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遠地地震津波
今年初めての大型台風9号による降雨を期待しましたがハズレ、我が家でもお湿りにもなりませんでした。特に稲穂の出穂時期の東北地方の農家はガッカリですね。今夏は記録的な猛暑、少雨となっています。月平均気温は2ヶ月連続で過去最高を更新し、熱中症患者も増加、「コメどころ」の東北や北陸では、少雨による水不足も重なり、農作物の生育に影響が出始めています。7月31日時点で我が生家が湖底となった岩手県雫石川の御所ダム(盛岡市)や、宮城県大崎市の鳴子ダムで最低水位を下回り、貯水率0%となっています。国や自治体は節水への協力を呼びかけています。連日暑くてエアコン無しでは暮らせません。
■ カムチャツカ半島沖地震津波
ロシア・カムチャツカ半島沖で7月30日午前8時25分頃、マグニチュード8.7の巨大地震が発生しました。太平洋プレートと北米プレートの境界で発生した海溝型の巨大地震です。現地付近では激しい揺れ、高い津波が観測され、様々な被害が出ました。ロシアであっても、映像が素早く配信されます。太平洋全域で津波警報が発令され、ハワイなど各地で避難指示が出される事態となりました。日本では1952年に同じカムチャツカ半島沖地震で津波が到来した経験があり、このときは今回より更に大規模なM9.0の巨大地震でした。検潮所での波高は岩手県久慈市で1メートル、宮城県石巻市で92センチ、北海道釧路市や函館市で54センチ、和歌山県串本町で83センチとされています。ただ函館湾での波高は1mを越えたとされており、津波の特徴は地形によって検潮所よりはるかに高くなることはよくあります。1952年の久慈市での最高波高は9時間後でした。今回は5時間半後で1.3mです。津波は深いところでは高速伝播し、海面近くは遅いため、波の振動は複雑で、最初は低くても後から高い波が来ることがあります。東日本大震災津波のように、三陸〜宮城県沖の海溝型地震では震源が沿岸から比較的近いので、30分から1時間後には到達します。岩手県宮古市で被災したいとこの話では「津波」は波と言うよりも、巨大な崖が押し寄せて来るイメージだそうです。
カムチャツカ半島沖での海溝型地震は頻発しており、M7クラスの地震はよくあることです。オホーツクプレートは北米プレートの一部を成し、中国やロシア本土が乗るユーラシアプレートと太平洋プレートの間に楔のように入り込んでいます。
JAMSTEC(海洋開発研究機構)の
ページ
より
赤い部分がオホーツクプレート
■ カムチャツカ半島から続く列島と海山列
カムチャツカ半島から東へ円弧状にアリューシャン列島が伸びてアラスカへ続いています。その南は海溝となっています。またカムチャツカ半島から南へ北太平洋海山列が続き、俗称「天皇海山列」と呼ばれます。海溝の深い海の底にニョキニョキと高い山がそびえ、海山列の先端から、突端が海の上に出た「北西ハワイ諸島」へと連なり、カウアイ島、オアフ島などのハワイ諸島へとつながります。ハワイ諸島の地下からマグマが噴いて海山が出来、それが太平洋プレートと共に移動していると考えられます。それは海山が出来た年代から分かることです。一番大きな太平洋プレートの北端は、カムチャッカ半島の東にある海溝からオホーツクプレートに沈み込んでいます。したがって天皇海山列の海山はカムチャツカ半島の手前で沈み込み、本来火山が出来るはずのないところに火山が出来ます。これはプレートの移動とマントルの関係によるものです。この沈み込みの軋みで地震が発生し、時にパチーンとはじけた時にマグニチュウドの大きい大地震となります。このようにハワイ諸島の地下が海山のルーツなのです。ちなみに埼玉・秩父の武甲山は、ハワイ沖の海山が移動して日本列島にぶつかったものです。
■ カムチャツカ半島から日本列島へ
カムチャツカなのかカムチャッカなのか、つまりツが大文字なのか小文字なのか悩みますが、実はどちらも使われているようです。本来ロシアでの発音では「カムチャートカ」または「カムチャトカ」というように聞こえるようです。カムチャツカ半島の突端から千島列島(クリル諸島)が続き、北海道へとつながります。そしてその南には海溝が続きます。千島列島と言えば、80年前からロシアによる不法占拠が続いている北方四島を忘れてはなりません。国際法上日本の領土である北方四島、ウクライナ侵略は他人事ではなく、日本もウクライナと同じ立場なのです。
外務省「
北方領土
」のページより
■ 日本列島周りのプレートや生い立ち
日本列島はもともとユーラシア大陸でしたが、ここから約2千万年前に分離して、1千7百万年前には大陸との間に海がある島になりました。それが1千6百万年前にプレートの軋みでバキッと折れて、東日本と西日本に分かれました。この割れ目の大きな溝を「フォッサマグナ」と呼びます。この台形のようなU字溝の大部分は、新しい地層によって埋め立てられ、これらが隆起して富士山を含む南北方向の火山列ができました。フォッサマグナは、日本列島がアジア大陸から離れる時にできた大地の裂け目と考えられています。糸魚川−静岡構造線は、日本列島を地質学的な東北日本と西南日本に分ける断層であり、フォッサマグナの西側の境界断層でもあります。この断層は、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界とも考えられていますが、両プレートの境界については、諸説があります。フォッサマグナの東側境界は、柏崎−千葉構造線です。
北米(オホーツク)プレート、太平洋王レート、ユーラシアプレート、フィリピンプレートの四つがひしめきあい、潜り込んでいる日本は、地震大国、津波大国、火山大国ですが、一方で海洋大国であり温泉大国でもあります。災害は避けられなくても、そのハザマ出人間はたくましく生きて来たんですね。
■ 気象庁の津波注意報、警報
今回のカムチャツカ半島地震で気象庁は直後に津波注意報を北海道太平洋沿岸東部から千葉県九十九里・外房にかけてと、伊豆諸島、それに鹿児島県の種子島・屋久島地方に出しましたが、アメリカなどからの情報で9時40分に津波警報に切り替えたことによって、日本の沿岸部は大騒ぎとなりました。東日本大震災を経験しているだけに、高台に逃げなければなりません。沿岸部を走る電車やバスは止まり、商店も休業です。津波警報はやがて津波注意報に切り替えられ、7月31日16時半にすべて解除されました。所によっては32時間注意報や警報が続いたことになります。これは過去の経験だけではなく、日本の置かれている複雑な立地によるものです。遠地津波は例えば海山などで跳ね返されてくる「反射波」もあって予想しがたい動きをするからです。
■ チリ地震津波の経験
三陸沿岸に住む人々にとって忘れられない津波があります。1960年5月23日午前4時すぎ(日本時間)、チリ南部でマグニチュード9.5という観測史上最大の超巨大地震が発生しました。これによって生じた大きな津波は平均時速750kmという高速で太平洋を横断し、22時間半後の午前3時ごろに太平洋の真向かいにある日本列島の沿岸に達しました。このように非常に遠方で生じた津波が伝播してきた場合、これを遠地津波と呼んでいます。日本はチリからみて地球の真裏近くにあり津波が収れんしてくる場所にあたるので、太平洋沿岸の他の地域に比べ津波が高くなりました。津波到達の標高は三陸海岸で8mを越え、全国で死者139名、住家の流失・全壊2,830棟、半壊2,183棟、浸水37,195棟などの大きな被害が生じました。被害が大きかったのは北海道、青森、岩手、宮城、千葉、三重、和歌山、高知、鹿児島の道県および沖縄でした。死者が特に多かったのは三陸リアス海岸の湾奥に位置する岩手県・大船渡市(死者53人)と宮城県志津川町(同37人)でした。津波の周期は50分ほどと長く、大船渡湾ではこの長周期波と共振して波動が増幅され、被害が大きくなりました。津波は7時間前にハワイ島に到達し死者61人などの被害を引き起こしており、その情報は米軍を通じて伝えられていたのですが、警報が出されたのは津波が日本に到達し各地から潮位の異常変化が報告されてきてからのことでした。「まさか」と思っていたわけですね。これを契機にして太平洋津波システムに日本も組み入れられ、遠地津波に備える体制がつくられました。
■ 万万温泉
巡り
これだけ暑いと避暑ですね。恒例の万座温泉に向かいました。高崎市の道の駅「くらぶち小栗の里」でランチして、八ッ場ダムを通り、草津温泉から白根山脇の山岳道路を通り、万座温泉に着きました。2年前は道路で熊と遭遇しましたが、今回は会えませんでした。万座温泉は標高1800mにある温泉なので酸素濃度もふじみ野より4分の3ほどです。以前は朝18℃ぐらいになって涼しかったのですが、今回は24℃までしか下がりません。エアコンが欲しいと思いましたが扇風機しかありません。以前はこれで十分だったので、今や、山でも温暖化が進んでいるということです。草津温泉同様強い酸性湯なので、普通の温泉では入浴後身体を流しませんが、ここではシャワーで流します。強い酸性湯で殺菌消毒された肌を癒すため、翌日は四万温泉のアルカリ泉に浸かるべく移動しました。万座から四万の温泉
巡り、どうして両方「万」なのでしょう?
万座温泉施設案内図の看板
右上万座プリンスホテル、左下万座高原ホテル
今やプリンスホテルの姉妹館「万座高原ホテル」が病み付きになりました
混浴「石庭露天風呂」は様々な色と泉質の湯を楽しめます
夜の「石庭露天風呂」では満天の星空を楽しみたいのですが、湯気で...
「志賀草津道路」から見た白根山はもうもうと水蒸気を吐いていました
※
2025年8月4日(月)午前6時前、気象庁は、白根山・湯釜付近の噴火警戒レベルを、活火山であることに留意するよう求める「警戒レベル1」から、火口周辺への立ち入り規制を求める「警戒レベル2」に引き上げました。岩手山と同じです。草津白根山の白根山・湯釜付近では、8月3日午後から火山性地震が増加していました。湯釜の火口からおよそ1キロの範囲では、大きな噴石が飛んでくる可能性があるとしています。群馬県と長野県とを結ぶ「志賀草津道路」は、万座三差路から殺生河原までの間が通行止めとなるなどの影響が出ています。つい先日この道を通って万座温泉に行きました。これが通行止めだと軽井沢回りで万座温泉に行くしかなくなりますね
国道292号線「志賀草津高原ルート」の日本国道最高地点の碑、標高2,172m
チャツボミゴケ公園を含むラムサール条約の芳ヶ平湿原を見おろした光景
日本国道最高地点の碑から北側を見ると道路が上っているように見えます。アレ〜、おかしいな、最高地点はインチキか?と思ってより高い方面へ歩いて行ってみて、振り返ると、やはり最高地点のほうが高く見えるのです。もう一度引き返して振り返ると、最高地点から上り坂のように見える、そんなバカな・・・不思議でした。眼の錯覚ですね。「坂道錯視」=「縦断勾配錯視」と言われる現象なのだそうです。
■ 四万温泉
四万温泉
はアルカリ泉で、草津、万座の癒し湯です。まずは温泉入口の甌穴を見て、次に四万川ダムの作る奥四万湖に向かいます。この湖の神秘的な「四万ブルー」は何とも言えない魅力があります。湖の周囲は一方通行です。奥でちょっと「シャクナゲの滝」に寄るのが定番コース、ここでちょっと蕗を摘みました。明日はフキの煮物です。相変わらずゴーゴーと落ちる滝の水量は例年通りに見えましたが、途中でダムの一番上の方を見たら湖底が露出していました。やはりここでも貯水量が少ないんですね。一方通行最後は四万川ダムの堤を通ります。平日なのに歩いて観光する人がたくさん居ました。
甌穴
シャクナゲの滝
四万ブルー
四万川ダムサイト
四万温泉は四万川ダムのすぐ下の地区が「日向見地区」、四万川と上流に「摩耶の滝」がある日向見川合流地点の「小泉の滝」は展望台から良く見えます。四万川をすこし下ると「ゆずりは地区」です。更に下ると上流に「小倉の滝」がある新湯川と合流する地点に「河原の湯」がある四万温泉中心地区、四万グランドホテルや積善館、四万たむらが立地します。そこから下ると土産物屋さんや漬物屋さん他の商店と道を挟んで川沿いに旅館がたくさん立ち並びます。途中で四万川の反対側へ橋を渡ると、またホテル、旅館が並んでいて人気の宿やまぐち館があります。さらに下流に進むと湯元四萬館があり、四万郵便局があり、昔懐かしテニス合宿で毎年訪れた旅館・竹葉館は閉じて廃墟です。テニスコートは日帰り温泉「四万清流の湯」に姿を変えました。
河原の湯とグランドホテル
積善館入口
四万やまぐち館
■ 米国FRB大揺れ、市場不安定になるか?
米国の連邦準備制度理事会(FRB)は7月30日開いたFOMCで5会合連続での金利据え置きを決定しましたが、1993年以来初めて、0.25ポイントの利下げを主張して副議長他1人の理事が反対票を投じるという異例の事態になりました。すると、労働省労働統計局が8月1日発表したデータによると、直近3ヶ月の雇用者数の伸びはコロナ禍後最悪の3万5000人増にとどまり、失業率は4.2%に上昇したという結果でした。これを受けて米ドルも株価も下落、米ドル円は一気に3円暴落しました。頭にきたトランプ大統領は、ただちに労働統計局長を解任しました。イヤハヤびっくり!意に沿わぬデータは捏造なんだそうですよ。金利先物市場では9月利下げの確率が前日の40%程度から 90%に上昇しました。雇用統計発表に先立ち、ウォラーFRB理事とボウマン副議長は、金利据え置き決定に反対した理由を説明する声明を発表し、利下げへの慎重姿勢を継続することが労働市場に不必要な打撃を与える恐れがあるとの懸念を示しました。すると今度は、FRBクグラー理事が8月8日付で退任すると発表したのです。理事の枠に一つ空きが出るため、トランプ米大統領が意中の人物をFRBに送り込むことが可能になりました。次期議長への就任含みで金融政策に強い影響力を及ぼす「影の議長」が誕生する可能性が高まっています。トランプ大統領は両理事が声明を発表した後、「FRB理事会で強い反対意見がある。それはさらに強まるだけだ」と、ソーシャルメディアに投稿しました。別の投稿では「パウエル氏が拒否し続けるなら、理事会が実権を握り、誰もがやらなければならないと分かっていることを実行すべきだ」と主張しました。
米国ではFRBが「金利を下げろ!」という強いバッシングに見舞われていますが、日本では、「金利を上げろ!」という日銀への風当たりが強まっています。日本では物価上昇が生鮮食料品を除いても3.3%という大幅高で、人々の不満が高まっています。日銀が目標としていた2%をはるかに上回っているのに日銀は動きません。日米で逆方向で中央銀行への風当たりが強まっている、さてどうなるか?
■ 山下美夢有メジャー制覇!
2025年7月31日〜8月3日に開催された女子ゴルフのメジャー最終戦、AIG女子オープン(全英女子)で山下美夢有プロが通算11アンダーの277で見事海外女子メジャー初優勝/初制覇を果たしました。日本勢の大会制覇は渋野日向子以来6年ぶりで、優勝賞金146万2500ドル(約2億1600万円)を獲得しました。女子ゴルフのメジャーは今大会を含めて5つあり、日本選手の優勝は4月のシェブロン選手権を制した西郷真央に続く6人目の快挙です。身長150センチと小柄ながら正確なショットを武器に日本ツアーで通算13勝している24歳。5勝した2022年に史上最年少の21歳103日で年間女王となり、23年も年間女王に輝きました。昨年はパリ五輪で4位に入賞しました。今年から米ツアーを主戦場としています。
その他の日本勢では勝みなみが9アンダーで2位タイ、竹田麗央が7アンダーで4位タイ、西郷真央は3アンダーで11位でした。それにしてもこのところのゴルフ日本女子の活躍はめざましいですね。海外のゴルフファンは、あんなに小さいのに日本選手はスゴイ!と思っているでしょう。
山下美夢有
(2025年8月4日)
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