29  セキュリティ

 前回はモバイルPCと言えば無線LAN、そのなかでWiFi(ワイファイ、Wireless Fidelity)と呼ばれているものを中心にご紹介しました。誰でも無料で利用できる公衆無線LANについても触れました。
 筆者が会員であるヤフーから下記のようなメールが来ました。

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【重要】ネットバンキングに係る不正アクセスにご注意ください
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近年、ネットバンキングにアクセスした際に入力したID・パスワードが第三者によって不正取得され、銀行口座の預金を他人名義の口座へ不正送金されるといった事案が多発しております。また、ネットバンキング以外でも不正ログインの被害が多発しており、弊社サービスをご利用中のお客様にも被害に遭われている方がいらっしゃることを確認しています。
被害に遭われる原因は、主にパソコンなどへのウイルス感染となっており、万全の対策をとることは難しいものの、基本的なウイルス対策を徹底していただくことが重要です。

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基本的なウイルス対策について
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■ウイルス対策ソフトを利用し、かつ、常に最新版のウイルス定義ファイルに更新する
■不審なホームページやメール、および添付ファイルを開かない
 ■安全が確認できないソフトウェアをダウンロードしない
 ■OSやソフトウェアを最新版に更新する
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■反スパイウェアに入り込まれた!
 我がノートPCがAntivirus Security Pro(アンチウイルスセキュリティプロ)ウイルスに入り込まれた話を今回はご紹介します。Antivirus Security Proという偽セキュリティソフトは、パソコン内に実在する画像ファイルの写真2枚を提示する通知ポップアップによって、不安を煽ってウイルス対策のソフトをロードさせようと演出します。
 ”Trojan:Win32/Tobfy”なるウイルスがクレジットカード情報、個人的な写真、メールなどの個人情報を引っこ抜こうとしてるから、阻止するための有償バージョンを決済するよう脅す文言になっています。これが英語ですから、筆者などはピーンと来て、その手は桑名の焼きハマグリなのですが、これが消しても消しても再生するので、レジストリ操作しようかと思いましたが、この際思い切ってハードディスクリカバリして、Windows Update、アプリを再びロードしました。
 ウイルス感染経路は下記4系統のようです。ネットで調べたら、出現したばかりで、まだウイルス対策ソフトもすり抜けるとのこと。
   @Java
   AAdobe Reader
   BAdobe Flash Player
   CWindows Update SP2
Windows Updateでウイルス感染するのでは笑えませんね。これら4つは常にセキュリティ対策された最新版にしておかないといけないようです。

■マルウェアと言うらしい
 売れ筋のセキュリティソフトがインストールされていても、肝心のウイルス感染経路が開いたままではサッパリ意味がないことになります。
 Antivirus Security Proは偽の反スパイウェア・ツールです。偽の警告メッセージを表示して、合法プログラムの実行を防ぎ、ユーザを脅えさせるために、ありもしない感染を検知した、と通告します。お金を払っても何も変わりません。騙されたと分かったときは手遅れ、こういうのを『ワンクリック詐欺』と言います。過去、多数出回っていて、次々に変形のクローンが生まれています。マルウェアMalwareと総称されます。「悪意のある」という意味の英語「Malicious(マリシャス)」と「Software」を組み合わせて創られた造語です。
 ウイルス対策ソフトと言えど、感染を100%ブロックできるわけではありません。新種のウイルスへの対応は数日〜数週間のタイムラグが生じます。この間に入り込まれたら、リカバリとかフォーマットとか、厄介なことをしなければなりません。えらい手間がかかります。


雫石網張温泉から登り、尾根道をはるか向こうの岩手山へ


■常にコンピュータを最新の状態に保つ
 Windowsはじめ各種OSやソフトウェアには「セキュリティホール(ぜい弱性)」と呼ばれるシステム上の欠陥や仕様上の問題点が発見されることがあり、このような場合には製品の開発元から修正プログラムが公開されます。これによってウイルスに感染したり、コンピュータが悪用されたりする場合が多くあることから、修正せずにそのまま利用することは非常に危険です。 特に、狙われやすいWindowsでは、「Microsoft Update (Windows Update)」を最低でも毎月必ず実施するようにすべきです。また、最近では上記のような周辺プログラム(アプリケーション)のセキュリティーホール(ぜい弱性)を利用し、ホームページを閲覧しただけで感染させるWeb感染型が多くなっており、このような周辺プログラム(アプリケーション)も常に最新の状態に保つことが重要です。

■ウイルス対策ソフト導入
 現在、インターネット上には様々な危険が潜んでおり、インターネット上のサービスを利用する事でコンピュータウイルスに感染する危険性があります。このため、ウイルス対策ソフトを利用してコンピュータウイルスに感染する危険性を軽減することが重要ですが、ウイルス定義ファイルの更新期限が切れていたり、定期的な更新を行っていない場合には新種ウイルスに対応することができません。また、「無料のウイルス対策ソフト」と呼ばれるソフトウェアは、有料の製品版から機能を限定した試用版です。省いた機能の中には、ホームページからのウイルス感染に対応するための機能やメールのウイルスチェック機能など重要な機能が省かれています。このため、「無料のウイルス対策ソフト」で安心すると危険です。「ウイルス対策ソフトを導入しよう」と呼び掛けることは簡単ですが、筆者は結局無駄だと思っています。追いかけっこですし、誰かが儲かるだけです。

■パーソナルファイアウォールを利用
 最近のOSやウイルス対策ソフトウェアには、パーソナルファイアウォール機能を備えたものが多くなってきています。パーソナルファイアウォール機能を適切に利用することによって、利用しているコンピュータに対する意図しない通信を検出・遮断することができます。ボットをはじめとする多くのウイルスは、このようなユーザーが意図しない通信を利用して感染および活動をするため、パーソナルファイアウォールを導入することによって、意図しない通信からコンピュータを守りましょう。

■周辺プログラムのバージョンアップ
 「Web感染型」は、ホームページを閲覧しただけで、周辺プログラムのセキュリティーホールを利用しウイルスに感染させます。昔は、「危ないページに接続していなければ大丈夫」という時代もありましたが、今は企業のページやいつも見ているページが、突然改ざんされて閲覧した人が感染するケースが増加しております。 日頃から「Web感染型」に利用されるプログラムを更新し、セキュリティーホールを無くしておきましょう。

■ブロードバンドルータを介してインターネット接続しよう
 ルータがなくパソコンが直接インターネットに接続する構成では、パソコンにセキュリティホール(ぜい弱性)がある場合、外部からの感染攻撃により数分で感染してしまう恐れがあります。フリーの無線LANが典型です。筆者が今回入り込まれたのもこれでした。ブロードバンドルータを介して接続することにより、ルータのNAT機能が外部からの感染攻撃を防いでくれるため、感染しにくい安全な環境を構築することができます。コンピュータが1台しかなくてもブロードバンドルータを使ったほうが良いのです。

■外部記憶媒体感染型ウイルスの予防対策
 USBメモリなど外部記憶媒体を介して感染させる「外部記憶媒体感染型」のウイルスも増加しています。一般的には「USBウイルス」とも呼ばれ、USBメモリのみを介して感染するように思われがちですが、外部記憶媒体を持つ機器、デジタルカメラ、ミュージックプレーヤー、SDカード、外付けハードディスクなどの機器もその対象です。このウイルスは、外部記憶媒体のアイコンをダブルクリックして開く際に実行されます。

■HTML形式のメールは見ない・使わないようにしましょう
 HTMLメールとは、ホームページのように文字の色や大きさを自由に変えたり、絵や写真を貼りつけたり、他のホームページに飛べるようにできるなど、大変便利なものです。ホームページだけではなく、メールソフトにもHTMLを使える機能が付いていて、まるでホームページを見ているかのようなメールを送ることもできます。しかし、この機能を悪用して、HTMLメールを開いただけ、あるいはプレビューしただけで感染するウイルスも蔓延しています。ですから、HTMLメールを見ない・使わないようにするのが無難です。

■添付ファイル付きのメールは要注意
 見知らぬメールの添付ファイルを安易に開いてはいけません。また、画像や文書を装った実行形式のファイルも存在するため、ファイルの種別だけで安全性を判断することはできません。差出人を知人や職場のアドレスに偽ってウイルスに感染させようとするメールもあるため、知人からのメールであっても不審な点がある場合は差出人に確認するなど十分に注意してください。


雫石町滝ノ上温泉から登り、写真前方の烏帽子岳(乳頭山)に向かう途中の千沼が原、尾瀬のように木道があり、無数の沼が点在する高原の秘境

■IDとパスワードによる認証は強固なパスワードにしましょう
 コンピュータを利用する場合は、必ずIDとパスワードによる認証を行うようにしましょう。IDとパスワードによる認証を行うことによって、第三者が無断でコンピュータを使用するのが難しくなります。また、パスワードは名前や誕生日など他人に推測されやすいものは避け、記号などを含んだできるだけ長い文字列としましょう。

■情報バレバレ
 最近Yahooはじめホームページ広告に自宅近くのマンションや、自分が最近興味を持って検索したものに関連する広告が出るようになりましたね。すなわち、私達はGoogleはじめ、インターネットで検索しただけで個人情報を把握されています。恐らく住所、性別、年代、興味あるものなど、皆データベースに捕捉されていると思って間違いありません。例えばGoogle Mapで調べただけで、この人は何処に関心があるか、ということを知識データベースに登録します。楽天などはその情報を使って、今度はその個人に対して広告を仕掛けて来ます。筆者は何を知られてもやましくないと思っていますが、多分これは甘いでしょう。問題はインターネットの本質、本当も嘘も何でも発信できる点です。マスコミは、週刊誌のように嘘の塊みたいなものは、ウソだと思って見ていれば良いですが、インターネットはウソかマコトか、見ている本人自身の判断に委ねられます。したがって、自分がやましくないと思っていても、あの人はやましいと集中攻撃される恐れは多分にあります。多方面から集中攻撃されたら、多分負けるでしょう。無罪が有罪になるのです。

■楽天カードやめました
 ある人と話していたら、楽天カードは本人確認無しにポンと決済されるよね、という話になりました。確かに、普通はユーザIDとかパスワードが必要ですが、楽天カードはコンピュータを他人が使っていても支払いできてしまいます。なるほど、と思って、以後楽天カードは使わないことにしました。

■福島原発汚染水
 大変ですね。1日400トンもの地下水が押し寄せて来るそうで、福島第一原発の周りを凍土で囲んで水の流入を防ぐとか、ポンプアップしてバイパスして海に流すとか、4百数十億円かけて対策するそうです。もっと早くやるべきだったとタラレバを言っても仕方ありません。とにかく全力を挙げて、万里の長城でも、巨大水路でも、築造すべきです。今更言うのも何ですが、東電は民間会社です。金に糸目をつけず、なんてできません。マスコミに東電をさらしものにさせて、給料カットして、ボーナスやめて、社員がどんどん辞めて行ってます。そのうち大停電が起きてから、しまったと言っても遅いのです。そもそも原子力政策を進めてきたのは国家であって、与野党問わず原発は推進すべきものでした。小泉純一郎のように、今更脱原発を言っても遅いのです。だったら小沢一郎の言うことに従うべきでした。

■2020オリンピック・パラリンピック東京決定!
 2020年オリンピック・パラリンピックは東京で開催――。国際オリンピック委員会(IOC)はブエノスアイレスで開いた第125次総会で、2020年夏季オリンピック・パラリンピック開催都市を決める投票を行い、東京を開催地に決定、東京でのオリンピック開催は、1964年大会以来56年ぶり2度目となります。東京は1回目の投票で42票、他は26票で同点、過半数には足りず、マドリード(スペイン)が最下位決定の決選投票で脱落した後、決選投票で東京60、イスタンブール(トルコ)36で勝利。高円宮妃久子さまや安部総理のスピーチが効きました。


2020年東京オリンピック開催決定!

 7月21日、猪瀬東京都知事の妻、ゆり子夫人が悪性脳腫瘍のため65歳の若さで亡くなりました。夜汽車に乗って嫁いできた妻は、猪瀬氏の自慢の妻でありました。それまで招致活動で行動をともにしてきましたが、突然余命数ヶ月と通告されました。3月のIOC評価委員視察の際に、知事は委員らとの会話内容を問われ、「いい男の影にはいい妻がいると言ってくれました」と答えたそうです。招致が決定したブエノスアイレス時間の9月7日は、ゆり子夫人の四十九日でした。
 これでアベノミクスは勢いを得て、景気の面でも良い影響が出てくるだろうと予測します。

■シリア問題
 化学兵器使用に対するこらしめとして米仏がシリアを攻撃すると言っています。カナダやトルコは米国を支持しています。英国は議会の反対で断念しました。ドイツも参加しないと言っています。国連安保理で中露が猛反対しているので、オバマ大統領は議会の同意を得ようと躍起です。法律的には大統領権限で攻撃命令を下しても良いのですが、以前のブッシュ大統領の失敗例を批判してきただけに、オバマは慎重です。それというのも米国の国民世論の過半数が反対だからです。フランスも国民世論の過半数が反対です。ブラジルやインド、インドネシア、アラブ諸国(サウジアラビアとカタールを除く)なども反対です。G20では、強く反対を表明したロシアのプーチン大統領を支持する声が多く、オバマは苦悩しています。国連事務総長やローマ法王までもが反対なのです。米国民から見れば、アフガニスタンでイラクで、多くの米兵が死に、遡ればベトナムもそうですが、遠くへ行って戦争をして、いったい米国に何の利益があるの?というわけです。国民は知らないふりをしていますが、実は米国の最大の産業は軍需産業です。兵器を消耗する戦いが必要なのです。しかも米国本土は痛くも痒くもありません。味方を増やすために日本に支持を求めてきました。日本は子分ですからもちろん否も応も無く従います。ただ、ハッキリ言いたくないところもあります。北方領土問題でプーチン大統領との関係を壊したくないからです。いつもなら真っ先に賛成する韓国も今回は態度表明していません。パク大統領が中国との関係を大事にしているからです。このように、かつての国際関係は様変わりしました。BRICsがすべて反対なのですから・・・。

■竜巻
 今年の災害はとにかくひどい。水害に加え、今度は竜巻です。竜巻については169『突風』(2006年4月8日)を参照下さい。いかに災害列島ニッポンとは言え、最近はどうも災害の種類も規模も変わってきました。9月4日には久々に大きな地震がありました。鳥島付近が震源でした。「揺れた」という人と「知らなかった」という人、反応が割れて不思議でした。地震は筆者の得意分野なので、そのうち触れます。
(2013年9月8日)


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