665  日本の凋落

 12月、師走となりました。子どもの頃と違って老人になると月日の経つのが速く感じられるのは、いろいろなことに興味を持って吸収しようとする機会が少なくなるからだそうです。ボーっと生きてるのではなく、人生死ぬまで勉強だと思うのが良いのでしょう。肉体的衰えは如何せんところがありますが、刺激があることをやるのが脳の活性化には良いと言われています。少年野球で子どもたちが必死に練習して、それでも結果が出なくて悔しい思いをする、また努力する、「頑張る」という言葉が否定的にとらえがちになってきたニッポンですが、頑張る子どもたちを見ていると刺激を受けますよ。いつか報われる日が来る、頑張れ!と思います。
 話変わって、冬の夜空は美しいですね。2025年12月5日(金)は満月でした。11月の「スーパームーン」よりはやや小さいそうですが、デッカイ月でした。「コールドムーン」と呼ばれるそうです。


■ 福田こうへいコンサート
 2025年12月5日(金)には午前中新東京ビルディングに行って国立大学法人の関係ミーティングに出た後、ウェスタ川越に福田こうへいの歌を聴きに行きました。同じ雫石町観光大使として応援しなければいけないからです。歌手としてデビューする前は、盛岡市サンビルにある呉服店の営業マンでした。大島紬やら結城紬やらでしつらえた和服のセールスです。在京雫石町友会の総会には毎年雫石町から派遣されてゲストとして歌ってくれていました。雫石町は芸能の町で、みな小さい頃から民謡や踊りに親しんでいるので、カラオケなどプロ級の人ばかりですが、福田こうへいは抜群、レベルが違うという感じで、カネのとれる民謡歌手でした。ステージで司会者が「こうへいさんは呉服店のトップセールスだったそうですね」と問いかけたら、「んだ、外商やってるのはオレひとりだったがらな」と言っていました(^_^)。東日本大震災が起きて、雫石町の中川あい子ママに誘われて被災地慰問に出掛けて歌っていたのがNHKの眼に止まり、引き立ててくれたのが歌手転身のきっかけです。歌謡曲の4倍の肺活量を要する民謡はもちろんですが、昔の大御所;三橋美智也、春日八郎、村田英雄の歌などを歌い、本来亡き親父の持ち歌であったうた、♪南部盛岡雫石 ♪想えば遠いふるさとよ・・・で始まる「南部蝉しぐれ」を歌ったら、被災者が涙するのだそうです。ソノワケは歌詞に有りました。

♪負けて泣くより 勝って泣け
♪時節は来ると 風が言う
♪あれをご覧よ 真っ赤な夕陽
♪落ちて行くのに まだ燃えている


■ 12月になりました
 12月5日(金)から7日(日)にかけてふじみ野市も最低気温が氷点下になる予報でした。確かに寒くなりました。ただ雫石のしばれる冬の体験がある身にはなんちゅうこともありません。最高気温は12〜17℃ですから東北の冬に比べたら暖かい...しかし寒さに弱いアマリリスやサルビアは屋内に入れました。ポトス、オリヅルラン、カランコエも霜が降りなくなるまで屋内退避です。カポックは屋外のままで、夜はオートバイカバーをかけて駐輪場の屋根の下に置きます。デンマークカクタスが咲き始めました。川越街道の銀杏が真っ黄色、ハナミズキ通りのハナミズキやプラタナスは葉を落としました。


川越街道(国道254号線) 銀杏の黄色の葉の絨毯です

■ どうして今頃黄砂飛来?
 12月になっても黄砂が飛来するのは何故でしょう?黄砂と言えば春というのが定番です。黄砂は、主に中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠、黄土高原などの乾燥・半乾燥地域で発生します。これらの地域で強い風が砂や土を数千メートル上空まで巻き上げ、偏西風に乗って日本など東アジア一帯に飛来するのです。本来この季節は黄砂の発生源である大陸の砂漠地帯が潤っているので黄砂も舞い上がりにくいのですが、今年は暖かい時期の雨が少なかったことで乾燥していて、強風で砂が舞い上がりやすくなっているということのようです。地球温暖化との関連も疑われますね。


この図では関東に黄砂は来てませんが、風や気圧で目まぐるしく移動します

■ 火事が頻発
 大船渡で今年2月26日に発生した大規模な山火事が住宅に燃え移った大火では226棟が被害を受けました。11月18日発生の大分市佐賀関の惨状も気の毒でたまりませんでした。「対岸の火事」などと言いますが、とんでもない、沖合の島にまで飛び火しました。鎮火するまでずいぶん罹りました。新潟県糸魚川市において2016年12月22日昼前に発生し、翌日の夕方の鎮火まで約30時間続いた糸魚川大火をほうふつとさせます。この時の被災数は147棟でしたが、それを上回る187棟にのぼりました。そして11月26日午後に発生した香港の高層住宅群7棟の火災では、死者が150人を越え、行方不明者が居るので、さらに増える可能性もあると警察が発表しました。改修工事中で、この工事における不正行為の疑いで8人が逮捕されました。政府の責任糾明を要求した男性が反逆容疑で逮捕されました。不況下で人民に不満が溜まっているし、特に香港ですから中国政府はピリピリしているようです。日本では起き得ない高層ビルの火災で、米映画「タワーリングインフェルノ」を見ているようでした。

■ FRB次期長官はハセット氏で決まり?
 トランプ大統領が12月2日、会合で「将来のFRB議長がいるよ」とハセット氏を紹介したことで、最有力候補であることは間違いない状況です。ハセット氏は自身も次期議長指名を受け入れる意向を示しており、FRBの利下げを推進する姿勢が評価されていると考えられます。正式な指名発表は、年明けとなる見通しです。パウエル議長はもともとトランプ氏が選んだ人ですが、今やトランプ大統領と対立しているのに対し、ハセット氏はトランプ大統領に忠誠で、利下げを求める自身の意向に沿う人物として期待されています。


デンマークカクタス

■ マイナ保険証
 健康保険証が12月1日で期限切れとなりました。今後、病院を受診する際にマイナ保険証の提示が原則として必要となりますが、10月末時点でマイナンバーカードに保険証をひも付けた人は全人口の70.1%で、利用率は37.1%にとどまり、医療機関でのトラブルも確認されているそうです。マイナ保険証がない人にとっては「資格確認書」が保険証代わりとなるため、テレビ朝日・羽鳥慎一モーニングショーのコメンテータ玉川徹さんは、マイナンバーカードを持つ必要がない、自身持っていないと明言していました。筆者はこのところ健康診断がらみで行きつけの医院から紹介されて上福岡総合病院でCTや胃の内視鏡検査を受け、さらに埼玉医科大学での精密検査予約してますが、病院の窓口でじっと見ていても、高齢のおじいちゃん、おばあちゃんですらマイナンバーカードを読取り器に入れてピッピッと暗証番号を入れているのを見ていますから、利用率37.1%なんて信じられません。まちの診療所や小さな医院で使われていないのでしょうか?
 医療機関でのトラブルと言いますが、器械にトラブルは付き物です。トラブルは減らせます。いよいよの時は申告してもらってコンピュータ照会すれば良いのです。ナンバーカードを持ちたくないという人には別の理由があると思われます。自身を国家から管理されたくないなどでしょうか。コロナワクチンの時も、絶対やりたくないという人がいました。玉川徹さんのようなへそ曲がりの人は必ずいます。ただ日本でDXが叫ばれているのは、どうしようもなく世界各国の現状に後れを取っているからです。中国や韓国から考古学的視点で旅行に来る観光客がいるくらいで、現金を見たことが無い、新聞を読んだことの無い人が増えているのです。

■ 山上被告裁判〜統一教会
 3年前に起きた、安倍元首相銃撃事件で殺人などの罪に問われている山上徹也被告の裁判が奈良地裁で開かれており、公判に安倍氏の妻・昭恵さんが出廷しました。この事件を契機に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党の癒着が表面化し、この宗教団体の解散命令にまで至りました。公判で問われているのは、母親が宗教団体に献金することで家庭が崩壊し、統一教会への恨みを募らせた経緯、そしてなぜ安倍元首相を殺害しようと決心〜実行に至ったかという点です。
 韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は12月2日の国務会議(閣議)で、国内の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)を念頭に「宗教団体が組織的かつ体系的に政治に介入した事例がある」と述べ、法的対応を検討するよう指示しました。「日本では宗教団体の解散命令を出したようだ」と発言し、解散命令も検討している模様です。旧統一教会は総裁の韓鶴子(ハン・ハクチャ)被告が尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権から便宜を受けるため政権側に金品を贈ったとして、政治資金法違反罪などで起訴されています。韓国でも解散命令が出るか注目です。

■ 野球の未来を考える議員連盟
 少子化が進む中、野球人口も減りつつあります。野球がこの先も国民的スポーツであり続けられるように、国会議事堂に王貞治さんを招いて、首題設立総会が開催され、超党派の野球を愛する議員が100人以上参加したそうです。岩手1区選出の階猛衆議院議員は、東京大学の投手だったので、六大学野球出身者として事務局長になったそうです。


後方中央奥;階猛衆議院議員

■ 青山商事とAOKIの差
 ”Business Insider”で面白いニュースを見ました。スーツ販売の二大巨頭は青山商事とAOKI、どちらも近所にあります。2025年3月期決算を見ると、青山商事が売上高1947億9000万円/営業利益125億7300万円、AOKIホールディングスは売上高1926億8800万円/営業利益156億4600万円、利益はAOKIが上回ります。株価の時価総額はハッキリAOKIが上回ります。コロナ禍でスーツ需要が「蒸発」してしまった局面で、青山商事とAOKIの戦略が変化します。青山商事は引き続き紳士服などビジネスウェアを中心に、コロナ禍で大赤字に陥るも、それが過ぎると着実に利益を伸ばしています。しかしAOKIは紳士服中心のファッションとエンターテイメントの2本柱の事業で利益を伸ばしてきました。2008年に完全子会社化した快活フロンティアが展開しているエンターテイメント事業がAOKIの業績をけん引しているのだそうです。カラオケボックス「コート・ダジュール」や複合カフェの「快活CLUB」、フィットネスジム「快活CLUB FiT24」などです。当時AOKIは堅調な事業を展開しながらも「所得間格差の拡大」や、ガソリン、食料品の値上げに伴う「消費マインドの低下」などと共に、「団塊ジュニアの職場における服装のカジュアル化志向」に着目し、新たな事業展開の必要性を意識していたそうです。狙い通りエンターテイメント事業が今業績を支えているのだそうです。我が家のすぐ近くにある「快活CLUB」は先日休業して建物を覆い隠し、建物を壊すのでは?とウワサされていましたが、ピッカピカになってリニューアルオープンしました。最近潰れる店が続出しているので、良かった〜と安堵したものです。なお「快活CLUB」がサイバー攻撃されて顧客情報が流出する騒ぎが起きましたが、犯人は17歳の高校生、愉快犯でした。


快活CLUB 254号上福岡店

■ コメ余りで来年は暴落予想の米価
 「おこめ券配る」などと言う鈴木憲和農水大臣が非難の的になっていますが、米作農家や農業団体からは「言っていることは正しい」と支持する声が多いようです。前から書いていますが、ブランド米は5kg・5千円越えですから、これではコメ離れが起きます。数値がある最新のエンゲル係数(2024年、家計に占める食費の割合)は28.3%、43年ぶりの高水準、いかに家庭が困窮しているかが分かります。もちろん円安で小麦価格も上がっているので、食料全般が上がっていますが、コメは上がり方が極端過ぎます。売れないから在庫が積み上がり、来年は暴落するだろうと言われているので、鈴木憲和農水大臣は適正生産量に抑えようと言っているわけです。しかし暴落するだろうと言われる主食用米を、農家は2025年のようにたくさん作ろうとするでしょうか?

■ コメ余りなのに下がらない米価
 鈴木憲和農水大臣は「価格は市場で決まる」と言います。本当でしょうか?上のグラフをご覧ください。大臣が就任したのは10月21日です。大阪・堂島取引所の先物価格は10月23日に玄米60kg36,200円の高値を付けました。玄米ですから、精米すると量が減り、手間もかかるので、米の価格はもっと高くなります。大臣のコメ行政の方針が明らかになったらドーンと急降下しました。3万円切るまで17%ダウン、今はやや落ち着いています。つまり市場としては先行き下がると見ていますが、消費者価格は下がるどころかジワジワ上がって行きました。つまり消費者米価は市場では決まらなかったということです。おこめ券を配るなら、需要は上がる、下げてまで売る必要がないから、今は売れなくても待っているのです。つまりおこめ券を配るという政府の政策が消費者米価が下がらない原因です。野菜と違って日持ちするコメは投げ売りする必要がありません。しかし現状は高過ぎる、だから消費者は買わない、だけど食わなければ生きていけない、代わるものを食べる、コメ離れが起きているのです。先物価格が下がっていますから、やがて価格が下がるのは明らか、下がったら買おう、つまり、売る方も買う方も我慢して先送りしているというわけです。
 12月2日、新潟市内で開かれた米生産者大会で講演した大手米卸・神明ホールディングスの藤尾益雄社長は「このままいけば(米価格が)暴落するのは間違いない。どこまで暴落するかはわからないが、かなり暴落する可能性がある」と語りました。精米して並べたコメが売れなければ、酸化が進むので、1ヶ月も棚にあるコメは値引きしてでも売らなければなりません。藤尾社長は、「皆が知恵を出して5kg3,500円ぐらいにして行かないと売れない」として、各ステージの業者が知恵を絞ることを提案しています。

■ 安い米が出だした
 我が家は元々あまりご飯は食べません。リキッドを飲むので、摂取バランスを考えてソリッドは避けてるからです。しかしながらふるさと雫石町ほか関係者からの頂き物や、先日の東銀座・いわて銀河プラザ開催の「雫石町の物産と観光展」で販売されていたブランド米「銀河のしずく」が余りにも安いので、贈り物にしようと買ってきたコメも含めて結構たくさん在庫があります。しかしいろいろなスーパーのコメ売り場を見ていると、明らかに売れていません。ただこのところチョット変った動きが出てきました。安い米が現われ出したのです。税込5kg4千円を切るコメがかなり出だしたのです。もちろんブランド米ではなくブレンド米です。さすがにスーパーや卸しの中にもこのままではマズイと知恵を出してくる業者が出てきたということです。カルローズを安く売る「業務スーパー」でもカルローズの価格を下回る国産米が何種類も並ぶようになりました。高価格から一転、様変わり、これは何かあるゾ〜


日本でトップクラスの米卸業者;木徳神糧株式会社の「楽しい食卓」を
5kg税込¥3,561で特売するイトーヨーカドーのチラシ、これは安い!
実際近所のイトーヨーカドーに行って見たら、売るほど並んでいました            

■ 「失われた30年」〜日本の凋落
 「失われた30年」と言われますが、Windows95が現れてインターネット元年とも言われる1995年からの30年を見ますと、日本の名目GDP(IMF統計)は、1995年が5兆5460億ドル、2023年が4兆2130億ドルとなっていて、28年間でマイナス24%となりました。一方、28年前は日本の47%しかなかったドイツは、1995年が2兆5950億ドル、2023年が4兆5270億ドルとなって、28年間で、プラス74.4%となり、ついに日本を抜きました。同じ時期に世界各国の名目GDPは、アメリカがプラス263%中国がプラス2378%インドがプラス910%イギリスがプラス151%フランスがプラス92%と増えています。ドイツ以上です。日本のGDPが下がった原因は「海外投資」に力を入れ続けたことです。ものづくり日本は廃れました。工場がドンドン無くなった結果、ついには貿易赤字の国になったのです。こんな日本に誰がした、と思いますね。ドイツは「日本の3分の2サイズの国」でありながら、日本の2.37倍(2023年)の輸出があります。なお「失われた30年」の原因は「海外投資」以外にもいろいろありますが、マイナンバーカードにさえも及び腰な日本のDXの遅れや、ダイバーシティの問題、リカレント教育の遅れなどが挙げられます。日本のソフトウェア教育が先進国のみならず、インド、中国、韓国などより後進で、しかも対象の学生数も少なかった、教える側も博士号の人などが極端に少ない、これではAI時代になっても立ち遅れるわけです。女性活躍を今頃言っても、高度な業務に就く女性を育てるには時間がかかる、女性の戦力化の立ち遅れが「失われた30年」に繋がりました。そもそも「選択的夫婦別姓」がどうのこうのと言ってる時点で、野球で言えばアウトです。

■ 貧しくなった日本人
 OECD発表の各国の賃金の変化を見ますと、1995年から2022年の27年間、日本は微減です。一方他の先進国はインフレですから賃金も増えています。日本人はいくら働いても、実質賃金が下がっていく国に住んでいることになります。真面目に仕事をするのが、ばからしくなるという人々の気持ちが、日本を泥船のように沈ませているのでしょうか。これでは子どもを産もうという気になる人が少なくなります。日本の賃金水準は、1995年にはOECD平均でしたが、2022年にはOECD平均の82.3%、アメリカの60%まで低下してしまいました。「日本人の賃金はアメリカ人の半分」とよく言われますが、その通りですね。、ただしこれは平均の話です。都心のマンション価格が1億5千万円と聞いて、誰が買うのだろう?と思いますが、政府の発表では外国人比率は3%ぐらいだそうです。つまりこの価格でも買える日本人が居るのです。所得格差はそこまで拡大しているのです。日本政府の経済政策が平均的日本人をここまで貧しくしてしまったのです。日本は国内投資を抑え、雇用者数とその賃金、能力開発投資を抑え、非正規雇用を増やして、その代わり、海外投資を増やし、海外での生産比率を高めてきました。お隣中国と真逆です。日本の経常収支を見ればわかりますが、その成果として海外で得た利潤が日本企業の内部留保、正確には利益剰余金と言いますが、2023年度末に600兆9857億円となりました。そこに、株高、ゼロ金利、円安などが重なり、一部の企業、一部の個人にのみ、お金が溜まるという国になったのです。「企業団体献金の禁止」などが話題となっていますが、「こんな日本に誰がした」と上に書きましたが、国の経済政策の方向は政治によって決まるので、企業団体が自分たちの利益の方向に沿った政党が政治を担えるように献金するのが許されている以上、「誰がした」と言われても、当然のことをしたまでです。高市内閣の政策を見ると、ますますこの経済傾向は拡大します。それでも日本人は、こんな政府を支持するのです。働いて働いて働いて働いて働いて・・・ジッと手を見る石川啄木(我が高校先輩です)のような日本人が求められるのでしょうか。

■ 中国の日本叩き
 中国が次々と日本叩きの手を打ち出しています。国連や、米英仏などにも日本叩きに同調するよう求めています。習近平氏がトランプ米大統領と電話会談したのもこれが主題だったのかもしれません。直後にトランプ大統領は高市首相と電話会談したようです。中国外務省は、モスクワを訪問中の王毅外相が2日、ショイグ安全保障会議書記と会談し、「日本に関連する問題について戦略的な認識調整を行い、高度な合意に達した」と発表しました。「ファシズムや軍国主義を復活させようとする企てに断固反撃し、国連安保理常任理事国としてともに責任を担い、国際正義を守るという点で一致し、日本に対し対抗する方針を確認した」としています。日本国内でもSNS中心にこの問題で大荒れですが、ここは冷静になりましょう。首相の発言を撤回せよと言われても、ハイそうですかと言うわけにはいかず、手の打ちようがありません。むしろ中国が何故そこまで怒るのかという背景を考えましょう。
 中国の問題については、語れば長くなるので別の機会とします。ハッキリ言えるのは、中国政府がこのように「軍事」ではなく「経済」で他国を苦しめる政策を取るということです。「中国という国が」ではなく「中国政府が」と書いたのは、中国政府は中華人民共和国という国の政府であって、その背後には中国共産党が有るということです。中国共産党に追い詰められて台湾に「中華民国」を作ったのですが、その人たちは日本と戦前からかかわりの深い人たちでした。毛沢東と蒋介石、孫文、そこに大日本帝国が深くかかわり、太平洋戦争(大東亜戦争と言う人も居ます)の日本敗北で現在の姿になったのですが、台湾もほぼ漢民族が大多数なのでルーツは同じです。中国共産党から見れば中華民国なんて在り得ない、ここに触れられたら烈火のごとく怒る、そういうことです。
 中国は不動産バブル崩壊で大変なことになっています。習近平も、自分が登用してきた軍人たちに裏切られて孤独化しています。国民の眼を逸らさなければなりません。眼中に有るのはアメリカだけです。そこに日本の女性総理大臣が何か言った、何を生意気な!となったわけです。経済的に沈下一方の日本は、中国にとってアジア諸国の中の一国に過ぎなくなりつつありますが、日本経済は中国依存がますます増大し、政治と経済が分離状態です。周りを見回してください。私たちが使っているもの、着ているものは中国製品だらけです。池袋の飲食店従業員は中国人だらけです。一方中国ではかつて人気のあった日本の製品がドンドン消えています。車も家電製品も中国製品の方が良い、化粧品も資生堂はやめて中国製品にするようになっています。一方で中国の工場では日本からの部品が必需品です。消費材は中国、生産材は日本という関係が出来上がっています。お互い無くてはならない関係で、今回中国が日本叩きのために打ち出しているのは、水産物の輸入禁止や、日本への渡航自粛で、肝心の部分は対象外にしているのです。中国人観光客を観察してみてください。富裕層はともかく、ツアー客は中国航空の飛行機で来て、中国資本の入った宿に泊まり、中国人の白タクを使う、中国レストランで食事をする、日本観光にもしっかり中国資本が定着化しつつあります。したたかですね。今回の措置で困るのは日本の中の中国資本が一番です。
 日本は経済再生のために八方美人にならなければなりません。戦後日本の目覚ましい復興は、八方美人で、世界のどこの国とも仲良くしていたから出来たのです。日本が嫌いという外国が増えないようにしなければなりません。
(2025年12月7日)


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