野口のタネ/合同会社野口種苗研究所(埼玉県飯能市小瀬戸192-1)による栽培カレンダーです
月 | 種蒔き・苗植え(関東内陸部標準) | 土・肥料 | 病虫害 |
---|---|---|---|
1 | 椎茸・ナメコ・ヒラタケ等きのこ植菌 | 天地返し | ヨトウムシ |
2 | 茄子・ピーマン・シシトウ等(温床蒔き) | 培養土 | カイガラムシ |
3 | 馬鈴薯、人参、牛蒡、葱、韮、西洋法蓮草、トマト・胡瓜等(温床蒔き)、シソ | 石灰 | アブラムシ |
4 | 青首大根、菜類、とうもろこし、いんげん、枝豆、アスパラガス、茄子、トマト、ピーマン、胡瓜、南瓜、西瓜、メロン、里芋、生姜、とろろ芋 | 連作障害 | ウィルス病 アオムシ |
5 | サツマイモ、美濃早生大根、オクラ、モロヘイヤ、バイアム | マルチング | ハダニ、テントウムシダマシ |
6 | 茄子、三つ葉、なた豆、ささげ、大豆、れいし、ふだんそう、エンツァイ、つる菜、つるむらさき | 雨除け | ウドンコ病、カメムシ |
7 | キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、人参(夏蒔き)、レタス、いんげん、小豆、地這胡瓜、茄子 | 赤玉土と黒土 | ツルワレ病、コナガ |
8 | 南瓜、結球白菜、らっきょう・エシャレット・あさつき・分葱 | 腐葉土 | コオロギ |
9 | 大根類、菜類、かぶ、法蓮草、春菊、玉葱、葱 | 施肥 | シンクイムシ、ベト病 |
10 | 菜類、キャベツ、そら豆、日本法蓮草、苺、にんにく | 酸性土壌 | 根こぶ病、軟腐病 |
11 | さやえんどう、スナックえんどう | 堆肥 | 霜害 |
12 | もやし等(室内栽培) | メネミル | 鳥害 |
合同会社野口種苗研究所の野口 勲さんのこと
合同会社野口種苗研究所の代表社員:野口 勲さんは2024年に傘寿を迎えたそうです。1929(昭和4)年、祖父が「野口種苗園」を創業、二代目のお父さんが戦後引き継いで、「発芽試験器」を発明し、それを販売するために「野口種苗研究所」と改称したそうです。三代目の勲さんのモットーは「F1種は出荷用。自給用には味良く命が続く固定種を蒔きましょう」ということ。お客さまの大半が家庭菜園の方で、自家採種を勧める固定種専門店です。自給用野菜作りのお手伝いのため、固定種の伝統を守りつつ、地方野菜もご紹介し、日本の食文化を復活したいと考えているそうです。講演依頼に応えて講演して回っているそうです。
2025年3月8日に更新されたホームページによると「3月になり、オンラインショップからのご注文が急増しています。毎日百件超を発送していますが、ご注文メールは溜まるばかりで、現在10日分以上のご注文メールの処理にスタッフ一同てんてこまいしています。自動返信メールも「10〜14日後に発送します」と言うばかりなので「埒が明かないから直接買いに行こう」というお客様が狭い店内に15人も来られて説明を求められ、発送作業が中断しがちです。固定種の真価が知られるのはありがたいのですが、同じタネを10袋も20袋も注文せず、1袋ずつにして自家採種して増やしてあなたの土地の野菜にしてくださいと心よりお願い致します」とのことです。
勲さんがこのまま寿命を迎えると、個人経営の種苗店が商品と共に途絶えてしまうので、一念発起して事業承継しようと法人化したそうです。法人企業では、個人商店のように気ままに経営できず、様々なシステムの整備が必要なので、月10万円の指導料を払って事業承継士さんに教えてもらってるとのこと。スタッフの皆さんは、F1主流の業界では異端児的な固定種推進の「野口のタネ」の講演を聞いて集まったナチュラリストたちなので、会社経験に乏しい人たちで、その中で40代のOさんを中心として事業承継を進めているそうです。