417  延長

 花盛りになってきましたね。河津桜が満開です。ふじみ野市は外国人も多く居住していますが、彼ら彼女らにとっても、サクラは特別みたいで、ニコニコしてポーズをとって記念撮影しています。誰かに「ニッポンだよ〜」とメールするのでしょうか。ハクモクレンもきれいに咲いています。モクレンは赤紫色の花で、白い花がハクモクレンです。似た花をつけるこぶしは、やや花が小さめで雑多な方向に咲きます。ハクモクレンは別名ビャクレンとも呼ばれるそうです。


ハクモクレン

■ ミャンマー情勢
 ミャンマーでは国軍のデモ隊への弾圧が強化され、死者が相次いでいます。国連安保理は、英国の要請で3月5日にミャンマー情勢を協議する方向で調整に入りましたが、話し合い決着は困難とされています。ミャンマーのチョー・モー・トゥン国連大使は、国連総会会合で「国民に選ばれた政府」を代表して演説し、クーデターを終わらせるために国際社会の「強力な行動」を求め、直後に解任されました。日本は昔からミャンマーと深いつながりがあり、ミャンマー国軍ともパイプがあるだけに、おそらく日本外務省は必死の外交折衝を行っているはずです。しかし香港民主勢力を弾圧した中国の実態を見せられたばかりですから、簡単には解決しないだろうと思いますね。非常に歯がゆいですが、日本在住のミャンマー人たちのデモ報道を見ると、「頑張れ!」と応援したい気持ちです。

■ 経済・軍事大国化を目指す中国、全人代開かれる
 中国・全人代では習近平政権の強硬路線が際立ちました。中国の経済大国化は全然問題ないし、隣国日本も恩恵を被れます。コロナ禍を克服して再び6%台の経済成長を目指すそうで、欧米はじめ世界中が苦しんでいる中、一人勝ちの様相です。しかし香港の民主主義を抑圧し、日本の4倍にあたる国防費を投入して軍事大国化を目指す路線は見逃すわけには行きません。王毅外相は3月7日の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島周辺で頻繁に活動する海警局の武器使用権限を定めた海警法に関し「特定の国を対象にしたものではなく、完全に国際法に合致する」として、正当性を訴えました。海警法が2月に施行された後、日本では海警局による武器使用への懸念が高まっていて、海上保安庁と自衛隊の対抗策の議論が盛んになっています。これに対し、王氏は「武力によらず、海上の紛争を友好的に話し合いで処理することが中国政府の一貫した立場だ」と主張しました。日本は毅然とした態度をとるとともに、現実に軍事的脅威にさらされることを前提に対処策を講じていかざるを得ません。イヤな雰囲気になってきました。

■ 緊急事態宣言2週間延長
 菅首相は3月5日、1都3県に出されている緊急事態宣言を延長すると表明しました。「リバウンドの懸念も高まっています。当初お約束した3月7日までに宣言解除することができなかったことは、大変申し訳ない思いであり、心よりお詫び申し上げます」と述べ、「今月から変異株が短時間で検出できる新たな方法の検査を、すべての都道府県で実施し、国内の監視体制を強化します。同時に、水際の新たな措置として、すべての帰国者・再入国者に対し、14日間の待機期間中は、携帯電話の位置情報に加え、毎日ビデオ電話で状況を確認する体制を整えます」とのことでした。生活が苦しい世帯にお金を無利子で貸し付ける「緊急小口資金」の限度額の引き上げや、雇用調整助成金の継続、非正規社員・ひとり親世帯への支援などを行うと表明しました。一方小池都知事は、「都民の皆さまへ3つのお願い。1つ目、外出自粛。『トコトンステイホーム』を。週3日、社員6割以上のテレワーク。時差出勤もあります。いま一度、『トコトンテレワーク』で強化をお願い申し上げます」と述べ、花見や歓送迎会などを含め、会食の自粛を呼びかけました。さらに宣言解除後の措置として、飲食店や劇場、映画館などへの時短要請を段階的に緩和、22日以降は夜9時までにすると発表しました。

■ 延長の背景は?
 1都3県の緊急事態宣言が2021年3月21日(日)まで2週間延長された背景にはいろいろあったようです。東京都の感染者数は完全に下げ止まり、フラットになっています。まだ再上昇しないだけましですが、世間の風潮を見ると再上昇=リバウンドするのではないかと言われています。一方3県はすでに感染者数が上昇傾向にあります。その中で医療体制が最も整った神奈川県は緊急事態宣言解除のつもりでいたようですが、小池都知事が大野知事と森田知事に根回しして、黒岩知事が置いてけぼりにされたみたいです。黒岩知事としては、延長して効果が出ない場合、もう打つ手は無いので、もし延長するなら2週間と言わず3月末までとして、より強力な手を打つべきだと考えていたようです。連日リモート会議をやって、最終的には2週間延長でまとまったようですが、こういう状況を見た菅首相が、「後手後手と言われたくない」ので、小池都知事の機先を制したという狙いだったそうです。都議会議員選挙やオリンピック、衆議院議員選挙などを見据えてのことでしょうが、緊急事態宣言の政治利用はいい加減にしてもらいたいものです。

■ 外食に群がる人たち
 3月初の土日の人出は多かったですね。ニュースで見ると高速道路が渋滞していました。鉄道のような公共交通ははばかられるが、マイカーならいいだろうということでしょう。我が家近隣の物語コーポレーション「焼肉キング」や、朝鮮焼肉「安楽亭」は満員、家族連れや若者同士が多かったですね。豚骨ラーメン「一指禅」などは入口に長蛇の列でした。これは緊急事態宣言発出前に見た光景です。「春になった、もう我慢できない」という人の心理でしょう。居酒屋なんて行かないし、お酒は家飲みだけど、外食はしたいよ、ということです。上で書いた「世間の風潮を見ると再上昇=リバウンドするのではないかと言われています」という背景をまざまざと見た思いでした。

安楽亭

■ JRAの調教師や騎手が持続化給付金不正受給疑い
 JRA(日本中央競馬会)は3月6日、国が支給する持続化給付金を不正受給した疑いがある問題で会見を行い、165人(調教師19人、騎手13人、調教助手112人、厩務員21人)が受給していたという調査結果を公表しました。総額は約1億8900万円にのぼり、既にほとんどが返還済か返還手続き中だそうです。この問題の裏には、大阪府の税理士が104件を担当したのをはじめ、15の税理士や法人が関わっていたようです。国の給付金というと、「〇〇税理士法人」に相談を、などというテレビCMをよく見かけますが、不正はいけません。

■ 深刻な観光・旅行産業
 それにしてもコロナ禍による影響は大変なものですね。保健所や医療関係も疲弊しているようですし、航空や鉄道、観光バスなどは大ピンチです。最も深刻なのは観光・旅行産業でしょう。よく飲食業界が大変だという報道を見かけますが、これは明暗分かれるところがあります。スカイラークは株主優待を半分にすると通知してきました。駅近の飲食店街を歩いてみると、スナックなどは概ね休業しています。小さな店が1日6万円貰ったら、これはバブルです。一方で食材提供する店などには何の補償もありません。補償金などのカネの周りには明暗分かれるどす黒い問題が起きがちです。緊急事態宣言対象外の地域では、居酒屋などでお客さんが激減したのに何の補償もありません。一方大きな旅館やホテルは、雇用に関しては雇用調整助成金を申請するにしても、本体の営業自体には借金しか無いので、営業そのものを諦めるところが続出しています。私たちがいろいろなイベントで頻繁に利用してきた九段下のホテルグランドパレスが6月末日をもって営業休止すると発表しました→ホテルグランドパレスの営業休止のお知らせ。そこまで来たかという感じ、ガックリですね。

中央下のベージュ色の23階建てがホテルグランドパレス、東京メトロ九段下駅出口からすぐ
奥の八角形の緑屋根は日本武道館、右は千鳥ヶ淵、奥の緑は皇居

■ 明暗分かれる業界
 コロナ禍で不調になった業界は他にもたくさんありますが、逆に好調になったところもあります。身近なところでは食品スーパーなどは絶好調ですね。外食を控えたらスーパーで食材買って調理するのはもちろん、寿司や弁当などすぐ食べられるものがより取り見取りで陳列されています。コロナ禍で収入が減った人が増えたので、再びデフレ傾向が強まっており、一時はコンビニに押されて不調だったスーパーが息を吹き返しました。一方で不振に陥ったのは百貨店業界ですね。
 パルコが、「津田沼パルコ」と「新所沢パルコ」2店舗の営業終了を発表しました。近年、私たちの消費環境は大きく様変わりしており、コロナ禍がその変化をさらに加速しているようです。このパルコ2店舗は、どちらも駅前の顔として長年、地域の住民に親しまれてきました。都市部で仕事を持っている人は、電車で通勤するのが標準的でしたから、仕事の行き帰りには必ず駅を通ります。仕事を終えて最寄りの駅に降りた人の一部は、駅前にある店舗で買い物をして家に帰ることが習慣化していました。しかし、電車通勤が減り、ネット通販絶好調になったので、駅前店舗の客足が減ったのです。アマゾン絶好調ですが、他の業態でも郊外店舗が好調というところが出て来ています。世の中は大きく様変わりしました。コロナ禍が収束しても、人々の心の中に起きた変化は元には戻らないでしょう。

■ 総務省接待疑惑
 新聞に時事川柳が載っていました・・・「モリカケに今度は菅の親子丼」 ウーム、なんも言えねぇという感じですね。総務省は郵政省と自治省、総務庁を統合した省庁で、テレビや通信の電波の許認可権を持つところから、NTTやテレビ局が総務官僚を接待したくなるようです。菅首相の長男らからの接待問題で、懲戒処分を受けた総務省の谷脇康彦総務審議官が、新たにNTTの澤田社長らから高額の接待を受けていたと報じられ、国会で陳謝しました。同じくNTTとの会食を報じられた山田真貴子前内閣広報官についての調査も政府に求めた野党に対し加藤官房長官が「すでに退任しているので、当方から事実確認する立場にない」とのこと。これは政府としてあるまじき発言です。接待を受けたのは在任中ですから、辞めたら調査しないなんて誰がどう考えてもあり得ません。しかも山田真貴子さんは内閣広報官になる前に総務省の情報流通行政局長であり、「BS4K」放送の東北新社への認定申請を許可する決裁の最高責任者でした。東北新社とNTTからの高額接待のいずれにも臨席していたのですから、調査しないというのは逃げの姿勢にしても目に余ります。実は国会で追及する野党議員の中には元総務官僚も居れば、元テレビ局の社員だった人も居ます。追及する側も実態を知っている人たちですから茶番劇を見ているみたいな話です。

いま我が家で一面に花盛りのプリムラ・マラコイデス 通称西洋サクラ草ですが中国原産です

■ ヤフーとLINEが経営統合
 ヤフーを傘下に持つZホールディングス(ZHD)とLINEは3月1日、経営統合しました。ヤフーとLINEは、新生ZHDのグループ会社として傘下に入ります。なお、ZHDはソフトバンクとNAVERが50%ずつ出資するAホールディングスの子会社です。狙いは国内ECで取扱高トップを目指すことでしょう。決済は「LINE Pay」を「PayPay」に統合するようです。AIへの投資に注力し、GAFAやBAT(Baidu、Alibaba、Tencentの中国IT勢)といった「グローバルテックジャイアント」に対抗する「アジアを代表するAIテックカンパニーになる」のがビジョンのようです。

■ NTTがまたもスマホ料金値下げ
 NTTドコモの「ahamo」は、月額使用料を2980円→2700円に値下げしました。これは税抜きなので、4月から税込み価格表示が義務付けられますから、2980円だと税込み3278円になってしまうため、2700円→税込み2970円と3千円を切る料金としたわけです。「ahamo」同様新ブランドのKDDI「povo」、ソフトバンク「LINEMO」も黙ってはいないでしょうね。

■ 単純に楽天ワンプラン優位とはならない?
 第4の大手携帯電話:楽天モバイルが打ち出した「Rakuten UN-LIMIT VI」は、「一律料金」ではなく「月間データ利用料ごとの段階料金」で、前回紹介しましたが、正気か?と思うような非常にチャレンジングな料金です。通話も「Rakuten Link」アプリを使えば0円、他社の格安プランにはない留守番電話もあり、大手3社のプランには無いキャリアメールも今夏には使えるようになる予定です。日本のユーザーひと月当たりのデータ使用量は、2GBまでが49.5%、5GBまでが16.5%で、これらライトユーザーが全体の66%を占めるそうなので、単純に考えれば日本のスマホユーザーの約3分の2は、先行3大キャリアより1980円で済む楽天モバイルを選ぶほうがお得……と思われますが、そう簡単なものではありません。楽天は必死になって基地局を増やしていますが、地方や地下街などでの電波のつかみやすさという点では懸念がまだまだあります。また通信の5G化が進めば、パケット消費量は飛躍的に増加するはずです。使い方次第ですが、ライトユーザーがいきなりヘビーユーザーになる時代なのです。

■ 通話料
 楽天は通話料無料ですが、LINEユーザーはもともと無料です。NTTドコモの「ahamo」は、ファミリー割引の適用でドコモからahamoへの通話が無料となります。ahamoでは5分間通話無料ですが、それ以上の長電話には追加の料金がかかってくるので、一度ahamoからかけ、家族から折り返し・・・とすれば家族間なら無料で通話することができるのです。ソフトバンク「LINEMO」はLINEトークをいくら使っても、何時間LINE通話で話しても「ギガ」が減らないという特典があります。夏からは、LINEスタンプ(クリエーターズスタンプ)が使い放題になるそうです。

■ 東日本大震災10年
 3.11・・・忘れられない日です。これは次回にしましょう。

■ ふじみ野の新しい店
 我が家の近隣で閉店〜開店ラッシュということをこのところ立て続けに紹介しています。家電量販店「コジマ」跡地の「ジャパンミート」は開店予定が延びて6月になるそうです、なにしろヤオコーが2店舗出来るので人員大募集中ですから、人が集まらないのでは?いくら箱があってもスタッフが居なければ話になりません。イオンスタイルの大店舗が開店したばかりですから、人員募集は厳しい競争でしょう。これまた以前紹介しましたが、川越街道の自転車のサイクルベースアサヒの隣、ステーキの宮の向かいにあったDVDショップが取り壊され、リサイクルショップができるというので工事中ですが、店名が分かりました。ここは以前、DVDショップの他に仙台牛専門・高級焼肉「京雅(みやび)」があったところです。建築中の新しい店はリユースショップ「2nd STREET」になると看板が出ていました。実はこの店はスーパーの中では我が家から最も近いディスカウントスーパー「サンディ」の斜め向かいにあって、「GEOふじみ野店」と同居しています。リサイクルショップではなくリユースショップというところは、やはり近くの「トレジャーファクトリー」と同じです。激烈な競争の世界ですね、しかし国道254号:川越街道沿いですから、集客は有利でしょう。

以前こんな焼肉店もありました
(2021年3月7日)


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