5〜10年遅く、心身が若返っているとして、65歳以上とされる高齢者の定義を75歳以上に引き上げるべきだとする提言を発表しました。65〜74歳は準備期間として新たに「准高齢者」と区分するよう求めています。「准高齢者」は活発に活動できる人が多数なので、高齢者の年齢を75歳以上に引き上げ、65〜74歳は就労やボランティア活動ができるよう後押しし、「社会の支え手」として捉え直すべきだということです。ただ、年金受給年齢などに反映させることには慎重なようです。それはそうですね、やれやれやっと年金受給だと思ったら先送りとなれば、今後の世代にはやりきれません。

■ 大手食品メーカーが国内で工場投資を活発化しているワケ
 キユーピーや山崎製パン、日清食品、テーブルマーク、ケンコーマヨネーズ、森永乳業などの大手食品メーカーが、国内で工場投資を活発化しているそうです。少子高齢化による人口減少や価格競争などで、国内の食品市場は先細りと思われますが何故でしょう?米の消費量がすごく減っています。高齢化の進展で1人当たりの食事量が減っていることに加え、少子化や人口減少もあります。人手不足でトラック物流費は上がり、小売りでは相変わらずの低価格競争です。かつて冷凍食品メーカーが中国に軸足を移した時期がありました。どうして国内工場なのでしょう。
 高齢化や少子化でどうなるか、じーっと考えると分かります。大家族ならずとも核家族でも食材を買ってきて家庭で調理します。しかし高齢者世帯や共働きの世帯では、簡便に調理できるものや、即席モノの需要が高まります。1人分の米飯を炊くのは面倒ですね。だからパンやパックごはんを買うのです。即席カップめんもそうです。コンビニエンスストアやスーパーでは、一人前のカップサラダや総菜の売り上げが伸びています。健康志向で家庭用ヨーグルト市場はまだ伸びが続きます、特にドリンクヨーグルト商品が伸びています。ホテルや旅館の調理人不足で、厚焼き卵の需要が伸びています。世の中の変化を素早く感じたメーカーが投資しているのです。

■ トランプさんには困ったものだ,,,
 1月3日、トランプ氏はツィッターで「ゼネラルモーターズ(GM)はメキシコで生産したシボレー・クルーズを関税なしで米国に逆輸入して(販売して)いる。米国で生産するか、さもなくば巨額の国境税を支払え!」とつぶやきました。するとその日、フォードはメキシコで進めていた16億ドルの新工場建設計画を中止し、代わりに7億ドルをかけて米ミシガン州の生産規模を拡大すると発表しました。4日、トランプ氏は「メキシコでの新工場建設を取りやめ、米国に700人の新たな雇用を生み出すフォードに感謝する。これは始まりに過ぎない。あとに続くメーカーがもっと増える」とツイートしました。5日には「トヨタは米国にカローラを輸出するためにメキシコに新しい工場を立てる計画がある。絶対にダメだ。米国に工場を建てるか、それとも国境税を支払うかだ」とツイッター攻撃を仕掛けてきました。それだけでなく、シューマー民主党上院院内総務を「最高位の道化師」とこき下ろしたのです。昨年12月28日にはオバマ大統領を「扇動的だ」と非難しました。バイデン米副大統領は5日の米公共テレビのインタビューで、ドナルド・トランプ次期大統領がツイッターで挑発的な投稿を続けていることについて問われ、「大人になれ、ドナルド」とたしなめました。バイデン氏はトランプ氏を諭すように「もう大人になる時だ。あなたは大統領なんだ」と強調し、「あなたの考えを私たちに示してほしい」と語りました。

■ NHK総合「アサイチ」のゲストの池上彰さんが面白かった
 2017年1月6日のNHK総合「アサイチ」はゲストに池上彰さんを迎え、身内の気楽さか、実に破天荒な展開で面白かったですよ。最近テレビがつまらなくなっている中で、久々に「いや〜〜〜、面白い」と思わせてくれました。池上彰さんのジャーナリストしての出発点はNHKの記者です。「イブニングネットワーク」ではキャスターとしても活躍し、「週間こどもニュース」では分かりやすくニュースを解説して大人気となりました。
 池上彰さんは首相や小池百合子都知事へのインタビューでもズバズバと核心に斬り込んで、相手がイヤだなぁと思うであろうことでも平気で突っ込む、どうしてそんなことができるんですか?というのがこの番組の底流のテーマでした。権力におもねないというのはマスコミには実はものすごく難しいのだということがその裏に見えました。今月20日からトランプ氏が大統領に就任しますね、どうなりますか?と問われて、「トランプ氏はTPPからの撤退を公言していますから、米・肉の値段は今のままでしょう」と答えました。また「トランプ氏はインフラを立て直し雇用を創出するとしていますから、アメリカの景気が良くなれば、ドル高円安になり、化粧品は高くなるかもしれませんが、輸出に関しては物が売れるようになるので、日本の景気も引っ張られて良くなる可能性がありますよ」とのことでした。

■ トランプ氏の話題から映画「スノーデン」へ
 番組途中に9時からニュースが挟まり、その中で「アメリカの情報機関を統括するクラッパー国家情報長官は、先のアメリカ大統領選挙でロシア政府がサイバー攻撃だけでなく偽のニュースの拡散など多角的な手法で工作活動を展開し干渉しようとしていたとする分析を明らかにした」というニュースがありました。再開後「ちょうどトランプ氏の話題になっていたときにピッタリのニュースですね」と振られて池上彰さんは、「今日はトヨタのメキシコ工場新設にトランプ氏が注文をつけたというニュースが報じられましたが、貿易の摩擦が起きる可能性はありますね」と答えました。
 やがて映画「スノーデン」の話題になりました。この映画は国会による国民の監視体制を告発した実在の人物スノーデン氏を、オリバー・ストーン監督が描いた社会派映画です。特殊部隊の訓練で足に大怪我を負ったスノーデン氏は、失意の中CIAに採用され、持ち前のずば抜けたコンピューターの知識で活躍します。一方、プライベートではネットで知り合ったリンゼイと交際をスタートさせ、彼の人生は絶頂となります。2007年にスノーデン氏はCIAのエンジニアとしてスイスに派遣され、彼はそこで想像を絶する個人情報監視の実態を目の当たりにするのです。自分はいったいこれまで何をやっていたんだと愕然としたのです。

■ 映画「The NET 網に囚われた男」・・・我々はすべて見られていると思え
 続いて映画「The NET 網に囚われた男」が紹介されました。北朝鮮の小さな村の漁師・チョルはボートの故障で潮に流され韓国領に入ってしまいます。韓国警察に捕まったチョルは北の工作員ではないかと厳しい取り調べを受けますが、あくまで身の潔白を主張し続けます。だめだこりゃと、ついには韓国への亡命を勧められますが、チョルはそれをも拒否したため、韓国警察はチョルを泳がせるため監視つきで繁華街に放置することにします。
 続いてのスタジオトークのコーナーで、青木さやかさんが池上彰さんに、「行き過ぎた個人監視の状況をどう思いますか」と聞きますと、「恐らく我々のメールなどもすべて見られているんですよ、そういう時代になってしまったという前提で行動したほうがいいのです」との答えでした。池上彰さんは、「個人や企業による盗聴は犯罪ですが、国家による盗聴などは犯罪にはならないのです」と説明されました。

■ 日本は盗聴などのセキュリティに先進国では最も弱い国
 再び映画「スノーデン」に戻り、その主人公がNSAの実態について語り始めるシーンが流れました。池上彰さんはNSAの実態について、NSAがドイツ・メルケル首相の携帯を盗聴していたことが明らかになった事件で、米国政府は認めなかったものの、オバマ大統領がメルケル首相に電話して「こういったことはもうしない」と言ったことを説明しました。「米国国家機関はこういうことをしていたことを大統領自ら認めたんですね、つまり世界のすべての首脳は盗聴されているんですよ」とのことでした。ある日本の国会議員が携帯では内緒話をしないと言っていたことを紹介し、「携帯は盗聴されている、メールは見られているというのは今や国会議員の間では常識なんです」との話、「え〜〜〜っ」というスタジオの反応には、「日本は盗聴されないようなシステムを作るべきですが、そういった意識が先進国では最も弱い国なんです」との話でした。また「スノーデン氏は現在ロシアが受け入れていますが、プーチン大統領は元KGBですから、本来裏切り者のスパイは許せないんです、アメリカの情報を引き出せるなら、という状況で、歓迎されているわけではないけれど、監視下でロシアにいるだけなんです」ということでした。青木さやかさんが池上彰さんに、「韓国と北朝鮮には本当にスパイはいるんですか」と質問しました。池上彰さん曰く「韓国・北朝鮮にはもちろん大勢いるし、北朝鮮に関しては中国側のスパイもいます。いきなり親しく話しかけてくる外国人など、とてもスパイには思えないような人がスパイの可能性が高いんですよ」ということでした。大変勉強になりました。有難うございました。

■ 田部井淳子ドキュメンタリー
 2017年1月7日(土)NHK総合TV朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」の後で、8時15分〜9時の45分間 「田部井淳子 最後の山へ」が放送されました。田部井さんについては189『つらい話』(2016年10月24日)でその訃報を書きました。川越に住んでおられて、気さくな方でした。末期がんで余命3ヶ月と宣告されてから5年、講演し、本を出し、社会貢献活動をし、2011年の東日本大震災以降、被災地の高校生たちと富士登山、夫と共に筆者も好きな日和田山に登ると別人のように顔が輝くと息子を驚かせた脅威の生命力は、なるほど女性初のエベレスト登頂、世界七大陸最高峰登頂という前人未到の快挙を成し遂げた人だなぁと感動しました。田部井さんのオフィシャルサイトは現在も運用されています。人間はこのように生きたいものだと感じさせてくれた素敵な人です。ご覧ください
田部井淳子さん

(2017年1月7日)


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