492  盂蘭盆会

 お盆になりました。8月13日から16日におこなわれる先祖供養のための夏の恒例行事です。お盆は、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と呼ばれ、仏教に由来します。亡くなられた方やご先祖様が、あの世と呼ばれる世界(浄土)からこの世(現世)に戻ってくる期間のことです。故人が生前を過ごした場所、主に自宅でお迎えして、再び戻っていくあの世での幸せ(=冥福)を祈る機会となっています。「盂蘭盆(うらぼん)」は、サンスクリット語の「ウラバンナ(逆さ吊り)」が起源で、お釈迦様の弟子の一人、目連(もくれん)にまつわる言い伝えを表しているそうです。

■ お盆の風習
 盆の入り(盆入り)である13日に迎え火を焚いてご先祖様をお迎えし、盆明けの16日に送り火を焚いてあの世へ再びお送りします。盆踊りでは、国の重要無形民俗文化財となっている長野県の「新野の盆踊り」、映画のモチーフにもなった富山県の「おわら風の盆」など、日本全国に一生に一度は見たい盆踊りや夏祭りがいくつもあります。送り火は、お盆を共に過ごしたご先祖様をあの世へ再び送り出すためのもの、有名な「京都五山の送り火」のように山で焚いたり、海や川に火をともした船を流す「舟っこ流し」など、大がかりなイベントもあります。


家の前で迎え火・送り火


盛岡の「舟っこ流し」

■ 台風8号
 台風8号(メアリー)は8月12日午前に発生、ゆっくりと北北東へ進み、13日土曜日に東海や関東甲信に大雨を降らせて15時前に静岡県御前崎付近を通過、伊豆半島に上陸、関東を横切って14日9時現在、岩手県宮古市の東約240kmにあって、北東へ毎時45kmで進んでいます。中心気圧は998hPa、中心付近の最大風速は20m/sで、台風はこの後、温帯低気圧に変わり、14日21時には北海道の東に達する見込みです。
 この影響で8月12日(金)ふじみ野こどもエコクラブの畑では、ふじみ野高校のグラウンドから土埃とともに強い南風が吹き、畑の入口のコスモスもヒマワリも傾きました。カラカラだった畑には恵みの雨となりました。

傾いたコスモス

傾いたヒマワリ

■ 北東北の大雨
 前線の影響でこのところ、北海道で大雨が続いていましたが、その後青森、秋田、山形、新潟、北陸と日本海沿いに大雨で河川の氾濫が続きました。このところは北東北3県で線状降水帯が発生し、大雨で河川の氾濫や土砂崩れが相次いでいます。秋田・大館では比内地鶏1万5千羽余りが洪水で死に、各地で大きな被害が報道されています。弘前市の岩木川沿いにあるりんご園や田んぼも浸水、農家のガックリ肩を落とした映像は、3年前に長野市のりんご園で同じことがあったな、と思い出させました。なにしろあのときは新幹線車両が水没して大被害でした。これだけ各地で農家が被害を受けると、ただでさえ高齢化が進んでいますから、これを機に農業はやめようという人が増えるのではないかと心配です。

2022年8月13日午後、弘前市大川地区
泥やごみ、腐敗したリンゴが転がっているリンゴ園地。足元は川の水がたまったまま


2019年10月13日、長野市の新幹線車両基地の浸水、車両全損、リンゴ園全滅


2013年8月9日の岩手県雫石町の線状降水帯による大雨被害
ガードレール内側で道路が崩れ、車が落ちてます

■ 第104回全国高校野球選手権大会二回戦終了
 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日(土)開幕 〜 22日(月)、甲子園球場)は二回戦が終わり、BEST16が揃いました。出場49校から16校に絞られました。
 甲子園のテレビ中継を見ていると、ベンチの映像で「DAISO」、「じゃらん」、「東洋紡」、「ダイドードリンコ」などとともに、「守りの名手セノン」という字幕が映ります。これなんだろうと思って調べたら警備会社でした。これは良いコマーシャルになりますね。

■ 「高校野球ドットコム」の有力校予想…半分居なくなりました
 前回掲載した「高校野球ドットコム」の各ブロックの本命と対抗予想は結果どうなったか?出場49校が16校に絞られて、3校中2校が甲子園を去ったわけですが、本命と対抗のうち半分が居なくなりました。
2回戦終了時点
  本命 対抗 出場校
智辯和歌山 國學院栃木 智辯和歌山(和歌山)、國學院栃木(栃木)、日大三島(静岡)、九州学院(熊本)、帝京第五(愛媛)
京都国際 愛工大名電 京都国際(京都)、愛工大名電(愛知)、星稜(石川)創志学園(岡山)八戸学院光星(青森)一関学院(岩手)樹徳(群馬)、明豊(大分)
近江 山梨学院 近江(滋賀)、山梨学院(山梨)鳴門(徳島)盈進(広島)鶴岡東(山形)、海星(長崎)、日本文理(新潟)天理(奈良)
興南 聖光学院 敦賀気比(福井)、高岡商(富山)興南(沖縄)市立船橋(千葉)三重(三重)横浜(神奈川)日大三(西東京)、聖光学院(福島)
大阪桐蔭 大阪桐蔭(大阪)、旭川大高(北北海道)札幌大谷(北北海道)、二松学舎大附(東東京)、社(兵庫)、県立岐阜商(岐阜)能代松陽(秋田)聖望学園(埼玉)
仙台育英 明秀日立 仙台育英(宮城)、鳥取商(鳥取)、明秀日立(茨城)、鹿児島実(鹿児島)
明徳義塾 九州国際大付 明徳義塾(高知)、九州国際大付(福岡)、高松商(香川)、佐久長聖(長野)
下関国際 富島 下関国際(山口)、富島(宮崎)、浜田(島根)、有田工(佐賀)
 本命と対抗に挙げられていなかったのは九州学院(熊本)、明豊(大分)、海星(長崎)、敦賀気比(福井)、二松学舎大附(東東京)、高松商(香川)、浜田(島根)でした。

■ 大本命・大阪桐蔭はさすがの貫禄
 夏の甲子園大会は、大本命;大阪桐蔭が注目されています。毎年優勝候補に名を連ねる大阪桐蔭ですが、今年は特に投打に隙が無く、史上初3回目の春夏連覇、昨秋の明治神宮大会、今春のセンバツに続く史上初の3冠なるかが注目です。いろいろなニュースサイトの予想を見ると、大阪桐蔭に続くのは、智弁和歌山、京都国際、近江というところはほぼ一致、以下は結構バラバラ、毎日新聞ではさらに九国大付、横浜、日大三、明秀日立、日本文理、高松商を挙げていました。BEST16を見ると、智弁和歌山と京都国際、沖縄・興南や明徳義塾も初戦敗退、横浜、日大三、日本文理も居なくなりました。大阪桐蔭は1回戦苦戦したというメディアもありますが、とんでもありません。かぶりつきで見ていましたが、全く危なげありませんでした。3点取られて心配されることこそ、その異常な強さを物語っています。春のセンバツでは1回戦最後に登場した大阪桐蔭は鳴門の好投手の前に3-1、辛勝と言われました。準決勝は、浦和学院(埼玉)―近江(滋賀)、国学院久我山(東京)―大阪桐蔭のカードでした。結果は・・・浦和学院(埼玉)が延長11回近江(滋賀)のサヨナラ3ランでサヨナラ負け、準々決勝で市和歌山の米田投手を打ち込んで17-0圧勝した大阪桐蔭は国学院久我山(東京)も圧倒、ガンガン得点し、11-4の圧勝でした。近江の山田陽翔投手は大会屈指の好投手ですが、浦和学院戦で11回完投、もはや余力は少ないでしょうから、31日の決勝戦は投げないだろうと思っていました。しかし予想に反して登板、結果は想像以上に凄まじく、18-1で大阪桐蔭勝利、打って打って打ちまくり、これでもかと血も涙もない攻撃を見せました。普通大差となった後は、緊張感が持続しないのでそんなに打てないものなのに、最後まで気を抜かずに攻め続けたのは、西谷監督が今年よりもレベルが上と言っていた昨年チームが春のセンバツ1回戦負け、夏の選手権二回戦負け、絶対的優勝候補との下馬評ながら無念の敗退、その口惜しさの倍返しだったのでしょう。しかも昨夏負けた近江とのリベンジマッチですから、尚更気合が入ったのでしょう。それも相手主将の山田陽翔投手に昨年やられてますから、気迫がみなぎっていました。夏の甲子園2回戦は浦和学院を破って出てきた聖望学園との対戦、恐らく大阪桐蔭は浦和学院のリベンジマッチとの位置付けで、血も涙もない攻撃を見せるだろうと予想していましたが、それどころか25安打を浴びせ、19得点を奪い、2年生エース前田悠伍投手が先発、圧巻の投球で大勝しました。聖望学園(埼玉)は2安打で、手も足も出ない屈辱の完封負けでした。

■ 続くチーム続々脱落、智弁和歌山、京都国際・・・
 一方智弁和歌山は最後の登場ということが心配されていました。リズムの問題です。案の定、大会緒戦登場の國學院栃木に足をすくわれました。栃木県大会ノーシードの國學院栃木は2016年第98回大会優勝の常連・作新学院を破って甲子園に出てきました。その勢いそのままに智弁和歌山を撃破、その要因は継投です。春の近畿大会で無敵の大阪桐蔭を4人の継投で破った智弁和歌山が、國學院栃木の4人の継投の前に敗れる...4人目に絶対エースが出てきて抑え込まれる、まるで大阪桐蔭にリベンジされたみたいでした。京都国際は岩手県大会ノーシードの一関学院に足をすくわれました。近江は主将の山田陽翔投手の活躍で順当に2戦勝ち上がりましたが、結構打たれてます。甲子園に出てくるチームはどこも強い!簡単には勝てません。しかし大阪桐蔭が聖望学園戦で見せた迫力は段違いでした。阪神などでプレーした鳥谷らを育てた聖望学園の名将岡本幹成監督(61)が試合後の談話で「大阪桐蔭はすべてにおいてレベルが二つ三つ上。スイングスピード、ボールの見極め、すべての面でいい勉強をさせていただいた。大差になったが、試合ができたのは大きな財産」と脱帽した上で、9三振を喫した相手先発の前田悠伍投手について「すごくいい投手と聞いていたし、甲子園で投げている姿を見ている投手なので、これは打てないなと当初から分かっていた」と話し、今後に向けて、チームの課題が浮き彫りになったとして、「力の差を痛感している。複数投手の育成も大事にしないといけないし、控え選手の底上げも必要」と改めて大阪桐蔭の層の厚さを実感したようです。好投手が絶好調なら打てませんが、今の時代は金属バットの打者と対峙するには一般に「複数の好投手」が必要です。3回前に、就任37年目、春夏通じて5度目の甲子園で初優勝に挑戦する聖望学園の岡本幹成監督ですが、総合力の浦和学院が全国でも屈指の攻撃力と投打のバランスを併せ持つ強豪チームなのに対し、聖望学園エースの岡部大輝の埼玉大会決勝でのピッチングは岡本幹成監督が「一生に一度のピッチング」というくらいですから、これを続けられるか?二番手は?と考えるといささか不安です・・・と書きました。まさか2戦目に大阪桐蔭と当たるとは思っていませんでしたが、同じ高校生でここまで違うのかと愕然とさせる強さに圧倒されました。

■ 働き手足りず休業続々
 我が家近くの豚カツ「とんQ」が月2回定休日を設けたのは、従業員対策で、休みを増やさざるを得なかったためのようです。ところがある日連休がありました。どうしたんだろう?と思っていたら、年中無休のはずの「大戸屋」が休み、エッ、どうしたんだろう?と思いました。すると8月14日のYAHOO!JAPANニュースで、その答えが出ていました。新型コロナウイルスの「第7波」の影響で、人手のやりくりが難しくなり、外食チェーンなどでは一時休業が出ているのだそうです。感染増を警戒したキャンセルもあり、3年ぶりに行動制限のない夏を迎え客足の回復を期待していたのにそれどころではありません。トヨタ自動車の工場のラインが一時止まるなど、生産活動にも波影響が及び、全国の郵便局でも人手が足らず、8月12日時点で176局が窓口業務などの休止に追い込まれている他、交通機関にも支障が出ています。一部の鉄道やバス会社では乗務員が十分集まらず運休や減便をしているという事態になっているようです。

■ 葛城ユキさん死去
 団塊の世代最後の年・・・昭和24年生まれの歌手;葛城ユキさんが、腹膜がんのため、都内の病院で死去されたことを、以前『徹子の部屋』で知りましたが、訃報を掲載せずに来ました。2022年6月27日に73歳で死去されたそうです。昨年ステージ4の腹膜がんと診断され、4月29日にNAONのYAON2021でのステージ直後に入院、闘病生活に入り、2度の手術を受けました。入院は10ヶ月に及び、今年5月17日に成田市民会館で1年1ヶ月ぶりの復活ステージに立ったばかりでしたが、その翌週に体調が悪化。入院はせず、6月17日には本人の強い希望で柏市民文化会館のコンサートに車いすで出演し、昼の部では消え入るような声で「ローズ」を1曲のみ歌唱しました。あべ静江さんが励ましていましたが、夜の部は歌える状態ではなく、「私の人生は感謝、感謝です」とファンや共演歌手に伝えたのが、ラストステージとなったとのこと。その後、「数日しか生きられない」と余命宣告があり、6月27日午前9時前に、関係者に電話をかけて「救急車を呼びました。今までありがとうございました」と“訣別宣言”、約5時間後に病院で、きょうだい、マネジャーに看取られ息を引き取られたとのこと。ボヘミアンのパワフル歌唱が耳に残ります。見事な最期でした。

夢スター「春・秋」 2022年6月17日(金) 柏市民文化会館のポスターには葛城ユキさんの姿が・・・


2015年8月10日(月)ウェスタ川越での橋幸夫55周年記念コンサート」
 2015年4月オープンのウェスタ川越は3階席まである大ホールです。この日は「橋幸夫」を筆頭に出演者も錚々たる昔懐かしいメンバーでした。トップは「千昌夫」で東北訛りで朝のうちに川越に着いてから出会った人の話をブラックユーモアたっぷりに話して大笑いを誘いました。「千昌夫」が5曲、他は2曲づつ聴かせてくれました。何しろベテラン揃いなので、トークも半端じゃなく面白く、笑いっぱなしでした。葛城ユキさんは1983年のヒット曲「ボヘミアン」をパワフルに歌いました。第2部は1960年に「潮来笠」でデビューした「橋幸夫」のワンマンショーで、最後に会場の皆で「いつでも夢を」を合唱して終わりました。懐かしい曲ばかりの3時間弱のコンサート、あっという間でした。
(2022年8月14日)


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