164 明治維新A
熊本地震は震度1以上の揺れが1000回を越えました。とんでもない事態ですね。揺れっぱなしということです。地震と言えばこれまで九州、四国は少ない印象でしたが、起きてみるとすさまじいの一言です。 ■ 同齢の死と医療政策
■ 坂本龍馬は何故軍艦を持てたの? さて前回の続き、西鋭夫氏の言う「明治維新の真実」とは何か?カネの流れから歴史を見ると、坂本龍馬のような若造、脱藩した浪人が何故軍艦を持てるの?海援隊などという若者集団を食わせる金をどうやって調達したの?どう考えても裏に何かあるはずだ、というのは言われてみれば全くその通りです。学校で教えられた日本の歴史に不自然さ、違和感をどうして持たなかったんだろう?ドラマを見て、何故?どうして?と考えるべきでした。 西氏によりますと、明治維新を実現したのは薩長土佐連合でも、坂本龍馬でも、勝海舟でもないのだそうです。彼らは操られて動いただけで、明治維新の黒幕&スポンサーは当時の世界を牛耳っていた大英帝国だったそうです。 ■ 紳士の国イギリスの裏の顔は海賊まがい 明治維新はイギリスが日本を手なずけるために立てたアジア戦略の一環だったと言うのです。イギリスは、アメリカやロシアもそうですが、アジア人やアフリカ人を人間として見ていなかったから、皆殺しにすることは平気だったと言います。インドから東の地域を次々と支配下におさめ、やがて清国も隷属させました。清国の広東から紅茶や陶器を輸入していたイギリスは、代金の銀を払えなくなると、紫禁城の側室の媚薬として買われていたアヘンに目をつけ、インドで大規模なアヘン農場を作って清国に輸出して、アヘン漬けにしました。清国が輸出を止めさせようとすると、戦争を仕掛けて清国を制圧したのです。しかしインドや清国との戦争でイギリスが払った英国兵の犠牲が余りに大きかったため、アジア最後の国である日本を攻略するための戦略は変更しました。それは、日本国内のテロリストたちに、資金や武器や軍艦を提供して内戦を起こさせ、既存の権力(=徳川幕府)を放逐した上で、彼らを通じて日本を支配しようという戦略でした。そうか、薩長土佐連合はテロリストだったんだ!戊辰戦争は、はめられた内戦だったんだ、と考えると、今まで教えられてきた教育は、明治新政府によって都合よく作り上げられたものだったわけです。 紳士の国イギリスの裏の顔は海賊まがいだったと言うのです。でもあんな遠くの国から船でやってきて、大国インドや中国を攻略したのですから、今考えると信じられませんね。真っ先に日本に目を付けられたらえらいことでした。 ■ その後の日本と英国、そして米国との関係
■ 明治維新は本当に良かったのか? 文明開化とは西欧文明化への洗脳の結果であり、富国強兵とは日本を戦争の出来る国に仕立てることでした。250年平和を保った徳川幕府は、鎖国政策によって外国との対立を遮断しましたが、明治維新以降第二次世界大戦敗戦まで日本は戦争をし続ける国になりました。イギリスは、敵国ロシア、清国と対峙するために日本を利用しました。おだてられながら調子に乗って上手く使われたのではないでしょうか。西氏はそこまでは言っていませんが、多分そうなのでしょう。さらに、日本を新興工業国に仕立てることで、清国からアヘンで巻き上げたカネを日本に貸しつけることもできたのです。 徳川幕府の偉大なる平和体制を壊した明治維新は本当に良かったのでしょうか? ■ 歴史の70年周期説 歴史には「70年周期説」というものがあります。70年周期説で日本の歴史を時系列にまとめると・・・ 1716年 享保の改革 1787年 寛政の改革 1868年 明治維新 1936年 2.26事件…これを契機に軍国主義の色合い濃くなり、1941年12月8日真珠湾攻撃〜1945年8月15日終戦 2008年 リーマンショック、オバマ大統領当選
■ 西氏の言いたいこと コロンブスの頃は「黄金の国ジパング」だったのが戦争をする国になりました。西鋭夫氏は「歴史を学べ」と言います。日本では正しい史実を教えて来なかった、現在も右翼と左翼のイデオロギー対立ばかり、江戸時代のエリートは文武両道だったと言います。現代日本では「9条」という言葉だけで思考停止するようになったのは誤りなのだそうです。米英仏露は日本の真珠湾攻撃を暗号解読で実は知っていましたが、不意討ちだと言いました。広島、長崎に原爆を落とす指令を出すときトルーマン大統領は、「これは真珠湾の報復だ」と言ったそうです(注:真珠湾の米軍艦艇に的を絞った攻撃と、市街地すなわち民間人対象の原爆では、全く意味が異なり、戦争犯罪であるというのが日本では一致した認識です)。今日本はアメリカの属国だと西氏は言います。文化的にも精神的にも日本が米国に隷属することなく、日本らしさを発揮すべきだ、そのためには日本の教育を変えるべきだというのがどうも西氏の言いたいところのようです。 ■ 西氏の別の論点 西鋭夫氏は、明治維新以外にも日本に対して様々な論点で講演しています。紹介しましょう。
■ 三菱自動車燃費不正で深刻な客離れ、受注台数半減 三菱自動車が軽乗用車の燃費を偽装していた問題で、「eKワゴン」や日産自動車に供給している「デイズ」など4車種の生産と販売が中止されています。軽乗用車の生産拠点である水島製作所(岡山県倉敷市)の全従業員の4割弱にあたる約1,300人が自宅待機となっています。昨年は、独フォルクスワーゲンの排ガス規制を巡る不正が発覚しており、自動車の性能試験での不正が相次ぐ実態は、業界全体の信頼を揺るがしかねない事態と思えます。2000年以降の大規模なリコール(回収・無償修理)隠し問題など企業体質を問われる不祥事で経営危機に陥った際には、三菱グループの全面支援を受けて再建を果たしました。三菱重工業、三菱商事、東京三菱銀行の御三家を中心に、三菱自動車への増資や経営陣派遣などの手を打ちました。金曜会メンバーの危機をグループの総力を挙げて回避したのです。金曜会とは三菱グループ29社の会長、社長がメンバーに名を連ね、毎月第2金曜日の正午から午後1時半に三菱商事本社ビル21階にある大会議室で開催される会です。単なる親睦団体ではありません。スリーダイヤのブランドイメージを保つための会合かな?
■ アップル決算・・・13年ぶりの減収 ずっと前に、マイクロソフトやアップルの時代は終り、グーグルの天下になるだろうと書きました。筆者のスマホはAndroidですが、何故か日本ではiPhoneが人気で、この理由は様々言われていますが筆者には理解できません。「ガラケー」という言葉が有る通り、日本というのは情報化社会のなかで一種のガラパゴスなのかもしれません。そういう日本市場にうまく付け込む戦略にアップルが成功したのかもしれません。いずれにせよ、スティーブン・ジョブズ無きアップルは厳しい気がします。 今回13年ぶり減収決算の最大の問題はiPhoneの売上不振です。今年1月から3月までのiPhone出荷台数は5120万台。前年同期の6120万台から大幅に落ち込みました。金額にして80億ドル(約8900億円)にのぼるiPhoneの売上の減少は特に中国(26%減)と米国(10%減)で顕著だそうです。アップルの今期の総売上は506億ドル(約5.6兆円)で、前年比13%のマイナス。部門別ではiPadが19%減、Macが9%減。サービス部門は20%の伸びを記録し、60億ドルに達しました。国別の売上では日本が唯一売上を伸ばし、24%の増加でした。やっぱり日本はヘンです。 ■ 悩ましき日銀、悩ましきアベノミクス 日銀が2016年4月28日に開いた金融政策決定会合において、現状の金融政策の維持が決まった途端、急激な円高、株価急落となりました。日銀がこれまでとってきた量的緩和策やマイナス金利によって物価や賃金が上がっていくはずでしたが、現実にはそうなっていません。雇用は改善されましたが、それは非正規の増加です。それどころか、消費者はますます財布の紐を締め、GDP(国内総生産)はマイナス成長となりそうです。打ち手はもはや無し?悩ましき日銀です。アベノミクスで別に悩ましいのは、公的年金の積立金を運用する独立行政法人(GPIF)の運用実績低迷です。2015年度は5兆円以上の大幅な赤字になりそうだということです。債権からハイリスクの株式に運用比率を2倍に変えたことで、損失が膨らんでいます。損もすれば儲かりもするというのが「投資」の特徴ですが、この世界では得:1割、損:9割というのが通説です。GPIFが果たして1割の勝ち組になれるのか?その答えが出たのです。池上彰さんがテレビ番組で言っていました。「不思議なのは、GPIFによる2015年度運用成績の公表日がいきなり7月29日に設定されたこと、例年、7月上旬には発表されていたのにどうしてでしょう?そう、ニュースを良く見聞きしている人は分かりますね?今年は7月に参議院議員選挙があるので、公表を先送りするんです」・・・でもこれって『損失隠し』ではないですか?三菱自動車を批判できませんね。 (2016年4月29日) |