埼玉県東入間学童野球連盟 |
知 っ 得 |
少年野球のルールは知っているようでイザとなると判断に悩むこともあります。実際の例からピックアップしてみましょう。
また「こんな例があるよ」と教えてくれる方、メール下さい → メール
ただし、「こんな場合はどうなの?」というお問合せには答えられません。「歩くルールブック」ではないので(^-^)
走者の生還が認められるかどうか? ベース踏んでいないというアピールプレイで走者はアウトになるか? 「第三アウトの置き換え」が認められる? 打順間違いのアピールプレイ グローブを投げた場合は? 審判は石ころか? インターフェアとオブストラクションはどちらも妨害行為だがどう違うのだろう? 2013年からアマチュア内規に危険防止ルール追加 打球が走者に触れた場合 投手交代のルールについて ピンチヒッター:代打、ピンチランナー:代走も何故ピンチ? 振り逃げ…振らなくたって逃げられる? インフィールドフライとは? テイク1、2ベースとは? 反則打球とは? スリーフットレーンとスリーフィートライン
全軟連の適用ルール
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特にスコアラーの方に知って頂きたいことは別にまとめました → こちら(知っ得2)をご覧下さい。
☆ ☆ ☆ 走者の生還が認められるかどうか? ☆ ☆ ☆ 2死走者3塁のケースでバッター空振りした。この球を捕手が右へ大きく逸らし、打者はこれを見て1塁へ走った。サードランナーは猛然と走りホームイン、捕手は球を拾って1塁送球、間に合ってアウト。さてこの場合サードランナーの生還は認められるか?@パスボールの間にホームインしたのだから得点になるA振り逃げアウトだから打者走者は三振アウトで得点は認められない、さてどちらでしょう?答えはAです。これに限らず走者封殺の場合は生還認められず、タッチプレイの場合はタッチアウトになる前にホームインしたら得点になります。したがって振り逃げは一塁封殺なので得点にはなりません。2死で挟殺プレイの間にホームインした場合は、ランナーがタッチアウトになっても得点になります。 別の例ですが2死1、2塁でバッターが左中間へ打った、2塁ランナーホームイン、1塁ランナー3塁へ、打者もセカンド到達の2塁打、このとき2塁手がボールを受けてセカンドベースを踏み、審判に3塁ランナーが2塁を踏んでいないとアピールして審判これを認めて3塁ランナーはアウト、このとき既にホームインしたランナーの得点は?これも認められません。封殺プレイとなるからです。 |
☆ ☆ ☆ ベース踏んでいないというアピールプレイ ☆ ☆ ☆
2012年第84回センバツ高校野球第10日:4月1日第2試合=準々決勝、関東一(東京)−横浜(神奈川)戦で、横浜は2点を追う5回1死2、3塁、適時内野安打で1点取り、なお1、3塁でセーフティースクイズバント(記録は内野安打)、3塁走者がホームインしたかに見えた・・・右写真。1塁送球を指示して、本塁前方に立った関東一の捕手・松谷は、左の肩越しに本塁に駆け込むランナーの足元を注視し、3塁走者の右足がホームベースをわずかに越えて土を蹴るのが見えた。「爪先がホームベースの向こうに着いた。踏んでいない」。確信した松谷捕手は、3塁を狙った1塁走者をベースカバーに入って刺し、マウンドに戻ろうとする中村投手に大声で呼び掛けた。「ボールをよこせ」。本塁空過のアピールが球審に認められ、同点の生還は取り消された。「周囲に目を行き届かせるのがキャッチャーの役割。そう思って、日ごろ、見落としがないように寮の掃除にも注意を払ってきたことが、生かせた」と松谷は言った。素晴らしい。 |
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アピールプレイは、走者が進塁または帰塁する際に塁を踏み損ねた(空過した)場合、あるいは飛球が捕らえられた際にタッチアップを正しく行わなかった場合などに起こる。走者が正規に走塁を行っていないことに守備側が気づいた場合、野手はボールを持って、走者の身体または正規の走塁が行われなかった塁に触球し、審判員に分かるように動作や言葉でアピールする。審判員がこのアピールを認めた場合は、その走者はアウトになる。このようなアウトはアピールアウトと呼ばれる。審判員は、走者が正規の走塁を行っているかどうか常に確認する必要がある。しかし、走者が正規の走塁を行っていないことに気づいても、如何なる人に対してもそのことについての確認を求めたり注意を喚起したりしてはならない。守備側からアピールがなく次のプレイが1つでも行われたり、守備側の選手全員がファウルラインを越えたりした場合は、守備側のアピールする権利は失われ、その走塁や打撃は正当化されてしまう。 |
2016年4月9日の第20回富士見市親善学童野球大会準決勝大井ウエスト対新所沢ライノーズ戦でのことです。タイブレーク表ウエストの攻撃、無死満塁7番打者からプレイ、スクイズ成功で1点入り、1死2、3塁から8番打者もスクイズしてピッチャー捕ってキャッチャーへ送球しましたがポロリ、2点目入ってなお1死1、3塁から2盗してまたも1死2、3塁の場面、9番打者の打球はセンター右へ、抜けたと思って2、3塁のランナーはスタート、しかしセンターが地面に落ちる前にナイスキャッチ、3塁ランナーは一心不乱に走って本塁を踏みました、ウエストベンチは「何してる、戻れ!」と絶叫しましたが本人はベンチへ戻ってきました。3塁手前まで来ていた2塁ランナーは、3塁コーチャーに言われて2塁へ戻ろうとしました。センターは捕球してから、悠然と2塁へ送球して、2塁ランナーが戻る前に、ショートがボールを受けて2塁ベースを踏み、スリーアウト、チェンジ、攻撃側も守備側もベンチへ戻りました。しかし、主審は本部席とも話して3塁ランナーの生還を告げ、この回3点としました。この打球は1死2、3塁ですからセンターが捕球した時点で2アウト、2塁送球してランナーが戻れず3アウトですから、封殺プレーではないので、2塁で3アウトになる前にホームインした3塁ランナーの得点が認められたのだろうと考えましたが、ある人は走者がリタッチできなかったアウトだから、得点は認められないはずだと言います。東入間学童野球連盟の某審判員(富士見市)が説明してくれました。 それによると、公認野球規則7.10がこの場合の判断材料だと言うのです。これはランナーのアピールアウトに関する規則です。下記のように書いてあります。 次の場合、アピールがあれば、走者はアウトとなる。 (a) 飛球が捕えられた後、走者が再度の触塁(リタッチ)を果たす前に、身体あるいはその塁に触球された場合。 【原注】 ここでいう"リタッチ"とは、捕球後、塁に触れた状態から次塁へスタートすることをいう。 ・従って、塁の後方からスタートして、走りながら塁に触れて次塁へ進もうとするいわゆるフライングスタートは、正規なリタッチの方法ではない。 ・本条規定のアピールは、投手が打者へ次の一球を投じるまで、または、たとえ投球しなくてもその前にプレイをしたりプレイを企てるまでに行なわなければならない。 ・イニングの表または裏が終わったときのアピールは、守備側チームのプレーヤーが競技場を去るまでに行なわなければならない。 ・第三アウトが成立した後、ほかにアピールがあり、審判員が、そのアピールを支持した場合には、そのアピールアウトが、そのイニングにおける第三アウトとなる。 ・また、第三アウトがアピールによって成立した後でも、守備側チームは、このアウトよりもほかに有利なアピールプレイがあれば、その有利となるアピールアウトを選んで、先の第三アウトと置きかえることができる。 ・"守備側チームのプレーヤーが競技場を去る"とあるのは、投手および内野手が、ベンチまたはクラブハウスに向かうために、フェア地域を離れたことを意味する。 【7.10原注】 アピールするときに、投手がボークをした場合には、その消滅の基準となるプレイとみなされる。 アピールは言葉で表現されるか、審判員にアピールとわかる動作によって、その意図が明らかにされなければならない。プレーヤーがボールを手にして塁に何げなく立っても、アピールをしたことにはならない。アピールが行なわれているときは、ボールデッドではない。 【注二】 攻守交代の場合と試合終了の場合との区別なく、いずれの場合でも投手および内野手が、フェア地域を離れたときに、アピール権が消滅することとする。 アマチュア野球では、試合終了の場合に限って、両チームが本塁に整列したとき、アピール権は消滅することとする。 すなわち、タッチアップの際の離塁が早かったかどうかはアピールプレイですので、アピールがなければ得点は認められます。ホームインを認めさせないためには、ベンチに帰ろうとフェアゾーンを越す前に3塁ベースに触球してアピールする必要があった、ということです。もし守備側が、2塁で第三アウトをとったが、待てよ、3塁ランナーの生還を認められるとマズイと気付いて、3塁ベースに触球してアピールすれば得点は認められません。これは第四アウトであり、「第三アウトの置き換え」が認められるのです。 ***** 高校野球でもたて続けに同じ事例が発生 ***** 第94回全国高等学校野球選手権大会で、これと同じケースがあったそうです。2012年8月13日甲子園球場第二試合:済々黌高校(熊本)対鳴門高校(徳島)戦の7回裏において、野球漫画ドカベンに登場したルールブックの盲点が、ほぼそのままの形で再現されたのだそうです。これにより極めて稀な第4アウトの不成立による得点が、その前年の第83回選抜高等学校野球大会に続いて、2年連続で発生したのです。7回裏の済々黌の攻撃、1死1、3塁で打順は2番に回り、カウント2ボール1ストライクから一走とのエンドランを敢行してファウル。続く5球目も再び一走とのエンドランを試みて、これがショートライナーとなりました。この打球を好捕した遊撃手は、その後ゆっくり1塁へ送球し、スタートを切っていた1塁走者は帰塁できずアウトになりました。しかしこのとき遊撃手からの送球が1塁手に渡るより前に、3塁走者は本塁へ突入して本塁ベースを踏んでいました。ドカベンの愛読者なら“三塁走者アウトの置き換えのアピールをしなければ、得点が認められるぞ・・・?”と思った場面です。守っていた鳴門の選手たちは、誰も審判に声をかけることもなくベンチへ引き揚げてきました。一旦はスコアボード7回裏に0点が表示されましたが、主審が本塁を指差して3塁走者生還を認め、スコアボードに1点が表示されたのです。そして、主審がマイクを持って得点を認める旨の説明を行いました。 実はこの得点には伏線がありました。この試合の5回裏の済々黌の攻撃で、5回裏1死1、3塁となって打順が3番に回った場面の初球にエンドランを敢行してショートライナーとなり、遊撃手から1塁に転送されて1塁走者が戻れず併殺でチェンジになる場面がありました。このとき3塁ランナーはリタッチせず本塁へ向かって走り、遊撃手からの送球が1塁手に渡るのとほぼ同時に3塁走者が本塁を踏みましたが、生還は認められませんでした。済々黌の選手は主審に対して、アピールがないので3塁走者の得点が認められないのかと確認をしましたが、:主審の判断は送球のほうが先に1塁手に到達したため得点は認められないとの見解だったようです。相手はこのルールを知らないのではないかと確信して、済々黌側は7回裏に同じことを敢行したのです。 済々黌はこのような状況でアピールがなければ得点が認められることを想定して、3塁走者がわざとリタッチせず本塁へ突入するという練習をしていたのだそうです。スゴイ話ですね。ドカベンのルールブックの盲点を知っていたわけです。 2011年の第83回選抜高等学校野球大会2回戦・履正社(大阪)対九州学院(熊本)でも同じようなプレーがあり、九州学院が得点しました。同じ熊本県の済々黌は当然この試合を見ていたはずで、アピールが無ければ得点が認められることを知っていたのでしょう。 ***** 『ドカベン』で描かれた「ルールブックの盲点の1点」 ***** 水島新司の野球漫画『ドカベン』単行本35巻(文庫版では23巻)に「ルールブックの盲点の1点」と描かれたエピソードとはどういうものでしょう?下記紹介します。 夏の甲子園・神奈川県予選大会三回戦の、主人公達の明訓高校と好投手・不知火守を擁する白新高校との試合です。試合は0-0のまま延長戦に突入、10回表、明訓高校の攻撃、1死満塁で打者は微笑三太郎です。微笑はスクイズしましたが、投手前への小フライとなり、白新の投手・不知火がこれを飛びついて捕球して、微笑はアウトで2アウトとなりました。スタートを切っていた3塁走者・岩鬼正美はそのまま走り続け、リタッチしないまま本塁に滑り込みました。1塁走者の山田太郎は大きく離塁しており、不知火は迷わず1塁へ送球し、1塁手が一塁に触球し、山田はアウトでダブルプレイが成立しました。第3アウトが宣告されたので、白新高校ナインは全員ベンチに引き揚げました。このとき、第3アウトはフォースアウトではないため、第3アウト成立以前に成立した得点は有効です。岩鬼は第3アウト成立前に本塁に到達しているので、この走塁による得点は認められます。ただし、岩鬼は3塁へのリタッチを行っていないため、白新高校側は第3アウト成立後であっても審判員に対して岩鬼の離塁が早かったことをアピールし、岩鬼をアピールアウトにして第3アウトの置き換えを行うことで岩鬼の得点を無効にすることができました。しかし、得点が認められることに気付かなかった白新高校はこれを行わず、更に投手と内野手全員がファウルラインを越えてベンチへ引き揚げてしまったことでアピール権を喪失してしまったのです。よって、岩鬼の得点は認められ、明訓高校に1点が入りました。なお、試合はこの1点を守った明訓高校が1ー0で勝利しました |
☆ ☆ ☆ 打順間違いのアピールプレイで打者はアウトになるか? ☆ ☆ ☆ 打順間違いというのは良くあることです。スコアラーが一番気づきやすいわけですが、スコアブックに気をとられて、ハッと気づいたとき既にプレイが始まっていたということがあります。自軍の打者であれ相手チームの打者であれ、申し出るべきではありますが、よくルールを知っている監督の場合にはわざとアピールしない場合があります。そのほうが有利と判断したのでしょう。展開を見て自軍に不利となったときにはじめてアピールするというケースがあります。また、審判員は、不正位打者が打席に立ったことに気付いても、何人にも注意を喚起してはならないことになっています。このケースは、野球規則6.07 打撃順に誤りがあった場合 というところに記載されています。 |
☆ ☆ ☆ グローブを投げた場合は?☆ ☆ ☆ レフト線ギリギリのヒットが打たれた。守備側レフト野手走って追いつかないのでグローブをボールに投げて当ててボールを止めてこれを捕球。走者サードを目指していたのでサードへ送球。サードで走者アウトとなる。この場合のあなたの判定は? 7.05 次の場合、各走者(打者走者を含む)は、アウトにされるおそれなく進塁することができる。
(a)略
(b)略
(c)三個の塁が与えられる場合 ── 野手が、グラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた場合。
この際はボールインプレイであるから、打者はアウトを賭して本塁に進んでもよい。 【注】 ここでいうフェアボールとは、野手がすでに触れていたかどうかを問わない。 |
☆ ☆ ☆ 審判は石ころか?☆ ☆ ☆ よく言われる言葉に『審判は石ころだと考えよう』というものがあります。たとえばランナー2塁のとき投手が牽制球を投げた。牽制に入ったショートがこのボールをグローブの先に当てたが捕りきれず、方向が変わって審判に当たりバックアップに回ったセカンド、センターの思惑とは違う方向へテンテンテン・・・、こういう場合はたまたま石があって送球の方向が変わったのと同じでしょうがないということになっております。ところが例えば左打者の強烈な打球が1塁を襲い、ファーストが捕れず審判に打球が当たった場合はその時点でボールデッドとなり打者にはヒットが与えられます。このように打球に関しては石ころではありません。 |
☆ ☆ ☆ インターフェアとオブストラクションはどちらも妨害行為だがどう違うのだろう? ☆ ☆ ☆ INTERFERENCE(インターフェアランス)は打撃妨害、守備妨害をさし、OBSTRUCTION (オブストラクション)は走塁妨害のことで、ボールを持っていない野手、またはボールを処理する行為をしていない野手が、走者の進塁を妨げた場合を言います。英語でインターフェアはじゃますること、オブストラクションは(道を)ふさぐことです。 たとえばランナーが2塁にいて、打者がショートゴロを打った。走者が3塁へ走り、そのボールを処理しようとしているショートとぶつかった。これは、守備妨害です。故意か否かは問題ではなく、結果として野手を避けなければ守備妨害になります。走者は守備妨害にならないように走るべきであり、守備側の権利をまず優先しています。したがってランナーに打球が当たっても守備妨害になります。ただし審判に打球が当たった場合はその時点でボールデッドとなり打者にはヒットが与えられます。審判は痛いよ(^-^)。審判は石ころだということが言われますがこれについては下記参照ください。 インターフェアがらみでもうひとつ。無死走者3塁で打者が打ったとき、捕球にいったキャッチャーのミットが、パットにふれてしまった。打撃妨害だが、打球はレフトフライになり@タッチアップした3塁走者がホームインしたときAタッチアップした3塁走者がホームでアウトになったときには、どのような判定になるのか?ルールというのは基本的に、不利をこうむったほうが利益を受けるようにできていますから、@のケースではタッチアップからホームインで1点得て1アウトランナー無しを選択してもいいし、打撃妨害を選択して無死1、3塁にしてもいい。その選択権は、攻撃側の監督にあります。では、Aの場合はどうか?もちろんダブルプレーにはなりません。3塁走者がアウトで、打撃妨害を受けた打者が1塁に生きるか?いや、インターフェアを受けた側が不利にならないようにするためには、妨害によるペナルティを得て、無死1、3塁となるのが正解です。ただしインターフェアがあっても決めつけるのは禁物。インターフェアと判定されずプレーが続行する可能性もありますから、気を抜かずに全力でプレーを続けなければなりません。 3塁に走者がいて、スクイズまたはホームスチールによって得点しようとしている時に打撃妨害があった場合は、便宜上投手にボークが課せられ、打者は1塁へ進み、3塁走者の生還が認められます。また、この時はボールデッドとなります。 打球が転がったあるいはフライになったとき野手と走者がぶつかった場合などは、インターフェアになる場合もオブストラクションになる場合もあります。普通守る側も必死に打球に追い付こうとしますし、走者は必死に次の塁をめざそうとします。走者は野手を避けなければならないとは言っても、捕れない打球を追った野手とぶつかった場合などは走塁妨害になります。審判が野手の動きを見て判断を下します。 |
2013年〜アマチュア内規に危険防止ルール追加 大阪桐蔭走者の峯本が神山捕手に体当たり、落球 |
第85回選抜高校野球大会第9日、大阪桐蔭−県岐阜商戦で、9回裏に2死1、2塁から福森の中前打で大阪桐蔭の2塁走者峯本がホームで待ち構える神山捕手に激突して吹っ飛ばしたプレーで捕手は落球しましたが、主審は守備妨害を宣告してランナーアウト、大阪桐蔭の負けが宣告されました。大阪桐蔭の西谷浩一監督は高野連から厳重注意処分を受けました。 |
☆ ☆ ☆ 打球が走者に触れた場合 ☆ ☆ ☆ 2007年11月の新人戦の試合で、1死2、3塁の場面で打球がサードゴロ、ところがこれをサード捕れず2塁ランナーが打球に当たり、ボールが3塁外のフェアゾーンの外へ、守備妨害で走者アウト、サードランナーホームイン認められず走者を戻して試合続行、打者がうちとられてゲームセットということがありました。試合続行の前に一悶着あり、攻撃側はサードがボールに触れて打球のコースが変わったために後ろを走る走者に当たったのだからインターフェアにはならないのではないかと抗議したが連盟審判4人で協議の結果認められなかったというケースがありました。 |
☆ ☆ ☆ 投手交代のルールについて ☆ ☆ ☆ 第8回東入間低学年大会の試合で投手交代について審判協議の場面がありました。一旦投手が野手に退き、代わった投手が打者を処理した後、再びマウンドに戻れるか?というものです。主審は審判を集めて協議し、本部席にも相談がありましたが、本部では以前阪神タイガースの遠山の例もあり、1ポイントで1塁手を務め、ふたたびマウンドに戻るパターンを見てもOKの意見が多かったものの、ルールブックを見てもそのものズバリの記述は無く、結局交代無しで続行しました。正解は「投手が一人以上の打者をセーフでもアウトでも処理すれば責任を果たしたことになる」ので、同じイニングであろうとも再びマウンドに戻れます。それならば打者毎に何度も同じピッチャーが出てきて良いかというとそうは行きません。公認野球規則3.03の原注「同一イニングでは、投手が1度ある守備位置についたら、再び投手になる以外他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移ることもできない」となっています。したがって同じ回の中で一旦別の野手ポジションに退いた投手が再びマウンドに上がって、また投手交代をベンチが申し出た場合、この投手にはもはやベンチしか行く場所がありません。ただし同じイニングに2回ベンチからタイムがかかった場合には投手は交代しなければならず、その投手は同じイニングにはマウンドに戻れません。また交代した投手が交代したときの打者に対して投球を完結する前に別の投手に交代することはできません。これはプロ野球でも以前事例があり、投手交代が認められなかったことがあります。 |
☆ ☆ ☆ ピンチヒッター:代打…なぜチャンスヒッターと言わないのだろう?同様にピンチランナー:代走も? ☆ ☆ ☆ これすなわち「ピンチ」という言葉が一般に野球では「危機的状況」のことを指すので「ピンチに出てくる打者、アレ〜チャンスなのに?」という疑問です。思うに言葉はピンチでも意味は工具の「ペンチ」、すなわち「つまむ」ということでしょう。洗濯バサミをピンチと言うのはこの意味です。ペンチは日本語になって訛っているだけで同じ意味だと思います。すなわちこの場面で一番確率の良い打者、相手投手や打者の勝負強さなどを勘案してベンチからヒョイとつまみ出す打者のことを言うのだと解釈できます。 |
☆ ☆ ☆ 振り逃げ…振らなくたって逃げられる? ☆ ☆ ☆ スリーストライク目を捕手が正規に捕球できなかった場合には打者はアウトにならないので、この打者をアウトにするには、打者にタッチするか、1塁に送球しなければなりません。これより以前に、打者が1塁に行けばセーフとなります。ただし記録上は三振です。ただし振り逃げができるのは下記のケースのみ。 ところで2死満塁で振り逃げした場合、ボールを拾った捕手が本塁を踏めば3塁走者をアウトにできるのか?という疑問が出ますね?正解は「アウトにできる」です。 |
☆ ☆ ☆ インフィールドフライとは? ☆ ☆ ☆ 塁が詰まっている時に内野にフライが上がった場合は、インフィールドフライが宣告されて、捕球したか落球したかによらず打者はアウトとなります。故意に落球して併殺を狙えないようにしているわけです。ただしこれは難しいので整理してみましょう。 @インフィールドフライになる場合とは? ・無死または1死で、走者が1・2塁または満塁の時(1塁および1・3塁は適用外)。 巨人の桑田のようなうまい選手は小飛球をダッシュ良く追い付いてわざとショートバウンドで捕球して併殺をとることがありました。こういう場合と「故意落球」と判定される場合と両方ありますので要注意です。1塁に走者がいるときにフェアのフライまたはライナーをわざと落球した時は故意落球となります。一度地面に触れたものを捕球するのはOKです。 Aインフィールドフライはインプレイ(ボールデッドではない)…内野手が捕球したら帰塁の義務が生じるが、落球したら進塁して良い。 C逆にインフィールドフライと宣告された打球がファウルグランドから転がってフェアになった場合は?…ただのインフィールドフライです(^-^)。 ただし、あくまで審判員が前に進み出て「インフィールドフライ!」と宣告した場合ですから、選手が勝手に「インフィールドフライ!」と叫んでもインフィールドフライにはなりませんよ。 |
☆ ☆ ☆ テイク1、2ベースとは? ☆ ☆ ☆ ランナー1、2塁で強烈なセカンドゴロ、グラブを弾いてテンテンテン、2塁ランナー3塁回った、ライトが拾って本塁へ投げた球がボールデッドとなって2塁走者ホームイン、審判の指示で1塁ランナーホームイン、打者走者は3塁へ進みました。テイク2ベースですが、ライトが捕って、送球したときに、1塁ランナーは2塁を回り、打者走者は1塁に達していたのでしょう。送球ボールデッドでテイク2ベースとはどういうことでしょう。公認野球規則の7.05(g)『安全進塁権』付記をご覧下さい。2個の塁が与えられる場合=送球が、ボールデッドとなる。審判員は2個の進塁を許すに当たって、次の定めに従う。すなわち、打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づく悪送球であった場合は、ピッチャーの投球当時の各ランナーの位置、その他の場合は、悪送球が野手の手を離れたときの各ランナーの位置を基準として定める。 |
☆ ☆ ☆ 反則打球とは? ☆ ☆ ☆ 無死で、ランナーが一塁にいます。送リバントも予想される場面なので、ピッチャーは外角遠めにボールを投げました。案の定、バッターはバントをしかけます。ウエストしたタマになんとかバットを当ててファウルしましたが、このとき、右足が打席の外に出てしまいました。判定はどうなるでしょうか。 |
☆ ☆ ☆ スリーフットレーンとスリーフィートラインとは? ☆ ☆ ☆ スリーフットレーン、スリーフットラインとスリーフィートラインは別物でラインの意味合いが違います。スリーフット=3つの足、スリーフィート=3feet=1yard=36inches=0.9144m 3フィートラインは塁間を結んだラインの両側3ft(約90cmと覚えましょう)のところにある見えないラインでこのライン間の6ftが走者の走路となります。挟札プレーのときなどにこのラインより外に出たらアウト、というラインです。3フットラインは打者走者が一塁への送球の邪魔をしないようにこのラインの中を走りなさいというものです。特にバントなどで投捕間からの送球のときに打者走者がフェアゾーンを走っていると送球しづらいですよね。そのために送球の邪魔をしないように一塁へ向かうときはファールゾーンを走りなさいというものです。このラインが途中からなのは左打者なら最初からファールゾーンを走れますが右打者は最初はどうしてもフェアゾーンを走ります。そこでこのラインの手前まではフェアゾーンを走っていてもいいけどラインが引かれているところからは外を走りなさいというものです。 |
特にスコアラーの方に知って頂きたいことは別にまとめました → こちら(知っ得2)をご覧下さい。