44  車遍歴

皆様明けましておめでとうございます
おめでたくない方も中にはいらっしゃるでしょうが、現在の日本の世相は様々な不安がないまぜになっております。確かにアベノミクスによって円安株高となり、自動車会社が絶好調となって全般に景気は上向きです。建設土木や住宅、インターネット、通信、医薬関係、百貨店、旅行などは良くなりました。鉄鋼や化学などもこれら業種の好調が川を上り、良くなりつつあります。しかし長く日本を支えてきた家電や半導体が悪く、製紙も不調で、特に電力が最悪です。企業は設備投資や賃上げには慎重なままです。中小企業が減り、貧富の格差、都市と地方の差が増しています。

■ガキっぽい首相の行動
 経済的な不安のほかに、日本が韓国、中国というお隣さんとの関係が悪化していること、中国の膨張姿勢、何をやるかわからない北朝鮮、ロシア国内でのテロ頻発、タイ国内の政治対立、中東情勢など、国際関係の中で特にアジアがきな臭くなってきていることへの不安があります。多くの日本人は、中韓の日本に対するバッシングは不当と思い、国防への注力は当然と考え出しています。それを外国から見ると「日本の右傾化」と捉えられるようで、EU諸国をはじめ、恐らくほとんどすべての国が日本への懸念を表明し出しています。ところが日本人の多くは、日本は平和的な国で、海外のそうした声は内政干渉だと考えています。確かに日本の首相は右寄りだが、大多数の日本人の座標軸は不動だと考えています。しかしこれは甘いですね。海外から見れば、首相が右寄りなら、その国自体が右傾化したと見るのが当然です。日本は今、中国に抜かれましたが、世界第3位の経済大国になり得たのは、経済に専念して、ほとんどの国と仲良くして来れたからです。今更国家の誇りとか、国体など持ち出して余計な波風を立ててもらいたくありません。何より米国が日本の肩を持って、中韓に対し毅然とした態度を取ってくれたことでほっとしていた矢先に、その米国の努力に水を差すような行動は、ハッキリ言ってガキっぽいと言わざるを得ません。

■仙台へ新車で行ってきました
 正月は孫が来ました。息子夫婦がNISSANの派手なオレンジ色のワゴンに乗ってやってきました。以前一緒に仙台に行ったときは、自分達の軽ではきついので、嫁さんの親のプリウスでしたが、やはり若者は若者らしく、若いときにしか乗れないぜいたくな車に乗るのが良いでしょう。9月に生まれた次男の巨大なことに驚きました。背も高く体重も重い、将来大男になるのでは?という予感がします。
 仙台の母のところに行ってきました。温泉を楽しみました。母のケアハウスで弟夫婦と待ち合わせたら、HONDAインサイトでやってきました。ハイブリッドなので、仙台から東京往復、ガソリン満タンで楽勝だそうです。前はNISSANの高級セダン、その前はサファリだったかランクルだったか、高価な4WDに乗っていたので、だいぶ年齢相応に落ち着いた車になったな、と思いました。筆者は買い替えた新車、HONDA FIT3に乗って東北道を走りました。ハイブリッドが欲しかったのですが、10月時点で予約しても納車が2014年3月末が精一杯、日本最後の新設自動車工場といわれるホンダ寄居事業所(埼玉県北部・我が家から東武東上線で真っ直ぐ北上した終点です)でフル生産しているのですが、余りに人気が有り過ぎて受注に生産が追い着かないのだそうです。なにしろプリウスを抜いて売れ行きナンバー1の車です。仕方なく、最も売れ筋だという1.3Lの13Gにしました。さて、そんなわけで、今回は筆者の車遍歴を紹介しましょう。

車を変えました

■初めての車
 筆者は高校生のとき原付2輪に乗っていました。最初に買った四輪車はスバル360です。大学生時代、学費もすべて自分で稼いでいました。夜の街で、「運転代行」を始めました。午後4時ぐらいから、「おはようございます」と言って、バーの扉をノックしておねえさんたちに名刺を渡すのです。飲酒運転が当たり前の時代でしたが、やはりこれはイケマセン。国立大学生なのでそれを信用のキャッチフレーズにしていました。法律違反の商売のはずですが、大学生ということと、飲酒運転防止になるので多分警察も見て見ぬ振りをしていたのだと思います。当時まだ代行業者というのは無かったので、さきがけといえると思います。ただしスバル360の中古車は大学生数人の共同購入です。スバル360は急ブレーキを踏んではダメ、という車でした。

非常にスプリングが効いて不安定な車でした
筆者が単独で最初に買った車はケンとメリーのスカイライン2000GTという車です。120万円チョットの新車を現金で買いました。入社2年後のことです。2年間はオートバイに乗っていました。
最初の車・・・ケンとメリーのSKYLINE2000GTと筆者、パーマ頭でした

■ケンとメリーのSKYLINE2000GT
 この車は当時人気絶頂で、日産プリンスの桜井真一郎の名前を不動のものにしたスカイラインの中でもベストセラーです。後部のランプが特徴的で、これはその後代々、スカイラインのシンボルとして引き継がれました。
 実は学生時代にアルバイトで140万円貯めました。当時の大卒新入社員の3年分の給料に相当しました。つまり、サラリーマンよりもはるかに稼いでいたのです。勿論勉強も必死になってやっていたので、時間がもったいなくて大学の門前のアパートを借りました。その家賃、生活費、学費すべて親の援助無しで自活して、なおそれだけ貯めたのです。運転代行以外に車の長距離陸送、家庭教師などをやりました。4年次はアルバイトは減らして卒業研究に没頭しました。

ケンとメリーのSKYLINE2000GTは後ろから見た流線型のフォルムが美しい車でした
 新入社員が新車の四輪車を買っては何を言われるかわからないので、中古の原付2輪50ccを買い、先輩から90ccを貰い、山道レジャー用にYAMAHAの中古のトレール250ccを買いました。バイク3台持ってるのに、2年経ってそろそろいいだろうとケンメリを買いました。
 パーマの若造がサングラスをかけてケンメリに乗っている・・・どこのボンボンのチンピラかと思われたことでしょう。この車に乗っていると羨望のまなざしで見られました。買って5年目で結婚しました。岩手へ車で帰省するとき、ほぼ片道でガソリンタンクは空になりました。今の車に比べるとずいぶん燃費が悪かったのです。高速道路で10km/l行かないような有様でした。

■HONDAアコード2代目
 子供が生まれて、まだ小さいので遠出もせず、会社は歩いてすぐなので、あまり車を使わない、もったいないから弟に譲りました。これでわかったこと、すごく生活が楽になったのです。生活のために車を手放したわけではありませんが、自動車というのがいかに金食い虫かを実感しました。税金、保険、ガソリン代、・・・確かにタクシーやレンタカーのほうが絶対安い!
HONDA ACCORD 2代目
 ところで筆者は四輪車の他に二輪車にも乗っていたい派です。16歳からライダーです。ケンメリを手放した後、YAMAHAのチャッピーという可愛いミニバイクに乗っていました(右写真)。この機種は凄く人気が有って、いまだに中古市場に出回っています。
 子供が大きくなってきたら、遊びに行くのに車が欲しくなり、HONDAアコードの中古車を買いました。オートクルーズ機能の付いた、高級車でした。筆者の2台目ですが、今に続くロングセラーアコードの2代目でもあります。この車だけが白っぽくない車でした。

■TOYOTAマークU
 NISSAN→HONDAときて次の車はTOYOTAにしました。完成度が高く、高級感の有る2000ccです。この車もマークUではベストセラーのセダンです。6代目で、当時のクラウンと全長、全幅が同じ、車格が追い着いて、「ハイソカー」と呼ばれました。バブル期の車で、これまたベストセラーとなりました。実に乗り心地の良い車でした。この車にも10年以上乗りました。ただ、大きくて、回転半径も大きく小回りの効かない車でした。後でトルネオに乗って分かったのは、マークUは座席の高さが高かったということです。
TOYOTA マークU6代目

■HONDAトルネオ
 TOYOTAマークUには満足していましたが、エンジン音もうるさくなってきて、10年過ぎたし買い替えようと思いました。3軒隣の新築住宅に入居したNさんが本田狭山の方でした。TOYOTAとHONDAの2車種に絞り、比較表を作って検討した結果、TOYOTAコロナよりHONDAトルネオがコストパフォーマンスが良いという結論になりました。そうなると近所付き合いの手前、3軒隣のNさんに声掛けてHONDA車を買いました。TORNEOというのはACCORDの姉妹車です。トヨタマークUとチェイサーみたいなものですね。
 ところが買ってみてからマークUとの大きな違いに気付きました。運転席で座ったときの目線の高さが低いのです。バケットシートなので、いわゆるスポーツカーです。エンジンの反応もおとなしいマークUに比べてビンビンのスポーツカーのようです。これは気に入りました。高速道路では14km/l走りました。車体の大きさはマークUと比べてほぼ同じですが、車高が低い分コンパクトに見えました。
 エンジンは絶好調ですが、12年を過ぎて買い替えようと思いました。還暦過ぎたから軽でいいじゃないか、とも思いました。ダイハツやホンダを検討しました。HONDAならN−Boxが人気ですが、軽の人気車は高価でした。

HONDA TORNEO(=ACCORD)

■HONDAフィット3
 車体とエンジンの関係から、軽はどうしても無理がかかり長持ちしないでしょう。コストパフォーマンスを検討した結果、またNさんに声かけて、還暦過ぎたから赤いフィット3にしました。燃費26.0km/l、車内も2000cc車並みの広さでゆったりしています。1,265,000円というのもリーズナブルと思ったのですが、オプションをフルに付けたら、税金入れて2百万円を越えました。会社にもFITが多いので、そのイメージでコンパクトカーだと思い、駐車場に入れるのが楽だからと思っていました。ところが納車されてみたら、アレ、変だな?と思ったのです。車庫入れが全然楽ではありません。どうして?何故?
HONDA FIT3

 長さは前のHONDAトルネオ(=アコード)がセダン型だったので4635mmに対して、フィット3はステーションワゴン型なので3955mmと680mmも短いのですが、車全幅が1695mmと同じで、室内寸法長さは1935mmで同じ、室内幅は1450mmで35mm広く、室内高さは1280mmで90mmも高い、すなわち、FITのほうがユッタリ!ちなみにケンとメリーの全幅は1675mm、アコード2代目は1650mm、マークUとトルネオとフィット3は1695mmです。フィット3は小さいと思ったのは間違いで、初代フィットは小さかったのですが、フィット3は幅が大きくなり、室内空間はこれまで乗った車の中では最もユッタリしています。なるほど人気があるわけです。ちょうど40年の車遍歴で、人気車を乗り継いできたことが分かります。しかも驚きの共通点、ケンとメリー、アコード2代目、マークU6代目、トルネオ、フィット3、すべてタイヤが175/70R14です。40年間一貫して同じ規格のタイヤに乗り続けてきた、これにはビックリしました。
 右は筆者のバイクです。ただしこれは1代前、ワインレッドのHONDA CBX-Tですが、今はブラックの同型車です。
(2014年1月5日)


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