107  競歩

 春ですね!桜が咲き始めました。卒業式が行われています。花が咲き、新しい旅立ちがある、どことなく心浮き立つ季節、花粉症の人には辛いですが、これは「念仏」で克服しましょう!「花粉は無害、花粉は無害」と唱えて、自己教育するのです。私は念仏で花粉症を撃退しました。本人が言っているのですから間違いありません。花粉症は流行に敏感な人が感染しますので、誰でも罹患する可能性があります。花粉症にならない人は、逆にどこか問題があるのではないかと、自分を疑うべきでしょう。他人を馬鹿にしてはいけません。「オレは杉木立に囲まれて育ったんだ、フン、都会育ちの軟弱な奴め!」と馬鹿にしていると、ある日突然、タタリで花粉症になるのです。ベーリンガーインゲルハイムの「アレジオン」を飲む憂鬱な日々・・・どうしてライン川のほとりにある製薬会社がこんな薬を?と疑問に思いながらネットサーフィンしていると、実は「花粉は無害」なんだということがわかりました。花粉を敵だと思って体が自衛するために起こる、そうだ「病は気から」、これは敵ではないと自分に教え込めば良いのだ、と分かって、念仏を唱えることにしたのです。信じるものは救われるのです。唱えよ!さらば救われん!

■ 陸上世界新記録が日本で生まれました
 2015年3月15日、石川県能美市で行なわれた陸上全日本競歩能美大会で、快記録が生まれました。男子20kmで、鈴木雄介(富士通)が世界新記録となる1時間16分36秒で優勝したのです。前週の8日、フランスのヨアン・ディニがマークした1時間17分2秒の世界記録をわずか1週間で更新、しかも陸上の五輪・世界選手権実施種目では、2001年ベルリン・マラソン女子の高橋尚子以来(当時は世界最高)の世界新記録、日本男子として50年ぶりの世界記録でもあります。この成績をもって今夏に北京で行なわれる世界選手権日本代表に内定した鈴木は「自分でもびっくりです。まさか出るなんて」と言いました。しかし報道によれば、鈴木雄介の世界記録は実力を発揮した結果で、決してまぐれではないそうです。2012年のロンドン五輪は故障による練習不足の影響で36位に終わりましたが、その後も着実に力をつけ、ついに昨年の世界ランキングは1位になりました。ワールドカップでも4位と、常に世界の上位争いを繰り広げる選手にまで成長したのです。
 3月14日(土)には北陸新幹線が開業しました。石川県能美市出身の鈴木雄介にとっては、まさに地元で開業祝の花火を打ち上げたようなもの、それも世界一ですから、ど派手な花火ですね!

■ 若い世代が急成長
 鈴木雄介は日本において競歩の認知度が低いことを分かった上で、レース後のインタビューでこう言いました。「クネクネしているとか笑われてもいいんです・・・・どういう面白さなのかは別にして、まず、見てもらえれば」・・・この競技の地位を少しでも上げていきたいという、第一人者らしいコメントですね。
 日本競歩界は鈴木に限らず、この数年で世界の頂点で戦えるところにまで急成長を遂げています。2月の日本選手権では、岩手大学教育学部学校教育教員養成課程英語の4年生・22歳の岩手県花巻市出身の高橋英輝(えいき)が日本記録を14秒更新する1時間18分3秒で初優勝を果たし、鈴木雄介に先んじて世界選手権出場が内定しました。2位の鈴木雄介も自己記録を更新する「歩き」でしたが、ラストスパートで、10秒差をつける快勝でした。
 昨秋のアジア大会では、50km競歩で31歳(当時)の谷井孝行が金メダルを獲得しました。さらに昨年の世界ジュニア選手権(19歳以下)1万mでは、松永大介が金メダル、一昨年の世界ユース選手権(17歳以下)の1万mでは、山西利和が金メダルと、若い世代が成長しています。

■ 日本男子競歩はオリンピックの希望!
 競歩は中国が世界有数の強豪国ですが、マラソンと異なり、アフリカの選手たちが現在のところ少ないので、リオデジャネイロ・オリンピックでの日本選手の大いなる活躍が期待できます。エチオピアやケニアの選手たちの、あのカモシカのような足を見ると、もはや肉体的にマラソンでは勝てないのでは?と考えさせられます。日本陸上のオリンピック金メダルは、アテネで野口みずきさん、その前のシドニーで高橋尚子さん、その前のアトランタで有森裕子さんが銅メダル、さらにその前のバルセロナでも銀メダルを獲得しています。女子マラソンがオリンピックで初めて採用されたのが1984年のロサンゼルスでした。日本代表は「おしん走法」と言われた岩手県大船渡市出身の佐々木七恵さん(2009年6月没)と、現在でも解説者で有名な千葉県いすみ市出身の増田明美さんでした。久々に日本陸上界の明るい話題が男子競歩なのです。

2015年02月15日の男子20キロ競歩日本選手権(神戸市)で
競り合う高橋英輝(左)と鈴木雄介(右) 【時事通信社より】

■ 日本人向きのスポーツ

 競歩のルールは、「常にどちらかの足が地面に接していなければいけない」ということです。今回、世界新記録を出した鈴木の歩みを、そのまま平均時速に置き換えると15km/h強の速さだそうです。これは、自転車の速度です。一般人なら全速力ですよ。男子マラソンの世界レベルで20km/h程ですから、競歩における「歩く」とは、一般人の「歩く」とは、まったく別次元の速さなのです。競歩の国際大会でさえ失格者が出ることが珍しくないように、速く進もうとすれば、どうしても「地に足が着かない」状態になりそうになるのだそうです。それを抑えて、スピードを上げるには、筋力、フォーム、持久力などを総合的に持続することが必要で、これには精神力が最も必要とされます。マラソンも、辛抱して最後まで諦めずに頑張るという日本人向きのスポーツですが、競歩はフォーム違反で失格となる可能性のある、マラソン以上にハードなスポーツなので、ルールを守ることで定評のある日本人向きのスポーツなのです。
 鈴木雄介は、レースで失格になったことがない、つまりフォームの美しさに定評のある選手です。そのフォームを築くまでにも、多くの努力があったでしょうし、それが成績となって花開きつつあるのが、現在の段階と言えます。その背を追いかけて、日本に有力選手がどんどん増えてきて、お互いが切磋琢磨することでさらにレベルをあげることができるという好循環が生まれてきています。

■ 高橋尚子さんも興奮!の解説
 神戸で行われた2月の競歩日本選手権の結果を伝えた2月16日のNEWS23で、高橋尚子さんがエキサイティングに解説しました。「日本の競歩の伸びが非常に良いです!」と、高橋尚子さんがライバルのデッドヒート競歩を分析したのです。
   鈴木雄介さん:上下動が少なく無駄のない動きでスムーズです
   高橋英輝さん:前へ前へとダイナミックに自分を押し出す力強い競歩です
 そして、オリンピックを目指すコツも解説しました。「オリンピックの年になってしまうと焦ってしまうので、前の年に記録を上げておいて、オリンピックの年には落ち着いてレース出来るようにするといい。競歩はバッチリその状態です!」と高橋尚子さんも興奮気味。金メダル、銀メダルのワンツーフィニッシュさえ期待できる可能性もある、と言うのです。

高橋尚子さんと佐々木七恵さん
(日刊スポーツより)
 レースで勝った高橋英輝選手も日本選手権には大学1年生から出場し、8位、4位、2位と一歩ずつ階段を上って来ました。倍々ゲームという言葉がありますが、正にそのものですね。1年ごとに倍々で、卒業目前で遂に1位!昨年はワールドカップやアジア大会など国際大会も経験し、日本陸連の強化合宿にも参加し、アスリートとしての自覚を強くしました。昨年春まで続けていた深夜のアルバイトをやめ、食生活を一から見直したそうです。けが防止のため、筋力や体幹の強化トレーニングも始めました。今春からは富士通に所属し、鈴木選手の後輩になります。レース後のコメントで、「今日の記録は鈴木さんに引っ張ってもらってこそです。フォームも(鈴木選手の)まだ足元にも及びません」と自覚する22歳。その目はしっかりと戦いの舞台、北京を見据えています。頼もしいですね。

■ 「走ったほうがラク」と言う熱血指導者
 日本で競歩を盛り上げている人は日本陸連・競歩部長の今村文男さん(48歳)です。富士通陸上競技部のコーチでもあります。選手と言い、指導者と言い、日本男子競歩はカッコイイ男揃いですね。NHKの朝の「おはよう日本」のスポーツコーナーにも出演されて熱く語っておられました。今村さんは自分も競歩で活躍、今は指導する側ですが、日本の競歩普及の先駆者です。日本国中を歩きまわり、小学生に競歩を教えて育てるという熱血の指導者です。自分が選手時代は強化費が無くて、しかも所属した企業が倒産し、アルバイトしながらで苦労しました。1991年に富士通に入社しました。鈴木選手、高橋選手らには、自分のようなお金の苦労はさせたくないと言います。競歩の走り方は微妙ですが、基本は両足が地面から離れてしまえばアウト。その歩き方は「走ったほうがラク」と言われる動きだそうです。足が動かなくなりレース中に倒れる選手も続出する競歩、ほどほどなら健康にもよい早歩きなのですが、競歩のスピードは1キロを4分切るほど。普通の人の歩く速さは、1キロ15分ですから、4倍のスピードです。北京世界陸上、リオオリンピックとも競歩から目が離せませんね。

今村文男さん:富士通陸上競技部のHPから

■ 第87回選抜高等学校野球大会開幕
 第87回選抜高等学校野球大会(主催:毎日新聞社、日本高等学校野球連盟)は2015年3月21日(土・祝)から4月1日(水)までの12日間(準々決勝翌日の休養日を含む。雨天順延)、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で行われます。組合せはコチラです。県岐阜商のエースで、プロ注目の高橋純平投手の甲子園デビュー、龍谷大平安が春連覇を、大阪桐蔭が史上5校目の夏春連覇を目指す大会ということで、話題性に富んだ大会になることは間違いなさそうです。1回戦注目度ナンバー1の試合はなんと言っても大会第3日目の第3試合、14時からの2年前の覇者浦和学院(埼玉)対昨春の覇者:龍谷大平安(京都)、優勝校同士の1回戦激突は初めてだそうです。プロ注目の龍谷大平安の145キロ大会1左腕・高橋奎二投手を浦和学院の打線が打ち崩せるかがポイントです。高橋奎二投手はフォームに躍動感があり、コントロールも良く、うまいピッチングができる投手です。では龍谷大平安が有利か?いえいえ、ウラガクのキャプテンは「前年の覇者に挑戦者の積りで向かって行きたい」と謙虚なことを言っていましたが、LA-DI-DA-NEWSによれば、「順当に行けば、仙台育英か浦和学院のどちらかが優勝するという予測を立てることができますが、高校野球は何が起こるかわからないですし、どのような展開になるのか非常に楽しみ」とのことです。
 ここで挙げられていた優勝候補は
仙台育英・・・昨秋の神宮大会の覇者。ヤクルトの“ライアン小川”ばりの背面投げ投法からストレート最速144キロを出すエース佐藤世那を中心とした投手力に加え、プロ注目の平沢大河を中心とした打撃力にも注目、近年強い東北の雄として、総合力はやはりトップでしょう
浦和学院・・・昨秋の神宮大会の準優勝チーム。エース左腕の江口奨理を中心とし、諏訪賢吉や山崎滉太など、好打者を多く抱えていますが、要は3番津田です。昨年秋の埼玉県大会、そして関東大会、神宮大会と進んだ中で、スターは居ませんが、豊富な投手陣と切れ目のない打線は、試合をしてみて初めて感じる強さを持ったチームという印象です。こういうチームは脅威ですよ
東海大菅生(東京)・・・プロ注目のエースで主砲の勝俣翔貴が中心のチーム。神宮大会では準決勝で浦和学院に1-6で敗れたものの、チーム力の高さを存分に感じさせました
敦賀気比・・・北信越大会優勝チーム。昨夏ベスト4入りしたときのメンバーが多く残っており、甲子園での経験値が高い分、試合を有利に運んでいける可能性が高いと見られます。プロ注目の平沼翔太が攻守の要。故小林繁さんが、少年野球時代の平沼選手を見て、「この子はきっとプロ野球で活躍する選手になる」と見込んだ平沼投手は、昨夏甲子園でのピッチングで、その能力の高さを見せ付けました。ただ、ひとりで長丁場はキツイです。実はもう一人プロのスカウトが注目する投手がいるのです。山崎颯一郎。188センチ、80キロの恵まれた体格からストレートの最速は140キロを超え、“福井のダルビッシュ”と異名を持つ選手です。楽天に入団した安楽に似たタイプです。プロ注目のエース平沼翔太よりも、素材としては山崎が目につくという人もいます
天 理(奈良)・・・近畿大会優勝チーム。プロ注目の4番バッター坂口漠弥(さかぐち ひろや)を中心とした強力打線を武器に、甲子園制覇を狙います
 去年の秋の結果で判断すると、上述の5チームが優勝候補だそうですが、高校生は冬場のトレーニングによって大きく成長しますし、そのあたりも選抜高校野球の優勝予想を難しくしている一因になっていると思います。その他の有力チームとしては、九州学院、健大高崎、英明、宇部鴻城、静岡、大阪桐蔭などの名前が挙げられています。春は11年振り出場の東京の二松学舎大付にも注目しています。昨夏活躍した左腕大江と今村の1年生バッテリーが中心です。
 さて本日の1回戦、緒戦は上で有力チームとなっていた九州学院(熊本)が八戸学院光星(青森)に2-9大敗、優勝候補の一角東海大菅生(東京)の勝俣翔貴が有力チームの大阪桐蔭にボコボコに打ち込まれて0-8大敗、常総学院(茨城)が米子北(鳥取)に14-1大勝、やはりメディアの予測はあてになりません。八戸学院光星、大阪桐蔭、常総学院というビッグネームはやはり何かを持ってる、それが強さに繋がっているんですね。

■ 国際金融規制の信用リスク見直し、邦銀に資本充実の必要性も
 世界の金融当局者で構成され、国際金融規制を決めるバーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)が、銀行の貸出債権や政策保有株式など信用リスクに対する評価方法の抜本的な見直しに入り、邦銀の経営にも影響が出かねない情勢です。見直し案には信用リスクをより厳しく計算する方向が示されており、今後の株主還元策や買収など資本戦略に影響を与えることも予想されます。
 金利が急上昇すれば、国債の価格は急落して銀行は巨額の含み損を抱えてしまいます。また、貸出金利が長期で固定されたまま資金の調達金利が上がれば、逆ざや状態を招く恐れもあるのです。そうした金利リスクに備えて自己資本を厚くせよというのが新たなルール案です。
 邦銀は日本国債を大量に抱えています。しかも、邦銀のビジネスモデルは主に短期金利で預金による資金調達をし、長期金利で融資をして長短の金利差で収益を上げる構造のため、影響は甚大です。新ルールが導入されれば、邦銀は金利リスクを落とすために国債を大量に売る必要性が出てきますが、そうすると国債価格の急落(金利の急上昇)を招いて、自ら金利リスクを顕在化させかねないことになります。こんなこと、日本の金融当局は認めません。あるメガバンク幹部によれば、「英国やドイツの主導で進んできた」この新規制案には、日本は米国などと共に反対の立場です。借金が多いからです。国益を懸けた各国の“綱引き”が行われており、予断を許さない状況です。
 先頃日銀の黒田総裁が財政の健全化を求める発言をしましたが、まさにそれをやらないと日本の格付けはますます落ちて、ある日突然ハイパーインフレに突入しかねない緊迫した現状なのです。
 緊迫した世界の規制強化論とは反対に、国内では銀行界の規制緩和に向けた議論が金融庁の金融審議会で始まりました。傘下に持てる子会社の業務範囲の拡大や、余資運用などグループ内での重複業務の統合をしやすくする方針で、これは地方銀行の再編の後押しにもつながる可能性を秘めています。いまや銀行界は“待ち”の姿勢で翻弄されるのではなく、自ら訴えかけて関わる主体性が求められていると言えるでしょう。

■ NHK籾井会長と階猛衆院議員の因縁対決
 民主党は2015年3月18日朝の会議にNHKの籾井会長を呼んで、私的なゴルフにハイヤーで出かけた際の乗車代金がNHKに請求されていた問題などを質しました。一時立替で、最後は自分で払ったそうですが、公私混同と見られるようなことをしない自覚を、会長も職員も持ってるの?と民放のニュースで揶揄された事態を受けて、国会でもこのところ野党から盛んに追及されています。民主党の階猛衆院議員と籾井勝人会長の因縁の対決が再燃されました。前回の会議での応酬の後で、籾井会長が「くだらん」などと発言したことを改めて問題視しました。階猛衆院議員は東大で野球部のエースでしたが、我が高校の後輩であり、我が出身地岩手県雫石町の生まれです。筆者の伯母さんは階家に嫁ぎましたが、その家と親戚だと言っていました。日本のオバマと言われています。籾井氏はすぐ感情をむき出しにしますから、失礼な言い方ですが、テレビのバラエティ番組などでは圧倒的な人気を誇ります。しかし、民放で苦笑混じりでコメントされる会長を、NHK職員はどう思って見てるんでしょうね(>_<)

■ チュニジアのテロ
 チュニジアの首都チュニスで2015年3月18日、武装集団がチュニスのバルドー博物館で銃を乱射、観光客を人質に取って館内に立てこもり、外国人観光客17人を含む計19人が死亡、44人が負傷したそうです。死亡したのは日本人のほか、イタリア人やコロンビア人、スペイン人、フランス人ら。バスの運転手や救出作戦を行ったチュニジア治安部隊員も死亡しました。武装集団の犯人2人は突入した治安部隊に殺害されました。2人はいずれもチュニジア人で、治安当局はさらに協力者を捜査しています。IS:イスラミックステートは犯行声明を出しました。死亡した日本人3人はいずれも女性で、66歳の東京都の女性と、埼玉県の40代のお母さんと20代の娘さんの母子、狭山市下奥富と言えば、少年野球の試合で良く行く、直ぐ近くです。可哀そう過ぎます。チュニジアと言えば北アフリカですが、地中海でイタリアの目と鼻の先、アラブの春の成功例と言われ、比較的安全とされてきました。ISというのは許せませんね。

■ 乳頭温泉の事故死
 2015年3月18日、午後5時ごろ、秋田県仙北市にある乳頭温泉郷で市の企業局職員らが源泉で湯の量や温度を調整するため作業していたところ、一緒に作業をしていた男性3人が倒れ、全員の死亡が確認されました。現場は、宿泊施設「休暇村乳頭温泉郷」の東約7百メートルにある源泉の近くで、湯温や湯量を調整する作業をしていたそうです。死亡したのは、市が業務を委託していた業者の作業員 2 人と市企業局の職員1人で、警察や消防では現場の状況などから硫化水素中毒が原因とみて詳しい状況を調べています。我が出身地岩手県雫石町と奥羽山脈を隔てて隣接した地なので、よく行きました。温泉地帯では硫化水素ガスの恐さは誰でも知っています。三陸沿岸に住む人が津波の恐さを知っているのと同じです。それでも迂闊ということがあるんですね。温泉やタンク、マンホールなどの保守をする人は、腰に酸素計(クリック)を着けるのが必須なのです。

■ ふじみ野市、保育所存続の改正案は否決
 ふじみ野市の2保育所の存続を求める保護者らの直接請求に基づき、両園の設置を定める市条例改正案は、2015年3月17日、開会中の市議会で賛成4、反対16で否決されました。この票は恐らく共産党以外が反対したということでしょう。東京新聞によりますと、本会議での議案審議では、請求代表者の保護者が「大阪府枚方市が軽量鉄骨造りの保育所建物を耐震補強する工法を採用している。この工法の採用を真剣に検討すべきだ」などと意見陳述したそうです。高畑市長は「私が判断したことは決して間違っていないと思っている」と述べ、改正案に反対の議員からは「埼玉県では評価が困難な工法。子どもの安全を優先させて廃止を決めた状況は変わっていない。認可保育所の定員は昨年より103人増え、待機児童見込み数も24人から18人に減った」などの意見が出たとのこと。請求代表者の保護者男性は「残念のひと言。認可保育所に入れない入所保留児童数は、昨年の133人から205人に増えている。枚方市の工法は埼玉県ではだめと言うが、大阪府も認めている工法なので、市が責任を持って採用に向けて努力するのが筋ではないか」と話したそうです。
 「待機児童」や「入所保留児童」という言葉があって、それぞれの立場から「減っている」、「増えている」というのはどういうことでしょう?数値というのはすべからく認識すべきなのは、右から見たのと左から見たのでは違って見えるということです。統計グラフでも、時間軸や数値軸を操作すると違って見えるものです。前回も書きましたが、自治体は住民の利益を第一優先に考えるべき、しかし一方で無駄な支出や借金は避けるべきです。
(2015年3月21日)


次回へ    前回へ    最新ページへ つぶやき最終回