72  夏〜野球〜湯

 関東地方は、7月22日は高気圧に覆われて広い範囲で晴れ、気象庁は「関東甲信が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。午前中から各地で気温が30℃以上の真夏日になりました。関東甲信の梅雨明けは、昨年に比べて16日遅く、平年より1日遅い、つまりほぼ平年並みということです。今年は梅雨の雨が土日に降り、少年野球関係者は苦労しました。梅雨が明けると今度は熱中症の心配があるため、逆の心配が出てきます。今年の夏は、当初は冷夏という予報でしたが、太平洋赤道域の中央部から南米のペルー沿岸の海域で海面水温が高くなる「エルニーニョ現象」が起こるのは秋以降となる可能性が高まったため、一転、猛暑となる確率が高まりました。

■ 都市対抗野球:9回1死まで完全も…JFE西日本・陶山 突然の乱調

力投するJFE西日本陶山投手
 2014年07月22日、東京ドームでの都市対抗野球第5日・2回戦、9回1死まで一人の走者も許さなかったJFE西日本の陶山(すやま)投手は、完全試合目前で力尽きました。三菱重工神戸に初安打を打たれると制球が乱れ、2死満塁のピンチ。フルカウントから9球目に投じたカットボールが高めに抜けて押し出し四球〜サヨナラ負け。「自分のせいで負けた」と悔しがったそうです。
 同じ日、筆者は埼玉県営大宮公園野球場のスタンドで高校野球の応援、我らが少年野球チームのエースだった上條将希の応援のためです。放送ではひっきりなしに、熱中症に注意するよう呼びかけていました。上條将希の力投で市立川越高校は5回戦を勝ち抜き、いよいよ準々決勝へ、甲子園が一歩近付きました。
 次の試合は山村国際高校対本庄東高校、山村国際には上條将希の1年後輩の小西翔武が居ます。3回戦で剥離骨折して試合には出ませんでしたが応援していました。ところが・・・

市立川越高校上條将希投手

■ 熱戦の終止符は意外な終わり方が良くあります
 試合は意外な終わり方をしました。山村国際高校菊地投手と本庄東高校の「よろめきライアン」こと水野投手のガップリ四つの投手戦、スコアボードにゼロが並び、9回裏満塁で菊地投手の投げた球が、プロ注目の捕手堀内汰門が手を伸ばしても到底届かない大暴投、サヨナラとなりました。好投の投手が暴投や押し出しで負けるのは良くあることなのです。立ち上がれない山村国際高校菊地投手の姿は気の毒でした。実は市立川越高校と北本高校の4回戦の終わり方も劇的でした。市立川越高校の上條将希投手と北本高校の須藤投手のガップリ四つの投手戦、延長11回裏、市立川越高校の攻撃、1死から1番平田が中前ヒット!送りバントで2死2塁。3番奈良がセカンドへ強烈な打球!2塁手大澤が逆シングルで好捕、ダイレクトキャッチをアピールしましたが2塁審判は手を拡げています、大澤は一塁送球しましたが、これが悪送球となり市立川越がサヨナラ勝ち!アピールする前に一塁へ送球していれば悠々アウト、当人はライナーキャッチしたつもりだったのでしょうが、ショートバウンドだったんですね。大熱戦も最後は意外な終わり方になりましたが、こういう息詰まる試合ではサヨナラボークとかサヨナラ押し出しとかサヨナラエラーというのは得てして起こるものなのです。コチラをご覧下さい。

■ 高校野球児たちの夏、都市対抗社会人の夏、熱戦の熱い夏
 甲子園を目指す高校球児にとって、今の予選で負けたら3年生は高校野球が終わりになります。負けた選手たちの悲嘆、涙は、一生懸命に練習を重ねてきた汗まみれ、泥まみれの青春のひとつの決算です。家族や友人が応援に来て、暑い中声を涸らして応援します。筆者のように、少年野球時代の選手が成長してその晴れ姿を見に応援に来る人間も居ます。やはりテレビではなく、球場で直に応援するのは良いものです。
 この時期、もうひとつ熱いのが東京ドームでの都市対抗野球大会です。この時期プロ野球の読売巨人軍は球場が使えないので、恒例夏の全国ツアーに出かけます。社会人野球は先般ふれた「ルーズヴェルトゲーム」でもそうでしたが、応援がスゴイ!応援を見ているだけで楽しいのです。我が家の3軒隣のNさんは元HONDAの野球部でした。PL学園出身です。この方の息子さんたちは我が少年野球チームでした。息子のためにコーチに来てくれましたが、やはりノンプロとは言え、HONDA硬式野球部ともなるとプロ同然です。そのノックの芸術的なこと、怒らず褒める、その指導は大変参考になりました。子供たちもやはり指導で強くなり、1日に2大会優勝したこともありました。Nさんの後輩である当時現役の日本ハム広瀬や西武の奈良原がボランティアで指導に来てくれて、感激したものです。西武の清原も遊びに来ましたね。
 HONDA硬式野球部は狭山が本拠で、鶴ヶ島市に雨天練習場があります。HONDA狭山の隣はロッテ狭山工場で、甘いにおいが漂っています。HONDA硬式野球部は、記憶に新しいところでは、入来裕作が投手のとき都市対抗で優勝し、Nさんが和光市の優勝パレードで入来裕作の乗ったオープンカーの運転をしました。現在巨人の長野久義が活躍して優勝したのは2009年だったでしょうか。

■ 第85回都市対抗野球大会、HONDA頑張れ!
 ホンダは第85回都市対抗野球大会にナント!3チーム出場しています。HONDA硬式野球部、HONDA鈴鹿硬式野球部、HONDA熊本硬式野球部です。HONDA鈴鹿(鈴鹿市)は2回戦の沖縄電力戦、接戦の末、3-2で勝利しました。次戦は7月24日(木)10時半から、昨年の覇者、JX-ENEOSとの対戦です。HONDA熊本(大津町)は7月23日(水)2回戦三菱日立パワーシステムズ横浜戦で、8回に同点に追いつき、延長戦に入りましたが、接戦の末、延長10回4-5で惜敗しました。HONDA硬式野球部(狭山市)は7月23日(水)2回戦、初出場のJR西日本に終始リードされ、追いすがってもまた突き放され、8回に日本通運から補強の浦部の適時打で逆転しましたが、9回表追いつかれ延長戦突入、タイブレークの12回1点取られてもまた追いつき、13回2点取られ、その裏2死絶体絶命のところから阿部が走者一掃の2塁打でサヨナラ勝ち、全日本主将も務める多幡雄一内野手の活躍もあっての勝利、さすが伝統の強さです。9-8の劇的な勝利でした。次は25日(金)大阪ガスとの対戦です。

■ 湯
 こういう暑いときこそ熱い湯に入って汗を流すのが一番です。身近に温泉だらけの雫石で育った温泉オタクの筆者としては、温泉に行きたいのですが、埼玉には温泉は無く、昔は群馬県や伊豆、箱根に行かなければ温泉はありませんでした。行くだけで大変な時間がかかりますから、滅多に行けません。銭湯はどんどん減り、大きな共同風呂に入る機会はぐっと減りました。ところがある時期から、スーパー銭湯が出現、これは楽しい、筆者が大好きなのは「アクアリゾートいるまの湯」です。我が家から16kmぐらいあるので、行くのはちょっと時間がかかりますが、3種類のサウナや露天の炭酸泉のつぼ湯が良いのです。そして料金が安い、平日、休日関係なく大人税込み410円です。年中無休です。
 そして身近に温泉が出来るようになりました。我が家の近くにも「天然温泉・真名井の湯」が平成12(2000)年1212日オープンしました。大人の利用料金は、平日750円、土日祝日850円、会員は平日680円、土日祝日780円です。ちょっと高いですが、我が家は頻繁に利用しています。温泉は肌がつるつるします。なんと言っても炭酸泉が良いですね。

天然温泉・真名井の湯

露天風呂(温泉)

炭酸泉

壺風呂(温泉)

■ エコパ(ecopa)
 2014年6月から埼玉県ふじみ野市と三芳町の清掃センターの余熱利用施設ECOPA(エコパ)がオープンしました。

ふじみ野市と三芳町の60歳以上の住民は登録すればカードが貰え、無料で利用できます。

利用料金・・・60歳以上¥320、16歳以上60歳未満¥540、7歳以上16歳未満¥210、7歳未満無料

■ 老朽化した清掃センターの建替え
 ふじみ野市と三芳町は、既存の清掃センターの老朽化に伴い、共同で新施設の整備に向け準備を進めてきました。ふじみ野市・三芳町環境センターという名称になりますが、2013年4月から設計業務に着手し、2016年3月に竣工する予定です。選定事業者は日立造船グループで、代表企業:日立造船株式会社東京本社、構成員:鹿島建設株式会社関東支店、日神サービス株式会社、株式会社クリーン工房です。全連続式ストーカ炉で、処理能力:1日当たり142トン、契約金額は、203億4,611万1,865円(税込み)ですが、これには2013年度から2015年度までの施設整備費と、2016年度から2030年度までの施設運営費(2014年度からの「エコパ」の運営費含む)の総額だそうです。建設から運営まで、すべて民間委託するんですね。発生する熱エネルギーを利用した環境に優しい余熱利用施設「エコパ」は2014年6月に先行してオープンしましたが、まだ余熱は発生していないので、今は何を使っているのでしょう?ボイラーでしょうか、電気でしょうか?屋根には一面にソーラーパネルが敷設されています。

■ 待ち遠しい少年野球場オープン
 実は三芳町と旧大井町の清掃センターは老朽化していました。その隣に旧大井町の町営プールがあり、筆者も我が子たちが小学生の頃、よく利用したものですが、ここで事故が起きて隣の所沢市の女の子が排水口に吸い込まれて死亡するという痛ましい事故がありました。それ以来このプールは閉鎖され、取り壊されました。毎年7月31日の命日にふじみ野市は慰霊式を行うと共に、市内各小中学校のプールの一斉点検を行っています。清掃センターが取り壊された跡地には、多目的運動場が整備され、ふじみ野市民念願の少年野球場ができるそうです。我が家から近いし、少年野球チーム「大井ウエスト」のベースである西原小学校、三角小学校から最も近いので、便利になります。オープンが待ち遠しいですね。

■ ふれあい・交流・健康増進がテーマ
 「エコパ」は、ふれあい・交流・健康増進をテーマに、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の利用者が楽しめる施設が狙いだそうです。バーデプールという円形プールがあって、ガラス張りで、外から見えるようになっています。若い監視員が複数、常に見ています。ドイツの温泉療養施設がモデルとなっています。バーデはドイツ語で温泉を意味します。水温34℃ですから、生温かい感じで、水中ウォーキングや水圧マッサージなどによる健康増進を目的としたプールであるため、遊泳はできません。スイミングキャップと水着着用で、今はお年寄りの男女が多いですが、休日には若い人や親子連れなども利用します。お風呂が併設されていて、和風とジャグジー付きローマ風呂があって、男女で日替わりになります。露天風呂もあります。フィンランドサウナは60℃ちょっとなので、熱くて出たくなることはありません。しかし結構汗が出ます。

■ 老人福祉センターの代替施設でもある
 無料の大広間や、個別の部屋もたくさんあり、グループで会議をしたりできます。個室は有料ですが、これまた60歳以上の人が利用者の中で一定割合以上だと無料になります。食べ物の持ち込みは12時までOKで、昼食は持参のお弁当も可能です。ただし、アルコールはダメです。民間の施設と異なり、飲酒も喫煙もできません。カラオケも3曲100円で楽しめます。レストランが整備されていて、夫婦連れや家族連れで食事を楽しんでいる人たちが結構居ます。お風呂に入って、食事して帰ってあとは寝るだけ?こんな施設ができると民間の温浴施設などは痛手では?という気もします。フロントの職員の人たちはやけに愛想が良くて親切です。そのように教育されているのでしょう。プール監視員や受付、清掃など多数の職員が関わっていて、これが税金で運営されている、雇用創出になるし良いのだけれど、ちょっと老人に優し過ぎるのでは?という気がしました。ところがコレにはワケがあるのです。隣の旧上福岡市時代に建設された老人福祉センター「太陽の家」が老朽化して、水漏れなどの事故が相次ぎ、設備が維持できなくなったために2014年2月廃止され、その代わりに急いでオープンしたもの、余熱利用は出来なくても先行する必要があったようです。まあ、有難く利用させて頂きましょう。
(2014年7月23日)


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