■ 大阪万博でフィーバーした回転寿司
 回転寿司の歴史は、35年間にわたり国内外5,000店への回転寿司機械納入実績を持つ北日本カコーのホームページを参照下さい。これによりますと、1970年、大阪万博に元禄寿司が出店し、これで全国から来たお客様が回転寿司を知り、日本全国に普及するきっかけになったようです。
 また、北日本カコーの別のホームページ「回転寿司を始めるドットコム」には、コンベアが回転する向きはほとんどの店で時計回りとなっている、そのワケが書かれています。

■ 外食産業は教育産業・・・回転寿司業界は教育の他にも伸びているヒミツがあるはず
 順調に伸びて来た外食産業ですが、リーマンショック以降売り上げが落ちてきました。代わって「中食」が増えています。ところが、激戦の外食産業の中にあって、回転寿司業界だけは順調に売り上げを伸ばしているのです。2004年から2011年まで、毎年1〜5%売り上げを伸ばし、この間1,200億円も市場規模を増やしています。「外食産業は教育産業」と言われ、レジャーとして来店するお客様にいかに楽しく過ごして頂くかのために、従業員を徹底的に教育しているところが業績を伸ばしています。ただ、回転寿司業界は他にも伸びているヒミツがあるはず、それを探究してみました。

■ 外食産業での成長企業は?
 ちょっと古いですが、市場調査の富士経済が、2010年と2011年を比較した「外食産業 成長企業TOP50」を発表しました。2010年の売上高が20億円以上のチェーンを対象として、2011年の売上高の伸び率が最も高いと見込まれるチェーンは、すかいらーくが展開するステーキ・ハンバーグ(成長市場4位)の「ステーキガスト」でした。サラダやパン、ライス、カレー、フルーツ、スイーツ、スープなどが食べ放題、飲み放題というサービスが受けているのでしょう。2010年3月の初出店以降、出店店舗数急拡大、売上げも急拡大しています。
2位は、ワタミタクショクが展開する病者・高齢者食宅配(成長市場3位)です。新規エリアの進出により宅配エリアを拡大しており、売上げを伸ばしています。
3位は、サンドイッチ店(成長市場1位)の「サブウェイ」であり、野菜を訴求した新規店舗の出店を加速しており、市場拡大を牽引しています。

スシローの持ち帰り寿司例

■ 一握りの企業が伸びる回転寿司業界
 外食産業全体の中で「成長率が高い企業 トップ50」に入る企業が「寿司」では、第5位「すしざんまい」、第13位「スシロー」、第14位「はま寿司」、第41位「無添くら寿司」、第46位「すし銚子丸」と、回転寿司という業態だけで4社、立ち寿司・回転寿司の両業態を展開するすしざんまい(喜代村)を加えれば、5社がランクインしています。2011年のこの5社による売上の総計はおよそ2,200億円。なんと回転寿司の総市場規模のうち48%を占める売上が、たった上位5社によって作られているのです。さらにそれら上位企業は2010年から2011年にかけて105〜130%も業績を伸ばしているのに対して、「回転寿司」全体の伸び率は同年でわずか2%、つまりこれらの数字が物語るのは、売上を伸ばしている企業は業界全体の数%にも満たない、わずか一握りの企業のみということです。他の小・中規模の回転寿司店は淘汰され続けているというのが現実なのです。いかがでしょうか?回転寿司業界全体で見ると表面上は上昇傾向にあるとはいえ、その他多くの回転寿司店は苦境を強いられているというのが実態なのです。

■ 曲がり角に立つ回転寿司業界
 一皿100円の低価格寿司が牽引車となって成長してきた回転寿司業界が、曲がり角に来ています。激しい出店競争、水産資源の国際的争奪戦の影響による魚介類調達コスト高騰、客足の伸び悩みなどにより、これまでの成長に陰りが生じてきているのです。2013年11月、「かっぱ寿司」を展開する業界2位のカッパ・クリエイトホールディングス(以下、かっぱ)と同5位の元気寿司が、2014年度中の経営統合を前提にした業務提携契約締結を発表しました。2012年度におけるかっぱ寿司の売上高は941億円、元気寿司は246億円、単純合算すれば1187億円となり、業界最大手のあきんどスシロー(スシロー)の1113億円を抜いて首位に浮上する見通しです。
 かっぱ寿司は「一皿88円」の超低価格路線で、いっとき急成長したものの、それが品質低下要因となり「安かろう、悪かろう」のイメージが定着して客離れにつながりました。「アレ?安いけど、なんか美味しくないな」と思って、次は入ろうという気がしなくなりました。大手の中で唯一苦戦しています。回転寿司業界では1990年代後半に、現在では一般化した「一皿100円」の低価格業態が登場、過去10年で市場は2倍に急成長し、その中でスシロー、かっぱ、くらコーポレーション(以下、くら)の3社が台頭し、現在の「回転寿司御三家」となって業界を主導する構図になりました。御三家のシェアは6割程度に上っています。


■ 材料比率が高い回転寿司業界
 日本経済新聞記事によれば、ファミリーレストランの場合、原価率30%、人件費30%、販管費(水道光熱費や家賃)35%、営業利益5%であるのに対して、100円回転寿司の比率は、それぞれ45%、25%、20%、5%となっており、材料比率(業界では原価率と言います)が高いことが分かります。スシローは51〜52%、無添くら寿司は50%近いと言われます。かっぱ寿司は以前は38%ぐらいで大分低くて客離れを招き、その後ネタの品質を上げて、5%位高くなったようです。このご時世、寿司のネタ=原価にしっかりお金をかけているところほど伸びているというわけです。日本人は魚の新鮮さや味には敏感です。美味しいとなれば、次第に評判も高まりますし、外食業界のイノチはリピータです。回転寿司は客数のわりには人件費が低めで済みます。機械化で寿司を握る職人に本格的な技術は要らないし、フロアで接客する人数も、ファミレスのように出したり片付ける手間が無い分、少なくて済むからです。材料比率が高いので、IT化によるオペレーションの効率化で人件費や販管費を削減している様子がうかがえます。IT化とは、すしロボットや、自動給茶システム、くらの「皿カウンター回収システム」やスシローの「回転すし総合管理システム」などです。
かっぱ寿司のメニュー例

■ 最も日本人らしいのが回転寿司
 このように回転寿司は、日本の最も日本人らしい高級和食を、最も日本人が得意とするロボットとオートメーションとITと遊び心(ビッくらポンや寿司特急など)で楽しく安く美味しくしたシステムです。こういう工夫は、人件費比率を低くするので、世界中どこでも受けるわけです。したがって、海外でも大人気で、今やsushiという言葉は万国共通語になりました。sakeやsyouyuもそうです。gariやwasabiもそうでしょうか。
 回転寿司業界の最新動向を追うと、都心で生まれ、郊外で育った業界が、再び都心へ回帰、新たな競争を開始しようとしているようです。すき家のゼンショーホールディングスが運営する業界5位のはま寿司は、都心回帰に一番積極的と言われ、新規出店する半数が都心への出店計画とのことです。

■ 売上高1位…あきんどスシロー・・・連結売上高1,193億円
 株式会社あきんどスシローは1984年6月創業で、本社は大阪府吹田市江坂町1丁目22番2号です。筆者の勤務先の大阪支店のある大同生命ビルのすぐ近くです。
社長の豊ア賢一氏がやけに若いと思ったら・・・これには深いワケがありました。また、スシローがなぜこんなに急成長し、またお客様から支持されているのか?そのワケも探ってみましょう。

■ 立ち寿司→回転寿司となったスシロー

 沿革を辿ってみます。1984年6月に大阪府豊中市で、屋号:すし太郎の回転寿司1号店を出店したのが始まりです。しかし実はその9年前、1975年に大阪・阿倍野区に清水義雄氏がカウンター型立ち寿司「鯛すし」を創業したのがルーツです。普通の寿司屋はカウンターに向かって客が座り、握りを頼んで、出された寿司を頂きます。椅子が無い立ち寿司というのを澤藤も大阪で経験して、さすが大阪はいろいろな工夫をして面白いと思い、良く通ったものです。それまでの寿司屋は高くて、庶民の行く店ではなく、お金持ちか、何かイベントが有った時ぐらいという高級店でした。ところが、立ち寿司は寿司の値段がハッキリしていて、しかも安く、何カン食べればいくら、と分りますから、安心して入れました。廻る元禄寿司が既に大阪にはありましたので、立ち寿司から回転寿司・すし太郎に変えてスシローの歴史がスタートしたのです。現社長の豊ア賢一氏は1984年に「鯛すし」に就職し、清水義雄氏のすし太郎立ち上げに参画しました。

■ すし太郎兄弟が合併→あきんどスシロー、やがて事件勃発
 その後、1988年9月、清水義雄氏の弟である豊氏が、大阪府吹田市に、株式会社すし太郎(屋号:すし太郎→その後の屋号:あきんど)を設立しました。1999年8月に、兄の株式会社すし太郎(豊中市)と弟の株式会社すし太郎(吹田市)が合併しました。2000年12月に商号を「株式会社あきんどスシロー」に変更し、大阪府摂津市に本社を移転しました。2005年2月に大阪府吹田市江坂に本社を移転。2007年3月、事件が起きます。創業者兄弟の豊氏の謀反により、突如株式が売られ、筆頭株主が入れ替わったのです。当時、取締役営業部長の豊ア賢一氏は激高しました。ほかの親族を含め豊氏側の主要株主3名が株式を売却した相手は、牛丼店「すき家」を主力とし、当時、競合「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトの株式を3割以上持つゼンショーだったからです(その後カッパ株は売却)。しかもゼンショーは自社でも、回転ずしチェーン「はま寿司」を手掛けているのです。

■ スシローのゼンショーからの脱却作戦
 「ゼンショーの大連合構想に呑み込まれる」・・・豊ア賢一氏は危機感を抱き、証券会社を頼りに、ホワイトナイトを探し回り、現在あきんどスシローの株式の8割を握るプライベート・エクイティ・ファンド、ユニゾン・キャピタルに辿り着きました。寝耳に水の事件から5ヶ月後、ユニゾンは水産大手の極洋と共同であきんどスシローの増資に応じ、ゼンショーへの対抗路線を打ち出し、翌年11月にはМBО(経営陣による企業買収)を実施し、宿敵・ゼンショーを追い払ったのです。ユニゾンは2つの会社を設立してスシローの持ち株会社としました。アトランティック・フィッシャーズ・エルピー 45.29%、パシフィック・フィッシャーズ・エルピー 34.71%です。この2社合計80%の他は、創業者の清水義雄氏が18.63%で、これでほとんどです。従って株式を公開している意味は無くなり、2009年4月、東京証券取引所第二部上場廃止。6月代表取締役として、豊ア賢一氏が就任し、屋号を「スシロー」に統一しました。

手洗いを徹底するスシロー社員

■ ブランド価値を再構築したスシロー
 ただし、ユニゾン傘下で再出発したスシローも順風満帆ではなかったのです。2009年初頭は、リーマンショックによりデフレが深刻化し、居酒屋や牛丼チェーンでも熾烈な値下げ競争が勃発して、いわゆるデフレ戦争に突入していました。厳しい外部環境に対抗するため「スシロー」は2009年2月から8月まで「一皿90円」キャンペーンを毎月1回、平日5日間全店で実施しました。この間既存店売上高は上向き、単月ベースでは初めて「かっぱ寿司」を追い抜いたのですが、出店加速による混乱も重なり、結果的に利益はマイナスになってしまいました。「一皿90円」は時宜を得た有効策のはずでした。現に「かっぱ寿司」と「くら寿司」は「一皿90円」が利益増に結び付いていました。この差は何か?スシローは再び品質にこだわって、『スシロー』のブランド価値を掘り起こし、世の中に伝えていくことが重要だ、と考え直して戦略を転換しました。値下げ路線を修正して、ブランド価値を再構築したことが今日の発展に繋がっています。
 2011年4月には海外現地法人スシローKOREAを設立し、12月韓国ソウル・チョンノ店をオープンしました。
 2012年7月現在、333店舗を展開しており、回転寿司業界での店舗数は業界2位。青森県、新潟県、島根県、山口県、沖縄県には未出店です。また、北海道は札幌市手稲区の1店舗のみです。

人気のスシロー海老いくらちらし

■ 売上高2位…かっぱ寿司・・・連結941億円
 かっぱ寿司は長野市で1979年に創業、水流に浮かべて寿司を回しており、浮かぶ皿が河童のようだったことが名前の由来だそうです。1988年2月に埼玉県大宮市に本社を移しました。今はさいたま市ですが、実はさいたま市は外食チェーンのメッカと言われています。低価格ラーメンチェーンの「日高屋」、焼き肉「安楽亭」、和食レストランチェーン「とんでん」などがさいたま市の本社を置きます。ほかにも、あらゆる外食チェーンがさいたま市に出店しているのは、この地が東北、上信越から人が集まり、かつ西国から上京した人も、家賃の高い東京都区部を避けて、隣の大都市さいたま市に住むので、日本全国から人が集まって、薄味、濃い味、いろいろな嗜好の味覚が試されるため、ここで成功することが、外食チェーン成功の鍵を握るのだそうです。
 本社: 埼玉県さいたま市大宮区桜木町一丁目10番地16 シーノ大宮ノースウィング14階
 主要株主 株式会社神明 19.73%(コメ卸最大手)
        F.デリカ得得 5.14%(手打ちうどん)     (2014年2月末日現在)
2013年11月29日、同業第5位である栃木県宇都宮市に本社を置く元気寿司と、2014年度中に経営統合をすることを前提に業務提携すると発表しました。筆頭株主である神明の藤尾益雄社長がカッパHDの代表取締役会長兼社長に、元気寿司社長である法師人尚史氏が社長執行役員に就任しました。

■ かっぱの改新
 「かっぱの歴史が、おいしく変わる。「かっぱの改新」春の第一章!」・・・2014年4月からキャンペーンを開始しました。どうやらかっぱ寿司もスシローくらの成功を見て、高品質路線に転換するのでしょう。
 カッパ・クリエイトでは、従来から業界に先がけ100席以上の座席数の大型店の出店を積極的に展開してきました。今後も新規出店し、シェアを拡大する計画です。また、大型店の積極展開と同時に、従来型の小型店(50〜80席)の積極的なスクラップ&ビルドを進め、一層の生産性の向上を図るようです。
 大型店は、ファミリーレストラン風の店づくりで、お子さま連れやグループに対応できるテーブル席が主体です。また高齢化社会に対応し、バリアフリー仕様に徹し、通路面も幅広く、高い天井とともに開放感を与えています。大型の駐車場を完備し、混雑する休日やお昼時も空席待ちの心配が減少。ゆっくりお食事が楽しめる雰囲気で、家族連れや女性同士のお客様も、お気軽に、しかも高い頻度で利用いただけるように努めています。 また、自席で注文できる「タッチパネル」やお寿司を通常レーンよりも早く運んでくれる「新幹線レーン」など、おいしさを演出する工夫がお店のいたるところに取り入れてあります。

■ かっぱ寿司の戦略
 今、外食産業が新時代を迎えています。ひと昔前の外食は「ハレの日のご馳走」という側面が強くありましたが、近年は、日常の食生活に外食が気軽に取り入れられています。今後も外食の日常化は、更に進むことが予想されます。

かっぱ寿司の店舗内部は広い

タッチパネルで注文

寿司は超特急でやってくる
 外食のニーズは、高級化・大衆化の2極化の傾向が強まり「より安く、おいしく」を追求した日常的なフードサービスが、ファミリーを中心に支持層が広がっています。かっぱ寿司は、設立当初からロープライス・ポリシーを経営の柱に、寿司レストランチェーン「かっぱ寿司」を日本全国に展開してきたパイオニアです。
 全国の各店舗で、1日当たりに回る皿の数は約163万皿。各店舗でのネタごとの販売・在庫状況は、店舗POSを通じ、逐一、本部コンピュータで把握し、物流をコントロールしています。各店舗で使用する寿司ネタは、自社のセントラルキッチンで一括加工し、各店舗に自動的に配送されます。在庫管理や発注業務は本部が一括。各店舗は仕入れや加工業務にわずらわされることなく、店舗運営に専念できます。店舗、本部、セントラルキッチン、物流センターのネットワークシステムによる店舗作業のマニュアル化で、多店舗展開が可能なローコストオペレーションを実現しています。また、セントラルキッチンでは店舗数の今後の大幅な増加に対応するため、工場の増・改築と超低温冷凍庫の増設に着手しております。

■ 売上高3位…くら寿司・・・789億円
 くら寿司はなぜこんなに発展してきたか?売り上げ拡大第一ではなく、利益第一に経営してきたからでしょう。利益第一と言っても、もうけるためにはなりふり構わないという姿勢ではありません。外食産業のポイントはリピータです。お客様がいつも行列しているようなお店を作れれば絶対もうかります。そのためにはどうすればよいか?美味しいことです。安全・安心な食材であることです。待ちが少ないことです。そして、安いことです。
 くら寿司を運営するのは、株式会社くらコーポレーションです。大阪府の堺市に本社を構える東証1部上場の企業は、自転車部品世界一のシマノ、酸化チタンで有名な堺化学工業、セラミックのニッカトー、そしてくらコーポレーションです。
本社: 大阪府堺市中区深阪1035-2
代表取締役社長 田中邦彦氏のメッセージは素晴らしい。くら寿司発展の理由がわかります。
 「日本の伝統・文化の復活を願って


■ くら寿司は「無添」にこだわり
 1977年5月に一般的な寿司店として大阪府堺市に開店しました。スシローと時を同じくして、1984年7月「100円で本物」をキャッチフレーズに「回転寿司くら」を開業し、それまで大型店としては存在しなかった直線型タイプの回転寿司を導入しました。
1999年4月、自動廃棄システム導入、2000年12月、ビッくらポン、2001年2月、タッチでポン導入、2002年11月タッチで注文導入、2011年11月鮮度くん導入など、次から次へと新しい工夫をしてお客様を引き付けて来ました。人気が有るので、待ち行列が長く、スマホで予約し、買い物していて、順番が来たら駆けつけるなどというサービスも実施しています。
  

寿司皿に蓋をして鮮度を保つ鮮度くん

■ くら寿司のファミリー戦略
 「食の戦前回帰」を企業理念とし、使用する食材は四大添加物(うま味調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料)を一切使用しない「無添」に取り組んでいます。ビッくらポンのように、子供を引き付ける工夫をこらしており、レーン上の寿司は、かつては、土・日・祝日のみわさび抜きでしたが、後に、終日全品わさび抜きとして、テーブルに粉わさびを練ったワサビを備え付けてあります。このあたりも、子供を中心としたファミリー戦略です。
 イベリコ豚丼や魚介とんこつ醤油ラーメン、讃岐風釜玉うどん、すしやの天丼など感動モノです。茶碗蒸しもあるし、えび天2尾100円(税抜き)なんて、揚げたて、アツアツです。食べてみると、これは絶対お得だと思ってしまいます。

■ 売上高5位…「はま寿司」のゼンショー
 ゼンショーは回転ずしチェーン「はま寿司」を傘下に持ちます。はま寿司も人気が高く、売り上げを伸ばしています。はま寿司は、なんとなくあきんどスシローと店舗デザインが似てますね。一時期、親会社のゼンショーがスシローの大株主だったことと関係あるのでしょうか?
 くら寿司の田中邦彦社長のメッセージ「日本の伝統・文化の復活を願って」も素晴らしいですが、ゼンショーのトップ小川賢太郎氏の「世界から飢餓と貧困を撲滅する」という理念も素晴らしいですね。「躍進を支えるのは人を育てる企業文化」だそうですが、それにしては昨週も触れましたが、各地で「すき家」に対する労働争議が頻発しています。また「すき家」は、強盗に遭うのもダントツで、牛丼店の85%を占め、皆無の松屋と比べても安全対策に問題があるようですね。すき家は店舗にぎりぎりの人数しか配置せず、夜は1人で営業するいわゆる「ワンマンオペレーション」(ワンオペ)の店舗があることが、いろいろ問題を起こしているようです。

■ 回転寿司チェーン店総選挙
 2013年2月2日、テレビ朝日で放送された「お願い!ランキングGOLD 特別編」で「第1回 回転寿司チェーン店総選挙」が行われました。参加したチェーン店は、がってん寿司・かっぱ寿司・スシロー・はま寿司です。なぜ、くら寿司が入っていないか疑問です。がってん寿司は本社が埼玉県熊谷市でほとんど関東に店が集中していますが、メニューは店によって異なり、寿司単価が高くて、他チェーン店の倍以上です。
 「お願い!ランキングGOLD」という番組は、ご覧になったかと思いますが、いろいろなジャンルの人気をランキング付けするものです。ラーメンやお菓子などの食品のほかにも、いろいろあります。
 この4チェーン店の寿司メニューの人気TOP3はスシローでした。ランキング20位の内訳は、
チェーン店/順位 入賞数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
スシロー 7種                          
かっぱ寿司 1種                                      
はま寿司 5種                              
がってん寿司 7種                        
です。この結果をどう見ますか?お客様が選んだ結果です。やはりスシローが抜群ですね。がってん寿司が多いのは単価が倍以上ですから当たり前ですが、それだけにスシローの凄さがわかります。はま寿司だって大したものです。それに引き換え、「かっぱ寿司」はどうなっているのでしょう?かっぱ寿司はランキング20位の中に「17位:イタリアンシュリンプ」が滑り込んでいるだけで、唯一TOP10には一つも入れず、全滅と言って良い結果となりました。これは「かっぱの改新」を図らなければならないわけです。
(2014年4月12日)