657  熊と団栗

 10月5日(日)は麹町の東京グリーンパレスで「東京盛岡ふるさと会」に出席、8日(水)は茗荷谷の印刷会社で岩手県人連合会報「きずな」の印刷打合せ、11日(土)はアートホテル日暮里ラングウッドで在京雫石町友会総会です。9〜11月は様々な会合がギッシリ詰まり、岩手にも2回/月ペースで行かなければならないので、飲食費や交通費がハンパな額ではありませんが、元気だからこそ出費があると考えています。

■ 東京盛岡ふるさと会総会にて
 東京盛岡ふるさと会では大友啓史監督の映画に対する取り組みを聞きました。ただ今公開中の映画『宝島』は、『国宝』を越える3時間11分の超長時間作品のため、映画館では1日2回上映のスケジュールを組み難いが故に、なかなか観客動員が伸び悩み、制作費25億円のモトを採れないのでは?と危惧する声があることも率直に話されました。大友啓史監督はもともとNHKのディレクタとして、朝ドラや大河ドラマなどを手掛け、NHKを飛び出してからは『るろうに剣心』で大ヒットを飛ばしました。映画監督に求められるものは何か、『るろうに剣心』のようにエンターテインメントに徹すればヒットを飛ばせる、『影裏』のようにシリアスに向き合えば評価は得られても興行成績としてはイマイチ、では今回の『宝島』はどうか?邦画史上破格の製作費を投じたが故に、相応の支持が欲しい、しかし現実には諸条件によってなかなか当初の目的を達せられない状況のようです。ただし沖縄では大いに支持されているそうです。大友啓史監督はこの映画で観客に何を訴えたかったのか?これについてはまた別の機会に触れましょう。
















■ 在京雫石町友会総会にて
 今年も賑々しく開催されました。雫石町は歌や踊りで芸達者な人が多く、またそういうエンターテインメントを愉しむ気風が根付いている風土なので、毎年楽しく盛り上がります。かつては「福田こうへい」さんも来て歌ってくれていましたが、いまや演歌界のスターとなってしまいました。


■ 熊被害、岩手では死者3名史上最多
 今年は熊の出没が大変多く、被害も多くなっています。雫石では10月10日熊に襲われたとみられる藤原与吉さん71歳の遺体が発見されました。キノコ採りに出掛けて帰らないため、家族の届け出で警察が捜索して発見されました。問題はその場所が山奥ではなく、普通に住民が暮らしている場所だったことです。ナント、雫石町役場近辺にさえ現れるということで、町長自身が今年もう何度も熊を見たと言っていました。もちろん町としても大規模な態勢で駆除に乗り出してはいますが、何しろ山にエサが無いため出てくるのだそうです。今年はもうこれで全国では9人目の犠牲者、岩手でも3人目、これは史上最多だそうです。7月4日北上市和賀町山口の民家で80代女性、10月8日北上市和賀町岩崎新田入畑ダム付近の山林でキノコ採りに出掛けた73歳男性が遺体で発見されました。
 都会に暮らしている人は他人事かもしれませんが、わが故郷ではこの話題で持ち切りです。というのは田舎の人たちにとって、栗やキノコ他、山の恵みは楽しみの一つなのです。熊の出没が多いのはどんぐり(団栗)が不作だからです。埼玉県では秩父市と飯能市の9地点でドングリの調査をしたところ、ミズナラは豊作、コナラは凶作、ブナは大凶作とのこと。埼玉県では、果実は早めに収獲するように、と呼び掛けています。雫石町長の話では、昨年はどんぐりが豊作だったため熊が繁殖したと見られ、親子熊を見かけるケースが多いそうです。


■ どんぐり
 我が家の前の川越街道(国道254号線)の中央分離帯周辺には、クヌギのどんぐりや銀杏の実(ギンナン)がたくさん落ちています。冬になるとヒマラヤスギからシダーローズが落ちて来ます。彼岸花(曼殊沙華)は紅白咲き乱れますがやっと終わりました。春にはチューリップがたくさん咲きます。夏はイネ科の植物が繁茂するので、国土交通省から依頼された業者が何度か伐採します。
 どんぐり(団栗)とはクヌギ・カシ・ナラ・カシワなどの果実の総称で、すべてブナ科の果実であり、種ではありません。森でどんぐり拾いをしていると、圧倒的に砲弾状のものが多いですね。雑木林の樹木の種類にもよりますが、ナラやカシワの実が砲弾状です。ブナ科はコナラ、ミズナラ、ブナ、カシワ、アベマキ、クヌギ、クリ、アラカシ、シラカシ、チジミガシ、ツクバネガシ、ウラジロガシ、ウバメガシ、オキナワジイ、スダジイ、ツブラジイ、モンゴリナラ、マテバシイ...とにかくいっぱいあります。椎の木が属するシイ属の実が「シイの実」です。子どもの頃は良く食べたものです。近縁のマテバシイ属の実は「ドングリ」の中でも栗ほどの甘さは無いですが、タンニンをあまり含まないためアク抜きを必要とせず、生でもよし、炒ってもよしで、食用になります。『コナラ』『ミズナラ』などのドングリは苦くて、毒ではなくても不味くて食べられません。どちらも砲弾形ですが、コナラは細長い形で表面に明確な縦筋の模様が入っています。マテバシイの実はツルッとしてて綺麗です。マテバシイは日本固有の植物で、本来は九州南部などの暖かい地方の木ですが、街中の公園や街路樹によく利用されます。マテバシイのドングリは熟すまで2年かかります。マテバシイの葉は、縁が直線的でギザギザがなく肉厚で、柄があり細く楕円形で先は鋭尖な葉様です。葉の表は光沢がありますが裏側は光沢がないのも特徴です。コナラは葉の縁がギザギザとノコギリ状ですので、明確に違いを分けることが出来ます。公園などで どんぐりを見かけたら、マテバシイなのか、コナラなのかなど確認してみるのはいかがでしょうか?


少年野球の小学校のどんぐり 左はクヌギ、右の砲弾状はナラ

左はマテバシイの葉、右はコナラの葉

■ ドジャースがリーグチャンピオンシップシリーズ進出
 10月9日(日本時間10日)の地区シリーズ第4戦、ドジャースがまさかのサヨナラでフィリーズを破りリーグチャンピオンシップシリーズに進出しました。互いに先発がナイスピッチング、ドジャースは先発タイラー・グラスノーが6回無失点、フィリーズはクリストフェル・サンチェスが6回無失点、7回ドジャース2番手エメ・シーハンが先頭のリアルミュートに安打を許し、無死1塁でマックス・ケプラーはファーストゴロ、3→6→3で併殺と思われましたが1塁ベースカバーのシーハンが捕球エラー、ボールデッドで一死2塁となり、続くニック・カステラノスに適時打を浴びて1点を先制されました。その裏ドジャースは四球()と安打で一死1、2塁、サンチェスに代えてフィリーズは守護神のジョアン・デュランをマウンドに送り勝負に出ました。アンディ・パヘスは一ゴロで、二死2、3塁となったところでバッター大谷、打撃絶不調、次は絶好調ムーキー・ベッツなので、ここは大谷勝負と思いましたが、申告敬遠で二死満塁としました。このところの大谷はすぐ追い込まれて三振もしくは凡打、しかしムーキー・ベッツはボールを見極めてクサイ球カット、ピッチャーから見たらイヤなバッター、さすがのデュランはギリギリボールで誘いますが振ってくれません。結局押し出しの四球で1−1の同点となりました。ムーキーの冷静さは大谷にも見習ってほしいものですが、打撃の好不調はこういう打席で分かりますね。

■ 佐々木朗希が8、9、10回パーフェクト
 8回からは佐々木朗希が登板、ロバーツ監督もここは勝負と見たのでしょう。8、9、10回打者9人をパーフェクトに抑え、ドジャースタジアムに”ロウキコール”が響き渡りました。明日が無いフィリーズも、先発要員ルサルドまでつぎ込んで必死の継投、ドジャースも11回表ベシア登板でピンチもありましたが抑えきり、その裏エドマンがヒット出塁、代走に韓国出身キム・ヘソンが送られました。マンシーの安打でキムは一気に3塁へ、素晴らしい走塁、キケ・ヘルナンデス四球で二死満塁、打撃不調のアンディ・パヘスの当たりはバットが折れた音がして投ゴロ、投手のオライオン・カーカリングはボールを弾いたことで慌てたのか本塁へ送球、逸れてまさかの結末でドジャースがサヨナラ、地区シリーズを突破し、リーグ優勝決定シリーズ進出を決めました。この場面、ピッチャーがどうして1塁へ投げなかったのか?それが野球なんですね。3塁ランナーキムは俊足、スタートも早かった、本塁踏んでなくて慌てて戻って踏みました。この場面本塁タッグプレーならかいくぐるため滑り込みますが、ピッチャーが弾いても、拾って1塁へ投げれば悠々アウトなので本塁封殺プレーにはならないと見てキムも滑り込まなかったのです。ところがキムが猛然と本塁へ向かうのが目に入り慌てて本塁へ投げてしまった、もしいい球が来ていたらタッグプレーではないのでアウト/セーフは微妙でした。動画を見るとセーフだったかも?しかしアウトミューラー捕手はキムが本塁ベースを踏んでいないことを認識していたので、捕球していたらキムにタッグしてアウトだったでしょう。本塁を踏み直したキムにアウトミューラーがタッグするような仕草をしたのがそれを表しています。ガックリして崩れ落ちたカーカリングをフィリーズの選手たちが慰め、監督も肩を抱いていた姿が印象的でした。監督はこうしたミスは一人の責任ではない、野球はチームプレーだから全員の責任なんだということを表現していたのでしょう。ドジャースファンから見れば、ポストシーズンの救世主・佐々木朗希の存在が際だった一戦でした。


「ドジャース・ネーション」は佐々木朗希を"DAMON CLOSER"と命名

■ MLBの球審のジャッジ???
 MLBの球審のジャッジにはしばしば首を傾げたくなります。の場面、サンチェスは6回まで無失点の好投、7回一死でコールを迎えた場面、2−2から投じた5球目のシンカーはストライクに見えましたが判定はボール、アウトミューラー捕手は振り返って球審を眺め、サンチェスは納得できない素振りで首を振りました。しかしストライク/ボールの判定は絶対です。6球目のチェンジアップも同様でしたが外れとの判定で、四球となりました。その後、サンチェスは降板して守護神デュランが押し出し同点、コールが三振だったらサンチェス続投でこの結果にはならなかったでしょう。それほどサンチェスのピッチングは素晴らしかったのですが、実は球審の判定にはドジャースファンも何度かブーイング、バックストップ裏で見ていた観客からです。どっちもどっちなので偏向とは言えませんが、試合後、サンチェスが「審判がこの判定を誤ったことについて謝罪した」と語ったそうです。そんなことあるの?と思いますね。誤審でも謝らないのが普通です。

■ 公明党…連立政権を離脱
 自民党の高市早苗総裁と公明党の斉藤鉄夫代表は10月10日、国会内で連立を巡って会談し、「政治とカネ」をめぐる方針で折り合わず、斉藤氏は連立政権を離脱する意向を高市氏に伝えたそうです。1999年に連立を組んで以降、野党時代を含めて26年続いた自公の協力関係がついに破綻しました。高市氏は「一方的に通告された」と述べましたが、そもそも公明党側は連立条件に自民派閥パーティー収入不記載事件の真相解明と、企業・団体献金の規制強化をかねてから求めていましたが、自民党内には、地方組織のためにこれは譲れないという主張が大勢だったため、いわば自民党が拒否した形なので、一方的とは言えません。この問題では水と油だったということです。
 高市早苗総裁は「私が総裁になったからですか?」と確認したそうですが、斉藤鉄夫代表は「それは関係ありません」と答えたそうです。しかし高市氏を取り巻く人たちは、鈴木俊一幹事長を除いて公明党嫌いの人ばかりで、公明党とのパイプが無く、むしろ連立不要論者が多かったことからして、これは必然だったのかもしれません。萩生田光一氏を高市氏が幹事長代行に起用した時点で、公明党幹部はプッツンしたのでしょう。株式市場では、日経平均株価の先物の価格が急落しました。153円/USドルまで進んだ円安も戻すかも知れませんね。

■ 野党に求めたい気概
 今回の自公のお別れによって、野党もにわかに色めき立っています。これまでのように、ぬくぬくと野党でございますと言ってられなくなったからです。公明党はいわば「失われた30年」の多くを自民党と手を携えてきて、若者からソッポを向かれていることに気付き、しかも政治とカネの問題に抜本的なメスを入れようとしない自民党とはもはややっていけないと判断したわけです。背景にはやはり創価学会の意思を感じますね。では他の野党はどうか?国民民主党の玉木代表は高市早苗総裁選出直後、密かに会談して互いの路線の親和性を確認、榛葉幹事長も麻生太郎氏と会談、この動きから自民と国民の連携が推測されましたが、国民民主の支持母体である連合が許さないため、せいぜい閣外協力か?と言われてました。日本維新の会は小泉進次郎さんと連携するつもりだったのがアテが外れました。しかし犬猿の仲の公明党が自公連携から離脱するなら自民党と手を携えるのもやぶさかではないと考えつつ、でもヤッパリ進次郎が良いナという面があるようです。立憲民主党は野党連携で政権奪取、「玉木首相でもいいよ」なんて言ってますが、国民民主側は迂闊に乗れません。自民党が国民からソッポを向かれつつある今、いつまでも野党と言わず、自分たちがこの停滞した日本を立て直す気概を持て、と言いたいですね。


サルビアが盛んに咲いています

■ 物価高、実質賃金減少続く、もしかしてハイパーインフレ誘導?
 先日とあるネットサイトで「インフレの主な敗者は中産階級、年金生活者、サラリーマンであり、インフレによって通貨の購買力は低下した。一方、富裕層はゴールドを含む貴金属を購入するなど、適切な代替金融投資を行い、高インフレを回避する手段を持っている」との記事を目にしました。そこで書かれていたことにゾッとしました。そこには「中央銀行はもはやインフレと戦っていない。インフレは問題ではない!インフレこそ解決策なのである。債務問題の解決にはインフレが使われる。日経平均の上昇はしばらく続くだろうが、日経平均は『インフレで上げている』ということを頭の片隅に置いておきたい。それはAIブームに沸く米国株も同じである」と書かれていました。それではまるでハイパーインフレに誘導しようとしているように聞こえます。高市早苗氏の「サナエノミクス」は、日米の金融当局と整合的であり、プリンティングマネー(紙幣増刷)によって資産インフレ(バブル)を起こして好景気を演出し、通貨の下落によって債務(借金)の価値を下げるというインフレ(ステルス増税)政策を続けているのだそうです。
 そう言われてみると昨今の食料品価格の高騰はすさまじいですね。マンション価格や自動車の価格もそうです。しかし政府が発表する物価上昇率は大したことない、どうも統計の何かが間違ってるのでは?と考えてしまいます。実質賃金の減少は相変わらず続いています。税金や社会保険料負担が重いことも原因です。健康保険料、介護保険料がずいぶん上がっています。毎月の収入と支出をEXCELで管理していると、支出の増大は明らかです。しかも資産のうち不動産や株以外の現金の価値はインフレで下がっている、これはヤバイですね。

■ トランプ大統領ノーベル平和賞ならず
 ノルウェーのノーベル賞委員会は10月10日、今年のノーベル平和賞の受賞者をベネズエラのマチャド氏と発表しました。トランプ米大統領は受賞とはなりませんでした。トランプ氏は「平和の構築者」を自任し、「私が受賞すべきだ」と繰り返し言及してきましたが、それは無いだろうというのが世界の大勢の世論でした。

■ 週明けの株式市場が怖い
 公明党の連立離脱ショックに加えて、トランプ新関税ショックが急浮上しています。中国商務省が10月9日に一部のレアアースや関連技術などの輸出規制を発表したことを受けて、トランプ大統領は自身のSNSに「11月1日から中国に対し、現在の関税に上乗せして100%の関税を課す」と記したのです。また”TACO”でしょうか?10日の米国株式市場の反応は敏感でした。大幅な下落となったのです。一方日本の市場はすでに3連休に入っていましたが、「高市トレード」と言われる株高・円安の動きが一転、日経平均先物は45200円に下落、3千円以上の暴落で高市トレードで上昇した分が完全に剥げ落ちた格好となりました。

■ ヤクルト新監督に池山隆寛氏
 東京ヤクルトスワローズはホームページで「次期監督に現二軍監督の池山隆寛氏が就任することが決定したので、お知らせします」と発表しました。現役時代その豪快な打撃フォームで「ブンブン丸」という愛称で親しまれました。さいたま市の少年野球チーム大宮アローズは「池山隆寛杯」という大会を毎年行っており、もう23回、長く続いていますね。


池山隆寛氏(東京ヤクルトスワローズのHPから)

(2025年10月12日)


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